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2012 10,26 00:46 |
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日銀追加緩和へ、基金10兆円以上増額の公算
日銀は30日に開く金融政策決定会合で追加の金融緩和を実施する。9月の会合で追加緩和に踏み切ったばかりだが、日中関係悪化など景気下振れリスクが高まり、2カ月連続の異例の緩和に踏み切る。資産買入基金を10兆円以上増額する公算が大きい。 同日の会合で初めて示す2014年度の物価上昇率の見通しは事実上の目標とする1%に届かない見込みで、基金の買い入れ期限(現在は13年末)以降も1%が展望できるまで残高を維持するなど、目標達成に向けて強力な金融緩和を継続する姿勢を一段と強調することも検討されているもようだ。2カ月連続の追加緩和は2003年4、5月以来9年半ぶりで、08年の白川方明総裁の就任後は初めて。 基金は国債を中心に10兆円以上増額し、残高目標を現行の80兆円から90兆円以上に引き上げる。上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)など各種リスク性資産についても増額の是非を議論する。 9月の決定会合では、中国経済の減速長期化などを背景に、2012年度前半としていた国内景気の回復時期が半年程度後ずれすると判断し、基金を10兆円増額する追加緩和を決定した。しかし中国など海外経済の減速長期化に日中関係の悪化も重なり、9月の対中輸出は前年比マイナス14.1%と大幅に落ち込んだ。日本企業の投資姿勢も慎重化しており、これまで堅調と判断してきた内需の先行きにも不透明感が強まっている。さらなる景気下振れリスクの高まりに対応するため、2カ月連続の追加緩和に踏み切り、野田政権が打ち出した景気対策とも平仄を合わせる。 今回公表する「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)では、12年度の実質経済成長率(GDP)の前年比見通しを従来のプラス2.2%から同1%台後半、13年度は従来のプラス1.7%から同1%台前半にそれぞれ引き下げる見通し。CPIの前年比上昇率も12年度は従来のプラス0.2%から0%近辺、13年度はプラス0.7%から同0%台前半にそれぞれ引き下げる見込み。
初めて公表する14年度は実質成長率見通しが0%台の半ばとなる可能性が大きい。14年度は4月からの消費税率引き上げによる13年度中の駆け込み需要の反動減が発生するほか、震災後の成長底上げ要因はく落で、潜在成長率程度の伸びにとどまる見通し。一方、物価上昇率は0%台後半とする公算が大きく、物価が1%に近づいていく方向性は維持される。
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