7/25 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△帝人<3401>、2020年までにＣＯ2を２割削減・環境経営宣言
帝人は24日、国内事業に関連した二酸化炭素（ＣＯ2）の排出量を2020年までに1990年と比べ20％以上削減することを柱とした「環境経営宣言」をまとめたと発表した。水処理膜や水処理プラントなど環境分野の新事業を育成するほか、環境負荷を低減できる製品設計のガイドラインを策定する方針も盛り込んだ。同日記者会見した長島徹社長は水処理膜、植物を原料とするバイオプラスチックなど環境関連の新規事業を「10年後には、それぞれ100億円規模に育てる」と表明した。ＣＯ2削減策などは今後、具体案を詰めて年内に実行計画をまとめるとしている。

▼ブックオフ<3313>、元会長の不祥事認める・社内調査最終報告
中古本販売チェーンのブックオフコーポレーションは24日、元会長の坂本孝氏を巡る不祥事などについて社内調査委員会の最終報告を発表した。すでに明らかにした月次売上高の不正公表に加え、坂本氏の従業員に対するセクハラ行為についても認定。コンプライアンス（法令順守）の意識が欠けていたと指摘した。取引先からのリベート収入を坂本氏らの実質経営する会社が受け取った問題では、坂本氏が7億4200万円を全額返還する意思を示した。返還方法や時期が決まり次第、業績への影響を公表する。一連の不祥事の再発防止策として、管理部門の人員増やコンプライアンス研修の徹底にも取り組む。

▼東芝<6502>、池上通信機<6771>に20％出資・筆頭株主に
東芝は24日、放送機器大手の池上通信機に20％を出資し筆頭株主になると発表した。9月に池上通信機が実施する第三者割当増資を約24億 6000万円で引き受ける。放送局向けの中継カメラで世界シェア2位の池上通信機を傘下に入れ、ハイビジョン対応のデジタル放送機器の開発を加速。首位のソニーを追い上げる。池上通信機は9月中に普通株式1457万2000株を新規に発行し、東芝は1株169円で全株引き受ける。池上通信機は東芝の持ち分法適用会社となり、東芝は役員の派遣も検討する。事業の集中と選択を進める東芝にとって、放送機器事業は社会システム事業の中の重点分野。ハイビジョン放送用カメラや再生機の世界市場は現在年700億円で、2010年には1000億円市場になると見られる。東芝は映像の送信システムやＣＭを蓄えるサーバーが中心。放送用カメラは国内のテレビ放送が始まった1953年から手掛けていたが90年代半ばにいったん撤退していた。

△大丸<8234>、浜松出店を発表・150億円投資
大丸は24日、2010年11月をめどに静岡県浜松市に出店すると発表した。01年に破産した百貨店「松菱」跡地にできる再開発ビルに売り場面積3万 4000平方メートルの店舗を開く。大丸の投資額は150億円。開業から1年間の売上高は250億円を見込む。都市型の総合百貨店としては、03年に出店した札幌店（札幌市）以来の新店になる。再開発を手掛けるデベロッパーのアサヒコーポレーション（浜松市）や浜松市と進めていた出店協議で合意した。8月6日に基本協定書を締結し、売り場構成など店舗の具体的な計画作りに入る。跡地の建物解体や再開発ビルの新築などにかかる160億円はアサヒコーポレーションや地権者らが負担する。浜松市内で記者会見した大丸の山本良一社長は「店舗周辺と一体になった街づくりに取り組み、中心市街地の活性化に貢献したい」と話した。大丸は政令指定都市など100万人規模の大都市に出店候補地を絞っており、浜松のほかに仙台市の仙台駅前で出店に名乗りを上げている。

△ビクター<6792>とケンウッド<6765>、経営統合合意を発表
ＡＶ（音響・映像）機器メーカーの日本ビクターとケンウッドは24日、経営統合する方向で合意したと発表した。まず資本・業務提携し、統合に向けた協議に入る。ケンウッドとその筆頭株主である投資会社のスパークス・グループ<8739>が、ビクターによる350億円の第三者割当増資を引き受ける。増資後の出資比率は2社合計で29.8％となる。ビクターに現在52.4％出資する松下電器<6752>の持ち株比率は36.8％に低下する。ビクター、ケンウッド、スパークス、松下電器の4社は10月1日をメドに経営統合検討委員会を発足させ、2008年に持ち株会社方式による経営統合を目指す。

△繊維価格、世界で高騰・衣類に波及も
ポリエステルや羊毛など主要繊維の国際価格が高騰している。女性向け服飾品などに使うレーヨンは年初から5割近く値上がりした。中国を中心に新興国の需要が拡大しているのに加え、原油高や主産地の異常気象、バイオ燃料の台頭で耕作地が奪われたことも影響している。
国内でも東レ<3402>や帝人<3401>が値上げを表明、衣料など最終製品に波及し始めた。天然繊維は原料綿花のニューヨーク先物相場が23日終値で1ポンド61セント台。年初に比べ11％高く、約3年ぶりの高値を付けている。主産地の米国では自動車燃料エタノールの需要拡大で原料トウモロコシの作付けが増えた。そのため綿花の今年の作付面積は前年比28％減り、18年ぶりの低水準となる見通しだ。羊毛は主産地オーストラリアが昨年干ばつに見舞われ、羊の飼育頭数が減った。指標になる競売価格（東部市場）は1キロ929豪セントと昨秋より 27％高い。

△大証<8697>、不祥事企業に設置義務付け・外部有識者の調査委
大阪証券取引所は反社会的勢力と関係するなどの不祥事を起こした企業に対し、10月をメドに外部の有識者による調査委員会の設置を義務付ける。不祥事の続発など上場適格性が疑われる企業には、3―5年ごとに上場資格を再審査する制度の導入も検討。投資家保護の観点から市場の信頼性を高め、問題企業を市場から退出させるルールを明確にする。24日午後に発表する。上場基準が比較的緩い新興市場で企業の不祥事が相次ぐほか、上場企業が暴力団など反社会的勢力とかかわる事例も増えている。大証は現在の上場制度ではこうした環境の変化に対応しきれないと判断、制度を見直すことにした。
（NIKKEI NET）

□柏崎刈羽原発の運転停止、東電<9501>の格付けに影響なし＝Ｓ＆Ｐ
スタンダード＆プアーズ（Ｓ＆Ｐ）は、新潟県中越沖地震の被害により、東京電力（ＡＡ／安定的／Ａ─１＋）の柏崎刈羽原子力発電所が運転を停止していることについて、東京電力の電力供給力や現在想定される財務基盤への影響から判断して、同社の格付けを変更することは考えていないとの見解を発表した。Ｓ＆Ｐでは、火力発電所の増出力、他の電力会社からの応援融通、自家発からの余剰購入により、供給力は確保されるとみている。財務基盤については、現時点で大きく悪化する懸念は小さいとの見方をしている。

□日産自<7201>の07年4‐6月期営業利益は‐3.2％、商品構成が悪化
日産自動車は２４日、２００７年４―６月期の連結営業利益が前年同期比３．２％減の１４８４億円になったと発表した。販売台数は増えたが、利幅の薄い小型車の占める割合が高まるなど商品構成が悪化した。原材料価格も当初見込みよりも高い水準で推移し、円安による利益押し上げ効果を打ち消した。世界販売台数は前年同期比５．９％増の８７万５０００台となり、４―６月期としては２年ぶりに増加した。売上高も前年同期比１０．７％増の２兆４４６４億円と増えた。ただ、台数増に貢献したのは利幅の薄い小型車で、ミニバンやピックアップトラック、ＳＵＶ（スポーツ多目的車）などの販売が振るわず商品構成が悪化した。営業利益段階では、円安による利益押し上げ効果が約２００億円あったが、これを原材料価格の高騰によるコスト増３００億円超と、商品構成の悪化による利益押し下げ効果の４００億円超が打ち消した。会見した田川丈二・執行役員は、米国で乗用車が約２割増加したが、ピックアップトラックなどが同程度減少したと説明し「商品構成の悪化が一番大きいのは米国」と述べた。ただ、日本でも販売に占める軽自動車の比率が高まるなど日米欧それぞれで悪化していると語った。経常利益は同３．５％減の１５１２億円。過年度修正による税金費用の増加があった影響で当期純利益は同１６．２％減の９２３億円となった。
０８年３月期の営業利益を前年比２．９％増の８０００億円とする通期業績見通しは据え置いた。田川執行役員は、４―６月の販売状況は当初から織り込み済みで「計画線上にある」（田川執行役員）とし、７月以降に米国に投入する新型ＳＵＶなどで巻き返しを図りたいとした。この見通しは、ロイターエスティメーツによる主要アナリスト１７人による事前予測値７９８７億円を上回っている。為替前提についても、ドル／円＝１１７円とユーロ／円＝１４８円を変更しなかった。新潟県中越沖地震の影響で一時生産休止し１万２０００台規模の減産が生じた影響について、田川執行役員は「年度を通して大きな影響が出ないよう対応したい」と述べた。ただ、休日操業などの無理はせず徐々に遅れを取り戻す考えを説明し「数カ月かかるのではないか」との見通しを示した。

▼ビクター<6792>が07年度通期予想を下方修正、テレビやオーディオ不振
日本ビクターは２４日、２００８年３月期の通期連結業績予想を下方修正したと発表した。営業利益は当初見込みの１５０億円から８１億円に引き下げ、最終赤字幅は当初の１０５億円から１７２億円に拡大する。０７年４─６月期にテレビやオーディオなどが国内外で不振だったほか、音楽など娯楽事業も低調。追加人員削減の実施などを理由に赤字幅が拡大する。売上高は当初予想の７６００億円から７４００億円に、経常利益は同７０億円から６億円に引き下げた。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト８人の営業利益の予測平均値は３２億円となっている。
同時に発表した０７年４─６月期の連結業績は、売上高が前年同期比９．７％減の１５９０億円、営業損益は６２億円の赤字（前年同期は１９億円の赤字）、経常損益は７７億円の赤字（同２９億円の赤字）、四半期損益は１２９億円の赤字（同３４億円の赤字）と、各損益段階での赤字幅が前年に比べ拡大。会見した武田雅亮取締役は「液晶テレビで想定を上回る価格下落があった」などと語った。ビクターは５月末に、単体で１０００人の早期退職による人員削減を実施することを柱とする構造改革策を発表したが、業績悪化に歯止めがかからないことを受け、削減数を１１５０人に増やす。また、不振が続くリアプロジェクションテレビについて、機種の絞り込みなど戦略の見直しを行うとしている。

△アイフル<8515>は08年3月期当期黒字化予想を据え置き、市場予測上回る
アイフルは２４日、２００８年３月期の連結当期損益見通しについて、３２０億円の黒字（前年は４１１２億円の赤字）とする従来予想を据え置いた。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト１３人の予測平均値２９２億円を上回った。アイフルは５月に新規顧客に対する貸出金の上限金利を８月から、これまでの年約２９％から２０％に引き下げると発表。また、与信の厳格化による新規成約率の低下もあり、営業収益の減少を見込んでいる。同日発表した２００７年４―６月期業績は、営業収益が１０９９億円（前年同期比１９．０％減）、営業利益は１１７億円（同５４．３％減）、経常利益は１１９億円（同５３．８％減）、当期利益は７２億円（同５０．４％減）となった。過払い金返還請求に対するあらたな引当は、四半期段階では監査法人との協議がないため計上していない。

■花王<4452>の08年3月期連結経常益予想は1110億円、修正せず＝市場予測は1162億円
花王は２４日、２００８年３月通期の連結経常利益見通しについて、前年比７．６％減の１１１０億円とする従来予想を据え置いた。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト１２人の予測平均値１１６２億円を下回った。

△ヤフー<4689>の07年7─9月期営業益予想は282─300億円＝市場予測は298億円
ヤフーは２４日、２００７年７─９月期（第２・四半期）の連結営業利益が２８２億円─３００億円になるとの見通しを発表した。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト４人の予測平均値は２９８億円。併せて発表した０７年４─６月期（第１・四半期）の連結営業利益は前年同期比２３．７％増の２９６億円だった。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト６人の予測平均値２９３億円をわずかに上回った。企業の広告出稿が鈍かったほか、グループ会社ソフトバンク<9984>と結んでいるブロードバンドサービスの業務提携契約を見直した結果、同サービスの料金収入が減少した。一方で同サービスの顧客獲得費用の負担が軽減し、販管費が削減された。会見した井上雅博社長は「会社規模が大きくなるにつれて、広告出稿の季節変動の影響を受けるようになった。ただ第２・四半期は第１・四半期より季節性が良いはず」と述べた。
ヤフーが併せて発表した０７年７─９月期（第２・四半期）の連結営業利益見通しは、前年同期比１２．８％増―２０％増の２８２億─３００億円だった。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト４人の予測平均値は２９８億円。０７年１―３月期にオフィスの一部移転と増床を実施したことにより、０７年７―９月期は賃貸料が増加し、販管費が４―６月期に比べ１６億円程度増える見込みだという。

△日本プリメックス<2795>が20万株上限に自己株取得へ、発行済み株の3.62％
日本プリメックスは２４日、発行済み株式総数の３．６２％に相当する２０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は１億８０００万円。取得期間は７月２５日から１１月２２日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策遂行のためと同社では説明している。

△キリン<2503>、比サンミゲルのビール事業への投資に関心＝サンミゲルＣＦＯ
フィリピンの食品・飲料大手サンミゲルのコンスタンティノ最高財務責任者（ＣＦＯ）は２４日、記者団に対して、キリンホールディングスがサンミゲルの国内ビール事業への投資に関心を持っていることを明らかにした。同ＣＦＯは、サンミゲルは発電・鉱業・不動産・インフラに７億５０００万ドルを投資する見通しと述べた。またサンミゲルはフィリピンの全国送電網を運営するライセンスへの応札に関心がある、としている。

■地価はミニバブル的、ピーク近い＝三友システム社長
不動産鑑定評価で取り扱い件数が業界第２位の三友システムアプレイザルの井上明義社長は２４日、現在の地価動向をミニバブル的な状況と位置づけ、都心の地価は金利上昇などを背景にそろそろピークを付けるとの見通しを示した。円安基調にある為替相場が反転すれば外資が投資資金を引き揚げるとも指摘し、こうした動きは年内にも起こる可能性があると語った。井上社長はロイターとのインタビューで、現在の地価上昇について「これまでの値下がりの修正や金融緩和が継続していることなどから、は行性はあるが値上がり地が増えている」と指摘。「大手銀行は過去の痛みから選別投資を行っているが、ＲＥＩＴは私募債を中心に運用義務があるため少々悪い物件や高値の物件、少し離れた地方の物件にも投資しており、それが地価の値上がりを生んでいる」と分析した。そのうえで「需要と供給が必要以上に膨らみ、金融機関がその両方を支配する構図という意味では、今回もややミニバブル的だ」との見方を示した。

△日立<6501>、電力事業の売上高は3年で54％増加を計画
日立製作所 は２４日、電力事業の売上高について、３年間で５４％の増加を計画すると発表した。火力発電ボイラーや原子力発電タービン、その他の機器の売り上げは２００７年３月期に５６６７億円。これを２００８年３月期に７３００億円、２０１０年３月期には８７００億円まで引き上げる。

△トヨタ<7203>、25日に全工場で生産再開
トヨタ自動車は２４日、全工場での生産を２５日に再開すると発表した。広報担当者がロイターに語った。２６日以降も稼動させる見込みだが、２５日の状況をみて判断するという。
トヨタは、新潟県中越沖地震で部品会社のリケン<6462>が被災した影響で、１９日夕から２３日までグループを含めて国内に３１あるラインを停止。２４日から２０のラインで生産を再開した。２５日には全ラインを稼動させる。
トヨタ以外にも、乗用車メーカーではマツダ<7261>が２４日から生産を全工場で再開しており、日産自動車<7201>、三菱自動車工業<7211>も２５日に全工場で生産再開する方針を示していた。
（ロイター）

▼７＆ｉ<3382>：ヨーカ堂の金融関連事業の会社分割を継承－45億円の特損
セブン＆アイ・ホールディングス（７＆ｉ）は24日、傘下の総合スーパー、イトーヨーカ堂の金融関連事業管理事業を会社分割したうえで、継承すると発表した。７＆ｉによると、会社分割の連結業績への影響はなく、単体業績で分割に伴う抱き合わせ株式消滅差損として約 45億円の特別損失が発生すると発表した。分割予定日は９月１日。７＆iの株価終値は前日比変わらずの3500円。
（ブルームバーグ）

△メガバンク---大手行総じてしっかり、買い安心感強まり
メガバンク本日はメガバンク3行が揃って強い動きとなっている。サブプライム問題に関する過度な不安感が後退する格好のようだ。18日付、ＵＢＳのクレジットレポートの内容が本日は報じられており、好材料視されているもよう。同レポートでは、仮にサブプライム関連証券化商品の価格が簿価から10％下落したとしても、大手行全体で1000億円程度の損失にとどまるなどとされている。

▼ＬＩＶＩＮＧ<8998> 軟調。
通期の業績下振れが嫌気されているようだ。同社は23日、07年6月中間期並びに07年12月期の業績予想を修正している。中間期は増額となったものの、通期については減額となっており、経常利益で従来予想の7.1億円から5.75億円に下方修正された。
（フィスコ）

△常陽銀<8333>が堅調推移、証券子会社設立発表を評価、大手銀行株買いもプラス作用
常陽銀行が堅調に推移し、一時１４円高の７２９円まで上昇した。茨城県と福島県南部が地盤の同行は２３日に０８年度上半期に証券子会社「常陽証券」を設立すると発表、評価された。資本金は３０億円。証券機能を生かし、法人向けに資産運用・資金調達の提案や地域の起業化や株式公開を支援する。個人向けには資産運用業務の強化を図る。国策でもある銀行と証券間の障壁の緩和は、今回の発表で地方銀行にも広がる可能性がある。
この日は、三井住友<8316>、みずほ<8411>、りそなＨＤ<8308>など大手銀行株が買われ、銀行株全般に目先調整一巡感が浮上したこともプラス作用した。

△ＫＤＤＩ<9433>が値上がり幅トップ、第１四半期連結営業１５．６％増益を好感
ＫＤＤＩが大引け段階で４万円高の８７万円となり、東証１部値上がり幅でトップに立った。２３日に発表した今０８年３月期第１四半期連結決算で営業利益が前年同期比１５．６％増の１４０９億４００万円と２ケタ増益を計上したことで好感買いが先行した。固定通信事業の収入が微減となる一方で、移動通信事業でａｕ携帯電話契約数の増加に伴う増収が大きく貢献したという。
この日は、ソフトバンク<9984>が４５円高の２６２０円引け、ＮＴＴドコモ<9437>も２０００円高の１７万８０００円引けとなり、通信セクター全体が底上げした格好だ。

△小林製薬<4967>が高値引け、第１四半期決算を材料視
小林製薬が１６０円高の４１９０円まで買われ、高値引けとなった。出来高も膨らみ、もみ合い放れの様相となっている。２３日に今０８年３月期の第１四半期（４～６月）業績を発表。連結経常利益は３１億４８００万円（前年同期比１．３％増）と堅調に推移した。家庭用品製造販売事業で薬用シミケア剤「ケシミンペン」やおりものシート「サラサーティさらりえ」などが売上拡大に貢献したことが材料視されている。一方で医療関連事業の不振は織り込み済みとの声が出ている。

■東映<9605>が下げ渋り、ダヴィンチ<4314>投資先に売り物も、影響は限定的との声
東映が一時５７円安の７７７円まで売られたものの、大引けは１９円安の８１５円と下げ渋った。ダヴィンチ・アドバイザーズによるテーオーシー<8841>へのＴＯＢ（株式公開買い付け）が不成立となったことで、ダヴィンチ投資先である同社にも売り物が波及した。ただ、「同社は直近でダヴィンチ系投資会社であるアルガーブが筆頭株主となり、市場の話題を集めた。ＴＯＢ不成立で思惑売りが先行しているが、冷静に見れば下げは限定的」（中堅証券）という。出来高も膨らみ、チャート上でも長い下ヒゲを出したことで織り込む形となっているようだ。

△ミマキエンジ<6638>がストップ高比例配分、上方修正を好感、４７００株超の買い残し
ミマキエンジニアリングが１０万円ストップ高の９０万１０００円で比例配分。２３日に発表した今０８年３月期業績予想の上方修正を好感した。出来高は１０株、４７００株超の買い物を残している。連結経常利益を９月中間期で３億３５００万円から９億６５００万円、通期で１３億８０００万円から２０億１０００万円に大幅増額した。海外市場での販売競争激化などを起因とした売上高の伸び悩みは想定したほど影響がなかったほか、為替差益が貢献したという。なお、第１四半期決算は８月１０日に発表予定。

△ハードオフ<2674>が後場買われる、第１四半期の経常２ケタ増益を好感、２５日線抜け戻りに期待
リサイクルのハードオフコーポレーションが後場買われた。一時３１円高の６７２円まで買われ、引けは１６円高の６５７円。２４日午後２時４５分、今０８年３月期（非連結）の第１四半期決算を発表。経常利益が前年同期比１９．１％増の３億７６００万円と２ケタ増となったことを好感した。全国ネットワークの確立や組織力の強化に努めた。９月中間期予想は経常利益５億６５００万円（前年同期比３．４％増）を据え置いたものの、進ちょく率は６６．５％と高い。株価は上値抵抗線となっていた２５日線を抜けたことで、戻り相場に期待がかかる。

△岡部<5959>が欧州の自動車部品会社を１０億円で買収
建設関連製品が主力の岡部が堅調、一時１０円高の６３０円まで買われている。同社は２４日後場、全額出資の子会社であるオカベ・ホールディングＵＳＡを通じてイタリアの自動車用バッテリー部品会社アクイラ・ピオンボ社を６００万ユーロ（約１０億円）で買収することを決定、８月３日に現地で契約を締結すると発表した。同社は現行の中期経営計画「ＯＫＡＢＥ―Ｐｌａｎ―Ｄｏ」で金属加工技術の応用と業容拡大を目指して、自動車関連製品事業を準コア事業として位置付けて積極的なＭ＆Ａ（企業の合併・買収）を展開、既にオカベ・ホールディングＵＳＡが０５年４月に米国の自動車用バッテリー部品会社であるウォーターグレムリン社を買収している。同社では今後、欧州でアクイラ・ピオンボ社製品の拡販を図るほか、米国からウォーターグレムリン社の製品を投入して売上拡大に努めていく。
（株式新聞ダイジェスト）

▼ビクター<6792>が下方修正～１Ｑ不振＆事業見直しで
日本ビクターは２４日、２００８年３月期９月中間期、および通期の連結業績予想の下方修正を発表した。第１四半期（４－６月）の業績が計画を下回ったことに加えて、この日発表した「アクションプラン２００７」で事業の見直しを行うことによるもの。
中間期については、売上高を５月時点の予想＝３５８０億円→３４００億円（前年同期比８．４％減）に、営業損益を２０億円の赤字→６３億円の赤字（前年同期は６億円の赤字）に変更。通期は、売上高を７６００億円→７４００億円（前期比０．４％減）に、営業利益を１５０億円→８１億円（前期は５６億円の赤字）にそれぞれ減額した。この日発表した第１四半期の売上高は１５９０億円（前年同期比９．７％減）、営業損益は６２億円の赤字（前年同期は１９億円の赤字）に終わった。課題の民生事業では、欧州、国内のディスプレイ事業が苦戦したほか、市場が激変しているオーディオ事業で回復が遅れた。ヒット作に恵まれなかったエンタテインメント事業、主力のモータがＨＤＤ業界の在庫調整の影響を受けたデバイス事業も含め、部門別営業損益は全て赤字に終わった。会見で武田雅亮取締役は「液晶ＴＶの価格下落はマーケット全体で前年比１インチ＝１％のイメージで進んでいる。これは想定を上回る厳しさだ。特に競争の厳しい欧州では下げ止まる兆しが見えない」と述べた。一方、ＨＤＤ用モータの受注減に関しては一時的なものという認識で、第２四半期以降の回復を見込んでいる。同社は５月３０日に再建計画を発表しているが、今回発表した「アクションプラン２００７」では、さらに踏み込んで経営改革を進める考え。リアプロＴＶは光源にレーザーを使う次世代機の開発を凍結するなど事業の絞り込みを行うが、事業の撤退については否定した。
（ラジオNIKKEI）

△北海道・九州・信州で直営施設をオープン　四季リゾーツ
三菱地所<8802>の社内ベンチャー企業で、泊食分離型保養所「四季倶楽部」を全国で展開する四季リゾーツは、定山渓温泉（北海道）、湯布院温泉（九州）、蓼科（信州）所在の企業保養所の経営を受託し、８月１日から営業を開始する。北海道・九州地区では初めての直営施設となる。また、北海道に所在する既存ホテル・旅館６施設と提携した。四季倶楽部は「365日いつでも、１泊朝食付きで5,250円」をコンセプトとし、客室稼働率は年平均約90％、リピート率50％超、予約希望は１日平均1,000件を超えている。
（住宅新報）

△自動車生産ほぼ正常化へ＝リケン<6462>の工場復旧－減産規模、累計12万台
トヨタ自動車<7203>は24日、新潟県中越沖地震の影響で操業を停止していた国内工場を、25日に全面再開することを明らかにした。被災した自動車部品大手リケンの柏崎工場（新潟県柏崎市）の復旧作業が順調に進んでいるため、安定的な部品調達を見込めると判断した。トヨタ以外の自動車メーカーも相次いで生産再開を決め、主要12社のうち11社は25日に操業がほぼ正常化する。トヨタはグループ会社を含め、国内に車両生産ラインを31本保有している。部品を調達できなくなったため19日午後から全面停止していたが、うち20本は24日に生産を再開。残る11本も25日には稼働させる。
また、スズキ<7269>は湖西工場（静岡県湖西市）など3工場で、25日から通常の生産体制に復帰。
ダイハツ工業<7262>も同日、休止していた京都工場（京都府大山崎町）を稼働させる。
富士重工業<7270>は群馬製作所（群馬県太田市など）の軽自動車生産ラインを同日再開する。
一方、ホンダ<7267>は、25日も子会社、八千代工業<7298>の四日市製作所（三重県四日市市）など2工場で生産を休止。リケンの部品供給能力の回復を慎重に見極める構えだ。
今回の地震の影響で各社が操業を停止したことにより、25日までで生産の減少は乗用車で累計12万4000台程度に達する。各社は今後、休日操業などでマイナス分を取り戻す考えだ。　

■原子炉クレーンの破損確認＝柏崎刈羽原発6号機－東電<9501>
東京電力は24日、新潟県中越沖地震による柏崎刈羽原発の被害状況まとめを発表し、新たに6号機の原子炉建屋最上部にある移動式の大型クレーンの車軸が破損していたことを明らかにした。東電によると、クレーンは幅約35メートル、高さ約6メートル、奥行き約12メートルで、重さ約31トン。原子炉格納容器や使用済み燃料プールの上をまたぐように設置され、4つの車輪で建屋壁沿いに設置されたレールの上を動く。原子炉格納容器などのふたをつり上げて開閉する際や、建屋外部からの燃料の搬入搬出を行う。

△私鉄3社で電車ストップ＝避難行動にも有効利用－中越沖地震の緊急速報で・気象庁
気象庁は24日、新潟県中越沖地震の際の緊急地震速報の利用状況を発表した。関東の私鉄3社で揺れが来る前に運行を停止するなどし、長野県などでは身を守る行動を取ることができた。16日に起きた中越沖地震では、地震を検知して3．8秒後に第1報を発信した。
東京都の東武鉄道<9001>、東京急行電鉄<9005>と、神奈川県の相模鉄道<9003>では、揺れが来る約30秒～1分前に警報を受信。列車の停止や徐行を行った。長野県松本市役所では、震度4の揺れの22秒前に受信し、15秒前に庁内放送を実施。職員が机の下に隠れるなどの行動を取った。

□浜岡原発で変圧器消火訓練＝柏崎刈羽火災で中部電力<9502>－静岡
新潟県中越沖地震で東京電力柏崎刈羽原発の変圧器から出火した事態を受け、中部電力は24日、浜岡原発（静岡県御前崎市）で変圧器火災を想定した消火訓練を実施した。同原発では、職員らが消火器や消防車などを取り扱う訓練などは定期的に行っているが、特定施設での火災を想定した訓練は初めて。訓練は、平日昼間に地震が起き、2号機（定期検査中）の変圧器の1つで漏えいした油による火災が発生したとの想定で、自衛消防隊を組織する初期消火対応要員の職員21人が参加した。

□豊田通商、新潟地震で500万円の義援金
豊田通商 <8015> は24日、新潟県中越沖地震で義援金500万円を新潟県災害対策本部に寄付すると発表した。　

▼中越パルプ工業<3877>、2工場でばい煙の基準値超過
中越パルプ工業は24日、川内工場（鹿児島県薩摩川内市）と高岡工場能町（富山県高岡市）の2工場で、大気汚染防止法により定めた基準値を超えるばい煙を排出したことが社内調査により判明したと発表した。日本製紙（東京）で法令違反が発覚したことを受けて実施した社内調査で判明した。　

△「プリウス」が販売首位＝ガソリン高で人気上昇―米加州北部
米カリフォルニア州北部サンフランシスコ・シリコンバレー地域で、今年に入ってからの車種別販売でトヨタ自動車<7203>のハイブリッド車「プリウス」が首位に浮上した。割高なハイブリッド車が大衆的なガソリン車を抑えて1位に輝くのは異例。ガソリン高を受け、米国人にも燃費重視の姿勢が強まっているようだ。サンノゼ・マーキュリー紙が23日までに報じた調査結果によると、2007年のプリウス販売は前年同期比65％増の6268台で、地域の新車販売で5％のシェアを獲得。車種別で昨年の5位から、トヨタ「カローラ」やホンダ<7267>「シビック」などをごぼう抜きし、トップに躍り出た。

△住商<8053>と東急レクリエーション、障害者も鑑賞できる上映会を開催
住友商事と東急レクリエーションは24日、両社が出資する映画「夕凪の街　桜の国」を視覚障害者や聴覚障害者も鑑賞できるバリアフリー上映すると発表した。音声ガイドや日本語字幕を付けて、7月28日から神戸や横浜、名古屋、東京の東急系映画館で実施する。　

△インターホンで地震速報＝マンション向けに新サービス―丸紅<8002>系会社
丸紅などが出資する情報関連「つなぐネットコミュニケーションズ」（東京）は24日、気象庁が発信する緊急地震速報の情報をインターホンを使って提供するマンション向けサービスを始めると発表した。常時電源が入っているインターホンを使うため情報伝達の確実性が高いのが特徴。東京建物 <8804> のマンションへの導入が決まっており、今後5年間で10万戸の受注を目指す。　

□日本ビクター<6792>、ケンウッド<6765>との提携合意で格付けは上向かず＝R＆I
格付投資情報センター（R＆I）は24日、同日にケンウッドと資本・業務提携の合意を発表した日本ビクターの格付けについて、「ビクターにとって松下電器産業 <6752> が筆頭株主にとどまり、信用力に一定の下支え効果があるものの、格付けが上向くところまではいかない」とのコメントを発表した。　

△日立<6501>、09年度電力事業の目標売上高、54％増の8700億円
日立製作所は24日開いた電力事業の説明会で、2009年度の同事業の売上高について、06年度実績比約54％増の8700億円を目指す方針を明らかにした。温室効果ガス排出を大幅に削減する「超臨界圧」技術を使った石炭火力プラントなどで先行するとともに、米GEとの合弁企業による欧米市場での原発受注を優位に進め、目標達成を図りたい考えだ。　

△東芝<6502>、池上通信機<6771>の筆頭株主に＝増資で20％取得
東芝は24日、池上通信機が実施する総額24億6000万円強の第3者割当増資を引き受け、発行済み株式数の20％を取得すると発表した。東芝は筆頭株主となる。両社は4月に放送用の映像制作や編集システムの分野で提携しており、提携事業の拡大を目的に資本提携に踏み切る。　

□昭和シェル<5002>、新潟県に義援金1000万円
昭和シェル石油は24日、新潟県中越沖地震の災害復興を支援するため、新潟県に1000万円の義援金を寄贈すると発表した。　

△日産<7201>、横浜の所有地を三菱地所<8802>など3社に譲渡＝売却価格382億円
日産自動車は24日、横浜市神奈川区に所有している土地4万3058平方メートルを三菱地所、藤和不動産<8834>、中央商事の3社に譲渡すると発表した。譲渡価格は382億1300万円。7月末から2008年末の間に段階的に引き渡す。　

△双日<2768>、パイロット派遣先を拡大へ＝養成学校設立も
双日は24日、全日本空輸<9202>（ANA）などと共同で設立したパイロット派遣会社「CReW（クルー）」（米ハワイ州）について、派遣先をANAグループ以外にも拡大するため、マレーシアとインドネシアで市場調査を始めた。両国の航空会社の需要を調べるとともに、日本に派遣可能な人材発掘も行う。中国やインドの経済成長を受けて、世界的にパイロット需要が急増することを見越した措置。
（時事通信）