7/20 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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[1回]

■株価材料

△三井物産<8031>、ロシア鉄道と提携・シベリア鉄道で貨物輸送
三井物産はロシア鉄道と提携し、極東とロシア西部を結ぶシベリア鉄道を活用した日本企業向けの貨物輸送事業を始める。三井物産がロシア鉄道の日本代理店となり、物流業務を請け負う。ロシア西部までの輸送日数を、現在主流の船便より約４割少ない25日前後に短縮し、日ロ間ビジネスの課題だった物流効率化につなげる。ロシアに工場を建設中のトヨタ自動車なども同鉄道の利用を検討しており、日本とロシア・東欧を結ぶ産業の動脈として日本企業のロシア進出を支えそうだ。ロシア鉄道の全株式はロシア政府が保有する。同政府は国土のバランスのとれた発展のためには、極東地域の経済振興が欠かせないとみており、６月の日ロ首脳会談でも情報通信インフラ整備などで合意したばかり。日ロ間の物流網整備で、両国の幅広い経済交流が動き出す素地ができる。

■自動車全12社の主要工場を一時休止・リケンの操業停止で
マツダ<7261>、いすゞ自動車<7202>、日産ディーゼル工業は<7210>19日、リケン<6462>の操業停止によって主要工場を一時休止することを明らかにした。これにより自動車12社すべての主要拠点が週末時点で一斉に休止する。対象は国内の自動車総生産の８割以上になる。災害などで全社の工場が止まるのは初めて。一方、リケンは23日にも一部の生産ラインで操業を再開する。ただ、本格的な操業には時間がかかる見通しで、自動車メーカーの生産再開のメドは立っていない。

△日立<6501>、初のブルーレイ対応ビデオカメラ・今秋に発売へ
日立製作所は今秋、次世代ＤＶＤ規格のブルーレイ・ディスク（ＢＤ）に対応したビデオカメラを発売する。ＢＤビデオカメラは世界初。８センチＢＤの駆動装置を新たに開発し、フル規格のハイビジョン画質で１時間の録画を可能にする。ビデオカメラ市場ではハイビジョン化とテープ対応型からの切り替えが進む。日立は長時間のハイビジョン記録ができるビデオカメラを投入し、シェア拡大を目指す。新開発の８センチＢＤ駆動装置は従来のＤＶＤビデオカメラの駆動装置とほぼ同サイズで、本体をコンパクトに仕上げる。動画を効率的に圧縮できる画像処理ＬＳＩ（大規模集積回路）も開発、207万画素のフルハイビジョンに対応する。世界最高の約530万画素の撮像素子も搭載する。

△関西電力<9503>、美浜原発１号機を８月下旬に再稼働へ
関西電力は点検中の美浜原子力発電所１号機（福井県美浜町）を８月下旬に再稼働する。同原発の出力は34万キロワットで９カ月ぶりの稼働となる。関電は東京電力へ７月下旬から９月末まで電力を融通する方針を決めている。１号機の再稼働で、冷房需要がなお旺盛な９月に東電へ送電する余裕が高まる。１号機は2006年11月に定期点検を始め、今年１月下旬には運転を再開する計画だった。しかし点検中、燃料交換時に冷却水を貯蔵する水槽などから微量の水漏れが見つかり、再稼働が延期された。水槽などの改修工事が８月上旬に終わるメドがたったため、下旬から発電を再開する。

△ポーラやコーセー<4922>、中国で化粧品拡販
ポーラやコーセーが中国で化粧品を拡販する。ポーラは８月に初めて百貨店に売り場を作るほか、エステ併設店をフランチャイズチェーン（ＦＣ）方式で展開。百貨店中心に売り場を持つコーセーは、新たに中小の化粧品専門店との契約に乗り出す。国内の化粧品市場が伸び悩むなか、急拡大する中国市場に着目した。販路を多様化し、先行する資生堂や仏ロレアルなど欧米勢を追う。

△情報機器大手、生体認証の海外市場を開拓
情報機器大手が静脈の形状や目の虹彩で個人を識別する生体認証装置の海外市場開拓を強化している。
日立製作所<6501>は欧米やアジアの各現地法人に専門要員を配置して販売体制を構築。富士通は米国医療機関で診察券の代用として大量受注した。テロ対策や情報管理強化で生体認証装置の需要は世界で拡大。国内メーカー各社は銀行ＡＴＭ用などでノウハウを蓄積した先端技術を海外にも普及させる狙いだ。

△住金<5405>・住商<8053>、ブラジル製鉄合弁に44％出資
住友金属工業は19日、仏鉄鋼メーカーのバローレックとブラジルで合弁で建設、運営する製鉄所の概要を発表した。合弁には住金と住友商事が44％。バローレックが56％を出資する。日本側２社のそれぞれの出資比率は未定。投資総額は2000億円。高炉は容積が400立方メートルと日本の新鋭高炉の10分の１以下の小型炉となる。粗鋼生産は年間100万トンで、全量を油井管として使うシームレスパイプ（継ぎ目なし鋼管）に加工する。鉄分から酸素を取り除く還元剤には日本で使う石炭ではなく現地でユーカリの木を植林してつくる木炭を採用する。
（NIKKEI NET）

△アズワン<7476>、古河電工<5801>、阪大など、新薬候補探し、酵母使い短縮

△ＮＴＴ<9432>、患者の離床・転倒、未然に防止、起き上がり動作検知

△ダイソー<4046>、医薬品原料、年産能力４倍に、２０億円投じ新ライン

△野村不動産<3231>、投資用マンション、高級物件を拡大

△キリンビール<2503>、生ビール、中国で品質向上活動、高い鮮度アピール

△化学を磨く　断熱樹脂、宇宙の夢つなぐ
山口県宇部市にある宇部興産<4208>の基幹工場、宇部ケミカル工場の製品検査室。白衣を着た検査員が大きくて６０センチメートル、小さなものは３０センチ四方ほどの金色のシート片を念入りに調べる。これが宇部興産が育ててきた先端製品、セ氏３００度以上の高温下でも変性しないポリイミド樹脂フィルムを使った断熱材だ。

△パピレス、携帯サイト向け電子書籍取次サービス開始
ネット上で電子書店を運営するパピレスは携帯電話のサイト向けに電子書籍の取り次ぎサービスを始めた。先行して始めたＫＤＤＩ<9433>（ａｕ）、ソフトバンク<9984>モバイルに続き、ＮＴＴドコモ<9437>でも11日に始めた。既存のサイトにコミックや小説、写真集などの電子書籍8000冊を提供し、利用者が有料でダウンロードできるようにした。ａｕやソフトバンクモバイルの携帯サイト「グラビア帝王」など、当面は十数サイトに電子書籍を取り次ぐ。サイトの運営会社に代わり、配信サーバーの管理や商品紹介など画像の作成を行う。

△日立<6501>、片面で毎分32枚印刷可能なカラーページプリンター
日立製作所は19日、印刷速度を同社の従来機に比べ15％向上させたカラーページプリンター「Ｐｒｉｎｆｉｎａ　ＣＯＬＯＲ　ＣＸ４５１０」（商品名）を発売すると発表した。オフィスでの業務効率が向上するほか省エネルギーにもつながるという。26日に発売する。新製品のカラー印刷速度は片面毎分32枚。両面でも毎分32ページ（カラーとモノクロ）と高速印刷が可能だ。プリンター内で紙の搬送路を工夫するなどして高速化を実現した。

△コネクト<3736>、電子書籍検索サービスの対象が１万作品に
東証マザーズ上場で携帯電話サイト構築のコネクトテクノロジーズは19日、携帯広告子会社のインクルーズ（東京・中野）などが手がける電子書籍検索サービス「ぶっコミ」の対象が、従来比５倍の１万作品となったと発表した。電子書籍関連サービスのホン・ドット・ジェイピー（東京・千代田）と提携したことで実現した。1カ月で1万人の会員獲得をめざす。電子書籍検索サービスは作品名や、小説やコミックなどの分野別、「恋愛」や「ノンフィクション」などのジャンル別で絞り込めるのが特長。携帯コンテンツ会社のＤＧモバイル（東京・渋谷）と共同開発した。

△ソネット<3789>、同じテレビ番組を見ている人と感情共有できるサービス
ソネットエンタテインメントは19日、同じテレビ番組を見ている人同士で、「楽しい」「悲しい」などの感情を共有できるサービスの実験提供を始めた。例えば野球やサッカーの試合のテレビ中継を1人で見ているときでも、盛り上がりをネットを通じて共有できる。ソネットは利用者からの反応を基に改善を進め、正式サービス化を目指す。サービスの名称は「ＦｅｅｌＴａｇ（フィールタグ）」。
パソコンかＮＴＴドコモ<9437>の携帯電話から利用できる。利用者はまず、自分の住む都道府県と視聴しているチャンネルを選ぶ。すると１時間の枠が表示され、テレビを見ながら「楽しい、面白い」「大好き、萌え～」「驚いた、凄い」「悲しい、寂しい」の４種類のボタンを押せる。

△キリン<2503>ビバレッジ、「生茶」の数量限定品
キリンビバレッジは緑茶飲料「生茶　水出し玉露入り」を24日に発売する。今年、同社の主力「生茶」ブランドを活用した派生商品は「醍醐味」に続く２つ目。40万ケースの数量限定で緑茶飲料商品の活性化につなげる狙い。一般的な緑茶飲料より低いセ氏29度の低温で抽出した。茶葉には甘み豊かな玉露や、希少な煎茶（せんちゃ）の「あさつゆ」を加え、苦み・渋みを抑えた。税抜きの希望小売価格は150円と、通常の「生茶」より10円高く設定した。

△文化シヤッター<5930>、室内取り付け窓用シャッター
文化シヤッターは室内に取り付ける窓用シャッター「マドマスタールーマ」を8月1日に発売する。従来の室外用のシャッターでは設置できなかった出窓などにも取り付けられる。電動式と手動式の２種類を用意し、素材はスチールと樹脂で覆ったアルミの２種類をそろえた。価格は幅1.8メートル×高さ1.4メートルの場合、スチールタイプで13万935円。初年度で1億円の販売を見込む。

△近ツー、今年度下期の海外パックツアー概要を発表
近畿日本ツーリスト<9726>は19日、2007年度下期（10月―08年3月出発）の海外パッケージツアー「ホリデイ」の商品概要を発表した。団塊の世代向けにテーマ性のある高付加価値旅行、ハネムーンなど各種の顧客層に的を絞った商品展開を強化した。ホリデイの下期の販売目標は10％増の24万8000人に設定し、07年度通年では4％増の50万人を見込む。これまで「熟年海外特選旅行」と銘打った専用パンフレットで展開してきた熟年層向けの高品質商品を、新たに団塊世代を含む幅広い年齢層に売り込むために「地球讃歌　大人のゆとり旅」＝写真＝はパンフレットの表紙＝に全面刷新した。2人から出発可能な周遊・滞在型ツアーなど全28コースを用意した。

△松下<6752>とバッファロー（メルコＨＤ<6676>）、電力線通信対応のアダプター
松下電器産業とバッファローは19日、家庭のコンセントからネットワーク接続できる電力線通信（ＰＬＣ）対応通信機器の新製品をそれぞれ発表した。無線ＬＡＮ（構内情報通信網）が届かない鉄筋構造の建物や地下室にもノートパソコンなどを持ち運んでネットワークが利用できるようになる。松下電器産業は４つの接続端子を持つＰＬＣアダプター「ＢＬ―ＰＡ２０４」を8月8日に発売する。パソコンだけでなく、ネットワークカメラやプリンターなどを一つのアダプターで接続できる。本体をコンセントに直接差し込める方式にして、省スペース化と同時にノイズを低減した。実勢価格は1万3000円前後の見込み。月間1万台の販売を目指す。バッファローはＰＬＣアダプターの新製品を8月中旬に発売する。親機の電源が入っていなくても子機同士で通信ができるＵＰＡ方式を採用した。親機と子機のセットで1万6800円。

△ソニー<6758>、クリスタルガラスで装飾したウォークマン
ソニースタイル・ジャパン（東京・港）は、女性向けにデザイン性を高めた、携帯音楽プレーヤー「ウォークマン　Ｅ０１０」を発売した。ＵＳＢ端子のキャップ部分にスワロフスキー製のクリスタルガラスをあしらったのが特長。きらきらとした光沢感があり、アクセサリー用としての需要も見込んでいる。ソニーの直販サイト「ソニースタイル」で、9月18日まで注文を受け付け、8月下旬から順次出荷する。女性向けの小物やアクセサリーで人気のアビステ（東京・港）と協力し、クリスタルガラスの配置などを工夫した。本体の色は全部で５色。価格は記憶容量が1ギガ（ギガは10億）の機種が1 万5800円。

△ナブテスコ<6268>、「７８７」向け電源装置量産に備え専用ライン
（日経産業新聞）

▼大手スーパー各社（ダイエー<8263>、西友<8268>、イオン<8267>）
西友は19日、６月の既存店売上高が前年同月比1.6％減だったと発表。食品や衣料品が苦戦し、７カ月連続で前年を割り込んだ。このほか同日までに６月の売上高を公表したダイエーも９カ月連続でマイナス、イオンは２カ月ぶりに前年を下回った。

▼全日本空輸<9202>：４－６月期の旅客輸送実績によると、国内線が前年同期比3.4％減、国際線は6.8％増だった。
主力の国内は、統一地方選やシステムダウン、運賃競争の激化などで落ち込むが、国際線は北米航路を中心に好調だった。

▼日本ケンタッキー・フライド・チキン<9873>：07年５月中間期の連結決算は、経常利益が前年同期比3.9％減の24億3000万円、純利益が同6.9％減の12億4000万円になった。
外食企業間の競争や中食マーケットとの競合の激化を背景に、主力のチキン関連事業が苦戦した。

▼三菱ガス化学<4182>：連結子会社の日本パイオニクスが７日からロッテ健康産業（東京新宿区）からの委託を受けて製造している「使い捨てカイロ」の一部商品の自主回収を進めていると発表。
これに伴い、今後費用の精査を進め、連結業績に対する影響が判明した時点で改めて公表するとした。

△モーニングスター<4765>：07年６月中間期の連結経常利益は前年同期比 16％増の４億3400万円になった。
投資信託市場の拡大を背景にネット広告収入が伸びた。コンサルティングサービスも順調に推移した。

△アルファシステムズ<4719>:第１四半期（４－６月）の純利益は３億2100 万円と、前年同期の2.2倍になった。
ノードシステムの売上高が大きく伸びたほか、ネットワークマネジメントシステムも堅調だった。
（ブルームバーグ）

▼大和総研がＧＭＯ<9449>に新規「４」評価
大和総研はＧＭＯインターネットの投資判断を新規に「４」（弱気）としている。目標株価は５９０円。リポートでは「同社の企業ミッションおよび成長モデルが金融事業参入によって見えづらくなっているため」などとしていた。
（ラジオNIKKEI）

△オリンパス<7733>にはゴールドマン証が業績上ブレの余地十分と
オリンパスは内視鏡に強い光学機器の大手で、ゴールドマン・サックス証券が１９日付のサマリーで精密機器株の見直しを行い、同社株についてはデジカメの収益性改善に加え、内視鏡が好調で業績はまだ上ブレる余地がありそうとし、投資判断で強気の「買い」とした。

▼リコーリース<8566>が第１四半期業績を発表、７．２％の経常減益に
リコーリースが１９日に今０８年３月期の第１四半期業績（４～６月）を発表。連結経常利益は３２億４１００万円（前年同期比７．２％減）だった。リース関連の貸倒費用は減少したが、金利上昇により資金原価が増加し減益となった。今期減益は織り込み済みで、市場では「収益は市場の想定より若干上ブレるペースで推移」（市場関係者）との声が聞かれた。
（株式新聞ダイジェスト）

△三井住友海上<8752>－米投資ファンドが筆頭株主に
（産経新聞）

■村上ファンド、ＴＢＳ<9401>株売却益200億円－相手は楽天<4755>か

▼地震データ消失、放射性物質まだ放出…原発ずさん対応続々
新潟県中越沖地震に襲われた東京電力<9501>柏崎刈羽原子力発電所で、１９日、地震計の記録消失や放射能漏れの継続などのトラブルが新たに判明した。トラブルは計６３件になった。一方、この日施設内を調査した政府の原子力安全委員会と経済産業省原子力安全・保安院は、消火活動などへの備えと対応が不十分だったと指摘、他原発の過去のトラブルの情報を生かしていないことも問題視しており、原子炉７基を抱える世界最大級の原子力発電施設に対し、大幅な防災体制の見直しを迫っている。東京電力によると、柏崎刈羽原発の建屋や敷地内に設置した地震計９７台のうち、旧式の６３台のデータの一部を消失した。地震計は記録データを東京に随時、電話回線で伝送する仕組みになっていたが、地震直後は電話回線が混乱し、伝送を終える前に相次いだ余震でデータが上書きされた。本震発生後のデータが最長１時間半分消えた。

△アイフル<8515>とプロミス<8574>、三洋信販<8573>へ相次ぎ経営統合打診
消費者金融で国内５位の三洋信販に対し、業界首位のアイフルと、同３位のプロミスがそれぞれ経営統合を打診していたことが、１９日分かった。昨年１２月に改正貸金業法が成立し経営環境が厳しさを増す中、アイフル、プロミスはともに、九州・中国地方に顧客基盤を持つ三洋信販を取り込むことで生き残りを模索する。今後、三洋信販を巡る争奪戦となる可能性もある。改正貸金業法の成立で、貸出金利の上限が現在の年２９・２％から２００９年をめどに年２０％に引き下げられる。融資額を顧客の年収の３分の１以下に抑える総量規制も導入されるため「各地域で存在感を示すことが生き残りの必須条件」（大手幹部）とされる。
（読売新聞）

△富士通<6702>研、斜めから撮影の文書画像を補正する高速処理技術を開発
富士通研究所は、デジタルカメラで撮影した文書の画像を、文字列の解析などから読みやすく補正する技術を開発した。斜めから部分的に撮影した電車の時刻表やホワイトボードに書かれた手書き文字の画像などを、あたかも正面から撮影したかのように真っすぐ端正な形に高速で処理する。
第１弾として、ＮＴＴドコモ<9437>が８月発売予定の携帯電話「らくらくホンＩＶ」に一部の新技術が搭載される。漢字を中心とした文字の画像処理技術を持つ全額出資子会社、富士通研究開発中心（中国・北京市）と共同で研究を進め、実用可能な水準まで補正の精度を高めた。開発した技術は撮影した画像の文書中にある文字の並びや罫（けい）線、表などを解析し、これらが平行に整列するように自動補正する仕組み。それでも高精度な処理が難しい場合には、漢字を構成する１本１本の直線の向きを検知して正面の位置を推定する。ゆがみの補正はまず文書の輪郭を取り、次に文書中の罫線や下線、文字の並び、漢字内部の直線方向というように粗い処理から微調整までを状況に応じて段階的に行う。こうした柔軟な処理を行うことで高い精度と高速性を両立した。被写体も掲示物や遠距離の看板など、撮りたい個所のみを気楽に取り込める。文書は正面から撮影しないと画像にゆがみが生じて読みづらい。従来も補正技術はあったが、ゆがんだ四角形を長方形に補正する手法で、文書全体を撮影する必要があり実用性に欠けていた。

△富士通<6702>、２８デシベルの静音性備えた低価格１ウエーサーバ発売
富士通はオフィス利用で求められる静音性と高い信頼性を兼ね備えた１ウエーの低価格ウィンドウズサーバを２０日に発売する。人のささやき声並みとされる３０デシベルのレベルを下回る世界最高水準の静音性を確保。さらにパソコン向けに設計されたＳＡＴＡ規格対応のハードディスク駆動装置（ＨＤＤ）を採用し価格競争力を高めた。市場投入にあたっては販促キャンペーンなどを計画し、初年度５０００台の販売を見込む。発売するのは「プライマジー・エコマル１００」。ＨＤＤ稼働時で２８デシベルに抑え、同等の性能と価格帯の競合品と比べ「最も静かな設計仕様」（富士通）とした。心臓部は動作周波数３・４０ギガヘルツのインテル製のデュアルコア（回路が二つ）ＣＰＵ「ペンティアムＤ９４５」を搭載した。価格はオープン。ＨＤＤの容量は８０ギガ、１６０ギガ、５００ギガバイトの３種類から選択できる。いずれも同一のデータを２台のＨＤＤに書き込む「レイド１」技術に標準で対応する。拡販策の第１弾として９月２８日までの約２カ月間、価格を最大３７％引きするキャンペーンを予定。５モデルを用意し、割引後の価格は１５万―１８万円程度になる見通し。ＳＡＴＡ規格ＨＤＤ搭載サーバは、独シーメンスとの合弁会社の富士通シーメンスコンピューターズが欧州で先行投入。１年半の販売実績があるが、国内ではより信頼性の高いＳＡＳ規格を優先しＳＡＴＡ規格の採用は見合わせてきた。しかしサーバ需要のすそ野が「個人・小規模事業所（ＳＯＨＯ）や学校などに広がってきた」（同）として価格競争力の高いＳＡＴＡ規格の採用に踏み切った。同分野で競合するデルなどの海外ベンダーは低価格を優先し、静音性は追求していない。一方、国産勢は静音性を重視しているが「おおむね３０デシベル以上となり、ＨＤＤ稼働時の２８デシベルは群を抜いている」（同）という。

△ニフティ<3828>、ネット接続会員向け誤送信メール取り消しサービス開始
ニフティは１９日、誤って送信してしまった電子メールを相手が読む前に取り消せるサービスを始めたと発表した。同社のネット接続会員向けメールサービスとウェブメールサービス利用者を対象に無料で提供する。送信側は同社のウェブメールを使い「消せるメールとして送信」の欄に印を入れて送信することで取り消し機能を利用できる。実際に取り消すには送信済みフォルダから該当メールを選択して「配達状況を確認」ボタンをクリックし、相手が「未開封」である場合に削除できる。削除理由を入力し相手に伝えることも可能。市販のメールソフトなどを使って送信する場合、取り消し機能は使えない。受信側にはメール本文ではなくＵＲＬが表示される。同ＵＲＬにアクセスすることで本文内容を確認でき、送信者が取り消した場合にはその旨のメッセージが表示される。市販のメールソフトなどで受信する場合はＵＲＬアクセス後にパスワードを入力する必要がある。

△ローム<6963>、放熱性を高めた白色発光ＬＥＤ開発
ロームは、明るく光らせるために放熱性を高めた白色発光ダイオード（ＬＥＤ）を開発した。電流の強さ５０ミリ―１５０ミリアンぺアで使用し、電流１００ミリアンぺア時の光度は従来製品より２５％程度明るい７カンデラ。外形寸法が異なる「ＰＳＭＬ１」と「ＰＳＭＬ２」の２種類がある。サンプル価格２５０円。１１月から月１０００万個体制で量産する。電極面を広げたほか、材料には従来のニッケル鉄合金にかえて放熱性の高い銅を採用した。ガラス基材エポキシ樹脂積層基板への実装時には、放熱しにくさの目安となる熱抵抗値が従来同サイズ品に比べ１２―２５％低下した。新構造で劣化による光度低下や色調変化も抑えた。カーナビゲーションシステムのバックライトや照明用などに販売する。

△三洋電<6764>、１０万円超の調理家電を９月に発売
三洋電機が調理家電で高価格帯市場に攻勢をかける。９月に価格１０万円以上の炊飯器、スチーム機能付きオーブンレンジを発売する。業務用厨房（ちゅうぼう）機器事業で蓄積した技術やノウハウを家電に生かし、プロの味を家庭で楽しめる高機能商品を開発。出遅れていた高価格帯市場を深耕する。９月１日発売の圧力ＩＨジャー炊飯器「匠純銅　おどり炊き」は炊飯釜に熱伝導性が高い純銅を採用、一気に加熱でき、かまどに近い高火力を実現した。高火力と内釜内の圧力変化で米をかき混ぜる「可変圧力コントロール」で炊きムラを少なくする。９月２１日発売のスチーム機能付きオーブンレンジ「デリスタ」の加熱温度３５０度Ｃ、過熱水蒸気温度４００度Ｃはともに業界最高。熱を効率よく庫内に送るユニットを採用。ユニットがスチームを再加熱する。価格は炊飯器、オーブンともに１３万１２５０円。
　
△豊田合成<7282>、０９年にもインドに車用エアバッグ生産の新工場建設
豊田合成は０９年にもインドに自動車用エアバッグを生産する工場を建設する。主にトヨタ自動車<7203>やスズキ<7269>など日系自動車メーカー向けに納入する工場で、インドでは３拠点目。インドでは現地向けの自動車のほか、欧州への輸出車の生産が拡大する。これに伴い安全部品であるエアバッグの需要も増加するとし、現地での生産能力を増強する。豊田合成の新工場は、現地資本の企業と合弁で設立する見通し。建設地や生産規模、投資額など詳細について、現在検討を進めている。同社のインド工場はベンガルール市とサヒババド市に２拠点あり、ハンドルやエアバッグ、内外装品、ウエザーストリップなどのシーリング部品を生産している。０６年度の売上高は合計３３億円。エアバッグはベンガルールで生産している。現地での欧州輸出車の生産が増えれば、１台当たりのエアバッグの採用数も増加する見通し。

△松下<6752>エコシステムズ、換気扇・送風機を増産－タイで年２５０万台体制
松下エコシステムズは、タイの生産拠点で換気扇、送風機を増産する。タイに建設していた新工場の稼働を始めた。タイでの換気扇、送風機の生産能力は従来の２・５倍の年２５０万台になった。東南アジアや中近東で住宅用換気システムの設置が増えており、タイを供給拠点に位置づける。全社では換気扇の生産を０６年度の５００万台弱から２０１０年度には６５０万台に引き上げる。タイの新工場は松下電器グループの生産会社パナソニックタイ（ＰＴＨＣ、サムットプラカーン県）の敷地内に建設した。工場建物の床面積は１万７５５０平方メートル。タイでの換気扇生産は従来、ＰＴＨＣ内の精密モーター工場の一角を利用するなど、工程ごとに製造場所が分かれていた。

△昭和鉄工<5953>、電気式給湯機事業に参入－ヒートポンプ給湯機を発売
昭和鉄工は電気式給湯機事業に参入、二酸化炭素（ＣＯ２）冷媒ヒートポンプ給湯機を発売した。これまでガスや重油を燃料とするボイラを生産してきたが、オール電化の普及に合わせ、電化対応給湯機の製品化に踏み切った。価格は貯湯槽容量が２０００リットルタイプで３５０万円。病院などに年間１００台の販売を目指す。商品名は「ＳＨＯＷＡ業務用エコキュート」。電気料金が安い夜間に電気で水を温めて貯湯槽に湯を蓄え、給湯する。タンク容量が２０００リットルから１万リットルまで５タイプあり、病院やビジネスホテルなどに販売する。同社は天然ガスや重油を燃料とするボイラのメーカー。ボイラ生産で培った高効率の貯湯システムをＣＯ２冷媒ヒートポンプ給湯機に応用した。同給湯機のハイパー貯湯槽は、一つの貯湯タンクに湯をためる方式とし、複数のタンクを並列する方式に比べ省スペース化を実現した。

△日立プラント<1970>、大型ポンプ用ケージングの一部を中国から調達
日立プラントテクノロジーは０７年度下期にも、水処理プラントや火力発電所向け大型ポンプのケーシングの一部を、中国からの海外調達に切り替える。調達先の鋳鉄メーカーに資本参加する可能性もある。中国や中東など海外でポンプ需要が拡大しており、国内メーカーからの調達だけでは増産に対応できないと判断した。段階的に海外調達比率を引き上げ、２―３年以内にポンプケーシングの５０％を中国からの調達とする。日立プラントテクノロジーは中国の鋳鉄メーカー３社から、大型ポンプ用ケーシングの供給を受けるめどを付けた。鋳鉄メーカーに同社が技術者を送り、品質管理などの技術指導を行う。生産技術の流出防止や同社への優先的な製品供給を確保するため、同社が出資するなどの資本提携に発展する可能性もある。同社はケーシングなど、年間約６０００トンのポンプ関連の鋳鉄製品を国内調達している。

△スター精密<7718>、直径０．３ｍｍネジの量産技術を確立
スター精密は世界最小径レベルとなる直径０・３ミリメートル（高さ約０・８ミリメートル）のネジを量産する技術を確立した。現在市販されているネジは直径０・４ミリメートルが最小径という。今後、需要動向を見極めながら、商品化する。冷間圧造と転造を用いた。まず、金型を使い、常温で圧造する冷間圧造により、ネジの頭の形状をつくる。さらに、転造工程で、圧造後のネジをダイス工具にネジを押しつけながら転がすことでネジ山を刻む。金型などに工夫し、同社が持つ小型精密加工技術のノウハウにより実現した。同社は現在、高級腕時計などの用途に、直径０・４ミリメートルのネジを切削加工で量産している。直径０・３ミリメートルのネジは、精密機器や半導体関連などを中心に、今後用途を開拓する。

△日立ツール<5963>、工具径の１００倍の深穴加工が可能な超硬ドリル完成
日立ツールは、極小径深穴加工用の超硬ソリッドドリルを完成した。加工可能な穴の深さは最大で工具径の１００倍。通常の深穴加工は工具径の２０倍程度までとされており、形彫放電加工でも同様だった。今秋にも最小径０・０５ミリメートルから商品化する。価格は未定。医療機器やノズル部品の加工用途に売り込む。独特のドリル溝形状や刃形を採用し、切り屑の排出効率を高めることで深穴加工を実現した。従来ある超微粒タイプの超硬母材に、新しいコーティング材を組み合わせてドリルのたわみを防いでいる。通常の高速マシニングセンターなら安定した加工が可能という。放電加工で同様の深さの穴をあける場合は、片側から半分あけた後に、もう一方から残り半分をあけるのが通例。完成したドリルは１度の穴あけで済むため穴のズレがなく高精度。加工時間も５分の１―１０分の１に短縮できるほか、穴の内面粗さも放電の１０分の１に抑えられる。

△モリタ<6455>、１台で７台分の消火力持つ新型消防車を発売
火災現場に強い“助っ人”誕生―。モリタは１９日、６００リットルの水槽で１万リットル分の消火能力に高めた新型消防車「ミラクル・キャフス・カー」を発売した。水分の表面積を大きくする泡技術により、１台で１５００リットル消防車７台分の消火力があるという。価格は３０００万円。０７年度に販売５０台を目指す。同車はコンパクトなコンプレッサーと真空ポンプを一体化。水と無害なせっけん系消火剤と空気を混ぜ、泡状水で消火する。泡の拡散作用で燃焼物に広い面積で当たるほか、高速・高密度噴射で途中での蒸発も少ない。水源確保が困難な住宅地、高速道路、山地に向く。消火水量が少なくマンションやビルの消火水被害も減らす。消火の難しい地域で威力を発揮するとして、成熟した消防車市場を掘り起こす。

△免疫生物研究所<4570>、中皮腫を血液で診断する研究型検診を開始
免疫生物研究所（ＩＢＬ）はアスベスト（石綿）の吸引などによる中皮腫を、血液で診断する研究型検診を始めた。４万人を対象に５年間の追跡調査を実施する。建設労働組合の東京土建（東京都渋谷区、０３・３３７９・１４２１）、東京保健会病体生理研究所（東京都板橋区、３９５６・４１０１）、順天堂大学と共同で実施する。検診に使用する抗体はＩＢＬが無償提供する。今回の検診は東京土建に加入する１４万人のうち、アスベスト関連業務を行う４万人が対象。東京土建の健康診断を請け負う病体生理研究所で、ＩＢＬの検査キットを使い、１次スクリーニングを実施する。中皮腫の発症危険度を定量診断し、危険度の高い対象者は順天堂大でレントゲンやコンピューター断層撮影装置（ＣＴ）による２次スクリーニングを行う。順天堂大は２次スクリーニングによるデータ解析も担当する。

△中越沖地震／東電<9501>、夏場の電力確保へ最大８基の火力発電所再稼働を検討
東京電力は新たに６基の火力発電所の再稼働を検討する。停止中の柏崎刈羽原子力発電所（新潟県柏崎市）に代わる夏場の電力供給を確保するためで、６基で１８４万キロワットとなる。すでに同社では夏需要を見越して２基４４万キロワットの再稼働を決めており、最大８基２２８万キロワットの火力発電所が再稼働することになる。新たに再稼働の検討を始めたのは横須賀火力（神奈川県横須賀市）の５、６、７、８号機と、五井火力（千葉県市原市）の４号機。
これに住友金属工業<5405>と折半出資している鹿島共同火力（茨城県鹿嶋市）の２号機が加わる。液化天然ガス（ＬＮＧ）の五井４号以外は重油を燃料とする。６基とも昭和４０年代に運転開始したもので、最新火力と比べて効率が悪いため停止していた。

△近鉄エクスプレス<9375>、中国の物流倉庫を集約－上海皮切りに大型化
近鉄エクスプレス（ＫＷＥ）は中国の物流倉庫を集約するとともに、大型化を進める。上海で１９日に自社最大の保税倉庫を本格稼働、さらに年内にも同国内専用の大型倉庫を上海に開設する。北京でも中国国内向け倉庫の運用を始める予定。中国では家電やハイテク製品、流通関連品の物流需要が依然として高いことから、中・小規模倉庫を大型倉庫に集約して物流業務の効率を高め、企業の多様な物流ニーズに応える。ＫＷＥは上海の外高橋保税区内に上海近鉄ロジスティクスセンターの運用を１９日から始めた。倉庫棟４棟、倉庫と事務所棟１棟で構成し、倉庫面積は４万６０００平方メートル。従来は同保税区内に三つの倉庫（総面積３万５０００平方メートル）を持っていたが、手狭となったことから２カ所を閉鎖して集約した。同センターで扱う顧客企業は約４００社。上海近郊の家電メーカーなどに部品を供給する拠点として活用する。

△ハピネット<7552>、来年１月に関西・中四国をカバーする物流拠点を稼働
ハピネットは関西、中国・四国地方を主な配送エリアとする物流拠点「西日本ロジスティクスセンター」（兵庫県尼崎市）を０８年１月をめどに稼働する。０６年１２月に完成した大型物流施設「プロロジスパーク尼崎」の５階に入居する。現在、ハピネットと同社グループ企業の関西地区の物流拠点は大阪府茨木市内の複数の倉庫に分散しており、建物・設備の老朽化が進んでいる。そのため、プロロジスパーク尼崎に関西をはじめ中国・四国をカバーする物流拠点を集約・統合し、物流の効率化につなげる。新センターを設ける５階フロアは倉庫・バース約１万１１００平方メートル、事務所約７００平方メートル。大型車両が直接乗り入れられるランプウエー２基を備える。玩具、ビデオゲーム、映像ソフトなどを取り扱う。

△いなげや<8182>、新業態店舗でＦＳＰを導入－優良顧客囲い込み
いなげやは優良顧客の囲い込み手法、フリークエント・ショッパーズ・プログラム（ＦＳＰ）を導入した。横浜市都筑区に４月に開業した新業態の食品スーパーでＦＳＰ専用カードを発行、サービスを始めた。同カードを活用した優良顧客への特典は前月の買い物金額に応じ、翌月の買い物金額から一定率を割り引く形。同プログラムで固定客化を推進するとともに、カードで蓄積される購買履歴などを活用し、商品政策（ＭＤ）に反映させる。ＦＳＰを導入したのはライフスタイル提案型の食品スーパー「ブルーミングブルーミー港北店」（横浜市都筑区）。専用カードは電子マネー「Ｅｄｙ（エディ）」の機能を一体化した「ブルーミングブルーミークラブカード」という名称で展開する。特典は前月の購買金額が「１万円以上、２万円未満」の場合は１％を、翌月５日から買い上げ金額から割り引く。同じように１万円刻みで「５万円以上の５％」まで５段階で設定した。

△りそな<8308>銀、中小オーナー対象に事業継承や企業年金などの提案営業本格化
りそな銀行は年商５億円以上の中堅・中小企業のオーナー経営者を照準に、事業承継や企業年金など問題解決型の提案営業を本格化する。２月に地域ソリューション営業部を新設し、当初、正社員８０人規模で提案営業を行ってきたが、年内をめどに同部の人員を１３０人程度に増やすなどし、本部による支援体制を強化する。さらに支店長がオーナー経営者との結び付きを一層深めることで、地域密着のきめ細かな営業を徹底する。オーナー経営者向けに、事業承継や企業の合併・買収（Ｍ＆Ａ）などコンサルティングを行っていく。また不動産や企業年金、債権の流動化、遺言、遺産整理などの業務をりそなグループの信託機能を活用して提案する。法人、個人にまたがるオーナー経営者の課題に対し、ワンストップで対応する考えだ。事業承継だけで０６年度約２０００件のコンサルティングを行ったが、０７年度は数割増しを見込む。
（日刊工業新聞）

△ソフトバンクテクノロジー<4726>　蓄積された技術力が業績に貢献
ソフトバンクテクノロジーのソフトバンクグループ向けの売上構成比率は全売上高の２３～２４％程度と、グループへの依存度は低下している。売上の主力となるＥビジネス事業では、直接ＥＣサイトを運営し、メーカーから商品を仕入れ販売する方法とメーカーが抱える在庫を販売することで手数料を得る２タイプのビジネスモデルで事業を展開している。メーカーは１０社弱であるが、取り扱う商品はソフトウェア、マウスから日用品までと種類は非常に多い。システムソリューション事業は、システム構築、運用・管理を行っている。この事業においては、グループ企業の仕事も含まれているが、技術力を活かし、子供写真の最大手であるスタジオアリス＜２３０５＞（東１）のシステム構築も担当している。さらに、今年４月にアクロディア＜３８２３＞（東マ）と法人向け携帯サービスで資本及び業務提携していることから、新製品開発が期待されるなど、グループ以外の企業とのビジネスが活発化している。世界的にも有名なソフトバンクの名声を頼ることなく、技術力を活かすことで新規顧客の開拓を進めていることが窺える。
今３月期中間の連結業績予想は、売上高１４５億円（前年同期比３．６％増）、経常利益６億円（同１６．５％増）、純利益３億５０００万円（同１８．２％増）を見込む。通期においても、売上高３００億円（前期比１．０％減）とほぼ横ばいながら、経常利益１５億円（同１０．２％増）、純利益９億１０００万円（同１１．３％増）と２ケタ増益を確保する見通し。物販売上からサービス売上へのシフトが収益性アップにつながる模様。まずは、７月２５日発表予定の第１四半期の進捗状況を見るまでは、今後の潮流は判断できないが、これまで蓄えられた知識、技術がグループ企業以外の市場を求めて活発に活動し業績に貢献していくことは間違いなさそうだ。

△夢真ホールディングス<2362>　Ｍ＆Ａ政策から転換し、人材ビジネスに戻る
夢真ホールディングスの連結対象企業は、夢真、夢真エンジニアリング、夢真コミュニケーションの３社。夢真は施工図制作、現場管理とそれぞれの業務に人材を派遣している。現場管理監督は７００名、常駐施工図の作図者８０名、そのアシスタントとしてＣＡＤオペレーター１３０名。その他、ベトナムのホーチミン市に１２０名、中国の大連、上海に６０名が施工図を制作している。施工図とは設計図に記載されていない施工手順、施工方法などを詳細に明記したものである。他社に先駆け、８５年に中国に進出し、マンション、オフィスビルのデザイン設計と構造設計をもとに施工図を中国で制作。現在では毎月２０００枚以上の施工図が送られてきている。国内では送られてきた施工図をもとにより正確な施工図を完成させている。施工図の依頼者は、大手ゼネコンを始めとして約５００社。この業界で３７年の経歴があるために、業界の信頼は厚い。夢真エンジニアリングは２年前に買収した企業で、全国の下水道処理、ゴミ処理場、環境関係オペレーターの業務に携わっている。約６００名を各事業所に派遣している。プラントメーカーが地方自治体に納入するゴミ処理のプラントのオペレーター業務は、３６５日ノンストップで稼動するために、人手が必要で、各地方自治体より入札依頼が来ている状況。夢真コミュニケーションは、一般派遣で、ホワイトカラーの業務。市役所、保育所などに約１７０名を派遣している。
５カ年計画を発表しているが、０７年９月期売上高１０２億５１００万円、経常利益６億９１００万円。０８年９月期売上高１２３億１４００万円、経常利益１６億６４００万円。０９年９月期売上高１４６億７００万円、経常利益２０億５３００万円。１０年９月期売上高１６８億５６００万円、経常利益２４億１００万円。１１年９月期１９１億２２００万円、経常利益２８億４７００万円を予想している。Ｍ＆Ａ政策から転換し、人材ビジネスに戻ることで利益回復を図る。経営判断は、迅速で的確であったと思われるが、株価は７月１９日に最安値９９円をつけている。今後、５カ年計画の数字を着実に実現していけば、株価は早期に見直されてくるものと期待される。
（証券日刊新聞）

△松下電工<6991>「アラウーノ」　需要拡大で生産倍増　来年度にも国内新拠点
松下電工は、全自動お掃除トイレ「アラウーノ」の生産能力を２００８年度中に現在のほぼ２倍の月間１万台に引き上げる方針を固めた。０８年度にも国内に新生産拠点を設ける。昨年１２月に発売以来、汚れをはじく有機ガラス系の新素材を使って掃除の手間を軽減したことで人気を集め、需要が拡大していることに対応する。これまでの便器は陶器が常識だったが、新素材は、水をはじく特性があるため、水あかが付きにくい。さらに、気泡や洗剤を含んだ水を渦巻き状に流す独自の洗浄方式を採用したことで、陶器では平均週２回だった便器のブラシ掃除の回数を大幅に減らすことができる。水をためる外付けタンクがないタンクレスタイプのため、狭い場所にも設置しやすい。希望小売価格は工事費別で約２７万～４０万円。従来機種から据え置き、ＴＯＴＯとＩＮＡＸの大手２社の競合品と同水準にした。当初は初年度に１万台を販売する計画だったが、最初の１カ月だけで１万台の受注を獲得。現在は月産５０００～６０００台に引き上げ、子会社の名古屋松下電工（愛知県清洲町）でフル生産を続けている。ただ、同子会社の生産能力をこれ以上増やすことは難しく、松下電工は「常時品切れ状態を解消するには、新たな投資が必要」（畑中浩一社長）と判断、新工場の検討を始めた。投資額などは未定だが、既存の国内工場内にアラウーノの生産ラインを新設する方針だ。タンクレストイレ市場で松下電工のシェアは７％程度だったが、最近はアラウーノ効果で２０％超に跳ね上がった。増産によって大手２社を追撃し、「万年３位」のシェアを返上する。

△ライブ型研修事業で提携　システム・テクノ<2345>とロゴスウェア、遠隔地でも受講可能に
ＩＴ（情報技術）技術者や企業向けｅラーニングソフトなどの開発・販売を手掛けるシステム・テクノロジー・アイ（東京都中央区）は、ｅラーニングコンテンツ（情報の中身）の制作会社、ロゴスウェア（茨城県つくば市）とライブ型研修サービスの提供で提携した。システム・テクノロジー・アイでは今年９月末にも新サービスを立ち上げ提供を開始する計画だ。ライブ型研修サービスでは１方向のｅラーニング環境と違い、挙手ボタンや文字チャットで質疑応答ができるなど、リアルタイムで双方向の環境が提供される。システム・テクノロジー・アイが提供する人材教育支援サービス「ｉＳｔｕｄｙ　ＯｎＤｅｍａｎｄ（ｉＳＯＤ）」やロゴスウェアが開発したウェブセミナー・テレビ会議システム「ＬＯＧＯＳＷＡＲＥ　ＰＯＷＥＲ－ＬＩＶＥ」などを組み合わせてライブ型研修を実現する。ｉＳＯＤなどを導入している企業ならば、動画を見るためのソフトがインストールされているパソコンを用意するだけで、遠隔地にいながらライブ型研修の受講が可能となる。システム・テクノロジー・アイは、初年度の販売目標を２０００万円に設定している。

△ソニー<6758>携帯キャンペーン　押切もえさんデザイン
ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズは１９日、電話の着信やメール受信などの際、星やイルカなどのイルミネーションが背面パネルに浮かび上がる幻想的なデザインを採用したＮＴＴドコモの携帯電話「ＳＯ７０４ｉ」のキャンペーンを発表した。別売りのパネルで着せ替えができるのが特徴。人気モデルの押切もえさんが自身の星座であるヤギ座をイメージしてデザインしたパネルをつくり、１００１人に贈る。うち１枚は３００万円相当の宝石をちりばめ、押切さんが手渡しでプレゼントする予定。

△ＮＥＣ<6701>　香港に出入国システム　乗車のまま顔認証識別
ＮＥＣは１９日、自動車に乗車したまま顔認証を行い、本人を識別する世界初の「出入国管理システム」を香港入国管理局に納入したと発表した。受注総額は約１２億円。香港居住者は個人の識別情報が登録されており、中国本土に入境する際に識別情報を活用した管理が行われている。新システムはＮＥＣの顔認証製品「ＮｅｏＦａｃｅ」と関連技術を活用した。顔認証とともに、所有者ごとに登録された車のナンバーを識別することで、本人確認をスムーズに行う。すでに香港－深セン間の道路８ゲート分で稼働を開始。８月までに全４０ゲートに設置し、その後、全乗員の顔を認識できるシステムも導入する。
（FujiSankei Business i）