7/17 朝の『株価材料』PART Ⅰ

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■株価材料

▼地震で７基停止、変圧器火災も２時間で鎮火…柏崎刈羽原発
今回の地震で、震源地からわずか９キロ・メートルの距離にあった東京電力<9501>柏崎刈羽原子力発電所（新潟県）は強い揺れに見舞われ、１６日午前、７基ある原子炉のうち、稼働中だった２、３、４、７号機が自動的に緊急停止した。経済産業省原子力安全・保安院は、放射能監視用のモニタリングポストにも異常な変化は見られないことから、「外部への放射能漏れなどの危険はない」としている。地震の直後には、３号機の関連施設の変圧器で、絶縁用の油の引火と見られる火災が発生し、一時、黒煙が立ち上ったが、約２時間後に鎮火した。また、強い余震があった直後の同日午後３時４５分ごろ、１、２号機の使用済み燃料棒を冷却保管するプールの水位低下を示す警報が作動した。揺れのため、プールの水を循環させるポンプが停止したのが原因で、間もなく復旧した。

△中越沖地震　救援物資の提供決定　スーパー、コンビニ各社
大手スーパーやコンビニ各社は１６日、新潟県柏崎市や刈羽村などの被災地に、救援物資を送ることを決めた。
セブン＆アイ・ホールディングス<3382>は水５００ミリリットルのペットボトルとおにぎり各５０００個を提供。
イオン<8267>は水２リットルと緑茶５００ミリリットルのペットボトル各１万８０００本などを届ける。

△上中越沖地震　伝言ダイヤルの利用呼びかけ　ＮＴＴ<9432>東日本
新潟県中越、長野県北部などで１６日午前に発生した震度６強の地震で、被災地周辺の電話がつながりにくくなっている。ＮＴＴ東日本では、災害用伝言ダイヤルやウェブ掲示板を開始。不要不急の電話を極力控えるように呼びかけている。伝言ダイヤルなどの対象は、市外局番「０２５」（新潟県全域）と「０２６」（長野県全域）から始まる電話番号。伝言ダイヤルの場合、「１７１」を最初に押してから現地に電話をかけると、録音メッセージがあれば再生される。録音の方法は、「１７１」を押した後、音声案内に従い「１」を押し、自宅などの電話番号を登録。メッセージを録音する。ウェブの掲示板では、サイト（ｈｔｔｐｓ：／／ｗｗｗ．ｗｅｂ１７１．ｊｐ／ｔｏｐ．ｐｈｐ）にアクセスし、現地の電話番号を入力するとメッセージがあれば閲覧できる。被災地側からメッセージを残す場合も同サイトにアクセスし、案内に従って入力する。事前に互いの暗証番号登録が必要な場合もある。

■上中越沖地震　ＪＲ越後線停車中の列車脱線　けが人なし
ＪＲ東日本<9020>によると、地震により、新潟県柏崎市のＪＲ越後線柏崎駅に停車中の同駅発新潟行き普通列車（２両編成）の先頭列車が脱線した。同列車は午前１０時１６分に発車予定で、当時は運転士１人、乗客２人が乗車。けが人はいなかった。復旧のめどは立っていない。一方、地震発生後に運転を見合わせていた東北、長野の２新幹線は１６日午前１０時半ごろ、運転を再開した。同じく上越新幹線は長岡―燕三条駅間での点検のため、再開は午後７時以降になる見込み。同新幹線は午後２時現在、東京―越後湯沢間を１時間に１本程度で折り返し運転をしている。ＪＲ東では寝台特急「トワイライトエクスプレス」（札幌―大阪）など特急１０本、急行４本、快速２本が運休。上記以外ではＪＲ西日本が特急「はくたか」「北越」計２２本の運休を決めた。また、新潟県柏崎市の信越本線「米山トンネル」で、ＪＲ貨物の貨物列車（１６両編成、大阪・梅田発札幌ターミナル行き）が脱線した。乗員１人にけがはなかった。現場は同線米山―笠島駅間。トンネル内のため、被害状況は分かっていない。積み荷はなかったという。

△電子タグ　百貨店各社が続々導入　在庫管理も便利に
百貨店各社が、ＩＣ（集積回路）チップを使った「電子タグ」の導入を進めている。値札などと一緒に商品に取り付けるもので、小型ながら多くの情報が記録できる。店側はリアルタイムで販売状況を把握し、在庫の中から顧客の好みの商品をすぐに探し出せるので、顧客の待ち時間が短縮される。ブランド専門店などとの競争が激化する中、百貨店は顧客の利便性を高め、集客力を上げようとタグ活用に積極的だ。各社は、経済産業省の支援を受けて０４年から導入実験を開始。
三越<2779>が日本橋本店（東京都中央区）など９店、高島屋<8233>が６店、東急<9005>百貨店が１店で本格導入するなど普及してきた。
小田急<9007>百貨店や京王<9008>百貨店も８月に導入予定だ。タグ導入が真っ先に進んだのは、婦人靴売り場。婦人靴は種類が多いうえサイズや色も細分化され、在庫管理が特に難しいためだ。顧客が気に入った靴を見つけると、店員は陳列商品の電子タグを携帯端末などで読み込み、希望のサイズや色を入力。その場で在庫の有無を確認するので、顧客を待たせて倉庫まで確認に行った揚げ句、在庫がなかった、ということがなくなる。三越などは電子タグと連動させて、品切れ品と似た形の靴を在庫の中から探し出すシステムも取り入れた。店頭のモニター画面で顧客の好みを聞きながら検索し、“売り逃し”を防いでいる。三越の場合、一連のシステム導入で、婦人靴の売り上げが１割伸びた。ジーンズや化粧品売り場の一部でも、電子タグを使い始めている。電子タグは１枚１００円弱と高価で、関連するシステム投資も数千万円必要。しかし「さまざまな商品の中から選べる百貨店の魅力を高める投資は必要」（三越）と、各社は導入を広げていく考えだ。

△富士火災海上<8763>　全社員対象にＡＥＤ講習会　社会貢献として
富士火災海上保険は全社員約６５００人を対象にＡＥＤ（自動体外式除細動器）の使い方を学ぶ講習会を開いている。ＡＥＤは公共スペースで設置が進むが、使える人が少ない。ＮＰＯ法人「ＡＥＤ普及協会」によると、大企業が全社員向けにＡＥＤの講習会を開くのは非常に珍しい。ＡＥＤは、心臓がけいれんを起こした人を救うための器具。最近は企業のロビーなどでも設置が進んでいるが、総務課の一部の人などしか使用できないケースも多い。今年の春闘で労働組合から社会貢献策の一環として提案があり、実施が決まった。
（毎日新聞）

■ホームはみ出しドア開閉、京王<9008>片倉駅で１５ｍオーバーラン
京王高尾線・京王片倉駅（東京都八王子市）で先月３０日、普通電車がオーバーランして停止、先頭車両の大半がホームからはみ出した状態で車掌が扉を開けていたことがわかった。線路に転落した降車客はいなかったが、国土交通省はラッシュ時であれば事故につながった可能性があるとして、同社に再発防止を指示した。同省や京王電鉄によると、同日午後１時１０分ごろ、北野発高尾山口行き下り普通電車（１０両編成）が京王片倉駅でオーバーランし、ホームから約１５メートル行き過ぎて停止した。先頭車両の四つの扉のうち三つがホームからはみ出しており、運転士（５５）は車掌（２１）に所定の停止位置までバックすることを伝えたが、車掌はこれを待たずにドアを開けたため、運転士は車掌にいったん扉を閉めさせ、所定の位置までバックした。先頭車両からの乗降客はなく、乗客にけがはなかった。

△全日空<9202>が羽田―新潟間で臨時便１往復運航…新幹線を代替
新潟県中越沖地震の発生を受け、全日空は１６日、羽田―新潟間の臨時便を１往復運航することを決めた。羽田空港を午後７時発、折り返しの新潟空港からの便は午後８時３０分発を予定している。同区間に定期便はないが、上越新幹線の運転見合わせが続いているために臨時便の運航を決めたという。全日空では１７日以降の臨時便については、新幹線の運行状況を踏まえて運航するかどうかを判断するとしている。

△「日本版４０１ｋ」１兆円突破、三菱ＵＦＪ<8306>信託銀が業界初
三菱ＵＦＪ信託銀行が受託している確定拠出年金の残高が、制度導入から５年あまりで１兆円の大台を突破したことが分かった。業界全体の残高は約３兆円で、１兆円を超えたのは三菱ＵＦＪ信託が初めてだ。「日本版４０１ｋ」と呼ばれる確定拠出年金は、２００１年１０月に誕生した新しいタイプの企業年金。企業が資金を運用する従来型の年金とは異なり、会社員が個人の責任で預貯金や株式など運用先を選ぶ。従来型の年金は支給額が確定しているのに対し、運用成績次第で将来受け取る年金の額が増減する。運用が不振でも、企業が穴埋めのための追加拠出をする必要がないため、導入する企業が増えている。
０７年４月末現在、トヨタ自動車<7203>や日立製作所<6501>など約２３００社が導入、約２４０万人の会社員が自分の年金資金を自ら運用している。

△夏だから、沖縄の味
伊藤園<2593>は無糖発泡水「ハーバル　スパークリング　フルーツミント」を１６日から夏季限定で発売する。沖縄県産シイクワシャー果汁とペパーミントエキスを配合し、さっぱりとした酸味が楽しめるという。４５０ミリ・リットル、１３０円。

△ハーブだから、臭くない
ライオン<4912>は、衣料用柔軟剤「香りとデオドラントのソフラン」を９月に発売する。ハーブオイルを配合し、衣類に付く汗やたばこなどのにおいを抑え、心地よい香りを残すという。香りは３種類。想定価格は７２０ミリ・リットルで３９８円、詰め替え用の５４０ミリ・リットルで２９８円。

△レンジで温めるミールカレー
キユーピー<2809>は電子レンジで温めるだけで食べられる「ホッとタイム　野菜と豆と雑穀のミールカレー　ひよこ豆とほうれんそう」を８月１７日発売する。じっくり煮込んだひよこ豆とほうれん草のピューレに、タマネギ、ジャガイモ、タケノコなどの野菜やハトムギ、黒米などの雑穀を加えた。１食１０１キロ・カロリー。１８０グラム、２５０円（税抜き）。

△改良「ミニカ」乗ってみるか
三菱自動車<7211>は軽自動車「ミニカ」（排気量６６０ｃｃ、４人乗り）を一部改良し、装備を充実させた最高グレード「ＮＡＴＴＹ（ナッティ）」を発売した。５ドアの「ライラ」に運転席エアバッグやパワーウインドー、キーレスエントリーシステムなどの安全・快適装備を追加して価格は６万３０００円高。７６万５４５０～８９万１４５０円。

△つまり目詰まりしない
東芝<6502>コンシューママーケティングは、紙パック式掃除機「ＶＣ―ＰＷ９Ｄ」を発売した。紙パックに目詰まりしたちりを空気圧で自動で落とす機能をつけた。光触媒抗菌フィルターが排気中の雑菌を抑えるという。オープン価格だが、想定価格は４万円前後。

△懐かしの野球日本代表
ミズノ<8022>は、野球日本代表チームの「歴代ＪＡＰＡＮユニフォーム　モデルセット」の注文受け付けを始めた。１９８４～２００４年の６回の五輪で、日本代表が着用したデザインを再現し、開催年を背番号に付けた。Ｌサイズ。６着セットで１２万６０００円。注文受け付けは８月１０日までで、商品引き渡しは１０月１日から。
（読売新聞）

△「一番搾り」の黒ビール　キリンビール<2503>
キリンビールは、「一番搾り」の黒ビール「一番搾り　スタウト」を2007年9月19日から発売する。ロースト麦芽の香ばしさと、一番搾り製法ならではのやわらかな口当たりや、まろやかなコクが特徴としている。350ml缶と334ml小びんに加え、飲食店向けの7L樽と15L樽もある。オープン価格。
（J-CASTニュース）

△ＭＥＸ<3746>、ｉＤＣ事業で提案型営業を強化
メディアエクスチェンジ（ＭＥＸ）はインターネットデータセンター（ｉＤＣ）事業において提案型営業を強化する。顧客企業のビジネスモデルに応じて最適な運用方法を提案し、サービスの付加価値を高める。すでに筆頭株主の日本ＳＧＩ（東京都渋谷区）からデータストレージ（外部記憶装置）やサーバの運用に精通した社員を受け入れるなど人材を確保。今後も人材交流や教育を通じて社員の能力を引き上げ、提案型営業に必要な陣容を整える。現在、ＭＥＸは日本ＳＧＩから６人の出向社員を受け入れている。また日本ＳＧＩに今春入社した新卒社員の一部について、ＭＥＸの技術・営業担当を兼務させる予定で研修している。ｉＤＣは企業のサーバを預かり、高速インターネット回線への接続や保守、運用サービスを提供する施設。利用企業はネットワーク整備やサーバ保守を行う専門要員を置く必要がなくなり、コストを軽減できる。企業のｉＤＣ利用が増えるに連れて、運用に関するニーズが多様化。「例えば信頼性のレベルでは、ハードディスクの故障率をどの程度まで許容するかなどは業務内容によって異なり、コストも変わる。一企業が複数の信頼性レベルを設定する例もある」（山崎里仁ＭＥＸ社長）という。同社では「『単にサーバやラックを用意しネット回線に接続した』というだけでは業界内で勝ち残れない」（同）と判断。顧客のビジネスモデルを見極めて最適な運用方法を提案する。

△富士電機<6504>システムズ、発電機のローター材料調達先拡大
富士電機システムズは、発電機のタービンなどに使用するローター材料（特殊合金）の調達先を拡大する。現在は国内メーカーを主体に一部欧州メーカーから調達するが、新たなメーカーと取引を始めるなど欧州からの調達量を増やす。世界で発電所建設が活発化し、供給メーカーが限られるローター材料は品不足になっており価格も高騰しているため。同社は現在、欧州メーカーの材料を品質評価中で、０７年内にも採用する見通しだ。ローター材料の調達先拡大によりリードタイムを改善し、納期要求に応じやすくするなどして顧客からの信頼度を高める。安定調達による生産計画の平準化で収益性向上も見込める。ローター材料の調達先拡大のため、材料の評価技術やシミュレーション技術を強化した。調達候補がこれまでに供給した製品の情報も収集し、材料の品質を検証する。タービンは幅広い温度分布の中で、高速回転し振動も発生するなど過酷な条件で使用されるため、高い耐久性が必要になる。特殊な材料のため鋳鉄メーカーの中でも製造する企業が少ない。世界的に経済発展に伴う電力需要が高まり、発電設備の新増設が盛んになった。ローター材料の供給不足傾向が続いており、「価格が４年前の３倍に高騰している」（安部道雄川崎工場長）。このため発電設備などを受注しても材料確保までの期間が長引いており、リードタイムが悪化傾向にあるという。

△松下電工<6991>、建築照明器具の新製品展示会を開催
新たな光空間を体感して下さい―。松下電工は建築照明器具「スマートアーキ」シリーズの新製品展示会を開いている。同シリーズは０７年度２０億円、２０１０年度に５０億円の売り上げを見込む期待の商品群。具体的なイメージがつかめるように、実機を用いた展示で特徴や利便性を伝える。同シリーズは建築物と照明の融合でオフィスや公共施設、屋外で快適な空間の提供を狙った商品。今回の新商品では「建築とひとつになること」をより深く追求。光学設計や施工取り付け構造を意識し、建築と一体化した「ビルトインライティング」をはじめ「フットライト」「スポットライト」「ダウンライト」などを用意した。１１―１３日に東京・秋葉原で実施した展示会には、建築業関係者を中心に約２０００人が参加。快適な光空間に対する業界関係者の関心の高さをうかがわせた。１８日から、大阪市中央区の綿業会館でも同展示会を開催する。

△シャープ<6753>、携帯電話待ち受け画面コンテンツを拡充
シャープは携帯電話の待ち受け画面向け画像配信サービス「カスタモ」のコンテンツ（情報の内容）を拡充する。映画やアニメのキャラクターなどの使用権を積極的に取得。配信作品数を現状の３倍以上に増やして、ダウンロード（ＤＬ）数を現状の２倍に引き上げ月２０万件程度を目指す。０８年度中に累計ＤＬで５００万件（現時点で累計約１５０万件）を狙う。同サービスの充実を同社製携帯電話端末の販売台数底上げにつなげる。
カスタモのサービス利用機能はソフトバンク<9984>、ＫＤＤＩ<9433>、ＮＴＴドコモ<9437>が販売するシャープ製端末に標準搭載している。対応機種の数は２３。アニメーションを表示できる端末もある。カスタモのコンテンツは動物の写真、スヌーピーなどキャラクターをはじめ約８６０種類ある。コンテンツ製作はプライムワークス（東京都千代田区）が手がける。シャープはカスタモのサービス概要など、１８―２０日に東京・有明の東京ビッグサイトで開かれる「ワイヤレスジャパン２００７」で展示する。

△コスモテックス、ＰＣＩバス制御ボード発売
コスモテックスは、ステッピングモーター用ＰＣＩバス制御ボード「ＰＣＰＧ―１６８Ｎ」を下旬に発売する。
松下電器産業<6752>のサーボモーターに対応し、最大１６軸を同時に制御可能。１６軸のうち４軸をパルス列制御に振り向けられる。価格は１５万円。半導体製造装置や部品実装機など向けに、初年度５００台の販売を目指す。松下がサーボモーターの制御用に提唱する通信規格「リアルタイム　エクスプレス」を採用した。通信速度が毎秒１００メガビット（メガは１００万）の高速ネットワーク制御とパルス列制御を組み合わせて、用途に合わせて柔軟にＦＡ制御システムを構築できる。

△カワサキ<7012>プレシジョン、本社工場で新工場棟が稼働
カワサキプレシジョンマシナリは、本社工場内で新工場棟が稼働、建設機械用油圧機器の部品を生産開始した。０６年度の生産能力が年間２７万５８００セットだったところ、０８年３月時点には同４０万セットまで拡大する。投資額は建屋や機械類を含め約４７億円。新工場棟は延べ床面積約１万３０００平方メートルの２階建て。油圧ポンプやモーターの主要部品であるピストン、シリンダーブロック、シューなど４品目を機械加工から熱処理まで一貫生産する。これまでは本社工場内で設備が分散していたため生産効率が悪かった。

■鍛圧機械、６月受注０・６％減の１８１億９８００万円
日本鍛圧機械工業会がまとめた鍛圧機械主要１１社の６月の受注実績、前年同月比０・６％減の１８１億９８００万円となった。前年実績を下回るのは６カ月ぶり。輸出は拡大基調にあるが、国内は減少が続いている。「高原状態が少しずつ低くなっている」（日鍛工）と見ている。受注を内外需別に見ると、国内は前年同月比２・７％減の１０６億５２００万円。輸出は同２・４％増の７５億４６００万円となった。国内は５カ月連続で前年同月比マイナス、輸出は９カ月連続で同プラス。機種別ではプレス系機械が同４・５％減の１０９億５００万円、板金系機械が同５・７％増の７２億９２００万円。プレス系は２カ月ぶりに同マイナスに転じた。板金系は６カ月連続で増加。「板金系ではパンチング・レーザー加工機が好調」（同）という。

△不二精機<6400>、アジア生産拠点４社の黒字化にめど
不二精機は０８年１２月期に、アジア地域で金型とプラスチック成形を手がける生産拠点４社がそろって黒字化する見通しとなった。固定資産の減損処理で固定費を圧縮するほか、自動車部品の拡大で収益を確保する見通し。光学・電機部品の受注も堅調に推移している。０２年以降相次ぎ新設した４社の黒字転換により、アジア事業に弾みがつきそうだ。アジアの生産拠点４社は蘇州不二精機（江蘇省）、常州不二精機（同）、上海不二精機（上海市）、タイ不二精機（アユタヤ地区）。このうち、０７年１２月期も赤字決算となるのは、精密成形品の蘇州不二精機と金型・成形品の上海不二精機の見込み。蘇州不二精機は０６年１２月期に固定資産を減損処理。ディスクケースの成形事業も安定成長し、来期に黒字転換する見込み。さらに導光板成形事業の安定化や成形品の製品種類拡大で、収益基盤を安定させる。

△ＩＨＩ<7013>エスキューブ、漏油検知器を発売
ＩＨＩエスキューブは、各種機器の油漏れを検知する手のひらサイズの漏油検知器「オイルリークモニタ」を発売した。光センサーと監視器で構成され、総重量は８００グラムと軽量。価格は１セット４０万円。年間１０００台の販売を見込む。漏油を検知する光センサーの重さは同社従来比半分の３００グラムで、監視器は同２０分の１の５００グラムと軽量化を実現。混濁状態の微量の油の検知時間も従来、数分かかっていたのを１２秒程度で行える。自家発電設備の燃料監視など、狭い場所での取り付けも簡単にできるという。

△ＯＫＫ<6205>、大型の横型マシニングセンター増産
ＯＫＫは０８年度中に大型の横型マシニングセンター（ＭＣ）を０６年度比で３割増産する。約２０億円を投じ、０８年に本社・猪名川製造所（兵庫県伊丹市）にＭＣの組立棟と、主軸など基幹部品の生産棟を相次ぎ新設。生産能力を拡大し、欧州の需要が増加している自動車、航空機産業向けの供給を急ぐ。０９年度にも欧州売上高を０６年度比約２倍の５０億円規模に高める。

△ホンダ<7267>、鈴鹿製作所近くに物流センターを完成
ホンダは鈴鹿製作所（三重県鈴鹿市）近くに、４輪車向けや耕運機・発電機向けの補修部品を一元管理する倉庫「鈴鹿物流センター」を完成した。鈴鹿地区と埼玉県狭山地区に分散していた計２１の倉庫機能を集約し、納期と物流コストを削減する。開所式で福井威夫社長は「ホンダにおける世界のロジスティックス（物流）の手本に育てたい」と語った。敷地面積は約１９万平方メートル、３階建てで延べ床面積は１６万平方メートル。総工費は約２００億円。機能集約に伴い専用トラック便を採用し、一部を除いて全国の出先倉庫への翌朝着荷を可能にする。環境負荷の低減も狙う。機能集約でトラック走行距離を削減し、部品の簡易包装化も進める。施設には夜間電力による蓄熱式空調システムも採用した。これらが「二酸化炭素の排出低減に寄与する」（福井社長）見込み。

△日産自<7201>、吸気バルブ機構をＶ６以上の大排気量エンジンに展開
日産自動車は、新開発した吸気バルブ機構「ＶＶＥＬ（ブイベル）」をＶ型６気筒以上の大排気量エンジンに順次展開する計画を明らかにした。今秋発売する「インフィニティＧ３７クーペ（日本名スカイラインクーペ）」が搭載第１号車種になるが、今後は排気量５０００ｃｃ以上のＶ型８気筒のピックアップトラックなどでも実用化する。また直列４気筒エンジンなどの燃費技術では「直噴化が選択肢の一つになる」（矢島淳一パワートレイン開発本部主管）とした。日産によると、ブイベルは他社の同様の機構に比べて省電力で、エンジンの高回転型が特徴という。エンジン単独で８―１０％の燃費向上が見込める。また早い段階で、触媒を活性化して有害物質を抑制。触媒で使う貴金属も最大３０％減らせる。

△三菱重工<7011>、鍛造設備の移設計画を前倒しへ
三菱重工業は、枇杷島工場（愛知県清須市）から松阪工場（三重県松阪市）への自動車向けスクロール型コンプレッサー（圧縮機）用鍛造設備の移設計画を早める方針を固めた。当初移設は０９年春ごろを予定していたが、半年から１年程度前倒しする見通し。コンプレッサーの需要増で、同時期に松阪工場の増産対応が必要となることから、組み立てラインなどの増強と合わせて鍛造設備を移し、生産効率を一気に高めたい考えだ。

△サンウエーブ<7993>、ステンレス技術を伝承－桐生の“工房”拠点に
サンウエーブ工業は桐生製作所（群馬県桐生市）でステンレス加工技術の伝承に乗り出した。同製作所内のステンレス工房で、オーダーメードのステンレス製システムキッチンの製造を通して行うもの。熟練技術者と若手がチームとなり、手づくりの作業をしながら高度な技術が要求されるステンレスの加工技術を若手に伝える。同製作所内のステンレス工房以外の工場からも優秀な若手を送り込む。サンウエーブ工業は桐生製作所で培われた技術を生かして新商品を開発するため、０２年にステンレス工房を設置。第１弾として０３年に一品ずつ手づくりするオールステンレス製システムキッチン「凛（りん）」の製造を始めた。現在、同システムキッチンの販売台数は月間１０―２０セットと堅調に推移しており、手づくりの技術を持つ人材の不足が課題となっている。また、桐生製作所は団塊世代の熟練技術者が多いことから、早急に伝承の仕組みをつくることが必要と判断した。

△鉄道総研、省エネ実現する駆動用モーター開発
鉄道総合技術研究所は在来線電車の駆動用に、従来型よりも消費電力を１割削減できるモーターを開発した。モーターの回転子を永久磁石にした。従来型は回転子に電流を流し磁石化しているが、新製品はこの電流が不要になった。実用化した場合の価格は従来品と同じか少し高い程度という。これまでも在来線電車向け駆動用モーターの回転子に永久磁石を採用する発想はあったが、高温状態の中で、必要とされる磁力を維持できる永久磁石がなく実現しなかったという。新製品では最新の高性能希土類永久磁石（ネオジム系）を採用し、高温状態でも必要な出力を確保した。今回の省エネモーターでは中心部を密閉した状態で冷却できるよう設計を工夫。内部にチリやホコリが入らなくなったため、定期的な分解・清掃作業を省ける。
開発にはＪＲ西日本<9021>が協力した。

△ＤＯＷＡ<5714>メタルマイン、インジウム安定供給へ－未利用資源を活用
ＤＯＷＡメタルマインは、海外の製錬所や鉱山でインジウムを含有しながら廃棄されてきた「未利用資源」に着目、その活用に取り組む。鉱石、スクラップ以外の“新原料”と位置づけ、南米や中国など有望地域の調査を始めた。液晶ディスプレー向け透明電極に使われるレアメタル（希少金属）であるインジウムの安定供給につなげる。同社は秋田製錬（秋田市）の秋田レアメタル（同）に鉱石から新地金を生産する設備をもつ。０７年度には新地金の生産能力を０６年度の５０トンから４０％増の７０トンに引き上げる計画。０８年度以降も需要次第で年産１００トンに拡大する方針。このため、鉱石調達とともに未利用資源を探し出し、原料として有効利用する。

△東京電力<9501>、台湾の卸電力プロジェクトに参画
東京電力は台湾の卸電力事業「星元プロジェクト」へ参画する。台湾中部の彰化県に天然ガスコンバインドサイクル発電所を建設し、０９年６月に営業運転を開始するもので、プロジェクト会社に約３０億円を出資して２５％の株式を取得する。すでに約１７億円は払い込んでおり、年内に全額の出資が完了する計画。同発電所は８月をめどに着工。出力は４９万キロワットで、発電した電力の全量を２５年間にわたって台湾電力に販売するため、長期にわたる安定した収益が期待できる。東電ではコンバインドサイクル関連の技術力やノウハウを活用。発電所の保守や運営、管理のために技術者数人の派遣も行う。東電が台湾の卸電力プロジェクトに参画するのは今回が３件目。すべて天然ガスコンバインドサイクル発電所となっている。

△フジタ<1725>、新中計策定－成長路線へカジ
フジタは民間建設分野の拡充や、企業不動産や首都圏などでの都市再生事業の強化を盛り込んだ０７―０９年度の新中期経営計画「フジタＳＥＴ―ＵＰ計画」を策定した。前中計で収益基盤の強化を成し遂げたことで、成長路線へと舵を切る。２０１０年３月期に売上高３６８０億円（０７年３月期比４・７％増）、営業利益１２５億円（同２８・８％増）を目指す。公共投資は縮減傾向が続くものの、民間の建設需要は堅調なことから、主力である民間建設分野に一層集中し、安定した収益基盤を固める。一方で、成長分野として都市再生事業への取り組みを進める。具体的には（１）顧客が保有する土地の有効活用の企画提案（２）権利調整ノウハウを活用した再開発や等価交換事業（３）マンション建て替え―などに力を入れ、「建設機能を基軸とする都市再生企業」を目指す。

△イオン<8267>、衣料品売り場「イオンスタイル」の本格拡大を検討
イオンは独自に構築した衣料品売り場「イオンスタイル」について、０８年度からの本格拡大の検討に入る。前年度（０７年２月期）、既存店など５５店に同売り場を導入してきたが、導入店の衣料品売り上げが未導入の総合スーパー（ＧＭＳ）店に比べ８％強伸びているという。収益構造の見極めなど課題はあるが、堅調な伸びを示していることから、既存店への水平展開を検討するもの。ＧＭＳにとって、好採算の衣料品の改革を軌道に乗せることは緊急の課題。イオンは今年度（０８年２月期）第１四半期の既存店の衣料品売上高が前年同期比０・６％減の微減で、衣料品売り上げのブレが少なくなっているという。その一因として、イオンスタイルの導入など衣料品売り場の改革があるとみられる。イオンスタイル導入店と未導入店では、店全体の売上高でみても導入店は同６％程度伸びているなど相乗効果が出ている。

△経産省、今秋「クリーンディーゼル推進協議会」発足
経済産業省は今秋、クリーンディーゼル乗用車の普及を目指す「クリーンディーゼル推進協議会」を発足する。経産省、国土交通省、環境省の関係３省に加え、民間では日本自動車工業会、石油連盟などが参加する見込み。９月までに３省の大臣会談を開き、クリーンディーゼルの普及を確認、１０月をめどに協議会を設立する。
ホンダ<7267>など日本メーカーが国内市場に商品投入する０９年以降に本格的に展開されるが、それまでにディーゼルに対するイメージ改善や新燃料、税制を含めたインセンティブのあり方など普及に向けた支援策を検討、市場拡大への環境整備を進めていく。
（日刊工業新聞）

△アサックス<8772>　バブル崩壊でも潰れなかったノンバンク
アサックスは、今年２月上場した首都圏を営業エリアとする不動産担保ローン専業企業。６９年７月の設立で、今年３８年目を迎える。バブル崩壊を経験して潰れなかったノンバンク。同業他社は銀行の別働隊であり、バブル崩壊で倒産し、その後再生された企業がほとんど。堅実経営振りが窺える。貸し出し金額は、上限で３億円程度、貸付金利は年８～９％。顧客は、商売を行っている人が多く、土地、マンションなどを担保として、事業運営資金を借りる例が多く、３年程で支払いが完了する。物件の評価は厳しく査定している。現場には行かず、路線価格で評価するのがほとんどであるが、同社の担当者は必ず現場確認を行う。その代わり、結論を出すのは早く、他社が１カ月掛かるところを３日で出している。また、０．０７～０．０８％と貸倒率は非常に低い。　１都３県に１５の営業拠点を開設しているが、リピート率が高く、顧客の紹介客も多いことから年々顧客数は伸びている。また、上場したことでブランド力が高まり、顧客開拓と資金調達に優位となっている。
今０８年３月業績予想は、営業収益５５億６３００万円（前期比１１．０％増）、経常利益２９億円８３００万円（同１５．８％増）、純利益１６億６２００万円（同１５．２％増）を見込んでいる。配当は中間、期末各１５００円の年３０００円を予定。６月末割当で１対３の株式分割を実施しており、実質増配となる。なお、第１四半期業績は８月３日発表。
（証券日刊新聞）

△ジャパンエナジー（新日鉱ＨＤ<5016>）などが移動式水素ステーション　
ジャパンエナジーは、大陽日酸<4091>とバブコック日立<6501>と共同で、移動式水素ステーションの運用を開始した。経済産業省が進める「水素・燃料電池実証プロジェクト」（ＪＦＨＣプロジェクト）の一環。ジャパンエナジーの船橋油槽所（千葉県船橋市）を拠点に、燃料電池自動車を使ったイベントなどに出向いて協力するほか、定置式ステーションとしても機能させる。同社の船橋油槽所に「ＪＦＨＣ船橋水素ステーション」として用意された設備は、すべて車載が可能。水素の連続充填（じゅうてん）能力は乗用車２台分という。

△最新エコタイヤ　横浜ゴム<5101>が発売
横浜ゴムは、エコタイヤ「ＤＮＡ」シリーズのフラッグシップタイヤ「ＤＮＡ　ｄＢ　ｓｕｐｅｒ　Ｅ－ｓｐｅｃ」を発売した。オレンジオイルを配合した新コンパウンド「スーパーナノパワーゴム」や、空気抜けを大幅に抑制する新素材インナーライナー「空気透過抑制フィルム」など環境性能を高めるさまざまな最新技術を採用。また、非石油系資源の使用率を８０％に高めた。横浜ゴムは「ｅｃｏＭＯＴＩＯＮ」をスローガンに環境活動を強化しており、同タイヤは環境貢献のシンボル的商品と位置づける。

△欧米たばこ、アジアで火花、インドネシア…マールボロが“現地味”、中国…世界最大市場、独占の壁に挑戦
欧米たばこメーカーが、中国やインドネシアなどアジア市場での事業を急速に拡大している。世界最大手、米フィリップモリス・インターナショナルは、１８年ぶりに主力銘柄「マールボロ」の新製品を開発し、今月、世界第５位のインドネシア市場に投入した。一方、世界最大市場の中国でも、地場大手との合弁を軸に販売を拡大している。欧米市場では広告やホテルなど公共の場での喫煙に対する規制が厳しくなり、喫煙人口減少に歯止めがかからない。このため、たばこ各社はここ数年、成長が続く中国やインドネシアなど新興市場開拓に力を入れている。米食品大手のアルトリア・グループ傘下のフィリップモリスは昨年、５２億ドル（約６３４４億円）の巨費を投じ、インドネシア大手、サンプルナを買収した。同社を通じ、主力銘柄「マールボロ」の新製品を同国の市場に投入し、ブランド力を一気に高める戦略だ。インドネシアのたばこ市場規模は中国、米国、ロシア、日本に次ぐ世界５位。同市場ではフトモモ科の常緑高木、丁子（ちょうじ）の花のつぼみで甘い香りをつけ、火をつけるとはじける音がする「クレテック（パチパチという音）たばこ」が実に９割を占める。マールボロの新製品もクレテックたばこだ。広告も規制されていない“愛煙家天国”だけに、たばこ各社の意気込みは相当なものだが、アジアには、たばこ産業がインドネシア以上に重視している市場がある。世界の喫煙人口（約１１億人）の３分の１強に当たる３億５０００万人の愛煙家を擁する中国だ。中国は、たばこの生産規模でも世界最大。その巨大市場は、ＷＴＯ（世界貿易機関）加盟以降、たばこ製品の関税率は６５％から２５％に、たばこ葉関税は４０％から１０％にそれぞそれ引き下げられるなど段階的に市場開放が進み、外国メーカーの参入が容易になった。それでも、中国市場での販売は中国煙草総公司が実質的に独占し、外国メーカーは同社との提携なしでは事業を行えないのが実情だ。
このためフィリップ・モリスは中国煙草総公司と合弁会社を設立し、０６年からマールボロを生産しているほか、日本たばこ産業<2914>（ＪＴ）が昨年末に傘下に収めた英ギャラハーも同様の形式で生産にこぎつけた。世界２位の英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ（ＢＡＴ）も合弁を模索中だ。ＢＡＴは全世界で６８９０億本を販売するが、中国販売はわずか１２億本にとどまっており、合弁事業で巻き返しを狙っている。こうしたなかで、中国政府が最近、禁煙キャンペーンに乗り出し、たばこ各社を悩ませている。ただ、英公共放送ＢＢＣ（電子版）によると、０５年に中国人喫煙者が支払ったたばこ税の総額は３１０億ドルと、０６年からの「第１１次５カ年計画」での義務教育予算（２７０億ドル）を上回る。中国政府にとっても巨額の税収は「宝の山」だけに、禁煙キャンペーンは「０８年８月の北京五輪に合わせた対外的なポーズ」との見方も根強い。

△コンビニ　生かせネット口コミ　通販サイトとコラボ相次ぐ
消費の行方を左右するインターネット上の口コミ情報をビジネスに生かそうと、コンビニ各社がネット通販とのコラボレーションに力を入れ始めている。コンビニの中心顧客層である２０～３０歳代の消費者は、ネット情報を基に商品を購入する傾向があり、ネット側にも実際の商品を手に取って選んでもらえるといったシナジー（相乗）効果が期待できるためだ。
ローソン<2651>は１７日から、楽天<4755>が運営する通販サイト「楽天市場」の人気商品をナチュラルローソンで販売する。楽天市場でしか購入できない１５種類のスナック菓子や洋菓子で、健康志向の高まりに合わせ、無農薬栽培の原料を使用した商品を厳選した。これに続き、３１日からは楽天市場で人気のふりかけを使用したおにぎりなどの販売も始める予定だ。ローソンは、楽天市場とのシナジーを高めるため、店頭で配布するチラシにＱＲコードを印刷。携帯電話のカメラでＱＲコードを撮影すると、携帯サイト上の商品販売ページで買い物ができる仕組みを整えた。
ファミリーマート<8028>はすでに、ネット通販大手のディー・エヌ・エー<2432>（東京都渋谷区）と共同開発した有名菓子職人監修のスイーツを販売。１カ月に２品目ずつ店頭に並べ、ディー・エヌ・エーが運営する通販サイト「ビッダーズ」で、販売中の商品の開発秘話などを紹介している。ファミリーマートの上田準二社長は、「ビッダーズの利用者層とファミリーマートが狙う顧客層が一致した」と、コラボのメリットを強調する。
これとは別に、同社は、自社開発した化粧品の店頭販促物に登場するモデルを、ＳＮＳ（ソーシャルネットワーキングサービス）の「ミクシィ<2121>」上で募集するなど、ネットの活用を加速させている。
最大手のセブン－イレブン<3382>もオリジナル化粧品「パラドゥ」のマスカラのデザインを、ヤフー<4689>のサイト上で公募。「店頭での告知は来店しない人には伝わらない」（広報部）ことから、ネットを魅力的な宣伝媒体と位置づけている。コンビニとネットのコラボが加速する背景には、「ネットの口コミ情報の影響力」（ファミリーマート）がある。パラドゥの場合、化粧品の口コミサイト「＠コスメ」で評価が上がると、商品に関する問い合わせが一気に増えたという。テレビの通販番組と異なり、ネットには消費者が欲しい情報を求めてサイトを訪れるため、あらかじめ興味を持った人に絞って商品をＰＲできるという利点がある。ただ、ネット上では写真や文章でしか商品を説明できないため、コンビニとのコラボ販売は今後ますます増えそうだ。

△９月に「やきとリンピック」　全国７カ所の“やきとりの街”、「８月１０日は、やきとりの日」－。
この日に照準を合わせて、全国やきとり連絡協議会（全や連）に加盟する全国７カ所の「やきとりの街」のやきとり店が、共通のシンボルマークを付けたのぼり旗を設置して順次、さまざまなイベントや割引サービスなどを行っている。全国で同時にやきとりの共同キャンペーンが行われるのは初めてで、１００店以上が参加する見通し。「『土用の丑（うし）の日』のウナギのように、８月１０日にはやきとりを食べてもらいたい」（全や連）と意気込んでいる。焼き鳥店舗数が人口比率で日本一の山口県長門市では、１日から、長門やきとり横丁連絡協議会が音頭をとって「長門やきとりまつり」を実施中。焼き鳥食べ歩きスタンプラリーなどを行っている。同様に、室蘭（北海道）や美唄（同）、東松山（埼玉）、久留米（福岡）など他の「やきとりの街」でも、焼き鳥店同士の連携を強めながら、お祭りの雰囲気を盛り上げる。全や連のホームページや、これまで開催した「やきとりサミット」などでやきとりの日の知名度は次第に上がっており、「一般の焼き鳥店やスーパーなどからも問い合わせが増えている」（全や連事務局の樋口秀一さん）。既に定着した“土用の丑に鰻”や“節分に恵方（えほう）巻き”のように“８月１０日のやきとり”を定着させるため、焼き鳥業界に広くキャンペーン賛同を呼びかける予定だ。こうした動きを受け９月２９、３０日には、初の全国イベント「やきとリンピック」がＪＲＡ福島競馬場で開催される。「福島焼き鳥党」と福島市「鳥安」店主の安田雅樹さんによる働きかけで、福島市の市制施行１００周年記念事業として認定された。全国から焼き鳥自慢の店が出店するほか、愛好家が集結し、味や長さを競うイベントなどを行う予定。
現在スポンサー募集中だが、既に名乗りを上げたアサヒビール<2502>以外にも飲食や流通を中心に協賛企業はまだまだ増えそうだ。全や連ではこれまでも、焼き鳥の長さ世界一を競う「セカチョウ」を実施するなど積極的に焼き鳥のＰＲを展開してきた。セカチョウには地鶏産地アピールによる街づくりという狙いもあるため「単発イベントでなく継続が大切」（同）として、挑戦状を送るなどの演出で盛り上げ、焼き鳥自慢の各団体によって世界記録が塗り替えられ続けている。現在の世界一は、５月２７日に達成されたカシオペア青年会議所（岩手県二戸（にのへ）市）の１７メートル。全や連では、焼き鳥ファン拡大や食文化の継承のほか、外国人への普及や世界に向けた情報発信にも力を入れていく。樋口さんによると、はしを使わなくてよい焼き鳥は外国人にも人気で、「好きな日本食の裏ナンバーワンは焼き鳥じゃないかと思う」というほど、焼き鳥好きの外国人が増えていると実感しているという。世界のメディアへ焼き鳥をアピールするため、来年７月の北海道洞爺湖サミット開催に合わせて同時期に北海道で「やきとりサミット」を開催するという大胆な構想もある。まずは今夏の焼き鳥フィーバーに期待したい。

△往年の名車疾走　米ヴィンテージカーＧＰ　２５年で寄付金２億４０００万円
米ペンシルベニア州ピッツバーグの公園で１４日（現地時間）から２日間、世界各国の名車が走りを競う「ヴィンテージカーグランプリ」の２５周年記念大会が開かれ、自動車愛好家や街行く人たちを魅了した。大会では、独ポルシェが１９４８年に製造を開始した「３５６」など自動車メーカー各社が情熱を注いだ往年の名車が息を吹き返して疾走。
６４年に世界最高峰の自動車レース「Ｆ１」に挑んだホンダ<7267>がそのスピリットを注ぎ込んだオープンスポーツカー「Ｓ２０００」もお目見えし、欧米に比べ自動車産業の歴史の浅い日本も存在感を示した。このレースは米国の社会福祉施設などを支援する目的で８３年に始まり、約２０万人が見物に訪れる行事に発展。この２５年間で２００万ドル（約２億４０００万円）の寄付金を集めたという。

△民間のヒートアイランド対策に助成　ショーウインドー効果狙う　環境省
環境省は都市部で深刻化するヒートアイランド現象を緩和し、二酸化炭素（ＣＯ２）の排出を抑制するために、注目度の高い民間施設の緑化事業などに助成する事業に乗り出す。第１弾として、公募した中から丸ビル（東京都千代田区）の屋上緑化など５件を採択。さらに、来月以降、第２弾の募集をする。同省はこれらの施設にヒートアイランド対策の「ショーウインドー」の役割を果たしてもらい、技術の普及につなげたい考えだ。都市部の中心市街地の気温が周辺部よりも高くなるヒートアイランド現象は、東京都内や大阪市内などの大都市で特に顕著になっている。半面で対策技術を施せばコスト増となることから、一般の商業ビルなどへの普及は進んでいないのが実情だ。ヒートアイランド対策は、街区の快適性向上とともに、ＣＯ２排出抑制のうえでも早急に手を打つ必要があり、６月に閣議決定された「２１世紀環境立国戦略」でも重点項目に取り上げられた。こうした状況をうけて環境省は、民間が行うヒートアイランド対策に費用の半分を助成し、技術の認知度を高めて普及につなげる「クールシティ中枢街区パイロット事業」をスタート。注目度の高い都市部の開発プロジェクトなどを対象に、パイロット事業への参画企業を公募していた。
その中から今月、「丸の内ビルディング屋上緑化工事」（三菱地所<8802>、東京都千代田区）、「郵船ビル屋上緑化工事」（日本郵船<9101>、同）、「ザ・ペニンシュラ東京新築工事（仮称）」（三菱地所、同）、「小名木川貨物駅跡地商業施設新築事業」（日本貨物鉄道、東京都江東区）、「朝日放送新社屋新築工事」（朝日放送<9405>、大阪市福島区）の５件を採択した。これらのヒートアイランド対策の中には、一般的な屋上緑化のほか新たな試みもみられる。都市型の高級ホテルとして、９月に開業する「ザ・ペニンシュラ東京」では敷地を緑化し、さらに水を有効活用してヒートアイランド現象を抑える工夫をする。また、小名木川貨物駅跡地に建設される商業施設の場合、建物に壁面緑化が施されるほか、高反射塗装や親水性光触媒などの技術が導入される予定だ。

△大和ハウス<1925>　環境配慮の分譲マンション　「太陽熱利用」日本で最大規模
大和ハウス工業は、「越谷レイクタウン」（埼玉県越谷市）に建設を進めている環境に配慮した分譲マンション「Ｄ’グラフォート　レイクタウン」（総戸数５００戸）の販売を１４日から開始した。将来の計画人口約２万２０００人を見込む同タウンでは開発第１号になる。大栄不動産との共同事業による同分譲マンションは、日本最大規模の太陽熱利用システムを採用するなど、徹底して環境に配慮したのが特徴。太陽熱利用システムは、街区内の集中熱源プラントから全住戸に太陽熱で暖めた温水を給湯、暖房用として循環供給する仕組み。環境省の「街区まるごとＣＯ２２０％削減事業」に認定されており、国の支援を得て導入する。また、断熱材には高性能タイプを使用し、冷暖房効率を向上させたほか、開口部のガラスも優れた断熱効果を発揮する複層ガラスを用いた。専有面積は６８・５７～１０１・１１平方メートル。価格は３１５０万円から。来年３月末から順次、入居が始まる。

△フィスコ<3807>　金融２社と株持ち合い協議
金融関連の情報サービスや教育事業を展開するフィスコ（東京都千代田区）は、サイバーエージェント<4751>（東京都渋谷区）の子会社で投資助言事業を行うフィナンシャルプラスと、独立系で金融関連教育事業を行うシグマベイスキャピタル（東京都中央区）との間で、それぞれ半数を超える株式を持ち合う協議を始めた。フィナンシャルプラスは、独自の株価予測手法を用いた投資助言を、インターネットなどを通じて提供しており、個人投資家を中心とした顧客基盤を有している。また、シグマベイスキャピタルは銀行、証券会社などの職員を対象に金融関連の教育事業を展開しており、企業の顧客基盤を有する。両社は、フィスコの既存事業との融合による相乗効果を見込む。

△セントラルユニ<7706>　チェーンマネジメントを子会社化
医療ガス供給会社セントラルユニ（東京都千代田区）の１００％子会社で、医療機関から物流管理業務を請け負うエフエスユニマネジメント（東京都中央区）は、医療関連備品などを販売する関連会社、チェーンマネジメントの株式を取得し子会社化した。エフエスユニマネジメントは顧客ニーズに応えるため、医療材料などの一括調達業務も始めている。今回、セントラルユニの親会社グリーンホスピタルサプライやセントラルユニの役員らからチェーンマネジメントの発行済み株式の８７・５％を、２億１４００万円で取得。業務効率とサービス向上の両面から一体運営を図る。株式の取得に伴い、２００８年３月期の売上高予想を前回（５月１７日）予想よりも２５億円増の２４０億円とした。

△ソフィアホールディングス<6942>　トリプレットと代理店契約
マイコン開発支援装置などの開発・販売を手掛けるソフィアホールディングス（東京都中野区）の全額出資子会社、ソフィアモバイル（東京都中野区）は、トリプレットゲート（東京都品川区）と定額制の公衆無線ＬＡＮブロードバンドサービス「ワイヤレスゲート」の法人向け総販売代理店契約を結んだ。ワイヤレスゲートは、全国６５００カ所以上のエリアで利用できる。現在、導入企業向けに公衆無線ＬＡＮサービスエリアに入って電波を検出すると自動的に無線ＬＡＮに接続できるソフトも開発している。利用者の使い勝手を向上させると同時に、加盟代理店を増やし、早期に導入企業数１０００社の獲得を目指す。加盟代理店数は現在、３社だが、今年度中には１０社にまで増やす計画だ。

△アドバンスクリエイト<8798>　がん保険の資料受付開始
生損保の通信販売代理店を運営するアドバンスクリエイト（大阪市中央区）は、チューリッヒ生命が発売するガン保険「ガン診断保険」の資料請求の受付を開始した。同社が運営する日本最大級の保険比較サイト「保険市場」（ｈｔｔｐ：／／ｗｗｗ．ｈｏｋｅｎｄｅ．ｃｏｍ／）で競合に先駆け始めた。「ガン診断保険」は、ガンと診断された場合、２００万円から最高５００万円まで一括して支払うガン診断給付金に保障を絞った保険商品。６５歳までガンにかからず保険期間満了を迎えた場合、支払った保険料相当額を全額支払う。ガンと診断されたときにまとまった金額を受け取りたいが、掛け捨てには抵抗があるといった顧客向けに開発された日本初のタイプのガン保険になっている。

△イマジニア<4644>　９月に「漢検」「英検」ソフト
携帯電話向けコンテンツなどの開発・販売を手掛けるイマジニア（東京都新宿区）の子会社、ロケットカンパニー（東京都新宿区）は、任天堂の携帯ゲーム機「ニンテンドーＤＳ」用のゲームソフト２本を９月下旬から発売する。発売するソフトのタイトルは、「財団法人日本漢字能力検定協会公認　漢検ＤＳ２＋常用漢字辞典（漢検ＤＳ２）」と「英検ＤＳ　～旺文社英検書シリーズ準拠～（英検ＤＳ）」。価格は両タイトルともに３９９０円。漢検ＤＳ２は昨年９月末に発売され、出荷本数が累計で６３万本以上にのぼる大ヒットソフトとなった「漢検ＤＳ」シリーズの第２弾。前作に比べて、操作性などを向上させたのが特徴だ。英検ＤＳは、１級から５級まで、すべての級に対応しており、気軽に楽しく英語を勉強できるようにしている。
（FujiSankei Business i）