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2012 04,07 10:00 |
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【日本株週間展望】日経平均は9500円の攻防に 4月第2週(9-13日)の日本株相場は調整局面が継続し、日経平均株価は心理的節目の9500円攻防の動きが見込まれる。金融政策や企業業績に対する期待感が後退しているほか、中国や欧州など海外景気の動向も重しとなりそうだ。 ユナイテッド投信投資顧問の井上淳最高投資責任者(CIO)は、「米国で追加緩和期待が後退したことから、2月からの日本株の上昇要因だった日本の緩和期待も徐々にしぼむ懸念がある」とした上で、「日本銀行がこのまま何も行動を起こさなければ、海外投資家のこれまでの買い姿勢が逆回転しかねない」と言う。 第1週の日経平均は、前の週に比べ3.9%(395円)安の9688円と2週ぶりに下落。欧州債務懸念の再燃や為替の円高・ユーロ安、米国の金融緩和期待の後退などが響き、業種では鉄鋼、ガラス・土石製品、不動産、輸送用機器、建設、銀行などの下げが大きかった。 第2週は、米国で9日に米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長の講演、10-11日にはアトランタ連銀総裁ら各連銀総裁の講演が多数控える。国内では、9-10日に日本銀行の金融政策決定会合、13日は前回3月会合の議事録発表がある。 3日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC、3月13日開催)の議事録では、金融当局は景気拡大の勢い鈍化やインフレ率が目標の2%を下回る状況が続かない限り、追加緩和に踏み切らない見通しであることが明らかになった。国内でも、3月のマネタリーベース(日銀が供給する通貨)が3年半ぶりの減少に転じ、市場の一部では日銀の姿勢を疑問視する声も出始めた。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
今回の日銀決定会合は、こうした市場の期待感が低下した中での開催で、今後の日銀の政策運営スタンスをあらためて確認する重要なイベントとなりそう。2月の会合では、予想外の追加緩和と中長期的な物価安定のめどを導入した。 ただ、野村証券の木内登英チーフエコノミストによると、「めどの導入はあくまでも文言の変更で、矢継ぎ早の追加緩和を実施するだけの準備は整っていない」という。市場の金融緩和期待をつなぎ止められない場合、為替の円高を通じ日本株の下押し圧力にもなりかねない。 さらに、企業業績や海外景気に対する慎重な見方も買い手控え要因になりそう。米国では、第2週から日本に先行し1-3月期の企業業績の発表が始まり、10日はアルミ生産で最大手のアルコア、12日はインターネット検索最大手のグーグル、13日は銀行のJPモルガン・チェースやウエルズ・ファーゴなど予定されている。 米決算は低調も 「仕入れコストの上昇やドル高から利益が目減りすることで、米企業の1-3月決算はさえないだろう」と、DIAMアセットマネジメントの岩間恒アセットアロケーショングループリーダーはみている。国内でも、2日に発表された日銀の企業短期経済観測調査(短観、3月)では大企業・製造業の景況感が横ばいで、12年度の売上高・収益計画も小幅の伸びだった。米決算発表を機に、日本株についても行き過ぎた業績期待が修正される可能性がある。 中国では、9日に3月の消費者物価、13日に1-3月国内総生産(GDP)が公表予定。ブルームバーグ調査による消費者物価の事前予想値は、前年同月比3.4%上昇。中国の景気減速懸念が強まる中、消費者物価が予想以上に上昇すれば、金融政策の選択肢が狭まるとして嫌気される可能性がある。このほか、スペインでは5日に10年物国債利回りが一時5.844%と昨年12月13日以来の高水準に達しており、欧州景気、債務問題の動向に対しても注視する必要がある。 海外勢買いに息切れ感 一方、需給面では、日本株上昇を主導した海外投資家の買いに息切れ感が出ている。3月末に米国投資家を訪問したシティグループ証券の阿部健児ストラテジストは、約半分の投資家が日本株を既に中立やオーバーウエートにしていたが、「これから日本株のウエートを引き上げようという動きは限定的」との見方を示した。東証が5日に発表した3月4週の投資主体別売買動向によると、海外勢は2週ぶりに買い越したが、4月に入ってから売り買いが交錯したとみられている。 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鮎貝正弘シニア投資ストラテジストは、「株価の上昇トレンドがいったん崩れたことで、海外ファンド筋はポジション(持ち高)解消に動いている」と指摘。2000年以降にポジションが解消された5回のケースでは値幅が大きくなる傾向があり、日経平均が心理的節目の9500円で下げ止まらなければ、75日線近辺の9300円までの調整もあり得るとした。 もっとも、予想外に日銀会合で追加金融緩和が行われるケースや、10日の日銀総裁会見で金融緩和期待が維持されれば、相場の調整は短期で終了しそう。ユナイテッド投信の井上氏は、「もし資産買い入れ等基金での増額が出てくるようなら、市場に対する強いメッセージになる」とし、逆に日経平均1万円回復も視野に入ると言う。 大和住銀投信投資顧問の門司総一郎投資戦略部長は、「米国では量的緩和第3弾などへの期待感が薄らいだものの、早期の利上げの可能性が高まったというほどではなく、株式を積極的に売る理由にはならない」との認識だ。中国では、景気減速や株安で積極的な景気・株価対策の可能性が高まり、スペイン発で欧州債務問題が再燃するリスクも小さく、4月後半から5月前半にかけて世界株式の反発を見込む。
このほか、第2週は国内で10日に3月の工作機械受注、11日は2月の機械受注公表、13日は日経225オプション4月限の特別清算値(SQ)算出がある。週を通じて小売企業の2月期決算発表も予定されている。米国では、11日にベージュブック(地区連銀報告)、13日に4月のミシガン大学消費者信頼感指数が公表予定だ。 どうも大きな調整に入った可能性が高いですね。
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