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2012 02,12 12:00 |
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数寄者『茶飯釜(さはんがま)』の野趣を味わう (京都の休日221)
冬景色も深まり炉の火が恋しい厳寒の季節、 12月から3月ごろまで、茶の湯では『茶飯釜』が催されます。
我が家では「立春」前後に行う慣わしで、
聞きなれない言葉ですが、『茶飯釜』は茶の湯の巧者、
お客様の前に釜を持ち出してご飯を炊くのですから、
小間の侘びた茶席ならではの、そして厳しい寒さの中でこそ楽しい
侘び茶の究極の姿、『茶飯釜』の茶事をご紹介します。
『茶飯釜』は利休の孫の宗旦(そうたん)が、
その釜の胴には客側と亭主側のそれぞれに、
茶の湯の本流を会得し、工夫を凝らし、自由になる。
『茶飯釜』は、その姿こそ自由な遊び心と映りますが、
侘び茶の究極の姿『茶飯釜』は、昵懇(じっこん)の間柄の
席入りをすると、初座の床には「本来無一物」(※)の掛物が、 全文を述べると、
菩提本無樹 明鏡亦非台
悟りにはもともと樹はない、澄んだ鏡もまた台ではない、
厳しい寒さゆえに炭火が嬉しい。『茶飯釜』は火の熾(お)りが大切です。
炭が熾(お)き、釜が掛けられます。
向付とお酒を供し、興が増せば謡曲の一節もでて、
お客様の前でご飯を炊くという『茶飯釜』の茶事は、
道具中心のお茶も、堅苦しいお茶も卒業した侘び数寄の茶。
何ものにもとらわれない自由な発想で、
豊かな経験を積んだからこそ守破離(しゅはり)の心でお茶が楽しめる・・・・・
短冊と硯で楽しんだ後は、向付と燗鍋が運びだされます。
ほどよい時刻にご飯も炊け、席中で飯器に移します。
ご飯の温かい香りが満ち、目の前で見られるのは、
『茶飯釜』は気楽に自由にもてなすことが心情です。
茶事の盛りあがりは八寸。正客から順次、主客献酬がはじまります。
初座でご飯を炊いた釜を洗い、あらためて湯を沸かし、
『茶飯釜』いかがでしたでしょうか?
『数寄者』については、少しだけ もし機会がございましたら一度、お楽しみあれ
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