月次（つきなみ）とは、毎月毎月が変わりなく並ぶ意から、
月々、毎月という意味を持ちます。

　歳時に倣い、月次のしつらいを行うとは、
季節の微妙な移り変わりを際立たせ、
それを目に見える形で表現することです。

興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック！

[2回]

『節分＆立春大吉』用の玄関のしつらえです。

左が「紅白しだれ梅」の盆栽で、右が「椿：大神楽（だいかぐら）」です。
両端に「枡」が重ねて置いてありますが、
「枡」を重ねることで『益々（ますます）繁盛』という意が込められています。
後ろは「漆金山高蒔絵屏風」です。

「紅白しだれ梅」は、やっと蕾が膨らみ始めたばかりで、
まだ２～３週間先ごろに咲きだす感じです。
「椿：大神楽」は来週中には咲き始めるかと思っています。

「椿：大神楽（だいかぐら）」も、まだ蕾の状態ですが、
１月末に開ききったので、新春は蕾から･･･との想いからです。
この椿は紅桃地に大小白斑が雲状に入る牡丹咲きで、
庭の椿の中から選び、紅白で縁起も良いので、この椿を活けました。

さて、なぜ「椿」の花器に「茶器」と「炭」を使用したかと申しますと、
「炭」は古来より縁起の良い物として重宝されてきました。
「炭」には空気を浄化し悪臭を取り除く働きがあり、
「邪気を祓（はら）う」という意味があります。

　元々は茶家では、茶を点てる時、炭は湯を沸かすのに欠かせないもので、
更に、香を香らせて茶室を清浄化する大切な役割があり、
炭への感謝を込め、縁起物ということで、
「茶器」と「炭」を花器にして「椿」を飾ったのです。