これから２月半ば迄【季節の言葉７４】

　正確には小正月が終わった１月16日から２月20日あたり迄なのですが、
我が家の玄関に飾る絵をご紹介します。

　玄関には色々な方々がいらっしゃる為、
例えば、宅急便の方や、郵便屋さんとか、学校の先生や･････
勿論、ご近所さんとか友人とか･････

なので、出来るだけポピュラーなもの･････
観た記憶があるものや、意味の判りやすいものを心掛けています。

床の間には、茶道・華道の覚えのある方に判りやすいものを、
リビングや階段等なら明るいものを･･･という風に･････
それぞれ季節感に合わせて考えています。

まぁ～そのほかの各部屋は、完全に趣味の世界なのですが･････

･･･で、玄関に限り、これからご紹介して行こうかなぁ～････
なんて思っています。

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[2回]

　玄関に飾るのは、基本的には「浮世絵」で、普段は２点です。

知っての通り、「浮世絵」は江戸文化の象徴です。
様々な出版社（版元）から次々と新作が発売され、
色鮮やかな浮世絵が店頭に並びました。
人気作は増刷を重ね、何千枚と販売されました。
元々「浮世絵」は当時、芸術というよりは「売ってなんぼ」の娯楽品･･･
漫画のような存在だったと思います。
それが後々、風景（旅行・風物）や花鳥絵などの作品が出版されだして、
芸術的な色彩が広がり始めました。

　実は200年前に、庶民がフルカラーの印刷物を気軽に楽しめたのは、
なんと世界中で日本だけなんです。

この豊かな文化を支えた高度な技術は職人たちの手！
日本にしかない芸術品です。

まぁ～言わなくとも皆さんは良くご存知ですよね。

･･･で、この「浮世絵」の素晴らしい処は、
安ければ4,000円程度から購入できる処なんです。
１万円程度で十分綺麗なものが手に入ります。
３～４万円も出せば、結構な代物が入ります。
その上となればキリがないですが･････何でもそうです。

まぁ～4,000円程度なら刷り色も悪く、保存も良くないのですが、
保存の悪いのが逆に歴史を感じさせ、何とも言えない味があります。
なので決して安いものが悪い･･･ってワケでも無いのです。
「値打ち」のみを求めるのなら別ですが･････
我が家で楽しむ分には安いもので十分なのです。
日々、日本の文化に接するには打って付けの代物です。

それに、玄関に「和」と「季節感」を醸し出すには「浮世絵」が１番。
しかも、とても高級感が漂い、グレード･アップ間違い無し♪
･･･って、まるで「浮世絵」販売員みたい･････

･･･って事で、我が家の玄関に飾る、
１月16日から２月半ばあたり迄の「浮世絵」２点をご紹介いたします。

◆歌川広重　名所江戸百景『亀戸梅屋舗(かめいどうめやしき)』（1857）◆
ゴッホがそっくりそのまま模写したことでも有名な作品で、
世界的にも最も有名な作品と言っても過言ではないでしょう。
描かれているのは「臥竜梅」です。

◆歌川広重　名所江戸百景『愛宕下藪小路(あたごしたやぶこうじ)』◆
音もなく降り積もる雪。餌を求めてチュンチュンと鳴くふくら雀。
動と静が巧みに描かれています。
『愛宕下藪小路』は現在の港区虎ノ門あたり。
今はない桜川で、左手の屋敷は土方備中守の屋敷。
右の竹が見えるのは、江州水口の加藤越中守の屋敷で、
同家で鬼門除けのために竹（藪）を植えたので、藪小路の名が出たと言うそうです。

ちなみに･････
VAN GOGH - Blooming Plumtree (after Hiroshige) 1887
ファン・ゴッホ - 日本趣味・花咲く梅の木（広重による）
（歌川広重作 『名所江戸百景 亀戸梅屋舗』の模写）