7/12 朝の『株価材料』PART Ⅱ

朝の『株価材料』PART Ⅱは、"つづきはこちらです"をクリック！

[0回]

■株価材料

△三井住友<8316>銀　夜間・土日の資産運用相談店舗を大幅拡充
三井住友銀行は、夜間や土日に資産運用相談を受ける店舗「ＳＭＢＣコンサルティングプラザ」を、年度内に１５拠点新設して８０拠点に増やす。４大都市圏以外では札幌、広島にも初めて開設し、相談サービスの拡充を図る。一方、日曜の来客が少ない拠点は土曜のみの営業に変更し、代わりにコンサルタントを集中配置する。

■次世代無線通信＞総務省が免許方針　ドコモ<9437>やＫＤＤＩ<9433>除外
総務省は１１日、携帯電話に比べて割安な携帯ＩＰ（インターネット・プロトコル）電話などが可能となる次世代無線ブロードバンド（高速大容量）通信の免許方針を決定した。移動体通信用の周波数は最大２社に割り当てるが、競争を促進させるため、ＮＴＴドコモやＫＤＤＩはグループ会社も含め対象から除外する。
（毎日新聞）

■日系２輪車メーカー、世界シェア５０％割る－中国勢は低価格車で躍進
２輪車の世界の生産台数シェアで、日系メーカー４社合計が５０％を割ったことが１１日、明らかになった。日系メーカーは技術力を背景に他国勢を圧倒していただけに、初めての５０％割れは大きな転換点とみられる。日本自動車工業会によると、０５年の４社合計シェアは５１％（１９９５万台）だったが、０６年は４６％（２０４１万台）と、生産台数は増加したもののシェアは低下した。中国メーカーの台頭が著しく、アジアなどを中心に中国の各社が得意とする低価格２輪車の需要が伸びて、相対的に日系メーカーのシェアが減少したようだ。
ホンダ<7267>をはじめ日系メーカーは世界最大市場の中国で苦戦が続いており、それが響いた格好。ホンダは「残念。今後努力が必要」（原田実専務）と巻き返しを誓う。
ヤマハ発動機<7272>は「世界市場の拡大による結果。低価格車のユーザーは日系メーカーが得意とするカテゴリーの潜在顧客であり、悲観はしていない」（戸上常司会長）としている。

△東芝<6502>、原子炉保全に新開発のレーザーピーニングシステム実用化
東芝は原子炉の保全技術で新開発のレーザーピーニングシステムを実用化する。レーザーピーニングはエネルギーが大きいレーザー光を当てて部材を鍛える技術。同社は小型化したレーザー発振器を原子炉内に送り込み、複雑な構造の炉底部でも金属表面を強化できるようにした。従来システムは制御装置やレーザーシステムを収納した可搬式クリーンルーム（コンテナハウス）を設置する必要があったが、これが不要になり工期短縮や作業スペースを縮小できる。同社は電力会社に技術提案を開始した。新システムは沸騰水型軽水炉（ＢＷＲ）の炉底部の補修を目的に開発した。レーザー発振器と位置決め装置、照射ヘッドを組み合わせた水密構造の装置。全長１・５メートルで重量３０キログラム程度で、人が持ち運べる大きさ。電源部から６０メートル離れた位置で使用できる。従来はコンテナハウス内のレーザー発振器から導光管や光ファイバーによりレーザーを伝送し、作業対象部に照射していた。新システムは直接発振器を炉内に投入するため、レーザーの伝送距離が大幅に短くなる。焦点調整がしやすく、炉内構造物との干渉を回避しやすい。焦点スポットの形状も調整でき、作業に適した照射法を選択できる。コンテナハウスの設置もないため施工準備期間を短縮、低コスト化できるのも特徴だ。ＢＷＲの炉底は半球状の底面に２４０本の配管が貫通している複雑な形状。この溶接個所などに応力が残留しており、レーザーピーニングが有効だが、従来システムでは作業に手間がかかった。新システムの施工試験や装置耐久試験を実施、実機工事への適用を確認した。今後、加圧水型軽水炉（ＰＷＲ）向け装置も開発する方針。レーザーピーニングは水中で高出力レーザーを照射し、金属が引き締まる圧縮応力を発生させる技術。金属の割れの原因となる残留応力を除去し、圧縮応力を持たせて原子炉部材の耐久性を高める。

△シーイーシー<9692>、省エネシステム拡販へＳＥなど要員３倍に
シーイーシーは環境事業を拡大するため、電力の使用量を最適化する店舗向け省エネシステムの拡販体制を整える。中堅スーパー向けに大口の実績を築くとともに、コンビニエンスストアなどからの引き合いが増加。ビジネス機会が膨らんできていることから０８年にかけてシステムエンジニア（ＳＥ）などの要員を現在比３倍以上に拡充し、０９年１月期の事業売上高を前年度比約２０倍の２０億円程度に引き上げる。省エネシステムの主力にするのが流通・サービス業向けの「エコビーノ」。各店の空調や照明、冷蔵庫などにセンサーと無線装置を取り付け、電気機器の照度や温度などのデータを店ごとに収集。シーイーシーは各店のデータをデータセンターに集め、使用状況を監視・分析する。その上で、結果をもとに機器を自動で制御。店側は各店舗の電力使用量が最適化でき、電気料金を年間１０―２０％削減することが可能になる。現在、大手百貨店系列のスーパーに対しシステムの構築を進めており、０７年度中に約５０店舗へ導入する。さらに省エネや二酸化炭素（ＣＯ２）の排出削減を経営課題にするコンビニ業界などでも関心を高めているという。ビジネスの拡大に向けては人員を大幅に増やす計画。０８年にかけてＳＥや営業担当者を現在の１５人程度から５０―６０人に増員する。環境事業は経営多角化の一環として０５年度にスタートした中期３カ年経営計画で打ち出した。０８年度からの新計画では同事業の本格的な育成に取り組むことにしており、人員体制などの基盤づくりを進める。

△ＫＤＤＩ<9433>、小規模事業者向け携帯料金プラン２種を来月導入
ＫＤＤＩは１１日、小規模事業者向けの携帯電話料金プランとして、１回線でも基本利用料が最大半額となる「法人ＭＹ割」を１７日に、初年度から基本利用料を１８９０円とする「法人エコノミープラン」を８月に導入すると発表した。いずれも２年間の継続利用が条件になる。法人ＭＹ割は基本利用料が初年度から３６・５％引き、その後毎年割引率を拡大し１１年目に半額になる。法人エコノミープランは基本利用料を当初から割安にした上で平日８―１９時の通話料を毎分２１円で提供する。小規模事業者市場はソフトバンクモバイルがユーザー間通話を１―２１時まで月額９８０円の定額とする料金プランで攻勢をかけている。ＫＤＤＩは料金の見直しで対抗する。

△ニコン<7731>、半導体用ドライ露光装置２機種を開発
ニコンは１１日、半導体用ドライ露光装置として、フッ化アルゴン（ＡｒＦ）スキャナー「ＮＳＲ―Ｓ３１０Ｆ」と、フッ化クリプトン（ＫｒＦ）スキャナー「ＮＳＲ―Ｓ２１０Ｄ」を開発したと発表した。価格と販売計画はＳ３１０Ｆが約３３億円で１０―１２月に発売し０８年度に６０台を計画。２１０Ｄが約２０億円で０８年１―３月に発売し０８年度に２０台を計画する。ウエハーステージの横に誤差などを補正するキャリブレーションステージを配置した「タンデムステージ・プラットフォーム」を採用。露光と計測を並行してできるほか、動作速度を従来比１５％引き上げた。このため、スループット（一時間当たりの生産枚数）が１７４―１７６枚（直径３００ミリメートルウエハーで）になった。

△テクニカル電子<6716>、タイ工場を拡張し９月に稼動
テクニカル電子はタイにある生産拠点のタイ工場（アユタヤ県）の延べ床面積を２倍にし、９月中旬に稼働を始める。現在の延べ床面積２０００平方メートルを同４０００平方メートルにし、コネクター生産量の半分以上をタイに移管するほか金属プレス部品加工を能力を増強する。製品は日本へ輸出するほか現地日系メーカーに販売する。設備投資額は約２億円。タイ工場での売り上げを０７年は約１５億円、０８年は約２０億円を目指す。タイ中南部のアユタヤにあるタイ工場では主力商品だった電子銃の生産が０７年内に終わる。コスト低減と電子銃に替わる製品を生産するため、新たに成形機を５台入れて、これまで外部に発注していたプレス部品加工を内製化する。同社は監視カメラや医療用のコネクターを得意としており、タイ工場で汎用品のコネクターを生産して国内工場は高精度の商品に特化する。駐車場用機器を製造販売するテクニカル電子は、医療用や放送用モニターシステムを製造販売する中央無線と０５年に合併、電子部品事業も手がける。０８年３月期は売上高９２億円を見込む。

△富士重<7270>、住宅で使用可能な自動走行式清掃ロボットを完成
富士重工業は自動走行式清掃ロボットの新機種を完成した。マンションの廊下など生活空間でも使えるように安全性を重視したのが特徴。廊下の端部にある排水溝も掃除できる新機構も盛り込んだ。住友商事と共同で販売し、価格はロボット本体のみで約７００万円。大和ハウス工業が建設するマンションへの採用が決まっている。完成したロボットは、光伝送通信でエレベーターを操縦。違う階へもみずから移動しゴミを吸引しながら移動する。人間のいる環境で使うためロボット下部の全周にバンパーを配置。人が触れると停止するスイッチをバンパーに設けるなど事故防止に配慮した。機体の前後４カ所にカメラを配置。作業の開始から終了までの画像をハードディスクに記録し、動作状況を検証できる。さらには雨の降りかかる廊下部分で使用できるよう防水仕様とした。
　
△日本精工<6471>、自社の環境負荷状況を管理する新システムを稼働
日本精工は７月、自社の企業活動で生じる環境負荷の状況を管理するため、新しい情報システムを稼働させる。環境負荷データの集計システムと、廃棄物処理を管理するシステムの２種。導入により全社的な環境対策の状況を迅速に把握できるほか、廃棄物処理を適正管理する狙いもある。投資額は約３０００万円。環境負荷データ集計システムは、国内外の５７事業所で導入。イントラネット上のシステムに各事業所の環境管理担当者がデータを入力することで、全社の状況を一元管理する。エネルギーの使用量と廃棄物の排出、処理量は月次で集計。ほかにも温室効果ガス排出量や水、紙資源の使用量、化学物質の取扱量、大気汚染物質と水質汚濁物質の測定値を年次で集める。まとめたデータは、官公庁や経団連への報告や、年に１回発行している「ＣＳＲレポート」に生かす。

△富士電機<6504>リテイルシステムズ、マルチ自動販売機発売－飲料・食品を１台で
富士電機リテイルシステムズは飲料やおにぎり、スナックなどを１台で販売できる自動販売機「スーパーマルチミニ　ＦＦＹ２４８」を発売した。上下に動く受け皿型の搬送機構「キャッチャー式バケット」を採用。パンなどの柔らかい商品も傷つけずに取り出せ、飲料と食品を同時に販売できる。オープン価格。初年度に１０００台の販売を見込む。最大４８種類の商品を陳列できるガラス張り。自販機内の商品を載せるベルトコンベヤーは横に３台まで連結できる。サイズは高さ１８３７ミリ×幅９９９ミリ×奥行き７７５ミリメートル。自販機内を断熱材で仕切り飲料を冷やす「強冷」と食品保存の「保冷」が設定できる。

△技研製作所<6289>、軽量・低騒音の油圧式杭圧入引抜機を発売－硬い地盤に対応
技研製作所は硬質地盤向けの軽量、低騒音の油圧式杭圧入引抜機「サイレントパイラーＥＣＯ４００Ｓ」を発売した。従来の圧入工法では、施工が難しいとされてきた砂利層や玉石層などの硬質地盤に標準対応する。価格は仕様によって異なる。決算期の８月までに、２０台の販売を見込んでいる。新製品のサイレントパイラーは、独自のしん抜き理論を採用。掘削オーガ（ドリル）で、がれきを粉砕し排土する。オーガを引抜後、同時に杭を圧入するシステム。排土量が少なく、周辺地盤に影響を与えないため、しっかりと完成杭を打ち込める。傾斜地や水上施工もできるという。地盤条件に応じ、掘削と杭の圧入を同時に行う「しん抜き同時圧入」と先行掘削後、杭を圧入する「先行掘削圧入」の２方式と、ウォータージェット併用圧入と単独圧入工法の選択が可能。本体重量は約１６トン、エコモード時のエンジンユニット音圧は５９デシベル。

△新キャタ三菱、溶接ロボのプログラムを確認できるシステムを共同開発
新キャタピラー三菱は溶接ロボットのプログラム（ティーチング）を液晶モニターで確認できる「溶接アークモニタリングシステム」を松下電器産業<6752>と共同開発した。新キャタ三菱相模事業所（神奈川県相模原市）のミニ油圧ショベルのフロント溶接システムに試験導入した。ティーチング確認は担当者がロボットの作動エリアで行うため事故が起こりやすい。早期に実用化し全社の安全対策を強化する。溶接アークモニタリングシステムは、小型カメラに溶接作業用の遮光ガラスを組み込む。ロボットの溶接軌道を作業エリア外に設置した液晶モニターで即時に確認できるようにした。遮光ガラスは必要に応じてカメラ内で着脱でき、ロボットの稼働状況だけを確認することもできる。開発投資額は１５億円。溶接ロボットのティーチング確認はロボットの稼働エリア内に担当者が入り、実際にロボットを動かして溶接を行う軌道確認を行う必要がある。

△セーレン<3549>、「健康・快適・安全・環境」の４機能繊維資材を開発
セーレンは「健康・快適・安全・環境」をコンセプトにした四つの新機能繊維資材を開発した。１８、１９の両日に東京都墨田区の国際ファッションセンターで開かれる「０７インテリア・産業資材展示会ＳＥＩＲＥＮ　ＦＵＮＣＴＩＯＮＡＬ　ＦＡＢＲＩＣＳ＆ＰＲＯＤＵＣＴＳ２００７」に出展する。ポリエステル１００％の合成皮革「フレスペール」は有害物質ゼロのリサイクル可能資材でインテリア家具、オフィス家具向けに開発した。瞬間消臭商品「イノドールクイック」はシーツやブランケット、肌着向けで、あらゆる臭いに対して強力な消臭効果を発揮する。通気ストレッチウレタンフィルム「テクノブレンエアー」は救急ばんそうこう、創傷保護フィルム用。蒸れにくく水やチリをシャットアウトする。透湿防水遮水商品「ラミテクト遮水シート」は独自の多層構造で湿気を通しながら水をはじき、クギや傷などによる穴を自己補修する産廃シート。
　
△ロート製薬<4527>、肌の弾力保つペプチドを発見－機能性化粧品へ応用
ロート製薬は肌の弾力を保つ弾性線維「エラスチン」を増やす働きのあるペプチド（２個以上のアミノ酸のペプチド結合によってできた化合物）を発見した。皮膚に塗ると皮膚表面の下の真皮層にまで届くという。今後、機能性化粧品への応用を検討していく。エラスチンのたんぱく質を切り離した中から、効果が高いペプチド「テトラペプチド―５」を発見した。エラスチンの形成を細胞レベルで実験したところ、ペプチド未添加のものに比べて３０％増加した。ヒアルロン酸は同３・５倍、コラーゲンは同４０％増加した。エラスチンは真皮層に２％の割合で存在する弾性線維。肌のはりや弾力を保つ働きをしているが、これまで化粧品開発などにおいてあまり注目されていなかった。同社は近畿大学医学部の川田暁教授と臨床試験を実施、バイオ細胞で効果を確認した。現在、ヒトでの臨床試験を実施中。

△旭硝子<5201>、新築マンション対象に断熱・防犯などの高機能ガラス拡販
旭硝子は新築マンションを対象に、断熱や防犯など付加価値のある「高機能ガラス」の販売体制を強化する。一戸建てに比べて同ガラスの採用率が低く市場開拓の余地があるほか、最終消費者の環境や安全に対する意識の高まりによる需要拡大に対応するのが狙い。１００％子会社のＡＧＣグラスプロダクツ（東京都千代田区）を製造・販売の窓口として事業展開する。重点販売エリアを首都圏中心から全国主要都市に広げるとともに、各種の機能を切り口にした販促ツールなどで需要を掘り起こす。２枚以上の板ガラスで空気層を挟み込むことで断熱性を高めた複層ガラスの採用率は、新築戸建てでは８０―９０％なのに対し、新築マンションは３０―４０％といわれている。マンション市場開拓の余地が大きい上に、生活に便利な都心のマンションに住みたいというニーズが高まっていることから、旭硝子ではマンションでの需要の拡大が期待できるとみている。

△日本ＬＣＡ<4798>、工務店向けプレゼン手法の標準化ソフト開発
日本エル・シー・エー（日本ＬＣＡ）は中堅ハウスメーカーや工務店向けに、営業担当者のプレゼンテーション手法を標準化するソフトを開発した。注文住宅を売り込む際、写真や住宅のコンセプト説明の文章をフォーマットに沿って選択するだけで提案書を容易に作成できる。利用した写真素材などをストックして社員間で共有することも可能。住宅販売はこれまで営業スタッフの個人の能力に依存することが多かった。同ソフトを使うことでプレゼンテーション手法の平準化と底上げが図れるとしている。同社が開発したソフト「ナビプラ」は、営業経験の少ない若手やパソコンが苦手な年配の営業担当者でもプレゼンテーション資料を短時間で作成できるのが特徴。パソコン上で、企業ごとにストックした写真や文書を選択して図面などに張り付け、コンセプトの視覚化を後押しする。

△みずほ<8411>信託銀、証券代行・企業年金などグループ２行と連携加速
みずほ信託銀行はみずほ銀行（ＢＫ）、みずほコーポレート銀行（ＣＢ）との連携を加速する。本店営業第五部を新設し、これまでの本店営業第一部― 第四部とソリューション営業部（主に新規開拓）の本店５営業部を６部体制に拡充するとともに、みずほＢＫ、みずほＣＢ、それぞれの営業部ごとに対応する専任担当部制を敷いた。本店の連携営業体制を強化することで、証券代行、企業年金、不動産、債権流動化などの業務分野ごとに連携を進めていく。みずほ信託銀行はみずほＢＫ、みずほＣＢと信託代理店契約を結び、企業年金や証券代行などの法人向け信託商品や、個人向け信託商品を連携して営業してきた。また支店や営業拠点で円滑な連携を行うために、共同店舗の設置や連携を重視した要員の配置などを実施してきた。

△野村<8604>信託銀、投信の受託残高が１０兆円を突破
野村信託銀行は、投資信託の受託残高（純資産ベース）が１０兆円を突破した。「投資から貯蓄」の流れの中で、急拡大する国内投信残高の伸びを上回るペースで増加。投信の受託残高シェアは３―４年前には４―５％だったものが、現在は１０％近辺に上昇した。投信の仕組みの中で、信託銀行は投信の資産の保管・管理を行うとともに投信会社の指示に従って、投資する役割を担っている。同行は９３年に野村グループ傘下として設立。証券系の強みを生かし、同グループの投資信託の運用会社である野村アセットマネジメントや投信を販売する野村証券と連携し、投信の受託数を着実に伸ばしてきた。さらに最近の「貯蓄から投資」という流れを受け、国内の投信残高が増加していることも追い風になった。

△総務省、２．５ギガ帯免許の方針決定－固定利用の参入規制撤廃
総務省は２・５ギガヘルツ帯を利用した無線ブロードバンド（高速大容量）通信の免許方針を決定した。移動体通信向けは当初案通りとした一方、固定的利用は参入規制を撤回。すべての通信事業者を対象とし、複数市町村の広域運用も認める。これによりＮＴＴ東西地域会社が固定ＷｉＭＡＸで単独参入する道が拓けた。固定利用で方針変更したのは、自治体などからＮＴＴ東西と組みたいという意見が多く寄せられたため。また固定利用で採用する通信技術は当面ＷｉＭＡＸとすることも決めた。一方、移動体利用の免許方針は、第３世代携帯電話とそのグループ会社の単独参加は認めず、３分の１以下の出資は許容するという当初案通りで決定した。総務省は今後、９―１０月に免許申請を受け付け、１１―１２月に付与先を決める方針。携帯電話事業者は参入にあたり他の事業者と組むことが必須になり、今後さまざまな提携交渉が進む見込み。
（日刊工業新聞）

△二輪４社　駐車場整備訴えタッグ、国内市場活性化へ
ヤマハ発動機<7272>、ホンダ<7267>、川崎重工業<7012>、スズキ<7269>の二輪車メーカー４社は１１日、東京都港区の日本自動車工業会（自工会）で合同記者会見し、国内二輪車市場の活性化に向けて駐車場利用環境の改善策を強化する必要性を訴えた。国内の二輪車年間販売台数は１９８０年代前半の３００万超から、２００７年には前年比２・５％減の７１万８０００台にまで落ち込むと予想。自工会二輪車特別委員会の戸上常司委員長（ヤマハ発動機会長）は「国内販売の減少傾向に歯止めがかからない」と厳しい認識をした。国内販売が低迷する中で、０６年６月の道路交通法改正に伴い二輪車の駐停止車違反に対する取り締まりが強化。中でも、東京、大阪、京都、神奈川といった都市部で取り締まりが活発化しており、取り締まり件数は、００年の１４倍以上に相当する４１万件（０６年６～０７年５月）に達している。こうした中で、二輪車の駐車場の不足問題が顕在化しており、駐車場整備の遅れが、国内市場にも影響を及ぼしている。自工会は二輪車の駐車対策の実態をつかむため６月に６６自治体を対象にアンケート調査を実施したところ、「駐車対策を行っている」のは７４％、４９自治体だった。自転車の駐輪場と併設したり、四輪車駐車場に二輪車区画を設けるなど、駐車スペースの確保・拡充に知恵を絞っているが、駐車場は不足している。自工会は二輪車の駐車場拡充のため、路外駐車場の増設と整備の促進を国や自治体などに積極的に働きかける。すでにある自動車・自転車駐車場への二輪車の受け入れ促進や、駐車場設置を計画する事業者を支援する助成制度の拡充、大規模商業施設などへの設置義務付けなどを求めていく。また、二輪車特別委員会では「ユーザーニーズにあった商品を二輪車を提供する」とし、各社は商品力の強化に力を入れる考えだ。

△三洋電機<6764>　電子カルテ・会計一体化　新医療システム来月販売
三洋電機は１１日、診療記録を保存する電子カルテの作成と、会計などの医療事務を一体化したシステム「メディコム　エイチアール」の販売を８月下旬に開始すると発表した。電子カルテは医療機関内で情報を一括して共有できるため、患者の待ち時間短縮や医療過誤の防止に役立つと期待されている。三洋は新規開業医を中心に需要の多い一体型システムの発売で、市場シェア５０％の獲得を目指す。メディコム　エイチアールは、電子カルテと会計情報などを別画面で同時に表示するのが特徴。カルテに薬価など診察に必要のない情報が表示される他社の一体型システムと異なり、医師らが見やすいよう配慮した。カルテには過去の診療記録を同時に表示し、処方箋（せん）などをコピーして張り付けることも可能だ。サーバーやパソコンなど標準システム一式で４００万円から。年間１０００台の販売を目指す。三洋によると、電子カルテシステム市場は２０１０年までに現在の２倍の約１１０億円に膨らむ見通し。三洋は電子カルテと医療事務の各システムのラインアップに、一体型システムを追加し、拡販を図る。１１に会見した小宮宏之メディコム事業部長は「電子カルテは医療の質向上の鍵となる機器。一体型システムの発売でシェアを拡大したい」と意気込みを語った。

△バリオセキュア・ネットワーク<3809>　迷惑メールを自動遮断　来月サービス開始
ネットセキュリティーサービスを手掛けるバリオセキュア・ネットワークス（東京都港区）は、迷惑メールを自動的に遮断するサービス「Ｓｐａｍ　Ｐｒｏｔｅｃｔｉｏｎ（スパム　プロテクション）サービス」の販売を８月から開始する。同サービスは、特別な専用機器やソフトウエアのインストールが必要ないＡＳＰ（ソフトの期間貸し）と呼ばれる形式を採用しているため、導入コストが少なく済む。コスト競争力の高さをアピールし、一般企業やインターネット関連事業者を中心に拡販を目指す。同サービスは、迷惑メール特有のメール本文と通信挙動の両方を解析し判定することで、迷惑メールを遮断する仕組み。迷惑メールの送信者に対して自動的に送信処理自体を抑制させる独自機能を付けたことで、迷惑メールを抑制できるという。さらに、迷惑メールの判定結果を学習する機能も搭載しており、最新のパターン情報を反映し、迷惑メールを防ぐことができる。迷惑メールを遮断できる率は９９％にも達するとしている。料金は初期費用が一律５万２５００円。ユーザーの数によって異なる月額費用がかかり、５０ユーザーで１万５００円、５０００ユーザーで１０５万円。

△デザイン家電じっくり吟味　三井物産<8031>　米「シャーパーイメージ」専門コーナー
三井物産は１１日、米デザイン家電メーカー、シャーパーイメージの製品を集めた専門コーナーを、東京都渋谷区の商業複合施設「ココチ」６階のインテリアショップ「バイスヴァーサー」内にオープンした。同ブランドを扱う専門コーナーを設けるのは日本で初めて。０９年度の売り上げは０６年度に比べ約２・５倍の５０億円を見込んでいる。広さ約３０平方メートルのスペースには、製品のデザイン性と機能性をじっくりとみられるよう博物館の展示スタイルを採用した。デザイン性を高めた空気清浄機や音響機器、キッチン用品など約５０品目を取り扱う。「各商品を１カ所にパッケージ化してみせることで、ブランドの統一感を出し、イメージを定着させるようにした」（隈康博三井物産マーケティングコンシューマーブランド事業部部長）という。シャーパーイメージは米国に約２００の店舗を持っており、０６年度の売り上げは７億６０００万ドル（約９２０億円）。これまで２５０万台以上売り上げた空気清浄機や携帯音楽プレーヤー「ｉＰｏｄ」用スピーカーの販売が一段と加速している。国内では三井物産が０３年に日本独占販売権を取得し、ロフトや東急ハンズのような生活雑貨店やインテリアショップで単品販売している。今後は年内に専売コーナーを５店舗増やし、全国１２店舗あるバイスヴァーサーにも順次出店していく。将来的には専門店の出店も検討するほか、同ブランドの日本独自製品の生産も開始する計画だ。

△エイベックス<7860>　ロングラン公演第１弾　パフォーマンス集団招聘
エイベックス・グループ・ホールディングスは１１日、世界３カ国８都市で公演中の人気米パフォーマンス集団「ブルーマングループ」の招聘（しょうへい）公演「ブルーマングループ　イン　東京」を１２月１日から開始すると発表した。ブルーマングループは、青い頭の男性３人組で、会話をせずに、オリジナル楽器などで「ミュージック」「アート」「コメディー」を融合した舞台を行う。１９９１年のニューヨークを皮切りに、米国、ヨーロッパで公演を続けてきた。日本では、第１期公演日程が１２月１日から２００８年１月３１日。以降、日本でロングラン（長期化公演）形式を実現させていくという。公演会場は東京・六本木に、専用シアター「インボイス劇場」（９００席）を建てることが決まっている。１１日に会見したエイベックスの松浦勝人社長は、「世界で評価の高い作品が招聘できた。まずは体験（観賞）してもらいたい」とアピールした。

△キヤノン<7751>、中国で教育支援　貧困地区に校舎寄贈
キヤノンの中国現地法人、キヤノン（中国）有限公司は１１日、同国貧困地区での基礎教育を充実させるため、小学校の校舎寄贈など各種支援策を実施すると発表した。社会貢献事業の一環で、中国での企業イメージ向上も狙う。校舎は、河北省承徳市と、東部、南部に各１校ずつ計３校を来年末までに建設する。教学・映像設備の寄贈、映像を使った教育の支援なども行う予定。事業に必要な支援金は中国青少年発展基金会に提供する。支援金額は明らかにしていない。キヤノン（中国）は今年が設立１０周年で、スポーツ、教育など各種分野で社会貢献事業に乗り出している。同社は「今後も、中国貧困地域における基礎教育の向上のため、ソフト、ハード両面で支援する」としている。

△川崎重工業<7012>がコージェネ受注　日本触媒<4114>インドネシアから
川崎重工業は１１日、日本触媒のインドネシア現地法人から６０００キロワット級コージェネレーション（熱電併給）システムを受注したと発表した。２００８年７月に完成予定。川崎重工は、現地エンジニアリング会社ユーロアジアティック、双日などと共同で受注した。このコージェネレーションシステムは、川崎重工のガスタービン「Ｍ７Ａ－０２」を核とする天然ガス焚きのガスタービン発電設備と排熱回収ボイラーで構成。日本触媒インドネシアのチレゴン工場に設置し、発生する電力と蒸気は同工場内の生産設備に全量供給し、同工場のエネルギーコストの改善や電力の安定供給に役立てる。
（FujiSankei Business i）