2024 11,22 18:05 |
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2011 11,28 20:00 |
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ユーロ圏:本当にこれで終わりなのか?
■ドイツとECBが迅速に対応しなければ、 ユーロ圏が墜落に向かって突き進んでいても、大方の人は、最後には欧州の首脳たちがどんなことをしても単一通貨ユーロを守るだろうと考えている。というのも、ユーロの崩壊はあまりにも破滅的な事態を招くため、分別のある政治家なら、傍観して成り行きに任せるようなまねは到底できないはずだからだ。 ユーロが解体された場合、2008~09年よりもひどい世界的な不況が引き起こされるだろう。 デフォルト(債務不履行)、銀行破綻、資本規制の導入により、世界で最も金融統合が進んだ地域が引き裂かれる。ユーロ圏は完全にばらばらになるか、北部の大きなブロックと、断片化した南部に分裂する可能性がある。 欧州連合(EU)最大の経済プロジェクトが失敗に終われば、非難の応酬と条約破棄という事態のなかで、中核国と周縁国の間で為替レートは手に負えないほど揺れ動き、ほぼ間違いなく欧州単一市場の機能停止という恐ろしい状況に至るだろう。EUそのものの存続さえ疑わしくなる。
だが、大惨事に至る恐れがあるからといって、その恐れが大惨事を食い止めるとは限らない。金融市場のパニック、急速に悪化する経済見通し、そして頑なな瀬戸際戦術のせいで、ユーロ圏墜落の可能性は危険なほど高まっており、無事に着陸できる勝算は急速に萎んでいる。 これを読んで、欧州がどういう状態なのかを理解して下さいませ。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
■市場、狂騒、パニック ユーロ解体に対する投資家の不安の増大は、経済的に弱い国の資産からの逃避を煽っている。各国政府が思い切った政策を打ち出したとしても、出口への殺到は食い止められそうにない。 直近の例がスペインだ。11月20日の総選挙で、改革と財政緊縮を公約に掲げた国民党が圧勝したにもかかわらず、スペインの借り入れコストは再び急上昇している。スペイン政府は先日、期間3カ月の国債に5.1%という金利を支払わなければならなかった。1カ月前の2倍以上の利率だ。10年物国債の利回りは6.5%を超えている。 マリオ・モンティ氏が率いるイタリアの新しい実務家内閣も、安心できる状況にない。イタリア10年物国債の利回りは、依然として6%を大きく上回っている。ベルギーとフランスの借り入れコストも上昇している。そして11月23日には、ドイツ国債の入札が不調に終わった。 欧州の銀行を飲み込みつつあるパニックも、国債に劣らず危険な状態だ。ホールセール市場で調達できる資金が干上がり、銀行各行が他行への貸し付けを避けているため、銀行間取引市場では緊張が高まっている。 企業は周縁国の銀行から預金を引き揚げている。この裏口経由の逃避により、銀行は資産の売却と融資の圧縮を余儀なくされている。信用収縮は、リーマン・ブラザーズの破綻後に欧州が経験したものよりもひどくなるかもしれない。 ■深刻な景気後退が招く悪循環 加えて、欧州全域で緊縮財政が強化され、企業と消費者の信頼感が急落している状況では、2012年にユーロ圏が深刻な景気後退に陥ることは、ほぼ間違いない。生産高の落ち込みは恐らく2%に達するだろう。 そうなると悪循環が生じる。景気後退により財政赤字が増加し、政府の債務が膨らみ、緊縮財政と改革に対する国民の反発が強くなる。そして、起こり得る事態に対する不安が、投資家たちを出口に走らせることになる。 過去の金融危機を見る限り、こうした悪循環は大胆な政策により市場の信頼感を回復させなければ断ち切れない。だが、欧州の政策立案者たちは、それに足る大胆さを発揮できない、あるいは発揮しようとしていないように見える。 ユーロ圏の救済基金にレバレッジをかけるという、10月に合意に漕ぎ着けた鳴り物入りの対策は、暗礁に乗り上げている。 ユーロ圏の首脳たちは、ユーロを守るための壮大な長期計画(より介入的な財政監視、政治統合を前進させる新条約)を宣伝することにかけては熟達してきている。だが、現在の大火事の封じ込めについては、ほとんど何のアイデアも提示していない。 用心深いドイツのアンゲラ・メルケル首相は、政治にかけては、冷酷なほど有能になることができる。そのことは、シルビオ・ベルルスコーニ氏の足をすくうのに一役買った経緯を見れば明らかだ。しかし信用収縮を操作するのは、それよりも難しい。 メルケル首相はほかの債権国の首脳たちとともに、市場のパニックの規模を認めるのを拒んでいる。欧州中央銀行(ECB)は、支払い能力がありながら追いつめられている国に対する最後の貸し手という役割を果たすことを拒否している。 支援を提供することで、債務国に改革を実行させる圧力が弱まり、モラルハザードが生じるという懸念は、どうやらすべての救済計画を凍結させるほど大きいようだ。だが実際にはそれは、ユーロ圏の国債――ドイツさえ例外ではない――に対する投資家の不安を増幅し、最終的にユーロが崩壊する可能性を高めている。 こんな状態を、これ以上長く続けることはできない。ECBや欧州首脳が劇的に考え方を変えなければ、単一通貨は数週間のうちに崩壊するかもしれない。どこかの大手銀行の破綻、どこか国の政権の崩壊、相次ぐ国債入札の不調など、多くの出来事が重なれば、ユーロは消滅するだろう。 1月の最終週には、イタリアは300億ユーロを超える国債を借り換えなければならない。市場が尻込みし、ECBが対応を拒めば、国債発行残高で世界第3位の債務国がデフォルトに追い込まれるかもしれない。 ■瀬戸際戦術がもたらす厄災 惨事を回避するために、何かできることはあるのだろうか? その答えは、今ならまだイエスだ。だが、行動するための時間が尽きつつある一方で、必要とされる対策の規模は大きくなっている。 即効性のある解決策を提供できる機関は、ECBしかない。ECBは最後の貸し手として、より長い期間にわたって、幅広い担保に対して無制限の流動性を提供し、もっと積極的に銀行を守らなければならない。 ECBがそうした各国への対応の論理を認めないとしても――本誌(英エコノミスト)の意見ではその認識は誤りだが――ECB自身が考える「賢明な中央銀行」の狭義の解釈から見て、大規模な国債購入は今や間違いなく正当と言える。 というのも、ユーロ圏の景気後退とデフレを食い止めるためには、金融政策を大幅に緩和する必要があるからだ。 ECBが物価の安定という使命を全うするつもりなら、物価の下落を防がなければならない。そのためには、短期金利を引き下げ、大規模な「量的緩和」(国債の購入)に乗り出す必要がある。そして、周縁国ほど状況が厳しいことから、ECBは周縁国の国債を集中的に買い入れなければならない。 大規模な金融緩和により、景気後退の衝撃を和らげ、時間を稼ぐことができるはずだ。だが、信頼感を回復させ、投資家を国債に引き戻すためには、もはやECBの支援やギリシャの債務再編、イタリアとスペインの改革だけでは――いずれも大変な課題ではあるが――不十分な状況となっている。 投資家に信頼される新たな債務証券をつくる必要もある。そのためには、政治的な取引が求められる。周縁国が必要とする財政支援を提供するのと引き換えに、ドイツなどが要求するルール変更を導入するという取引だ。 この債務証券は、何らかの形で政府債務の連帯責任を伴うものにしなければならない。無制限のユーロ債は、メルケル首相が拒否している。そうしたユーロ債は、恐らくドイツの憲法裁判所で違憲と判断されるだろう。だが、欧州委員会が11月23日に提案したように、妥協策は存在する。 ドイツの経済専門家委員会が示した有望なアイデアの1つは、各国の国内総生産(GDP)の60%を超えるユーロ圏の債務をすべて共同化し、今後25年間、各国が税収の一部を返済に充てていくという案だ。だが、ドイツ政府はなお、通貨同盟が、ドイツが弱い国々を恒久的に支える財政同盟と化すことに難色を示しており、この案を跳ねつけた。 ■メルケル首相が近く決断しなければ・・・ そうした姿勢を改めなければ、ユーロは崩壊することになるだろう。すべての周縁国の政府が財政緊縮と改革に取り組んでいる今、モラルハザードの懸念は、あまり意味をなさなくなっている。恒久的な財政同盟にまで至らないような債務共同化の方法を考案することも可能だ。
メルケル首相もECBもこれ以上、一方ではユーロからの除外をちらつかせて怠惰な国を脅しながら、他方ではユーロの救済を約束して市場を安心させるというやり方を続けることはできない。メルケル首相は近く選択しない限り、自身の代わりに決断が下されたことに気づく羽目になるだろう。 即効性のある解決策を提供できる機関は、ECBしかない。ECBは最後の貸し手として、より長い期間にわたって、幅広い担保に対して無制限の流動性を提供し、もっと積極的に銀行を守らなければならない。 ECBがそうした各国への対応の論理を認めないとしても――本誌(英エコノミスト)の意見ではその認識は誤りだが――ECB自身が考える「賢明な中央銀行」の狭義の解釈から見て、大規模な国債購入は今や間違いなく正当と言える。 というのも、ユーロ圏の景気後退とデフレを食い止めるためには、金融政策を大幅に緩和する必要があるからだ。
そりゃぁ~「日銀」が、大規模な国債購入は今や間違いなく正当と言える・・・・
「ECB」が大規模な各国国債購入を行い、金融政策を大幅に緩和すれば、
借金は返済しなければ減りません。
こんな事、誰でも理解出来ますよねぇ~・・・・・
だいたい「ユーロ共同債」の話なんて笑っちゃったよ。
全てを解消したければ、GOLDを現在の20倍以上に跳ね上げるか、
でも・・・・・GOLD市場は紙切れにさせる気だしねぇ~・・・・・ どうしたモノかねぇ~・・・・・ PR |
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コメント |
http://twitpic.com/7ei9qc/full
金のチャート分析ですが、 >GOLD市場は紙切れにさせる気だしねぇ~・・・・・ なんとも、そのような流れになりそうで・・・^^; 【2011/11/2908:36】||ながっち#4fa40c3af1[ EDIT? ]
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