7/10 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△ＫＤＤＩ<9433>、携帯ＳＮＳに「分身」
ＫＤＤＩとソーシャル・ネットワーキング・サービス（ＳＮＳ）のグリー（東京・港）は、携帯電話向けＳＮＳ「ＥＺ　ＧＲＥＥ」で自分のプロフィルページにアバター（仮想世界の分身）を住まわせたり、ペットを育成したりできる仮想世界サービスを始める。文字のやり取り以外に、アバターを使ったコミュニケーションを提案し、サイトの活性化を狙う。10日に始める。新たに「ルーム」と呼ぶ機能を追加した。会員はアバターを無料でダウンロードし、好みの髪形や服装、肌色に替えられる。服装や部屋の背景などの替えアイテムは有料。アイテムは当初、約1800種類用意した。ルーム内でペットを育成したり、ＳＮＳのゲームで手に入れたアイテムをアバターに持たせたりできる機能も備えた。
（IT-PLUS）

△ソリトンシステムズ<3040>など、街角でかざし店頭で割引・パスモなど
情報セキュリティー製品開発のソリトンシステムズはシステム開発のシナジーメディアと組んで、非接触型ＩＣカードを使ったマーケティング支援事業を始めた。私鉄・バス共通カードの「ＰＡＳＭＯ（パスモ）」などをかざすだけで、ポイントの付与や割引サービスを提供できる低価格のシステムを開発。映画館や外食チェーンでの利用を見込んでいる。共同開発したシステムは、一枚ごとに違うＩＣカードの製造番号を管理する仕組み。クレジットカード番号や所有者の名前などは記憶しないため、個人情報の流出のリスクは生じにくい。カードの発行会社などと契約してもらった上で、システムを提供する。

△セプテーニ<4293>が動画共有サイト、映像作家が見所解説
セプテーニ・ホールディングス子会社のネット広告代理店、セプテーニ（東京・新宿）は7月中旬、著名な映像作家らが動画の楽しみ方を指南する動画共有サイトを開設する。「ユーチューブ」など他サイトに投稿された動画の中から、作家らが面白いと思ったものを選び、解説を付けて掲載。専門的な見方を知りたい映像ファンを集客し、将来は広告掲載で収益を得る。動画選びや批評を担うのは、「踊る大捜査線　ＴＨＥ　ＭＯＶＩＥ」や「海猿」などの映画を手掛ける映像制作会社、ロボット（東京・渋谷）所属の作家や監督ら9人。9月まではドラゴンフィールド（東京・千代田）が運営する動画共有サイトに間借りし、延べ200―300作品を掲載していく予定だ。

△エン・ジャパン<4849>、人材紹介120社にネットで一括求人依頼
ネット求人広告のエン・ジャパンは転職情報サイトの顧客企業を対象に、約120の人材紹介会社にネットで一括して求人依頼できる無料のサービスを7月下旬に始める。人手不足が深刻化するなかで、知名度が低い中小・ベンチャーなどは、求人サイトへの広告掲載だけでは必要人数を採用するのが難しい。希望の人材が見つかる可能性を高め、サイトの顧客増加につなげる。約120の人材紹介会社のほか約130の人材派遣会社に対し、企業側が採用したい人材の要件をネット上で公開する。企業名は非公開にすることも可能。条件に合う人が自社の登録者にいる人材紹介・派遣企業は、電子メールで企業側に通知する仕組み。

△住友化学<4005>、東欧生産上積み・液晶テレビ向けデジタル素材
住友化学はポーランドでの液晶テレビ向け主要素材「拡散板」の生産計画を上方修正する。今年11月に年5000トン規模の新工場が稼働するが、約15億円を追加投資して年1万トンに引き上げる。欧州でブラウン管から薄型テレビへの買い替えが進み、シャープ<6753>など家電各社の東欧生産が拡大しているのに対応する。住化は拡散板で4割強の世界シェアを握る。成長する欧州市場で供給体制を整え首位固めを狙う。新工場はポーランド北部のトルン市に建設中。拡散板の第二ラインは2008年夏に新設する。新工場では偏光フィルムの生産も予定しており、追加投資15億円を含めた総投資額は70億円。第2ラインのフル稼働後は新工場で年間150億円の売り上げを見込む。

△ボーイング新中型機「787」、13兆円超受注
来年5月に納入予定の次期中型旅客機「７８７」の第1号機を公開した米ボーイングは9日、現在までの同機の受注総額が1100億ドル（約13兆5000 億円）に達したことを明らかにした。
三菱重工業<7011>など日本各社の７８７での開発・生産比率（工程数ベース）は35％に高まっており、日本勢にも大きな恩恵が及ぶ。各社は増産の検討を進めるが、ボーイングへの1社依存の強まりは新たなリスクにもなる。ボーイングは７８７で、第1号機を受け取る全日本空輸を筆頭に47社から677機の受注を獲得した。新型機の事前受注としては航空機史上最速のペースだという。08―09年でまず112機の生産を予定する。

△パラマウントベッド<7960>、２工場に生産集約
医療・介護用ベッド大手のパラマウントベッドは生産体制を再編する。大平工場（千葉県山武市）の在宅介護用ベッドの生産を千葉工場（同）に移設。大平工場は閉鎖し、2工場に集約する。生産ラインの集約で効率化を進め、コストを削減する狙いだ。大平工場は在宅介護用ベッドを生産しており、鉄板をプレス加工、溶接し、塗装する設備がある。病院用や高齢者施設用ベッドを作っている千葉工場の生産量が最盛期の6割に落ち込んだため、大平工場の生産ラインを吸収して活用することにした。大平には千葉にはない多色の塗装設備があったため、千葉工場内に新たに最新鋭の塗装ラインを設置する。

△川重<7012>、タイで二輪車生産倍増・2010年メド20万台
川崎重工業はタイの二輪車生産・販売体制を強化する。2010年をめどにタイ工場の生産能力を現在の二倍となる年間20万台に引き上げる。投資額は20 億円程度の見通し。スポーツ車の生産比率を増やし、欧州や東南アジアへの輸出拠点と位置付ける。販売面では大型車専用の販売店を開設するなど、利幅の大きい高額車種へのシフトを進める。タイ工場は排気量250cc程度までの入門用スポーツ車などに生産の中心を移す。これまではモペットと呼ばれる座席下に燃料タンクを置く排気量100―150ccの二輪車が主体で、タイでの06年の二輪車シェアは1％以下にとどまる。

△日立<6501>・ＧＥ首脳が共同会見「原発、補完関係が強み」
日立製作所の古川一夫社長と米ゼネラル・エレクトリック（ＧＥ）のジェフ・イメルト最高経営責任者（ＣＥＯ）は9日、ニューヨーク市内で記者会見した。両社が統合した原子力発電事業について、古川社長は「両社の事業が補完関係にあることが強みだ」と述べ、東芝<6502>―米ウエスチングハウス（ＷＨ）連合や三菱重工業<7011>、仏アレバとの受注競争に勝ち抜く自信を示した。古川社長は「日立は日本の顧客に鍛えられてきた実績があり、事業の国際化を進めるにはＧＥが持つ世界的な営業力が必要だ」と補完関係を強調。イメルトＣＥＯは原発事業で提携関係にあった東芝について「燃料製造などの分野での協力は継続する」と述べた。

□東京高裁、スティールの抗告を棄却・スティール「決定は予想外」
米投資ファンドのスティール・パートナーズがブルドックソース<2804>の買収防衛策の差し止めを求めた仮処分申請の即時抗告審で、東京高裁は9日、申し立てを却下した東京地裁決定を支持、スティールの抗告を棄却した。藤村啓裁判長は、スティールを「濫用（らんよう）的買収者」と初めて認定。今後の日本企業買収にも影響しそうだ。スティールは最高裁への特別抗告なども可能だが、その判断より前にブルドックが10日に新株予約権を発行してしまえば差し止め請求は訴えの意味がなくなり、日本で初めて新株予約権を使った防衛策が発動される。スティールの持ち株比率は約10％から3％以下になる見通し。ブルドックは「高裁決定は株主の判断を正当と認めた妥当なもの」とのコメントを発表。スティール側は「決定は予想外で、対応は全くの白紙」としている。

□グッドウィル<4723>、東証に改善状況報告書
グッドウィル・グループは9日、東京証券取引所に会社経営にかかわる重要な情報の適時開示についての改善状況報告書を提出した。昨年12月25日に提出した改善報告書内容の進ちょく状況の報告となる。同社は昨年、クリスタル（現グッドウィル・プレミア）など3社を連結子会社化したが、その際、適切な情報開示を怠り東証から指導を受けていた。グッドウィルは昨年10月31日、人材サービス向け投資ファンドへ883億円を出資したと発表した。だが、同ファンドは同日、883億円をクリスタルの発行株式の90％超を保有する別ファンドへの出資に振り向けていた。この時点でクリスタルと2社のファンドは同社の連結子会社となっていたが、その旨を東証に指摘を受けるまで適切に発表しなかった。

△家庭向け新型燃料電池、新エネ財団が新日石などと実証実験
経済産業省の外郭団体の新エネルギー財団（東京・豊島）は9日、従来品に比べて発電効率を25％高められる新型の家庭用燃料電池の実証実験を新日本石油<5001>や大阪ガス<9532>などと始めると発表した。発電部分にセラミックス系材料を使う「固体酸化物型」の燃料電池が対象で、実証研究は4年間を予定。初年度は29台を設置し、一般家庭で実際に使ってもらいながら、性能や信頼性を検証する。新エネ財団がメーカーから機器をいったん借り上げ、設置・運転試験を改めて事業者に委託する仕組み。1台あたり最大2000万円を同財団が助成する。
燃料に都市ガスを使うタイプを京セラ<6971>とＴＯＴＯ<5332>、灯油や液化石油ガス（ＬＰＧ）を使うタイプは新日本石油がそれぞれ提供。大阪ガスの20台を筆頭に都市ガス会社などが設置・運転試験を行う。ＴＯＴＯと新日石は機器提供者と設置・運転試験者を兼ねる。

△三井化学 <4183>、高機能樹脂の大型プラント新設を発表
三井化学は9日、自動車のバンパーなどに使う高機能樹脂「ポリオレフィンエラストマー」の大型プラントをシンガポールの既存工場内に新設すると正式発表した。総投資額は約190億円で、生産能力は年10万トン。2009年8月に完成する予定。同社の総生産能力は現在の1.7倍の年25万トンに拡大する。

△５月の産業機械受注、前年同月比53.6％増
日本産業機械工業会が9日発表した5月の産業機械受注額は、前年同月比53.6％増の5608億円と5カ月連続で増加した。国内は大型受注がけん引した製造業向けなどが好調。海外も地域的な広がりをみせ、プラントで大型受注を得るなど好調ぶりを示した。国内は20％増の2651億円と7カ月連続の増加。製造業は素材、化学向けのタンクなどで大型受注があり、非製造業も電力向けが好調だった。海外は2倍強の2956億円で3カ月連続の増加。プラントが大幅増となったほか、製鉄機械や天然ガス受け入れ基地のタンクなどが好調だった。
（NIKKEI NET）

△ＪＦＥ<5411>エンジニアリング、高強度鉄骨　米で販売

△ザッパラス<3770>、トランスコスモスと資本・業務提携
東証マザーズ上場で携帯電話のコンテンツを手掛けるザッパラスは９日、情報処理サービスのトランスコスモスと資本・業務提携すると発表した。トランスコスモスが９日付でザッパラスの発行済み株式の２％を取得。携帯電話を使ったネット事業の新規開拓などを目指す。トランスコスモスはザッパラスの発行済み株式の２％を約３億2000万円で既存株主から取得。また10日にも、ザッパラス全額出資子会社のアレス・アンド・マーキュリー（東京・渋谷）の発行済み株式の20％も取得する予定。

△国内ゲーム市場6799億円、昨年36％増――ＣＥＳＡ調べ
ゲーム業界団体のコンピュータエンターテインメント協会（ＣＥＳＡ、東京・港）は９日、2006年の国内ゲーム市場規模（ソフトとハードの合計）が前年比36.9％増の6799億円になったと発表した。ソフト、ハードともに携帯型ゲーム機の伸びがけん引した。９日発刊の「２００７ＣＥＳＡゲーム白書」で公表した。ソフト販売では100万本以上出荷したミリオンタイトルが８本で、05年の10本に続き多かった。なかでも据え置き型ゲーム機向けのミリオンタイトルが05年は３本、06年は２本と減り、比重が携帯型ゲーム機に移っている。

△セキュリティー専用機市場、１―３月6.4％増――民間調べ
ＩＴ（情報技術）調査会社のＩＤＣジャパン（東京・千代田）は、2007年１―３月期の国内セキュリティー対策専用機（セキュリティーアプライアンス）市場が前年同期比6.4％増の100億3400万円だったと発表した。上場企業において2008年度から義務化される内部統制ルールなどを踏まえ、企業のセキュリティー対策が活発化していることが背景にある。ファイアーウオール用など「脅威管理機器」は前年同期比1.4％増の82億6300万円に対し、「セキュアコンテンツ管理機器」は37.9％増の17億7100万円だった。ウェブサイトへの不正データの侵入を検知するウェブ・フィルタリング対策機器の大幅な伸びが寄与した。

△ＣＰＵに４つのコアがある無停止型サーバー、ＮＥＣ<6701>が米社と開発
ＮＥＣは９日、中枢回路（コア）が４つある中央演算処理装置（ＣＰＵ）を搭載した無停止型サーバーを発売したと発表した。協業先の米サーバーメーカーのストラタステクノロジーとの共同開発製品の第一弾となる。従来に比べて処理性能は約５倍に高めた。ＮＥＣブランドとして北米でも同時発売したほか、今秋にはアジア太平洋地域でも販売を始める。発売したのは「エクスプレス５８００／３２０Ｆｃ―ＭＲ」で、米インテル製クアッドコアＣＰＵ「ジーオン」を最大２個搭載する。メモリーや電源など内部部品を二重化しており、一方で障害が起きても、継続稼働できる。24時間運用のデータセンター向けなどの用途を見込む。

△スズキ<7269>、「エブリイワゴン」と「エブリイ」を一部改良
スズキは軽乗用車「エブリイワゴン」と軽商用車「エブリイ」を一部改良して発売した。フロントシートの座面を厚くして座り心地を向上した。内外装のデザインや色を変えた。２車種合わせて月間7800台の販売を目指す。価格はエブリイワゴンが116万250―163万8000円、エブリイが87万 9900―138万3900円。

△富士重<7270>、快適性高めた「ステラ」の特別仕様車
富士重工業は軽自動車「ステラ」に特別仕様車「ＬＸ　ＨＩＤセレクション」を設定して発売した。ヘッドランプには光の強いＨＩＤランプを装備し、夜間走行時の視認性を高めた。花粉フィルター付きエアコンや紫外線や赤外線をカットするフロントガラスなど、車内の快適性を高める装備も充実させた。価格は二輪駆動タイプが119万7000円、四輪駆動タイプが130万6200円。

△カシオ<6952>、デジカメで撮影した動画をフルHDで再生――対応機開発着手

△タムラ製作所<6768>、低価格の放送局向け音声編集装置・従来の半分以下
（日経産業新聞）

△ダヴィンチ<4314>、有価証券投資を最大3000億円に拡大へ＝金子社長
ビル賃貸会社のテーオーシー<8841>に株式公開買付（ＴＯＢ）を実施している不動産運用のダヴィンチ・アドバイザーズは、２００８年末をめどに上場有価証券の投資を現行の約８００億円から最大で３．７倍の３０００億円に拡大する方針を示した。同社の金子修社長が９日、ロイターとの取材で答えた。一方、２３日までを期限とするテーオーシーのＴＯＢについては「約４７％の株主から（ダヴィンチの）ＴＯＢに賛同してもらうめどがついた」と述べた。これに対しテーオーシーは「不確実な情報に基づくことに関してはコメントすることはできない」（関係者）としている。ダヴィンチは現在、「アルガーブ」、「プラト」の名称のファンド２本で、上場株式投資を行っている。時価ベースの投資規模は、テーオーシーへの投資を除いて約８００億円。金子社長は、これにもう１本ファンドを立ち上げ「投資規模を２０００─３０００億円程度にする。投資対象の社数は現行の１５社から３０社程度に拡大したい」との方針を示した。投資対象は、不動産価値が依然として隠れている企業で、ポテンシャルとして日本には約２００社あるとみている。
（ロイター）

■みずほ<8411>証券、東証：審理停滞打開へ進行協議－株誤発注の損害賠償訴訟
東証マザーズに株式を上場したジェイコム<2462>株の売買注文誤発注で多額の損失を計上したみずほ証券が取引所システムに問題があったとして、415億円の損害賠償を東証に求めている民事訴訟（松井英隆裁判長）で、過去の双方の主張がかみ合わないため、裁判長が職権で審理を進行させる手続きに入ることになった。この協議で裁判長が和解を打診する可能性もある。みずほ証券と東証の訴訟の第１回弁論は2006年12月15日。松井裁判長は一体何が起こったか分かりにくいなどと述べ、双方により詳細な情報やデータ提出を求めた。弁論は07年６月８日までの半年で４回を重ねたが争点自体が依然定まらない状況。このため裁判長が10日午後４時に今後の争点などを洗い出す進行協議を設定した。進行協議は、公開の弁論とは違い非公開で、裁判所と原告・被告が今後の論点整理などを詰める。次回弁論は８月31日に決定している。この進行協議についてアレン・アンド・オーベリー外国法共同事業法律事務所の中田順夫・弁護士は「裁判長はこれまでの事実認定を確認するとともに、和解の可能性があるかどうかを双方の話を聞いて探ろうとしているのではないか」と指摘した。05年12月８日に公開したジェイコム株でみずほ証券は、売り価格と株数を間違えて大量の売り注文を出した。注文取り消しがきかず、強制的な現金決済により407 億円の損失が発生した。
東証株式システムは富士通<6702>が開発した。
（ブルームバーグ）

△大日印<7912>が企業向け組織診断サービスを発売
大日本印刷が企業を対象とした組織診断サービスをソシオテック研究所（東京都・千代田区）らとともに開発したと発表した。このサービスにより組織が自覚していない問題点を早期に発見でき、コンサルティング業務と課題解決のためのシステムを提供していけるという。同社では０７年度で５億円、０９年までの３年間で４０億円の売上を目指すとしている。

△野村証では「住宅の駆け込み的な需要を誘発するシナリオが整い始めた」と
住宅・不動産セクターに対する関心が高まりそうだ。野村証券では９日付の住宅・不動産セクターリポートで、「住宅の駆け込み的な需要を誘発するシナリオが整い始めており、株式市場でも住宅需要が顕在化する可能性が意識され始めることになろう」と予想している。背景にあるのは、安倍首相の「消費税を上げないなんて一言も言っていない」発言や住宅ローン金利の上昇開始。
同証では、推奨している大和ハウス工業<1925>、積水ハウス<1928>、大東建託<1878>、ゴールドクレスト<8871>、野村不動産ホールディングス<3231>以外にも投資対象企業が広がる可能性があると予想している。

△電通<4324>の６月単体売上高５．９％減に、ゴールドマン証は「８月は回復へ」と
電通が９日、６月の単体売上高を発表。売上高は１３６９億５１００万円と前年同月比５．９％減となり、前年同月比マイナスは３カ月連続となった。０６年ワールドカップドイツ大会などの反動などが要因。
今期の伸びが好調な博報堂ＤＹホールディングス<2433>とは対照的な結果となった。ゴールドマン・サックス証券では、電通の今０８年３月期連結の第１四半期決算は減収減益となると見ているが、悪材料はそれで出尽くしとしている。８月はＩＡＡＦ世界陸上２００７大阪の売上高が２００億円程度になると見られ、前年同月比でプラスに転じると予想している。その後は東京モーターショーや０８年８月の北京五輪に向け回復基調になるという。投資判断「買い推奨」、目標株価３７万円は継続。

△薬王堂<3385>の６月度の月次売上高好調、既存店は前年同月比１００％台をキープ
薬王堂の６月度の月次売上高が好調、既存店は前年同月比１００％台をキープした。同社の発表によると６月度月次売上高は既存店ベースが前年同月比１０１．５％（客数１００．１％、客単価１０１．４％）、全店ベースが同１１５．４％（同１１３．２％、同１０２．０％）となった。これは既存店ベース、全店ベースともに今０８年２月期に入って最高の伸び率である。
（株式新聞ダイジェスト）

■番組収録中に参加者がけが＝テレビ東京<9411>
テレビ東京系のバラエティー番組「TVチャンピオン2」が今年3月に千葉県内で行った収録で、参加者の女性が重傷を負っていたことが9日、分かった。同局は、この事故を千葉県警に届け出ていないという。テレビ東京によると、事故が起きたのは、参加者がテーブル上に積まれたジャガイモを奪い合って袋詰めにする競技。女性は、テーブルに向かって走った際に右ひざを痛め、全治2カ月と診断された。同局は「出演者との間で解決されていない問題がある」として、この時の収録は放送していない。

△株買い増しで提携進める＝楽天<4755>・三木谷社長が説明―TBS<9401>特別委
楽天への買収防衛策発動の是非を検討しているTBSの第三者機関「企業価値評価特別委員会」（委員長・北村正任毎日新聞社社長）は9日、三木谷浩史楽天社長を招き、TBS株買い増し表明の狙いなどを聞いた。三木谷社長は、TBSを持ち分法適用会社として提携を進めるとの従来の説明を繰り返したとみられる。　
（時事通信）

△セシール<9937>が生保事業に参入、「死亡保障」を訪問販売へ
通信販売大手セシールは９日、生命保険の販売に本格参入する方針を明らかにした。セシールはすでに医療保険や傷害保険などを中心に通信販売を手がけているが、新たに営業職員による訪問販売を導入し、生保の主力商品である死亡保障型保険などを取り扱う。通販会社が訪問販売による生保事業に本格的に乗り出すのは初めて。セシールは全国に千数百万人の顧客基盤を持ち、定期的に商品を購入する中核的な顧客が３５０万人に達する。これらの顧客基盤と全国的な知名度を生かして、保障内容の充実した生保商品と質の高い助言サービスを求める優良顧客を取り込む狙いだ。セシールは１９８０年代後半から通販カタログによる保険の通販を始め、現在はインターネット販売も展開している。しかし、カタログなどで複数の保険商品を比較し、顧客が求める保険を選ぶ従来の手法では、商品内容が複雑で高額な死亡保障型の商品を扱いにくく、取り扱いは医療保険や傷害保険などにとどまっていた。
（読売新聞）

■首相生出演　日テレ<9404>、ＴＶ東京<9411>に批判　政治的公平に欠ける
国会が閉会し、事実上参院選がスタートしている中で、民放キー局２局などが安倍晋三首相を単独で生出演させたことに、識者や他の放送局から批判が出ている。政治的公平を定めた放送法の趣旨に反するとの指摘で、テレビと政治との距離を巡り論議を呼びそうだ。安倍首相は国会閉会の５日から９日までに、５日深夜・日本テレビの報道番組▽６日昼・ラジオ日本（日本テレビ系列）▽６日午後・日テレの情報番組▽６日深夜・テレビ東京の報道番組――の４本に単独出演した。毎日新聞の取材に対して、日本テレビは「５日の番組は、党首の会見やインタビューを通じて各党の主張も紹介した。６日の番組は特集企画の第１弾で、９日には民主党の鳩山由紀夫幹事長が（ＶＴＲで）出演した。いずれもシリーズを通じて政治的公平に配慮している」と回答。テレビ東京は「事実上の選挙戦に入っている状況であり、自民・民主の二大政党については平等に取り扱う」とし、小沢一郎代表は９日夜にＶＴＲ出演。他党については「公示後は平等の取り扱いに配慮する」と説明する。放送法３条は放送事業者に対し、番組編集に当たって「政治的に公平であること」を定める。しかし、両局の対応だと、二大政党の陰で少数政党は出演機会で不利な立場に置かれることになる。今回の対応の背景には、自民党が安倍首相の出演に関し「小沢一郎・民主党代表との一対一の討論か、単独出演」との考えを示したことがあるとみられる。ＮＨＫと民放で作る「放送と人権等権利に関する委員会（ＢＲＣ）」は、「政治的公平」にかかわる問題を今月から審理対象とする規約改正を行った。社民党は救済申し立てを検討中だ。一方、日本テレビは９日朝の情報番組へも安倍首相の出演を予定していたが「企画の変更」で取りやめた。民放幹部は「たとえ二大政党党首を登場させても、一方がＶＴＲでは、その場で反論できないわけで平等とは言えない。与野党７党首がそろって討論する以外に政治的公平を確保するのは難しい」と両局の対応を批判する。服部孝章・立教大教授（メディア法）は「公示前であっても事実上、選挙戦に突入している中で、単独出演させた日本テレビやテレビ東京の見識が問われる」と話す。
（毎日新聞）

△よく見るニュースサイトは「Yahoo!<4689>ニュース」86％
PCでニュースサイトを見る人はネットユーザーの9割以上。よく見るジャンルは「社会・生活」「芸能」で、不満な点は「情報量が少ない」が最も多い――C-NEWS調べ。

△世界の“ユニクロ（ファーストリテイリング<9983>）ブログパーツ”に地図からアクセス
ユニクロはこのほど、ポロシャツのプロモーションサイト「UNIQLOCK」に、同サイトで公開しているブログパーツの設置状況を表示する世界地図「WORLD.UNIQLOCK」を設置した。ブログパーツ設置数や、設置しているブロガーの国籍を確認したり、各ブログにアクセスしたりできる。7月9日午後8時40分時点で、ブログパーツは56カ国・5996個設置されている。
（ITmedia News）

△ＮＴＴ<9432>東、技術者育成策を見直し－相次ぐＩＰ系障害に対応
ＮＴＴ東日本はインターネット・プロトコル（ＩＰ）技術者の育成策を見直す。現在ＩＰ系サービスとして提供中のブロードバンド（高速大容量）インターネットサービス「フレッツ」やＩＰ電話「ひかり電話」を担当する技術者を都内の研修センターに集め、保守運用技能を集中的に習得させる。これまで現行サービスの技能育成は現場単位で取り組んできたが、ＩＰ系サービスで障害が相次いでおり一貫した研修が必要と判断した。ＮＴＴ東は東京都調布市の研修センターに、稼働中のフレッツサービスやひかり電話と同じ設備の設置を計画。疑似的に障害を発生させて、短期間に復旧させるといった現実に即した技能の向上に取り組む。秋までに専用設備を設け、順次研修を始める。現行のオン・ザ・ジョブ・トレーニング（ＯＪＴ）形式の研修は、実際にサービスを提供している設備を利用してきた。このため設備を止めることができず、緊急時に設備を止めて再起動させるといったＩＰ技術特有の対応技能を習得することが難しかった。同社は当初、今後のＩＰ技術の技能研修を次世代ネットワーク（ＮＧＮ）を中心に行う方針で、研修センターでもＮＧＮ用研修設備の構築を進めてきた。しかし現行サービスでの事故多発を受け「足元の技術の技能向上が不可欠」（高部豊彦ＮＴＴ東日本社長）と認識。ＮＧＮ研修と並行して取り組むことにした。

△ＮＴＴデータ<9613>、格付け機関５社のＤＢを一元的に参照できるサービス
ＮＴＴデータは９日、ムーディーズ・インベスターズなど適格格付け機関５社のデータベースを一元的に参照できる金融機関向けプラットフォームサービスを始めたと発表した。世界共通の国際証券コード（ＩＳＩＮコード）を通じてデータベースにアクセスすれば、国内銘柄だけでなくグローバルベースで５社の格付け情報を統合的に収集。格付け機関ごとに情報を収集する手間が省けるため、投資先の信用リスク管理の簡素化や精度向上につなげられる。新サービス「グローバル・レイティング・マスター」で収集できるのはムーディーズのほか、日本格付研究所（ＪＣＲ）、格付投資情報センター（Ｒ＆Ｉ）、スタンダード・アンド・プアーズ、フィッチ・レーティングスの格付けデータ。価格は大手金融機関などを対象にした一般向けの契約料金が２６２万５０００円、年間利用料が５８８万円から。２０１０年に年間売上高３億円を見込む。
すでに東北銀行<8349>が採用を決めたほか、日興<8603>アセットマネジメントや愛知銀行<8527>が導入の検討を進めている。

□シャープ<6753>、ＭＣＵ事業の一部を蘭・半導体社に売却
シャープは９日、マイクロコントローラユニット（ＭＣＵ）事業の一部をオランダの半導体企業・ＮＸＰセミコンダクターズに売却したことを明らかにした。譲渡額は公表していない。シャープが譲渡するのは米国販売子会社が手がけていたＭＣＵ事業。おもに映像を閲覧する携帯端末などに使われてきたが、米販社独自にＭＣＵ事業を発展させることは難しいと判断しＮＸＰへの売却を決めた。売却した事業は米販社のシャープマイクロエレクトロニクスアメリカ（ワシントン州）が担当。英国ＡＲＭの演算処理装置（プロセッサー）「ＡＲＭ７／ＡＲＭ９」を基に開発したＭＣＵ「ブルーストリーク」シリーズを販売していた。シャープは日本におけるＭＣＵ事業は継続する方針だ。ＭＣＵは機器組み込み用の超小型演算処理装置。ＮＸＰはオランダのフィリップスから独立した半導体メーカーで、ＭＣＵの品ぞろえ拡充を狙って事業買収した。

▼プレス工業<7246>、商用車を減産－尾道工場を一直体制へ切り替え
プレス工業は８月にも尾道工場（広島県尾道市）のマツダ<7261>向け完成車組み立てラインを、昼夜の２直生産体制から昼のみの１直生産体制に切り替える。排出ガス規制による商用車の買い替え需要が一巡し、今年度はマツダからの受託量が３割程度縮小するため。減産に伴い生じる余剰人員は、需要が急増している建設機械用キャブ（運転席）の生産に振り向ける方針だ。プレス工業は尾道工場の完成車組み立てラインで、マツダの小型商用車「ボンゴトラック」や「タイタンダッシュ」などを受託生産している。トラック総需要の低迷により、マツダの商用車販売は失速している。これに伴い、プレス工業の完成車組み立て事業の０７年度売上高は前年度比３０％減の約１７４億円に落ち込む見通し。全社売上高に占める同事業の比率は０６年度の１４％から１０％に低下する見込み。このため減産体制を敷くことにした。

△５月の産業機械受注、５３％増の５６０８億円－５カ月連続プラス
日本産業機械工業会が９日発表した５月の産業機械受注額は、前年同月比５３・６％増の５６０８億円で、５カ月連続で前年実績を上回った。内需のうち官公需と代理店向けを除く民需が同２３・１％増の２０６１億円と、３カ月ぶりに増加。外需は同２・１倍の２９５６億円と急伸した。５月の受注額のうち、内需は同２０・０％増の２６５１億円で、７カ月連続で増加。うち製造業向けは同３４・８％増の１２５０億円で、３カ月ぶりに増えた。非製造業向けは同８・５％増の８１０億円。官公需向けは同２２・３％増の３３３億円で、７カ月連続で増加した。外需はアフリカ向けなどのプラントを計６件受注し、同５・１倍の１３０８億円と、大幅に伸びた。運搬機械を除いて、各機械は前年同月実績を軒並みに増加した。受注額に占める外需比率は０７年に入って４０％超が続いており、外需が好調に推移している。

△赤阪鐵工所<6022>、舶用エンジン生産拡大－静岡２工場に４０億円投資
赤阪鐵工所は２０１１年３月期までに舶用ディーゼルエンジンの生産能力を出力換算で現状の約１０％増の年２７万キロワットに引き上げる。中港工場（静岡県焼津市）、豊田工場（同）の両工場に最大で４０億円を投じ、部品加工用の複合加工機を中心に設備を拡充する。船舶需要の高まりを受け増産対応と生産効率化を図る。同社は、外航貨物船やタンカーなどに用いる２サイクルエンジンを中心に受注が好調。しかし、加工設備の老朽化が進んでいる。そのため毎年継続して設備を増やす。自動旋盤など、省人化がしやすい複合加工機に重点を置き、従業員を大幅に増やさず増産に対応する。投資額は毎年８億―１０億円のペースを見込む。

△５月の工作機械主要９社受注、８．１％増の５５６億円－本社調べ
日刊工業新聞社がまとめた５月の工作機械メーカー９社の受注実績は、前年同月比８・１％増の５５６億２２００万円となった。輸出が引き続き高い伸び率を示した。国内もわずかながら増加した。企業別ではツガミ<6101>を除く８社が同プラスとなった。９社の受注を内外需別に見ると、国内は前年同月比２・２％増の２９７億４４００万円、輸出は同１５・８％増の２５８億７８００万円となった。国内は３カ月連続で同プラス、輸出は０６年８月以降、同２ケタの伸びを続けている。企業別では三井精機工業の輸出が好調。同５６％増加した４月に続き、５月も２９・４％増加した。マシニングセンターに加え、「ネジ研削盤の受注が増えた」（三井精機）という。

△牧野フライス<6135>、切削・放電組み合わせた金型向け加工法を完成
牧野フライス製作所は切削と放電の２種類の加工を組み合わせたダイカスト金型の短時間加工方法を完成した。マシニングセンター（ＭＣ）の切削加工と放電加工機の長所を併せ持ち、放電のみの加工に比べ４５％加工時間を短縮できる。工具や電極の使用本数も半減する。加工時間の短縮とコスト削減に貢献できる高効率加工法として金型業界に売り込む。加工法は粗加工でＭＣを、仕上げ加工に放電加工機を使う。従来、切削だけで４７時間、放電だけなら５８時間を費やしていたダイカスト金型加工が、切削１１時間、放電２１時間で完了した。また３０本必要だった切削工具も１５本で済み、放電加工の電極も２本だったのが１本となった。コスト競争が激しい国内金型メーカーに提案する。

△横河電<6841>、国際的なデータ交換方式に対応した生産計画システム開発
横河電機は拡張可能なマーク付け言語・ＸＭＬ形式の生産系データを対象にした国際的な新データ交換方式「ＰＰＳ」（プロダクション・プランニング・アンド・スケジューリング）に対応する生産計画システムを開発した。注文入力や生産計画の立案など互換性の乏しいシステム間のデータを共有できる。また他社データとの互換や自社に適した表示システムの採用なども可能になる。０７年度中に製品化し、他社に先駆けて市場投入する。ＰＰＳはビジネスアプリケーションソフトを対象にデータ交換方式の標準化などを進める国際的な非営利団体「ＯＡＳＩＳ」が策定中。０７年中にも規格概要が固まる見通し。今回開発した生産計画システムは受注や顧客などの情報を管理するサーバと生産計画データなどのサーバ、生産計画確認・修正用パソコンなどで構成する。

△日野<7205>、追突被害軽減ブレーキシステムの搭載車種を拡大
日野自動車は９日、１０月までに大型トラック「日野プロフィア」の追突被害軽減ブレーキシステム（プリクラッシュセーフティー）搭載車を、現状の１５車型から９２車型に拡大すると発表した。日野プロフィアシリーズ全車型の約２割に相当するという。長距離輸送車を中心にの追突被害軽減ブレーキシステムの必要性が高まっており、０７年度は同システム搭載車の販売を前年度比４・７倍の１０００台に増やす。これは同社大型トラック国内年間販売目標の約８％に当たる。価格は同システム非搭載車に比べて５５万円高いが、事業用に導入する場合、国や各地のトラック協会などから計３３万円程度の助成を受けることが可能という。

△オーテック、米向け「フェアレディＺ」特別仕様車の生産開始
オーテックジャパンは９日、日産自動車<7201>が米国向けに販売する「フェアレディＺ」の特別仕様車「ＮＩＳＭＯ　３５０Ｚ」の生産を始めたと発表した。オーテックの海外向け特装車生産は初めて。国内以上の特装車市場を見込んでおり、月間１００台の生産を計画する。国内に年初投入した「フェアレディＺ　バージョンＮＩＳＭＯ」をベースにボディーサイズを変更、アルミホイールやシート生地を専用色（黒・赤）とした。現地販売価格は３万８０７０ドル（約４６８万円）。同社は日産系の特装車メーカー。
　
△トヨタ<7203>、高岡工場に最新鋭ライン－月内に本格稼動
トヨタ自動車は国内主力の車両工場「高岡工場」（愛知県豊田市）に新ラインを完成、月内に本格稼働する。月末にモデルチェンジし、発売予定の新小型車「イスト」の生産を皮切りに順次、生産車種を増やす。今夏以降、北米向けの小型車「カローラ」などを追加し、最終的には新ラインで、８車種程度を混流生産する計画。高岡工場は昨年から、全面刷新に向け、約３００億円を投じ、新ラインへの切り替え工事を進めてきた。既存の３ラインある生産ラインを刷新し、最新２ラインへの移行を計画。今回完成したのは、そのうちの１本目の新ラインになる。新ラインは、最新の生産技術を駆使し、８車種程度の車両を同時に流せる多車種・混流生産ラインにしたのが特徴。車種の売れ行きに合わせ、生産量や生産車種の入れ替えが迅速に行える、柔軟性を持たせた「世界最新鋭の生産ライン」（トヨタ幹部）という。

△ＪＦＥ<5411>スチール、チタン事業の拡大加速－民間機部材市場を開拓
ＪＦＥスチールは、独自開発のチタン合金を中心にチタン事業の拡大を加速する。一般的なチタン合金より加工性に優れる「ＳＰ―７００」を中心に、民間航空機用部材など付加価値の高い市場を開拓するほか、旺盛な設備投資で需要が活発なプラント向けに、クラッド鋼板の販売を強化する。チタンは原料がひっ迫しており、数量ベースでの販売増は難しいが、原料高による価格転嫁に加え、高付加価値品の比率を引き上げることで、０７年度も売上高を１―２割伸ばす計画だ。ＳＰ―７００はチタンにアルミニウム、バナジウム、鉄、モリブデンを配合した合金。一般に広く使われているチタン合金より、低温条件で加工できる特性を持つほか、強度も１０―１５％優れる。ゴルフクラブなど民生用途が売上高の６―７割を占めており、航空機用も現在までは防衛産業向けにとどまっている。今後は国内の民間機向け部材の認定取得活動に傾注。

△新エネ財団、２９サイトでＳＯＦＣ小型コジェネの実証実験
新エネルギー財団は９日、次世代燃料電池である固体電解質形燃料電池（ＳＯＦＣ）を使った小型コジェネレーション（熱電併給）システムの実証研究をスタートすると発表した。設置・運転試験者として６社２９サイトが採択され、９月から順次稼働する。実証研究ではそれぞれ６カ月間以上の運転試験を行い、データ収集を行う。
設置・運転試験者では２０サイトに設置する大阪ガス<9532>が最大で、そのほか東京ガス<9531>、北海道ガス<9534>、西部ガス<9536>、新日本石油<5001>、ＴＯＴＯ<5332>が参加。業務用設備として２キロワット級のシステムを設置するＴＯＴＯ以外は、住宅に１キロワット級を設置する。ＳＯＦＣは家庭用システムでも発電効率が４５％と高く、従来型の固体高分子形燃料電池（ＰＥＦＣ）を上回る。ただ発電時の作動温度が高温で、安全性や寿命が課題。先行するＰＥＦＣは３年間の実証研究を経て、大規模実証事業へ移った。

△日東電工<6988>、中国で気管支拡張のテープ製剤を販売
日東電工は中国で、気管支拡張剤の経皮吸収型テープ製剤を「アミディ」の製品名で販売を始める。中国で経皮吸収剤が販売されるのは今回が初めて。中国の医薬品卸を通じて販売する。中国では気管支ぜんそくや慢性閉塞性肺疾患（ＣＯＰＤ）の患者が増加しており、製品投入で現地需要に応える。まず北京、上海、広州の３大都市で販売を始め、年内にもエリアを拡大する考え。日東電工は０４年に中国で臨床試験を実施。その結果をもとに中国食品薬品監督管理局（ＳＦＤＡ）に輸入医薬品として申請、０６年１１月に輸入販売の許可を取得した。今後も、気管支拡張剤以外の経皮吸収型テープ製剤の中国販売を検討する。テープ製剤の普及を促し、中国で日本同様にトップブランドの確立を目指す。

△ＩＮＡＸ（住生活グループ<5938>）、タイルのブランド力向上へ協力工場の独自技術を育成
ＩＮＡＸはタイルに関する協力工場の独自技術育成を支援する。熟練の技術者を配属した「ものづくり工房」（愛知県常滑市）が中核となって行う。共同開発を通して独自技術の育成を支援するもので、同社のネットワークを活用し、必要に応じてデザイナーや芸術大学教授らを派遣し、完成度を高める。これにより特注品にも対応できる生産体制を強化するとともに、ブランド力の向上に結びつける。キアものづくり工房は焼き物に関する熟練の技術を伝承するための施設で、タイルの基幹工場の工場長経験者を中心に熟練の技術者を配置。建築家やデザイナーからの特注品の生産に対応し、これを通して若手に技術を伝承している。今回は熟練技術者を集結した同工房を拠点に、最終消費者のニーズが多様化する中、増加が予想される特注品によりきめ細かく対応できる体制を強化する。共同開発以外にも必要な人材を派遣するほか、勉強会などを通して情報を共有化していく。

△小林製薬<4967>、中東でカイロ販売－治療・防寒用ニーズ調査
小林製薬は中東で使い切りタイプのカイロの販売に乗り出す。現在、冬場のカイロでのニーズなど市場規模を調査中で、近くアラブ首長国連邦（ＵＡＥ）でテスト販売を始める。調査後、展開の見通しがついた段階で本格販売に移行する計画。同社が中東でカイロを発売するのはこれが初めて。ＵＡＥは７―８月には平均気温が３５度Ｃと猛暑になるのに対し、１２―３月は日本の秋の気温に近い。とくに夜間は１０度Ｃ前後まで冷え込む日もあるという。同社ではそうした時期にカイロのニーズがあるとみて、市場開拓に乗り出す。使い切りタイプのカイロは主に治療用と防寒用の２種類があり、市場調査を経て、どちらの製品を投入するか決める。ＵＡＥ市場では、子会社の桐灰化学（大阪市淀川区）の焼香用火種「焼香炭」を展開してきた。使い切りタイプのカイロについても焼香炭で培ったルートを使い、テスト販売していく。

△東急電鉄<9005>、販売店の独自商品拡充－菓子など年内に投入
東京急行電鉄は駅売店限定のオリジナル商品を拡充する。現在、ミネラルウオーターなど数点を展開しているが、年内に菓子、飲料といった食品のほか、ハンカチなど一般雑貨にまで対象を広げる。駅売店の販売形態は対面型からコンビニエンスストアのようなウオークイン型へとシフトしつつある。東急電鉄では駅売店独自の商品を積極展開することで、コンビニとの差別化につなげる考えだ。子会社の東急ステーションリテールサービス（東京都目黒区）とメーカーとが協力して駅売店オリジナル商品を開発していく。買いやすさを考慮したワンコイン価格、デザインの統一性などで特徴を打ち出す考え。すでに展開している以外の新商品は年内に投入する予定だが、販路が駅売店に限られる関係で、小ロット生産になることから、パートナーとなるメーカー探しが課題となる。東急電鉄ではすでに一部商品について、駅売店オリジナル商品を販売している。
（日刊工業新聞）

△バリオセキュア・ネットワークス<3809>　前５月期純利益は７１．３％増
バリオセキュア・ネットワークスの前０７年５月期業績は、売上高１０億８７００万円（前々期比４１．１％増）、経常利益３億３９００万円（同６４．６％増）、純利益２億１００万円（同７１．３％増）と大幅増収増益を達成した。インターネットのセキュリティ事業を展開しているが、ＯＳ、多機能ルーター、ファイアーウォールを自社で開発していることから、どこよりも安価で、ハイグレードのインターネットセキュリティーサービスを提供できる。外国の製品に頼ることなく自社で開発していることから業界のリーディングカンパニーといえる。つい最近２０００箇所にインターネットのセキュリティ機器を設置し、急速に企業との契約数を拡大しているが、今後５０００箇所を目指している。
今０８年５月期業績予想は、売上高１３億６０００万円（前期比２５．１％増）、経常利益３億８０００万円（同１２．０％増）、純利益２億２８００万円（同１３．３％増）を見込んでいる。現在ルーターに最高で１２のセキュリティーサービスを付けると月額３０万円であるが、主流の価格帯は１０万円である。しかし、今後は、小規模企業向けにも月額１万円の価格でサービスを提供する計画である。インターネットのセキュリティは今後商売をやっていく上でどうしても必要不可欠となることから、大手上場企業から、小規模の企業までと対象企業数は多いことから、業績の急拡大が予想される。なお、昨日９日にＶＳＲのモデルチェンジとして、ＣＰＵの処理速度を最大２倍に増強し、多くのサービスを同時に１台のマシンで提供できる新機種の投入と日本コムシスとセキュリティ事業のサポート・販売での協業に合意したと発表している。
（証券日刊新聞）

△小林製薬<4967>　手洗い殺菌アルコールジェル　家庭用を今秋投入
小林製薬は９日までに、水を使わず、細菌やウイルスを消毒できる家庭用の手洗い殺菌ジェルを９月に市場投入する計画を明らかにした。同社は新商品投入による事業拡大を経営戦略に掲げ、新商品１アイテム付き年間５億円以上の売り上げを目指しており、同ジェルも有力商品に位置づけている。小林製薬が９月に発売する手洗い殺菌ジェル「ウィルテクト」は、速乾性のアルコールジェルに、手荒れを抑える潤い成分であるグリセリンを配合した。手指にすり込むだけで除菌できるのが特徴だ。３８０ミリリットル入りのボトルタイプで、本体価格は１４００円を予定している。手洗い殺菌ジェルは、病院などの医療機関向けで普及していたが、一昨年までは家庭用の実績がほとんどない状況だった。昨年８月に健栄製薬が「手ピカジェル」の商品名で家庭向けに発売。テレビＣＭなどを通じて商品訴求を実施してきた。昨年１２月にはノロウィルスが社会問題化し、アルコール消毒による手洗いに関心が集まり、手ピカジェルは売り切れが続出。当初、年間３０万本の販売を目指していたが、わずか半年で１００万本の販売を達成した。小林製薬では、家庭用の手洗い殺菌ジェルの認知度は高まってきたことに加え、夏場の食中毒やプール熱、手足口病、冬季のインフルエンザやノロウィルスなどで、家庭での感染症対策のニーズは急拡大すると判断し、新規参入を決めた。

△オムロン<6645>３カ年計画　２０１０年度に営業益１０００億円
オムロンは９日、２００８～１０年度の新３カ年経営計画で、０６年度に６４０億円だった営業利益を５６％増の１０００億円に引き上げる方針を明らかにした。同社はすでに、売上高１兆円を目指す方針を表明しており、売上高営業利益率１０％の実現を目指す。同社は現在、新経営計画の策定に着手している。１１月をめどに社内調整を終え、来年２月には公表する予定。同社の０７年度の業績予想は、売上高が前年度比８％増の８０００億円、営業利益が１７％増の７５０億円と６年連続の増収増益を見込む。作田久男社長は「売上高を増やしても利益を出さないと、新しい技術開発や研究にお金をつかえない。（新計画では）営業利益１０００億円を目指したい」としている。作田社長は今年６月、中国・上海市での記者会見で、１０年度に売上高１兆円を目指す方針を表明している。売上高、営業利益ともに目標を達成できれば、営業利益率は１０％と０６年度の８・７％から１・３ポイント上積みされる計算だ。作田社長は「１つの目安として、１０％ぐらいにはもっていきたい」とし、営業利益率アップに取り組む考えを強調した。

△近鉄エクスプレス<9375>　上海へ“最速”お届け　週内に２４時間貨物輸送開始
近鉄エクスプレスは、週内にも荷受けから顧客への配送に要する時間を大幅に短縮した上海向け航空貨物サービスの提供に乗り出す。第１弾として、成田空港で顧客から貨物を受け取り上海の顧客へ配送するまでを２４時間で完了する「Ｓｈａｎｇｈａｉ　“Ｔｗｅｎｔｙ－ｆｏｕｒ”Ｅｘｐｒｅｓｓ」を関東・東海圏の企業を対象に開始。さらに８月には、上海への航空貨物輸送では最速の１２時間で配送する「Ｓｈａｎｇｈａｉ　“Ｔｗｅｌｖｅ”Ｅｘｐｒｅｓｓ」も開始する計画だ。

△沖データ（沖電気工業 <6703>）、「Ａ４サイズ」で高速印刷　複合機を来月発売
沖データは９日、従来のプリンター並みの小型サイズながら、高速印刷を可能にしたＡ４用紙対応カラー複合機「Ｃ３５３０ＭＦＰ」を８月下旬から販売すると発表した。価格は１７万６４００円。国内市場では、Ａ３機が主流だが、同社は省スペースや低価格を前面に打ち出し、年間２万台の販売を目指す。新製品は、２０万円以下のＡ４機では最速となる毎分１６枚のカラー印刷が可能。また、スキャンした文書を直接、メールや外部メモリーに送信できる機能も搭載した。このほか、使用者にＩＤ番号を割り当て、コピーやスキャンなど機能ごとに使用の可否を設定でき、重要文書を扱う部署ではスキャン機能を制限するなど情報漏洩（ろうえい）の抑止に役立つ。同社によると、国内の複合機市場はＡ３機が大半を占め、Ａ４機の年間販売数は約１％の１万６０００台程度という。前野幹彦社長は「オフィスで印刷されるのは、９割以上がＡ４用紙」と指摘し、「低価格や使いやすさを売りに、Ａ４機の市場を拡大したい」と意気込む。

△ＮＥＣフィ<2322>とＫＣＣＳ、ソフト脆弱性を診断　サービス受注開始
ＮＥＣフィールディングは９日、ホームページの改竄（かいざん）などに対するアプリケーションソフトの脆弱（ぜいじゃく）性を診断するサービスの受注を開始したと発表した。同サービスで１００社以上の納入実績を持つ京セラ<6971>コミュニケーションシステム（ＫＣＣＳ）と協業して提供する。ＫＣＣＳの技術者が実施するマニュアル診断に加え、専用ソフトを使用した自動診断を行うことで信頼性を高めた。必要に応じてプログラムの設計図「ソースコード」の解析などにも対応する。ＮＥＣフィは従来のＯＳ（基本ソフト）など基盤技術のセキュリティーに加え、アプリケーションソフトに踏み込むことでサービスの拡充を図る。料金は約９０万円から。今年度中に２０件の受注を目指す。
（FujiSankei Business i）