「最良の予言者は過去なり」

　さて、「最良の予言者は過去なり」という格言があります。
政治家も経営者も人間であり、またマーケットの参加者も人間です。
従って、同じ環境に立たされた時には『同じ成功、同じ失敗を繰り返す』
･･･という人間の習性がでるようです。
マーケットではこの習性を欲と言い変えられますが、
この欲が同じパターンの行動を人間に取らせますので、
過去の株式市場の動きとその時の政治経済環境を知ることは
大きな武器になります。

　例えは１９６０年代に米国が英国に代わって世界一の債券国になった時の
米国の経済および株式市場の動きと１９８０年代の日本が世界一の債権国に
なった時の経済および株式市場の動きはほぼ一致しておりますし、
その後に企業年金が崩壊して４０１ｋプランが誕生したのも、
米国の場合には１９６０年代の繁栄の後で、日本の場合もバブル経済による
繁栄の後でした。
また、不良債権処理に公的資金を注入した後に中小企業が倒産するなかで、
大企業がリストラによって復活し、
株式市場が上昇したというのは米国では１９９１年で、日本も同じく
２００３年春を底に上昇･･･ということで、
政治家も経営者も米国と日本を比べますと全く同じになっており、
ここから過去は最良の予言者ということになります。

･･･ということで、過去のマーケットの動向を調べることは、
将来を見渡す上で大いに参考になるはずですよ！

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