7/9 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△エーザイ<4523>堅調、北米営業を強化との報道
エーザイが堅調。７日付日経新聞朝刊で、同社が北米事業を強化すると報道されたことなどが材料となっている。米子会社の営業要因であるＭＲ（医薬情報担当者）の抗がん剤担当者を３倍の約１００人に増員するほか、救急医療に使用する薬の担当者も５割増の２００人にすると報道では伝えている。

△リベレステ<8887>が続伸、07年5月期予想を上方修正
リベレステが続伸している。６日に発表した２００７年５月期業績予想の上方修正を好感した。連結経常利益は従来予想の９億５９００万円から１４億７３００万円、連結純損益は１６億８５００万円の赤字から４億７７００万円の赤字に修正した。粗利の高い土地販売の計上やホテル事業の好調により売上高が予想を上回った。売上増加要因に加え、販売費・一般管理費の抑制が利益増に寄与する。最終損益では、当初見込んでいた保証債務が不要になったことなどが影響した。

△壱番屋<7630>堅調、足元の業績好調
壱番屋が堅調。同社が６日に発表した２００７年５月期の非連結決算で、営業利益・経常利益が２期連続で過去最高を更新したことなどが材料となっている。２００８年５月期通期については、営業支援体制の強化や売上増の目標への取り組みなどで、売上高が３８５億円、営業利益３８億円、経常利益３９億５０００万円、当期純利益１７億円の見通しとなっている。

△不動産株が軟調、機械受注受け長期金利が一時1.95％に上昇
三菱地所<8802>など不動産株が軟調。５月機械受注が予想を上回る前月比５．９％増となったことを背景に長期金利が一時１．９５０％まで上昇したことが嫌気されている。１１日から始まる日銀の金融政策決定会合をにらみ、今後の政策スタンスへの懸念がくすぶっているという。

▼山下医科器械<3022>が下落、07年5月連結純利益予想を下方修正
山下医科器械が下落。６日に２００７年５月期連結純利益予想を下方修正したことが売り材料。０７年５月期連結経常利益見通しは従来予想の７億１５００万円から７億３０００万円に引き上げたものの、純利益予想は４億０９００万円から３億０５００万円に引き下げられた。投資有価証券の評価損に伴う特別損益を１３００万円計上するほか、繰延税金資産の見直しにより、連結純利益が減少するという。

△後発薬メーカーが堅調、企業が医療費抑制の対応強化との報道
東和薬品<4553>、沢井製薬<4555>など後発医薬品メーカーが堅調。９日付日経新聞朝刊は、団塊世代の大量退職で退職者医療費の負担が拡大する見通しのため、大手企業が医療費抑制のため価格の安い後発医薬品の利用を促すなどの取り組みを強めていると伝えたことが手掛かりになっているという。

△ガリバー<7599>が買い優勢、第1四半期増益決算を好感
ガリバーインターナショナルが買い優勢となっている。２００７年度第１四半期（３─５月）連結決算で営業利益が２３億３７００万円（前年同期比１１．０％増）と増益になったことが好感された。

▼ファンドクリエ<3233>売り気配、今期業績予想を下方修正
ファンドクリエーションが売り気配。同社が６日、２００７年１１月期連結業績を下方修正したことなどが材料となっている。経常利益は、これまでの６０億円から１４億円と大幅な下方修正となった。同社では、インベストメントバンク事業の不動産投資および証券投資部門の収益が来期以降に計上の見通しとなったことなどを理由として挙げている。

△ＮＥＣエレ<6723>中国部門、向こう数年は純利益10％増に
ＮＥＣエレクトロニクスの中国部門は、ＡＶ（オーディオ・ビジュアル）向け半導体への需要が強いため、向こう数年間は純利益が年１０％程度のペースで増加する見通し。中国部門バイスプレジデントのZheng Li氏が７日、ロイターに述べた。ＮＥＣエレクトロニクス本体は５月、価格下落と出荷の減少を背景として、２００８年３月期は損失を計上する、との見通しを示している。一方、同氏によると、中国事業は黒字を確保しており、今後３年で売上高をほぼ倍の１０億ドルに引き上げることを目指している、という。同氏は「デジテルＡＶ市場の成長がわれわれの事業を押し上げる。自動車向け半導体への需要も非常に強く、成長余地が大きい」と述べた。
（ロイター）

△カプコン<9697>新社長：オンライン会員15万人目標、来期にも海外展開へ
ゲームソフトメーカー大手カプコンは５日から正式課金システムを導入したパソコンユーザー（ＰＣ）向けオンラインゲームの登録会員で、今期中に15万人を目指す。カプコンの辻本春弘社長兼最高執行責任者（ＣＯＯ）が９日までにブルームバーグ・ニュースとのインタビューで明らかにした。同社長は７月１日付で創業者の辻本憲三社長に代わり就任したばかり。辻本社長は、カプコンとドワンゴが共同で展開するポータル（玄関）サイト「ダレット」で５日に正式課金をリリースしたオンラインゲーム「モンスターハンターフロンティア オンライン」について、試作版での手応えは十分として「今期の目標としては15万人の登録者を目指す」と語った。オンラインゲームは現状では収益規模が小さいながら、課金制のため来期以降は収益にも寄与するとし、新社長として取り組む新しい仕掛け作りの一環と位置付け、同事業を発展・拡大させる。また来期以降は中国、韓国などアジア地域を中心に同ゲームを海外で順次拡大させる方針。
（ブルームバーグ）

△住金<5405>---鉄鋼セクターが強い動き
6/21以来の年初来高値を更新。鉄鋼セクターが強い動きをみせてきている。これで新日鉄辺りが25日線などを突破してくると鉄鋼株物色が一段と強まりそうだが。

▼ＮＰＣ<8997> 軟調、約2ヵ月半ぶりに上場来安値を更新。
業績の下振れ懸念から売りが先行しているようだ。第1四半期は経常利益で前年同期比27.3％減の1.57億円、上期予想に対する進ちょく率では22.4％にとどまっている。また、稼働率が前年同期を若干下回ったとの一部報道もネガティブに捉えられているもよう。

△菱製鋼<5632>---トレンド転換への期待も
上げ幅を広げ6/20以来の600円を回復してきている。信用倍率は1倍台が慢性化しており、需給妙味は大きい。目先的には615円が抵抗線として意識されているが、これをクリアできると2月高値からの下降ボックスレンジの上限を突破することになる。トレンド転換への期待も。

△井筒屋<8260> 6/20以来の年初来高値を更新。
4月末以降、上昇する25日線がサポートとして機能している。Ｍ＆Ａレシオが低く、Ｍ＆Ａ関連としての思惑も。全体相場が高値レベルでの膠着となっており、仕手系色の強い材料株での値幅取り。

▼エスプール<2471> 大幅安。
中間決算の内容が嫌気されているようだ。07年5月中間期は経常利益が前年同期比28.2％増の0.93億円となったものの、最終利益ともに若干の計画未達となった。また、営業利益に関しては同4.7％減の0.86億円となっている。

△イワキ<8095> 大幅続伸で高値更新。
直近では資産価値に関心が集まり人気化していたが、先週末には業績予想の上方修正を発表で、追加の好材料と捉えられる格好に。中間期経常利益は従来の0.7億円から2.3億円に増額修正、費用発生のずれ込み、配当金の計上などが背景のようだ。

△アルコニックス<3036> 大幅高、1週間ぶりに上場来高値を更新。
業績の上振れ期待から人気化しているようだ。レアメタルの売り上げ急拡大を背景に業績が好調、今期については会社側の慎重姿勢に対して株式市場の期待感は大きいなどと一部で報じられている。また、ここ最近のアルミ価格の上昇も追い風とみられる。

△大日インキ<4631>---抵抗線レベル突破により2月高値を意識
3営業日続伸で抵抗線レベル突破。3月以降の抵抗線レベル突破により2月高値を意識した値動きが強まっている。また、直近の信用倍率は2.25倍だが、6月の6倍台から改善傾向にあることも注目される。新興国の経済発展により、今期も連続最高益更新が見込まれている。

△ナブテスコ<6268>---ＭＬでは2200円に引き上げ
強い動きが続いている。メリルリンチでは業績予想を上方修正し、目標株価を1850円から2200円に引き上げているようだ。08/3期、09/3期の営業利益は2ケタ増益、国際競争力をもつロボット、建設機械、鉄道車両などに重要部品供給と。

△木村化<6378>---原発関連はやや主力処にシフト
10営業日続伸。利食いをこなしながら強い動きを続けている。ただ、原発関連として注目度が高いが、本日は丸紅、東芝など主力処に資金がシフトしてしまっている面もあり、高値レベルでのもみ合いに。

△ミサワＨ<1722>---大幅続伸、金利上昇での駆け込み重要期待も
大幅続伸。先行きの金利上昇観測を背景とした住宅需要の駆け込み期待なども背景とされているようだ。大手銀行が7月から固定型金利を引き上げるなど、住宅ローン金利の上昇が続くとの報道がきっかけにつながっているもようだ。

△エフピコ<7947>---強い動き、日興シティが新規「１Ｈ」で
強い動き。日興シティが投資評価を新規に「１Ｈ」、目標株価を5500円としていることが買い材料に。製品開発力の高さ、独自の物流システムの強みなどを評価としているもよう。会社側では製品値上げ効果など織り込んでいないが、環境的には値上げできる状況が整いつつあるとも。

△アルバック<6728>---大幅反発、太陽電池製造装置事業拡大期待
大幅反発、一時6月18日以来の高値を更新。太陽電池関連銘柄として人気化する状況となっているようだ。環境問題を背景に太陽電池の市場が世界的に拡大、液晶製造装置大手メーカーが太陽電池製造装置事業を一斉に強化していると報じられている。同社に関しては、台湾メーカーなどからの受注獲得も伝えられている。

△丸紅<8002>---カザフスタン関連などを探る動きも
連日の年初来高値更新、1990年1月に付けた史上最高値への意識が高まってきている。商品相場が再び動意付いてきているほか、東芝のカザフスタンと連携するとの報道を受けて、カザフスタン関連などを探る動きも。同社は東京電力とカザフでウラン鉱山を開発。

△スク・エニ<9684>---5/9高値とのダブルトップ突破期待
反発。5/9高値とのダブルトップ突破期待。新作ソフト「ドラゴンクエストソード　仮面の女王と鏡の塔」を任天堂の「Ｗｉｉ」向けに今週発売する予定であり、注目度が高まってきている。

△任天堂<7974> 8営業日続伸で最高値更新。
11日から13日までロスアンゼルスにてゲーム見本市「Ｅ3」が開催される。「XBox360」の不具合などから「Ｗｉｉ」の優位性が高まっているほか、スクウェア・エニックスは新作ソフト「ドラゴンクエスト」シリーズを12日に発売など、材料豊富。

△田中化研<4080> 日興シティでは投資判断を付与していないものの、紹介レポートをリリースしたようだ。
足元の状況は主原料価格の高水準維持、ニッケル水素向けやリチウムイオン電池向けの需要の好調を持続している、との会社コメントを掲載している。

△日ＭＤＭ<7600>---上昇率トップ、業績上方修正で
急伸で上昇率トップ。先週末に業績予想修正を発表している。5月期通期経常損益は3.7億円の赤字から2.5億円の赤字に上方修正している。人件費などのコスト負担減少が背景となっているもよう。今後の業績改善に対する期待感が先行、一時ストップ高まで買われ、1月22日の年初来高値に並んだ。

△板ガラス<5202>---続伸、事業売却益計上で最終益上方修正
出来高3位で続伸。前週末に、子会社の事業譲渡益計上による業績予想の上方修正を発表しており、材料視されている模様だ。今期の最終損益は従来見通し 150億円から350-450億円へ上方修正している。すでに事業売却に関しては公表済みであるが、あらためて資金負担の低減効果などを評価する動きとなっている。

△アサヒプリテ<5855>---8営業日続伸で最高値更新
8営業日続伸で最高値更新。希少金属需要のひっ迫など、環境関連銘柄として上昇基調が続いている。6/29時点の信用倍率は1.03倍と需給妙味は大きい。なお、大和では良好な業績モメンタムに加え、環境関連の中核として注目度高まると。

△ジャムコ<7408>---遅行スパンが上方転換シグナル発生
3営業日続伸で直近抵抗線レベル到達。米ボーイングの次期主力旅客機「787」の1号機が7月8日に完成、航空機関連物色が再び強まる可能性も。同社は化粧室、厨房設備、操縦室周辺パネルなどを手掛ける。一目均衡表では遅行スパンが上方転換シグナル発生。

△マイクロニクス<6871> 堅調。
ＧＳでは投資判断「買い」、目標株価5500円を継続したようだ。4－6月期は計画線と想定、中期観点からの投資妙味は依然高いとしている。ＤＲＡＭ価格の底打ち感、青森新工場の順調な立ち上がりによる顧客基盤の拡大期待などが株価のサポート要因にあると。

△ナブテスコ<6268>---連日の最高値を更新
続伸。連日の最高値を更新している。米ボーイングの次期主力旅客機「787」の1号機が7月8日に完成、航空機関連銘柄への物色が再び強まる可能性はありそうだ。6/29時点の信用倍率は0.45倍と5週連続で1倍を下回っており、需給妙味も。

△森精機<6141>---1990年8月以来の4000円を回復
6/25以来の年初来高値更新、1990年8月以来の4000円を回復している。5月の機械受注は、前月比5.9％増と、市場コンセンサス（プラス2.3％）を上回っており、設備投資関連として。

▼ファンドクリエ<3233> 売り気配。
一転しての減収減益見通しがネガティブサプライズとして受け止められているようだ。一部案件の来期以降の計上に伴って、07年5月中間期並びに07年11月期の業績予想を大幅に下方修正している。通期については売上高で従来予想の300億円から160億円、経常利益で同60億円から14億円まで減額された。

△ソリスト<9847>---カザフスタン関連として
5日の大陰線を徐々に吸収する流れに。東芝と米ＷＨは原発事業で世界２位のウラン埋蔵国であるカザフスタンと連携すると報じられている。同社はロシアを拠点にウクライナやカザフスタンなど周辺市場へ放送機器など販売計画を打ち出しており、カザフスタン関連として。

△東芝<6502>---買い先行、原発事業でのカザフとの連携報道で
買い先行。原発事業でカザフスタンと連携との報道が材料視される。カザフは原発の燃料となる世界第2位のウラン埋蔵国であるともされており、今後の同社の原子力事業の展開に一段と期待感が高まる格好となっているようだ。今後、日本とカザフの関係強化が想定されるなか、関連の中心銘柄としての位置づけも。
（フィスコ）

△コミューチュア<1932>は下げ過ぎ訂正の好実態株買い根強く続伸
コミューチュアは、７円高の９０４円と変わらずを含み３日続伸となっている。今３月期純利益を小幅減益を予想したことから１株純資産割れの水準での下値鍛錬が長引いたが、下げ過ぎ銘柄の戻りを狙う買い物が下値に入り割安訂正の動きが続いている。同社の今期業績は、売り上げ１０２０億円（前期比１％増）、経常利益５７億円（同横ばい）、純利益３１億５０００万円（同５％減）の増収減益が予想されている。近畿圏最大の通信工事会社として、事業環境は、光ファイバー網拡大のブロードバンド（高速大容量）ネットワークの整備、次世代通信網（ＮＧＮ）のトライアル、第３世代携帯電話や地上デジタル放送への移行など順風が吹いているが、業者間の競争激化、工事単価下落、人件費像などが業績の伸びを抑え、純利益は前期の株式売却益が一巡して小幅減益を予想している。このため株価は、下値を確認する展開となったが、３月に実施した立会外分売（分売価格８６２円）で業績伸び悩みを織り込み、戻りを窺う動きを強めてきた。ＰＥＲ１２倍台、ＰＢＲ１倍ソコソコの割り負け修正に期待が膨らむ。

△電業社<6365>は水不足関連人気を２ケタ増益業績が支援し連日の高値
電業社機械製作所は、２２０円高の６３００円と９営業日続伸し連日の昨年来高値更新となっている。世界的に水資源不足・環境汚染が懸念される危機的な状況下で、同社のポンプ事業に関連注目度が高まっているもので、業績が前３月期、今期と連続して２ケタ増益となることがフォローしている。この日寄り付き前に発表された３月の機械受注が、市場予想を大きく上回ったことも、押し上げ効果を発揮している。同社の今期業績は、売り上げ２００億円（前期比１６％増）、経常利益１２億円（同１２％増）、純利益６億円（同５５％増）と予想されている。海外向けを中心に受注を２２０億円（前期実績２０１億円）に拡大するとともに、豊富な受注残を抱えて繁忙状態が続き業績を押し上げる。ポンプは、官公需向けは苦戦が続くが、石油・石油化学向けに続伸、送風機も増産の続く鉄鋼向けや製紙向けに好調に推移し、純利益は前期計上の社宅・独身寮の解体損失が一巡し大幅増益となる。配当は１１０円（前期実績１００円）に連続増配する。株価は、今年４月の前期業績の上方修正、増配発表以来、上昇ピッチに弾みをつけているが、ＰＥＲはまだ１６倍台と割安である。なお値幅効果が大きそうだ。

△宝印刷<7921>は業績減額織り込み増益転換を割安株買いし続伸
宝印刷は、５円高の１１６５円と小幅ながら５営業日続伸し今年４月３日につけた株式分割権利落ち後安値１０５９円からの出直り色を濃くしている。７月３日の５月期決算の発表で今年３月の業績下方修正売りがダメ押しとなり、今期の２ケタ増益転換、同時公表の積極的な中期経営計画を買い直している。６月７日に同業他社のプロネクサス（７８９３）社内で発覚したインサイダー取引事件に伴う代替需要発生も、思惑を高めている。同社の今期業績は、売り上げ１２５億円（前期比６％増）、経常利益１４億８０００万円（同１０％増）、純利益８億６０００万円（同１３％増）と予想されている。前期業績の下方修正となった会社法施行、法定公告の電子化による法定公告売り上げの減少は継続するものの、ＩＲ（投資家広報）関連の積極営業、投資単位引き下げに伴う個人投資家向け株主総会招集通知の部数増加などが業績反転要因となる。中期計画では、会社法や金融商品取引法施行をビジネスチャンスとしてディスクロージャー・ＩＴ（情報技術）実績を駆使、最終年度の２０１０年３月期に売り上げ１５０億円、営業利益２０億円を目指す。ＰＥＲ１７倍台と市場平均を下回る割安株価が再クローズアップされよう。

△東京個別<4745>は業績不冴えも自己株式取得に反応し続伸
東京個別指導学院は、７円高の３４５円と小幅ながら４営業日続伸している。前週末に５月期決算を発表、今期業績は減益予想と不冴えとなったが、同時発表の自己株式取得の需給好転に反応して極低位株思惑が拡大している。同社の前期業績は、前々期比１％増収、２％経常増益、０．１％純益増益とプラスは維持したものの、期初予想より売り上げは１２億円、経常利益は４億円、純利益は２億円下ぶれた。首都圏で４教室、関西地区で３教室、九州地区で１教室開校し、１教室を閉鎖して１９２教室体制となり、生徒１人当たりの単価も堅調に推移したが、３－４月の新規入会者が弱含みとなり生徒数が落ち込んだことが要因となった。今期は決算期を２月に変更し、９カ月の変則決算になるが、１２カ月換算で、売り上げは前期比２％増、経常利益、純利益は各１１％減と減益転換を予想している。一方、自己株式取得は、２００万株（発行済み株式数の３．０６％）、７億６０００万円を上限に７月１１日から８月２８日までを期限に実施、資本効率の向上と株主利益の増進を図る。株価は、ベネッセコーポレーション（９７８３）が６月１６日までを期限に実施した株式公開買い付け（ＴＯＢ）のＴＯＢ価格３８０円にサヤ寄せして急騰したあと、この上昇幅の３分の１押し水準を固めている。再度、上値を窺う展開が続こう。

△壱番屋<7630>は連続最高利益と信用好需給が呼応し続伸
壱番屋は、２０円高の２３１０円と変わらずを挟み５営業日続伸している。前週末に発表した５月期決算で、前期、今期と経常利益が連続して過去最高を更新することと信用取組が株不足げ逆日歩がつく好需給が呼応して、下値を買い上がる動きを誘発している。同社の前期業績は、前々期比８％増収、８％経常増益、１６％純益減益で着地した。業界内競争の激化、原材料高騰、原油高による物流コスト負担、人材確保難などが続く厳しい環境下、新規出店８０店、退店２１店舗の積極的店舗政策を展開したほか季節・地域限定メニューの投入、内外装一新のニュータイプ店舗への転換、宅配取り扱い店舗の５７４店舗への増強などを進め連続過去最高更新となった。純利益は、店舗などの固定資産について減損損失を７億１８００万円計上し減益となった。今期も続伸を予想、経常利益は３９億５０００万円（前期比９％増）と前期の過去最高を更新する。株価は、前期第３四半期純利益が、減損損失計上で減益着地したことが響き、２００円幅の急落となり信用取組も売り長となった。ＰＥＲ的にはやや割高だが、売り方の買い戻し中心にリバウンド幅拡大が有力となる。

△コスモス薬品<3349>は連続最高益も伸び率鈍く小幅反発
コスモス薬品は、９円高の１８０５円と小幅反発し６月２８日につけた上場来安値１７８０円を前に下げ渋りの動きとなっている。前週末に５月期決算を発表、前期は連続過去最高となったものの、期初予想には未達となり、今期も小幅増益を予想したが、すでに業績伸び悩みは織り込み済みとして下値の打診買いを誘っている。同社の前期業績は、前年同期比１９％増収、１４％経常増益、１８％純益増益となった。新規出店を九州地区に３６店、中国四国地区に９店開設したほか、３店を閉鎖、１２７店を棚替・改装、家庭用品やカウンセリング化粧品などのノンフーズの強化を進めたが、新規出店のための人員増、本部機能強化に伴う経費増、スクラップ＆ビルドによる固定資産除却損などが重なり、期初予想にはわずかに届かなかった。今期業績は、新規出店を前期比１１店増の５５店舗に拡大して売り上げは１４６０億円（前期比１６％増）と連続の２ケタ続伸となるが、経常利益は４７億円（同７％増）、純利益は２４億５３００万円（同６％増）と小幅続伸にとどまる。株価は、ＰＥＲ１４倍台、１３週移動平均線から１３％超のマイナスかい離と下げ過ぎ示唆となっているが、業績変化率を買うか過去最高純益の業績水準を買うかで評価が分かれる。なお安値水準で模索が続きそうだ。

△イワキ<8095>は中間業績増額で減益率縮小し急続伸
イワキは、１６円高の３６６円と急続伸している。前週末に下方修正続きだった前期とは様変わりに、今９月中間期業績の上方修正を発表、期初予想の減益率を縮小することが低位値ごろの割り負け訂正期待買いを増幅している。同社の中間期業績は、売り上げが期初予想を６億５７００万円、経常利益が１億６５００万円、純利益が２５００万円それぞれ上回り、純利益は５５００万円（前年同期比２３％減）と減益率を縮小する。売り上げはほぼ横ばいだが、販管費のうち上期に予定していた営業拠点統合の移転費用が下期にズレ込み、関連会社からの予定になかった受取配当金が計上され、さらに営業外収益で連結子会社に受取研究収入が重なったことが上方修正につながった。通期業績は、期初予想を据え置き純利益は２億３０００万円（前期比６４％増）の増益転換を予想している。株価は、決算発表のたびごとの前期業績の下方修正や大幅減益が響き大台を２回変える急落となり、ＰＢＲ的には０．６倍と売られ過ぎとなっている。一段の浮上が期待される。

△東芝<6502>は急反発、原発・フラッシュメモリーで好材料報道
東芝は、３８円高の１０９１円と５営業日ぶりに反発している。７日、９日付けと相次いで日本経済新聞で原子力発電、フラッシュメモリーに関して好材料が報じられたことが買い手掛かりとなっている。原子力発電では、同社と米ウエスティングハウス（ＷＨ）の両社が、ウラン埋蔵量世界２位のカザフスタンと連携、国営原子力事業会社カザトムプロムとの間で原発向けウラン供給・確保のために、ＷＨ株式１０％の譲渡契約を結ぶ。同報道に対して、同社は７日にコメントを発表、「カザトムプロム社と協議をしているのは事実だが、最終的に確定しているものではない」とした。一方、フラッシュメモリーについては、ＮＡＮＤ型が米アップル社の「ｉフォン」やパソコンへの搭載が進み、需要が拡大すると判断し四日市工場の増産を急ぐ。２００８年中に韓国サムスン電子を抜いて世界最大となり、価格や製品仕様で主導権を握り、２００６年度の半導体売り上げ１兆２９８１億円を２００９年度に１兆８０００億円としていたのを、２０１０年度に２兆円と目標を設定、成長戦略を明確化するとされた。株価は、６月２７日付けで報道された米国での６０００億円原発受注で２０００年以来の１１００円台乗せとなり高値調整を続けている。証券各社の今週の株価レーティングでは、同社株を注目銘柄第１位にランクすることで一致しており、リード株として全般相場を牽引しよう。

△板硝子<5202>は過去最高更新の純益上方修正をバネに４連騰
日本板硝子は、２０円高の６３０円と４営業日続伸している。前週末に発表した今９月中間期・３月通期純利益の上方修正で、通期純利益が増益率を伸ばし７期ぶりに過去最高を更新することが買い手掛かりとなっている。上方修正は、前期に完全子会社化したビルキントン社のオーストラリアとニュージランドの板硝子事業子会社の全株式を譲渡、特別利益が発生することを要因としている。同特別利益は現在、売却２社の資産内容を精査中で、資産確定により税金費用が異なるため、２５０－３５０億円と幅をもって予想された。このため上方修正のうち通期純利益は、期初予想の１５０億円が３５０－４５０億円（前期比２．８－３．７倍）に引き上げられ、２００１年３月期の過去最高（３１５億２２００万円）を更新する。株価は、このビルキントン社買収による欧州独禁法違反関連でノレン代償却が増加することを要因に前期業績を下方修正し、ストップ安を交えて急落、今期純利益を大幅増益と予想したことで底打ち反転していた。純益増額でＰＥＲは１１－９倍台と超割安となるだけに大幅リバウンドに進もう。

△コマツ<6301>は最高値更新、５月の機械受注が市場予想を大きく上回る
コマツは、１００円高の３８３０円と急反発し上場来高値３８２０円を更新している。この日の寄り付き前８時５０分に内閣府が発表した５月の機械受注統計が、市場の事前予想を大きく上回ったことが、７月２日の日銀短観（６月調査）の大企業勢増業の前向きな設備投資計画に続く追撃材料として関連株買いを触発している。５月の機械受注（船舶・電力を除く）は、前月比５．９％増と市場予想平均の２．６％を上回った。前月４月に２．２％プラスと３カ月ぶりに増加に転じており、さらにこの増加率を伸ばしたことから改善基調が続くとして好感されている。受注実績（民需）では、石油・石炭製品工業やその他輸送機械工業などの伸び率が高かった。この受注統計を受けて、機械株は、同社のほかファナック（６９５４）、森精機製作所（６１４１）などが幅広く物色されている。同社の株価は、４月末に発表した３月期決算で今期純利益が、市場コンセンサスを約３００億円を上回るとして大きく上値を伸ばし７月５日には上場来高値３８２０円まで買い進まれた。再度上値を拡大する動きとなろう。
（東洋経済新報社）

▼フルキャスト<4848>が新安値、「業務管理費」の返還を発表
人材派遣業のフルキャストが続落。一時６０００円安の１５万６０００円まで売られ、６月２７日の上場来安値１５万８０００円を更新した。６日引け後に、派遣スタッフから徴収していた「業務管理費」について、最長で１９９６年１０月までさかのぼって返還する方針を発表。業績への影響に対する懸念が先行している。会社側では、個別の事情を考慮して返還することから業績への影響は未定としているものの、返還額は最大で３０億円超になるとの報道もある。
（株式新聞ダイジェスト）

△日農薬<4997>が高値更新、個人資金の流入増える
日本農薬が大幅高で６月７日に付けた年初来高値を約１ヶ月ぶりに更新している。とくに新規の買い材料が出たわけではないが、業績上方修正を期待した短期資金が流入して株価水準を押し上げているもよう。同社は５月１５日の段階で今０７年９月期の３月中間期業績推定値を上方修正。採算の良い自社独自品を中心にアジアや北米など海外で農薬販売が伸びていることを理由に連結純利益を６億５０００万円から１４億円に増額した。しかし、それから１週間後の中間決算発表時に公表した同利益の通期予想は従前の１１億円から１６億円に増額しただけで、下半期だけでは下方修正となっていた。市場では「為替の円安メリットも考えると、通期での増額は濃厚」（中堅証券）という見方が支配的で、同業の北興化学が先週に現在集計中の５月中間期推定値を上方修正したことも日農薬への刺激材料になった面がある。もともと短期で値幅が大きく広がる傾向のある銘柄でもあり、値幅取りを狙った個人資金も流入が増えていると見られる。

△フロイント産<6312>が高値追い、１Ｑ好調で増額期待も
フロイント産業が上げ幅を広げて連日の年初来高値更新となっている。先週末の６日に発表した今２月期の第１四半期（３－５月期）業績が好調な内容だったことが手掛かり。同社は製薬会社向け中心の造粒・コーティング装置など機械部門と食品品質保持剤をはじめとした化成品部門が２本柱だが、第１四半期は化成品の好調を原動力に連結純利益は前年同期比２．２倍の１億４３００万円を確保した。中間期および通期の予想は変更していないが、中間期予想に対する進ちょく率は７１％と高く今後の上方修正期待が台頭している。もっとも、仮に上方修正がなかったとしても会社側の期初段階での今期予想一株利益１２７．５円を基にしたＰＥＲは先週末現在で９．１倍と市場平均を大きく下回っており、もともと割安感が指摘されていた。

△オークマ<6103>など機械株が高い、機械受注が上振れ
オークマや森精機製作所<6141>、ナブテスコ<6268>、コマツ<6301>、日立建機<6305>、ファナック<6954>など機械関連株に高くなるものが増えている。オークマとコマツ、日立建機は２営業日ぶり、ナブテスコは先週末に続いての上場来高値更新。この日の寄り付き前に内閣府から発表された５月の機械受注統計で民間設備投資の先行指標とされる「船舶・電力を除く民需」の受注額（季節調整済み）が前月比５．９％増と、事前の市場予想の平均値である２．６％を大きく上回ったことが好感されている。５月の統計を受けて内閣府は機械受注の判断を従来の「弱含み」から「一進一退」の上方修正しており、「国内の設備投資動向は当面堅調に推移しそう」（準大手証券）という見方が広がっている。欧米やアジアなど海外からの受注も好調が続いており、円安メリットも加わって各機械メーカーの今期業績には上方修正への期待が膨らんでいるようだ。

△エフピコ<7947>が大幅高、日興が「１」で新規調査対象
エフピコが大幅高となっている。日興シティグループ証券が６日付で、ターゲットプライス５５００円、投資評価１で新規調査対象にしたことが好感されている。エフピコは食品トレーの業界トップメーカー。日興シティでは①全国に自社の物流網を確率②高い製品開発力③リサイクルへの取り組み、を同社の強みとしている。薄肉軽量化といったコストダウンを目的とした製品開発力の高さが評価されている。同証券では、今２００８年３月期の連結経常利益を９３億円（前期比１５％増、会社側計画は８％増の８８億円）、来２００９年３月期を１０７億円（今期予想比１５％増）を見込んでいる。同証券では「会社計画には製品値上げによる収益寄与は見込まれていないが、昨今はインフレの流れが強く、値上げできる環境が整いつつある」と見ている。

△アサヒプリ<5855>が高値更新、事業順風＋環境関連
アサヒプリテックが５日に付けた年初来高値３６９０円を更新した。貴金属のリサイクル業務を主力とする。９日付の大和証券の投資家向け資料「マーケットウォッチ」では「良好な事業環境が続く」とのタイトルで同社株が取り上げられている。アサヒプリテックは電子部品工場や歯科医院、宝飾店などで発生する貴金属スクラップを自社の精錬設備で回収・加工した後、高純度の貴金属地金として販売する。ここ数年の貴金属の高騰が短期的な利ざやの改善につながるほか、中長期的には資源の有効活用の観点から貴金属リサイクル需要を喚起する効果もあると大和証券では見ている。業績に対する評価に加え、「環境関連」としての注目度も高まると大和証券では想定している。大和総研が予想する連結経常利益は、今期が１２．５％増の１０８億円、来期が１１．１％増の１２０億円、１株利益は今期１７６円、来期１９２円が見込まれている。本日は、アサヒプリテックと同様に貴金属のリサイクル事業を手掛ける松田産業　<7456>　も上げている。

△トヨタ<7203>が高い、「１Ｑ営業利益２９％増」予想も
トヨタ自動車が小高い。９日付で三菱ＵＦＪ証券ではレーティング１を継続した。同証券ではトヨタの今３月期第１四半期（４－６月期）の連結営業利益について前年同期比２８．８％増の６６００億円と予想している。「国内販売の減少や原材料価格の上昇がマイナス要因となる一方、北米を中心とした販売好調が続き、大幅な円安メリットが貢献しよう」（三菱ＵＦＪ証券）としている。同証券では今３月期の連結営業利益の見通し（約１０％増益の２兆４６００億円、会社側計画は２兆２５００億円）を据え置いたが、会社側が公表している９月中間期の単独収益は“上方修正”される可能性もあるとして「現在の株価水準での積極的な投資を薦めたい」（三菱ＵＦＪ証券）としている。
（ラジオNIKKEI）