2011/10/13 株式クロージングコメント
CLUB Fisco　2011年10月13日15時40分
http://market.fisco.co.jp/update/comment/s_comment.jsp

■売り込まれていた銘柄の修正リバウンドは継続

　日経平均は反発。84.35円高の8823.25円（出来高概算15億7000万株）で取引を終えた。欧州の危機対応策を好感する格好から欧米市場は上昇、為替市場でのユーロ高が安心感につながった。ただし、14日にも承認するとみられているスロバキア議会による欧州金融安定化基金（EFSF）拡充案の採決を見極めたいとするムードやタイの洪水による影響が輸出関連への重荷となり、買い先行後は膠着感の強い相場展開が続いた。

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[1回]

　物色は素材、ハイテク、自動車など景気敏感株や金融株への買い戻しの動きに対して、内需・ディフェンシブ系のセクターは利益確定といったリバランスが中心だった。日経平均は終日8800円を上回っての推移だったが、日中値幅は50円弱。出来高も連日の15億株台であり、海外市場の動向にさや寄せしてのオープニングギャップ後は、方向感のない膠着相場の状態がうかがえる。
　全般膠着のなか、明日の米アップルの「iPhone 4S」発売を前に、スマートフォン関連やSNS関連の一角が賑わったほか、太陽光発電など再生エネルギー関連の一角が動意づいていた。明日は週末要因で一段と手掛けづらくなるほか、翌週から本格化する米決算発表を前に、テーマ性のある材料銘柄での短期値幅取り狙いの売買が中心になりそうである。
　ただし、欧州の金融システム不安が後退するなかでは、売り込まれていた景気敏感株を中心にした買戻しの動きは継続すると考えられる。主力処から材料系の出遅れ銘柄へ物色に広がりがみられており、全般膠着のなかでも、売り込まれていた銘柄への修正リバウンドの流れは意識しておきたい。
（村瀬智一）