2011/10/06 株式クロージングコメント
CLUB Fisco　2011年10月06日15時44分
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■売られ過ぎ銘柄への見直しに意識が向かう

　日経平均は5営業日ぶりに反発。139.04円高の8522.02円（出来高概算16億2000万株）と、終値ベースでは3日ぶりに8500円を回復している。5日の米国市場では9月のADP雇用報告やISM非製造業景況指数が相次いで市場予想を上回ったことで景気先行き懸念が後退。これを好感する流れにより、ハイテク、自動車、素材など景気敏感セクターといった、売り込まれていた銘柄が幅広く反発をみせている。

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　ただし、前引け間際に8545.79円まで上げ幅を広げた後は、8500円を挟んでの膠着が続いた。米国での予想を上回るADP雇用報告の強さによって、週末に予定されている雇用統計への期待やアジア市場の強い動きなどが、買戻しを誘う格好となった。一方、米アップルの前CEOのスティーブ・ジョブズ氏が死去したことによって、今晩の米アップル株への動向が気掛かりだった。また、欧州ではECB理事会が開催されることも上値追いを慎重にさせている。
　日経平均は大幅に反発するものの、出来高は16億株台と9月21日（14億4000万株）以来の低水準だった。ギリシャ支援など欧州債務問題へ不安が根強いほか、3連休を控えていることもあり、明日についても手掛けづらい状況は続きそうである。ただ、住友電<5802>、村田製<6981>が7％超の上昇をみせるなど、売り込まれていた銘柄については外部環境の落ち着きが見られれば買戻しの動きが一段と強まる可能性はある。調整トレンドのなかでのテクニカルリバウンドの範囲内ではあるが、売られ過ぎ銘柄へは次第に市場の注目が向かうことになりそうである。
（村瀬智一）