7/7 『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△はごろも<2831>など、ツナ缶相次ぎ値上げ・10―20円
マグロやカツオを原料とするツナ缶詰メーカーが、相次いで製品価格を引き上げる。はごろもフーズは6日、カツオ原料の「シーチキンマイルド」（80グラム）を8月1日出荷分から、10円値上げして160円にすると発表。ホテイフーズコーポレーション（静岡市）も7月から20円値上げし160円にした。原料高や円安で原価が上昇しており、いずれも9年ぶりの値上げになる。はごろもなど各社は昨年、4缶パックなど特売価格の卸価格を引き上げたが、希望小売価格そのものを見直す。清水食品（同）も8月からマグロ原料のツナ缶を10円値上げし、いなば食品（静岡県由比町）も7月から8月にかけて値上げする。原料の冷凍カツオがこの1年間で60％上昇したため、1缶当たり8円弱のコストアップとなっている。また円安も同5―6円のコストアップにつながっているという。

▼給与天引き、フルキャスト<4848>も返還・最大30億円超
アルバイト派遣大手のフルキャストは6日、今年2月まで保険料名目で1回の派遣につき250円を徴収していた「業務管理費」を、要求に応じて返還すると発表した。支払い対象は就労実績が確認できる1996年10月までさかのぼり、最大で30億円超となる見込み。個別事情を考慮して対応するため、現時点では業績への影響は未定としている。派遣先で物を壊した場合などの損害をまかなうための保険料として徴収してきた業務管理費について、フルキャストは「支払いは任意で説明もしてきた」という。「強制だと誤解していた」との問い合わせが増えたのを受け返還に踏み切る。申し出期間は8月1日から10月31日の3カ月間。フルキャストのほか、グループのフルキャストＨＲ総研、フルキャストアドバンスの徴収分も対象となる。

△三菱化学（三菱ケミカルＨＤ<4188>）メディア、米社の外付けＨＤＤ事業を買収
三菱化学メディア（ＭＫＭ、東京・港）は6日、米スマートディスク社の外付けハードディスク駆動装置（ＨＤＤ）事業を買収したと発表した。ＭＫＭは売り上げの85％をＤＶＤやＣＤなどの光ディスク事業が占める。3年後には外付けＨＤＤを100億円規模の事業に育て、有力な収益源と位置付ける。スマートディスク社は米国の2.5インチ外付けＨＤＤ市場で約16％のシェアを持つ。当面は「スマートディスク」ブランドを維持する方針。買収額は明らかにしていない。外付けＨＤＤはパソコンで扱うデータの大容量化に伴い市場が拡大。2010年には世界市場が06年の2.3倍の5500万台に増えるとみられている。

△日本郵船<9101>、フィリピンに商船大学設立
日本郵船は6日、フィリピン人幹部船員を育成するための商船大学をマニラ近郊に設立したと発表した。海運会社が大学を設立するのは世界的にも異例。建設費だけで20億円強を投じた。海運需要の高まりを受け、船長などの役割を担える外国人幹部船員の人材獲得競争が激しくなっている。自前の専門教育機関を持つことで優秀な人材を囲い込む狙いだ。設立したのは「ＮＹＫ―ＴＤＧマリタイム・アカデミー」。現地企業と共同で9ヘクタールの土地に教室棟、訓練棟、学生寮などを建設した。フィリピン政府から大学の認可を受け、6日に開校式典を開いた。教員数は12人で2年後には26人に増やす。初年度は120人が入学。入学試験の競争率は20倍以上に達した。4年間の授業、研修を経て幹部船員の資格を取得する。卒業生は優先的に日本郵船が運航する船舶の乗員として採用する。

△大林組<1802>、米建設会社を買収
大林組は6日、米建設会社のウェブコー（カリフォルニア州）を買収したと発表した。現地法人を通じ、発行済み株式の過半数を取得した。取得額は明らかにしていない。ウェブコーはカリフォルニア州を地盤とし、2006年12月期の売上高は8億2300万ドル。大林組は米国で地元建設会社の買収による事業強化に取り組んでいる。大林組は最終的には70％程度まで出資比率を高める予定。ウェブコーのアンドリュー・ボール社長を含む3人の経営陣は留任するが、大林組は新たに7人の役員を派遣する。ウェブコーはオフィスビルや商業施設など非住宅の民間建築を得意としており、従業員は560人。ウェブコーは大林組の連結子会社となるが、08年3月期への業績予想には一部を織り込み済みで、影響は軽微という。

△日航<9205>、ジブリと提携し機体の外装デザイン公募
日本航空はスタジオジブリと提携してボーイング７８７の機体を彩る外装デザインを公募する。塗ってみたいデザインやイラストを国内の小学生から公募し、スタジオジブリが審査に参加して採用を決める。入賞作品は日航が来年に導入する７８７初号機に採用する。募集期間は8月から10月まで。スタジオジブリの映画「紅の豚」などを機内で再上映するなどのイベントも実施する。
（NIKKEI NET）

△ソニー<6758>社長が復活強調、電機は経営目標数値越えも
ソニーの中鉢良治社長は６日、ロイターのインタビューに応じ、２００７年度に連結営業利益率５％を目標とする中期経営計画の進ちょく状況について、「オントラック（計画線上）で進んでいる」と述べた。主力のエレクトロニクス事業では０７年度で利益率４％が目標だが、「もっと大きな貢献がある」とした上で、０７年度を「『ソニー復活』への最終年にしたい」と強調した。中鉢社長は、エレクトロニクス事業について、中期計画を発表した２００５年９月当時に比べ、「中期計画に対しては少し（進ちょくが）上回っている。もっと大きな貢献をしなければいけない状況だ」と語った。ただ、主力製品である液晶テレビの販売状況については、「価格下落は続いている」と説明。０７年度に１０００万台の液晶テレビを出荷する計画については「勝負は年末。いま予想を示しても意味がない」と語った。液晶テレビの基幹部品である液晶パネルの生産体制では、ソニーが韓国のサムスン電子<005930.KS>と設立したパネル生産の合弁工場で近く第８世代液晶パネルの量産が始まる。薄型テレビ業界では、松下電器産業<6752.T>が年明け、兵庫県尼崎市に世界最大のプラズマテレビ工場の建設計画を発表したほか、シャープ<6753.T>が大阪・堺市で液晶テレビの新工場の建設に向け最終調整に入るなど、数年後をにらんだ投資競争が活発化。シャープは亀山第２工場（三重県亀山市）で生産する第８世代パネルよりも、さらに大型の「第１０世代」の採用を検討しているもようだ。液晶パネルサイズの世代進化について中鉢社長は「大型化への見極めが必要。第１０世代について聞かれるが、第８世代（工場）がいくらあってもいい。世代に関してはもっと柔軟に考えたほうがいい」と述べた。今後、新工場が必要になる可能性については、「仮定のことは言えないが、いずれ検討すべき時は来る」と語った。
０７年３月期に２３００億円の赤字を出したゲーム事業では、昨年末に発売した家庭用ゲーム機「プレイステーション（ＰＳ）３」が、同時期発売の任天堂 <7974.OS>の「Ｗｉｉ」に比べ販売が伸びない。需要喚起に向けた値下げが必要との指摘があるが、中鉢社長は、ＰＳ３の値下げについて「いまそういう計画はない」と語った。２００７年度に１１００万台とする出荷計画の達成についても「（商戦の）ピークは年末なので、見通しについてはなんとも言えない」と述べるにとどまった。ゲーム事業の赤字幅縮小に向け、「（部品生産を担う）コンポーネント側からソニー・コンピュータエンタテインメントにコストダウンの提案もあり、緊密に活動している」としている。ただ、具体的なコスト削減幅などは示さなかった。

▼グッドウィル<4723>、新株予約権発行条件を決定・手取概算額は160.5億円
グッドウィル・グループは６日、６月２５日に決議したドイツ銀ロンドン支店を割当先とする新株予約権４０万個の発行について条件などを決定し、普通株式の終値で試算した手取概算額が１６０億５０００万円になると発表した。６月２５日時点での概算額は約２００億円だった。このスキームは、「最低資本調達金額保証型」ファイナンス（ＦＢＦ：フロアード・ブロック・ファイナンス）と呼ばれ、条件決定日の終値の６０％を最低価格として資金調達額が保障される。新株予約権の払込金額の総額は１０２億円、当初行使価額は１万７０００円になるという。申し込み期日は７月１０日。仮に行使期間（３カ月以内）に株価が決定価格の６０％以下に下落しても６０％分は最低保証される。また７月１１日以降に行使価額の修正が行われ、株価によっては調達金額が６０％分を上回る。資金使途としては今中間期に減少した自己資本の一部を充実させ、国内外の人材ビジネス部門の運転資金としても使用するとしている。

▼小林洋行に43営業日の受託業務停止命令＝経産・農水省
経済産業省と農林水産省は６日、小林洋行<8742>に対する検査の結果、商品取引事故の組織的隠ぺいや不当な顧客勧誘などがあった事実が判明したことから、商品取引の受託業務を４３営業日停止する行政処分を出したと発表した。小林洋行への検査の結果、１）多数の商品取引事故が発生していた事実を組織的に隠ぺい、２）顧客に利益が出ることが確実であると誤認させるような勧誘・顧客の指示のない商品取引の委託、３）勧誘を希望しない顧客への再勧誘――などの事実が認められた。経産省・農水省は、これらが商品取引法に違反していると認め、小林洋行に対して、７月１７日から９月１３日まで、取引決済の結了など一部の例外を除き、商品取引受託業務を停止するよう命じた。さらに業務改善命令も出し、責任の所在の明確化や商品取引事故の発生原因の調査、法令順守と内部管理体制の充実などの措置を８月５日までに講じるよう求めた。

△板硝子<5202>が今期純利益を上方修正、豪・ＮＺ事業の全株譲渡で特別益250―300億円
日本板硝子は６日、２００８年３月期の連結業績予想を上方修正し、当期純利益が３５０億円―４５０億円になると発表した。従来予想は１５０億円。子会社の英ピルキントン社のオーストラリア・ニュージーランド事業を譲渡したことで特別利益を計上するため。特別利益は２５０―３５０億円になる見込み。板硝子は６月２９日、ピルキントンの完全子会社で、オーストラリア事業とニュージーランド事業を統括する持ち株会社の全株を豪州のＣＳＲ(CSR.AX: 株価, 企業情報, レポート)に売却した。売却額は約７００億円だったが、売却益の見込み額は、簿価の確定を調整しているため、２５０―３５０億円と幅を持たせて公表した。

△きちり<3082>は初日値付かず、34.1万円買い気配で終了

△京都銀<8369>が堅調、保有する任天堂<7974>株の含み益拡大
京都銀行が堅調、連日の年初来高値更新となっている。任天堂株が急上昇していることから、任天堂の第３位の大株主である同行の含み益拡大を材料視している。村田製作所<6981>、京セラ<6971>など「京都の有力ハイテク企業の大株主であることも思惑材料」（準大手証券）になっている。

■プラズマ新工場建設は秋に判断＝パイオニア<6773>
パイオニアの須藤民彦社長は６日、ロイターのインタビューに応じ、山梨県南アルプス市に計画していたプラズマテレビの新工場建設を判断する時期について「９月か１０月に決める」と述べた。着工に踏み切るかどうかについては最終判断はしていないが、「やるという意思で（建設用地を）買った」などと語り、建設に意欲をにじませた。同社は、昨年のクリスマス商戦での薄型テレビの急速な価格下落を受けて、今年１月にプラズマテレビの新工場着工の判断を先送りすることを決めた。須藤社長は、判断時期について、「以前は『遅くとも年末』としていたが、それでは遅い」と述べた。一方、プラズマテレビ事業から撤退する可能性は否定した。着工の是非について須藤社長は、「（着工の）アクセルを踏むか踏まないかのプランは両方考えている」とした。その一方で、「『（既存設備を）改造しながらやればいい』という人もいるが、個人的にはそれも難しいかなと感じている」と語り、いずれ設備増強は必要になるとの認識を示した。仮に新工場の建設を着工した場合、稼動は２００９年春頃になるという。プラズマ陣営では、松下電器産業<6752.T>と日立製作所<6501.T>が超大型サイズのプラズマテレビを相互供給すると５月に発表。パイオニアも、かねて他社との提携を模索する姿勢を示してきた。ただ、須藤社長は、工場を共同出資するなど生産レベルに踏み込んだ形の提携は、プラズマ各社のパネルの製造方式の違いや映像作りのノウハウの交換などが難しいなどの理由で、「なかなかうまいストーリーが描けない」と語った。
０９年３月に連結営業収入９５００億円、同営業利益３００億円以上とする中期事業目標について、同社長は「（達成が）１年ぐらい遅れるというイメージ」だと語った。プラズマテレビを中核とするホームエレクトロニクス事業の営業損益が黒字化する時期については、「０８年３月期の赤字（予想＝８０億円）が急に黒字転換する絵は描けない。（黒字化は）０９年３月期以降にならざるを得ない」と述べた。同社長はまた、パイオニアが地方銀行などに株式持ち合いを要請していることを明らかにした。工場が立地する地域金融機関などが対象で、了解を得られそうな感触だという。同業他社や取引先などとの株式持ち合いは進めていないという。国内のＡＶ（オーディオ・ビジュアル）機器業界では、日本ビクター<6792.T>がケンウッド<6765.T>との経営統合に動くなど、再編の動きも表面化している。こうした動きについて須藤社長は、「会社同士の事業統合は簡単ではないと思っている。ただ、顧客の要望に１社単独で答えるのは難しいので、他社といろいろな形で助け合うことができれば積極的にやるべきだと思っている」などと語った。

■楽天<4755>、ＴＢＳ<9401>の会計帳簿閲覧求め東京地裁に提訴
楽天は６日、ＴＢＳに会計帳簿の閲覧・謄写を求めるため、東京地方裁判所に提訴したと発表した。開示を求めているのは、２００５年４月１日以降、ＴＢＳが保有する投資有価証券の明細を記載した有価証券台帳など。ＴＢＳが行った安定株主工作の一環としての有価証券取得に違法性や不当性がなかったかどうかについて調査することが目的、としている。楽天は、業務提携や経営統合の提案を行った２００５年１０月１３日以降、ＴＢＳが行った投資有価証券取得のための支出が巨額にのぼっており、業務提携の協議を行う一方で安定株主工作のために巨額の有価証券取得を進めた疑いがあると指摘している。楽天は、６月６日に会計帳簿の閲覧を求める仮処分を東京地裁に申し立てたが却下。１８日には東京高裁に即時抗告したが、２７日に棄却されている。

▼帝国電機<6333>、第三者割当増資の発行株数を10万株で確定
帝国電機は６日、５月３０日に決議した１０万株を上限とする第三者割当増資について、割当先より発行予定株式数の全部につき申し込みがあり、発行新株式数を１０万株で確定したと発表した。増資後の発行済株式総数は、９４５万００６９株となる。同社は５月３０日に、７０万株の公募増資を行うと発表した。あわせて１０万株を上限とするオーバーアロットメント（ＯＡ）による売り出しも実施するほか、これに関連して１０万株を上限とする第三者割当増資も行うと発表していた。これらの増資による手取り調達額は最大で約１８億５０００万円。設備投資や子会社への融資、借入金の返済などに充当する。

△東レ<3402>の炭素繊維、2010年以降は基幹事業に
東レの複合材料事業本部長、上浦正義専務は６日　ロイターのインタビューに応じ、炭素繊維事業は、売上高営業利益率２０％程度を維持しながら、積極的に投資していく姿勢を示した。拡大する航空機用途では、８日にロールアウトするボーイングの７８７型機に続き、エアバスのＡ３５０型機についても、炭素繊維樹脂含浸シート（プリプレグ）の供給メーカーとして参加を目指したい、との意向を示した。
現在行っている設備増強は、２００８―２００９年に立ち上がってくる。上浦専務は「２０１０年以降から東レの基幹のひとつになってくる」と述べ、事業の広がりに自信を示した。世界最大の航空機メーカーである米ボーイングが開発していた次世代中型機「７８７ドリームライナー」の１号機が８日（日本時間９日）にロールアウトする。ボーイングによると、６月１９日時点で受注数は４５社から６３４機にのぼっており「想定以上の速さで受注がきている」（業界関係者）という。７８７型機は、機体に占める炭素繊維のコンポジット化比率が５０％と高く、１機あたり３０トンの炭素繊維（炭素繊維強化樹脂は約３５トン）を使う。これは、従来機の５倍にのぼる。従来機種に比べて軽量化が実現でき、燃料価格高騰が続く中で、燃費効率を２０％改善できる点が評価されている。
東レはボーイングとの間で、２０２１年までの１６年間にわたり、７８７型機向け炭素繊維、炭素繊維樹脂含浸シートのプリプレグを独占供給する契約を結んでいる。東レは、現在、７８７型機の生産のために、８カ国、１５社に向けて、炭素繊維とプリプレグを供給している。炭素繊維は１万３１００トンの生産能力を有しているが、現在、日米仏で４８００トンの設備増強を計画しており、２００８年１２月には１万７９００トンの供給体制となる。
プリプレグは、現在２２２０万平方メートルの生産能力を０９年１月に３３８０万平方メートルに高める。Ｂ７８７については、月間１０機、年間１２０機分の供給を想定しており「この体制でカバーできる」という。ただ、現在の受注状況を受けて「ボーイングは月１０機の当初計画の生産能力を１４機まで引き上げる可能性がある」（ＵＢＳ証券シニアアナリスト・村松高明氏）という見方が強い。その場合、東レも「工事は２年弱でできる。２０１１年以降に増産できる体制として、追加投資を行うことを検討していきたい」としている。
素材供給メーカーなどの選定作業に入っているエアバスのＡ３５０は「今、試験中。東レも積極的にプリプレグでの参加を目指したい」と述べ、プリプレグメーカー向けの炭素繊維供給ではなく、プリプレグの供給として参加したいとの意向を示した。先行機のＡ３８０には、炭素繊維のみを供給している。また、７８７型機で５０％となった航空機での炭素繊維使用比率も「将来的には６０％程度まで上がる可能性がある」と述べ、航空機における炭素繊維の使用量拡大の方向は変わらないとの考えを示した。日米仏の３極体制は「２０１２年までは現在の体制で拡大し、今の工場の敷地が一杯になり、企業規模として限界に来れば次（の場所）を考える」と語った。東レは、２００６年度以降５年間で６０００億円の設備投資を計画。そのうち、３０００億円を炭素繊維を含む戦略的拡大事業・戦略的育成事業に傾斜配分する考えだ。ただ「航空機だけでなく、産業向けの炭素繊維も伸びており、炭素繊維がけん引する形で投資計画も膨らんでくるだろう」との見通しを示した。炭素繊維向けには、２００４年から１２００億円という高水準な設備投資を実施。現在、５カ所で増設工事をしているという。
売上高営業利益率は、２００７年３月期の２６％から０８年３月期は２２％に低下する見通しだが「利益の伸びがスローダウンしているのは、大きな設備投資をしているため」と説明している。売上高営業利益率については「２０％程度が維持できれば、設備投資もできる」と述べた。２０１０年近傍には売上高１兆８０００億円、営業利益１５００億円という中期経営計画を持っているが「今の設備投資がすべて動くようになると、（炭素繊維複合材料は）急拡大する。売上高は１６００億円程度になり、２０１０年以降から東レの基幹のひとつになってくる」とした。　
炭素繊維は、鉄の４分の１の軽さ、比強度は鉄の１０倍、錆びないなどの特徴がある。衝撃に対する強さや燃費の良さが求められる自動車には、炭素繊維が使用される余地が極めて大きいと言える。例えば、１００万台の自動車が１０キログラムの炭素繊維を使えば、１万トンになる。現在、世界の生産量が２万８０００トン（２００６年）であることを考えると、大きな市場だ。上浦専務は「今は超高級車で試験的に使っている段階。軽くなるという性能面と、加工コストが高いという部分で経済効果をどう考えるかだ」と指摘したうえで「テストの評価が終わり、２０１０年以降、伸びてくるだろう」との見通しを示した。

▼鳥取銀行<8383>に業務改善命令、顧客預金の着服など不祥事5件
中国財務局は６日、鳥取銀行に対し、複数の営業店で顧客預金を着服するなどの不祥事が２００５年９月から２００７年１月にかけて５件と頻発したことを受けて、法令順守の内部管理体制に問題があると認め、業務改善命令を出したと発表した。鳥取銀に対しては、内部管理体制の充実・強化のため、８月３日までに業務改善計画を提出し、以後、改善計画の完了まで実施状況を３カ月ごとに報告することを求めた。同行は２００５年９月に、島根県内の支店で支店長代理が顧客から預かった投資信託の購入資金９０万円を着服したのをはじめ、２００６年２月には女性事務員が顧客の口座から４７万円を不正出金して着服。また、２００７年１月には、外交担当者が不正着服した預金の穴埋めに他口座を流用して６６０２万円の被害額を出すなど、合計５件・５人の不祥事が頻発していた。鳥取銀によると、不祥事に関わった５人は全員解雇しており被害額は当事者や家族により全額弁済しているという。
（ロイター）

△ベルパーク<9441> 携帯電話の契約数が手がかり材料となっているようだ。
先ほど発表された6月の携帯電話契約数では、ソフトバンクモバイルが純増数で2ヶ月連続してトップとなっている。そのため、ソフトバンクモバイル系携帯販社のベルパークにも物色の矛先が向かっているもよう。

△扶桑化学<4368> 続伸、連日で上場来高値を更新。
新光証券が4日付で投資判断を新規に「1」としたことで上昇基調に弾み、本日は一段高となっている。前日は約1年半年ぶりに上場来高値を更新しており、チャート面での関心も高まっているようだ。

△スター・マイカ<3230> コスモ証券では、投資判断を新規に「B+」としたようだ。
ＰＥＲは今期の予想ベースで24.2倍だが、来期も大幅な増益が予想されると。来期の予想ベースでのＰＥＲは16.2倍であり、割安感があるとしている。

△富通ゼ<6755> 大幅反発で6月18日の高値を更新。
海外でエアコンの引き合いが強く、「上半期の売上高は前年比20％以上伸びる」との社長コメントが伝わっている。業績の上ぶれ期待が高まるとともに、あらためてシーズンストックとしての位置づけが高まる状況ともなっているもようだ。

▼電力株---全面安、長期金利上昇などで
電力株本日は全面安の展開、業種別騰落率でも電力・ガス業は下落率のトップになっている。長期金利の上昇が嫌気されている格好、金利負担の増加などファンダメンタルズ面に対する懸念のほか、配当利回り妙味の後退などにもつながる状況。また、一時はＭ＆Ａセクターとして期待もされていたが、全般的なアクティビストファンドの劣勢で、こうした期待感も後退する格好のようだ。
（フィスコ）

△旭化学<7928>が反発、順調な第３四半期業績を発表
旭化学工業が反発。一時４０円高の９９１円まで買われている。５日に発表した今０７年８月期第３四半期業績が好感された。同社はプラスチック製品メーカーで、値幅制限がないマーケットメイク銘柄。連結経常利益は前年同期比６５．１％増の４億５６００万円となった。通期予想５億８０００万円（前期比４７．５％増）に対する進ちょく率は７８．６％。主力の電動工具、自動車分野で需要が安定して拡大中で、原材料の高騰も製品価格への転嫁でこなしている。引き続き「足元も順調で、当初の予想を少し上ブレて推移している」（広報担当）という。株価は業績への期待を反映して目先も上げそうだ。予想ＰＥＲ８倍と割安感が強い。

△ＤｅＮＡ<2432>に上昇期待、ゴールドマン証は「買い推奨」に
ディー・エヌ・エー（ＤｅＮＡ）が高値顔合わせで、一時４６万４０００円まで上げた。高成長が期待されるインターネット関連株として改めて注目を集めている。インターネット・オークションサイト「ビッダーズ」運営のほか、携帯電話オークションサイト「モバオク」およびゲーム＆コミュニティーサービス「モバゲータウン」運営などモバイル事業を手掛ける。特にモバゲータウンは昨年２月サービス開始で、今年６月には早くも会員数が６０３万人（前月比５７万人増）と急拡大。月間ページビューも１００億を超え、これらを背景とした広告、アバター事業が同社の成長をけん引している。７月２６日、今０８年３月期第１四半期決算を発表する予定。足元の好調を受け、株価は右肩上がりの展開。６日付でゴールドマン・サックス証券が「買い推奨」、目標株価５３万円とするなど、アナリストの注目も高まっており、今後の上昇期待も大きいとの見方が出ている。

△ウィズ<7835>が急反発、今期の業績回復を好感
玩具の企画・開発のウィズが急反発。９０００円高の１８万７０００円で引けた。５日に前０７年５月期決算を発表した。今期連結経常利益は５億円で、前期比７２％増と高成長を見込む。人気キャラクター「たまごっち」「プリキュア」関連製品の売上増に加えて、オリジナル製品の拡充も図る。

▼わらべや<2918>が反落、第１四半期連結決算の中間予想進ちょく率は５０％台割れ
わらべや日洋が２６円安の１６０１円と反落。５日に発表された今０８年２月期第１四半期連結決算の中間予想進ちょく率が５０％台割れとなったことが響いた。ただ、予想１株利益で弾いたＰＥＲは１３倍台にとどまって割安感が顕著なだけに、押し目は積極的に拾っておきたい。同社の第１四半期連結決算は前年同期比６．６％の増収に対して１．０％の営業減益となった。経常利益は３．６％増益、純利益は２２．０％増益。地域特性を踏まえた新商品の開発に努めたほか、コストダウンや旗艦工場の東京工場を稼働（４月１日）させて効率的な生産体制を整えたが、食材の値上がりや物流コストの上昇、さらには新工場の立ち上げ費用負担が響いた。中間予想進ちょく率は経常利益で４９．６％、純利益で４６．８％となるが、第２四半期以降は東京工場の稼働効果が表面化してくる見通し。

△日化薬<4272>が続伸、色素増感型太陽電池が材料視される
日本化薬が続伸。通常のシリコン系太陽電池と異なる、色素増感型太陽電池を開発中で、その点が材料視されているもようだ。色素増感型はフィルム状への成型が可能であるほか、製造コストが安い利点があるという。前０７年５月期の連結営業利益は１３５億円、前々期比２％増にとどまったが、今期は１５５億円、前期比１４％の２ケタ増益を会社目標に掲げている。株価は６月初旬以降、上昇基調。一目均衡表（日足）では抵抗帯「雲」を上に抜けたばかりで新展開が期待できそうだ。配当は連結最終利益の４０％程度を中期的目標に打ち出している。今期の連結最終利益予想は９５億円、前期比４３％の高い伸びを見込んでいる。

△リンクセオリ<3373>が続伸、月次売上受け業績回復色強まる
リンク・セオリー・ホールディングスが４０００円高の１５万８０００円と続伸。業績回復を好感する動きとなりつつある。５日に６月の月次売上動向を発表。全店ベースが前年同月比６．１％増と今年１月以来のプラス浮上。既存店売上高は同１．５％減とまだマイナスだが、５月の５．６％減、４月の６．６％減からの回復色が強い。「今期限定の流行を追う戦略が奏功している」（ＩＲチーム）といい、商品別ではワンピースやブラウスが好調。海外も北米の好調が続いているほか、欧州の立て直しも進ちょくしている。株価は大底圏から離脱の動き。日足チャートは６日に２５日線と７５日移動平均線のゴールデンクロスを達成し、出直り基調を強めていきそうだ。

△三菱ケミＨＤ<4188>が後場買われる、九州大との脳梗塞バイオマーカー共同研究開始を好感
三菱ケミカルホールディングスが後場買われた。２１円高の１１４１円で高値引け。九州大学らと脳梗塞（こうそく）関連バイオマーカーの解析などに関する共同研究を開始すると発表し、好感された。九州大学が持つ脳卒中への知見が研究のベースとなる。同社はグループ内に製薬の三菱ウェルファーマと診断検査などの三菱化学メディエンスがあり、脳梗塞関連の研究に注力している。今回の共同研究による新たな脳梗塞の予防・治療方法の開発に期待を掛ける。

△ＴＯＷＡ<6315>が新値追い、半導体製造装置の販売統計が刺激に
ＴＯＷＡが７日続伸。６７円高の１２３２円まで買われ、連日の年初来高値更新。半導体製造の後工程で使用される半導体封止装置の最大手で、この日は、５日に業界団体の日本半導体製造装置協会が発表した日本製半導体製造装置の販売予測で、０７年度が前年度比１０．５％増、０８年度が同１１．５％増と２ケタ成長が継続する見通しにあり、連想が働いている。足元の業績も好調そのもの。受注の好調から、今０８年３月期の会社側予想連結経常利益１７億円（前期比３１％増）は最低線。早ければ、第１四半期（４～６月）決算段階での上ブレが有望視される。このため、目先はさらなる上値を試す展開が期待できそうだ。
（株式新聞ダイジェスト）

▼大手流通株が安い、安倍首相が消費税引き上げに言及
イオン<8267>が一時、前日比55円（2.38％）安の2255円まで下落、セブン＆アイ・ホールディングス<3382>が一時、前日比60円（1.67％）安の3540円まで下落するなど大手流通株が安い。前日５日夜に放送された日本テレビのニュース番組で安倍晋三首相が「私たちは秋に抜本的な税制改正を行う。消費税を上げないなんてひと言も言っていない」と発言したことが懸念材料となったものと見られている。仮に消費税が引き上げられた場合には消費動向を通じてこれら国内景気にも大きな影響を与えることともなりそうだ。

△安川電機<6506>が年初来最高値更新、ロボットによる小荷物仕分け作業システムを開発
安川電機が一時、前日比43円（2.85％）高の1552円まで上昇して、株価は連日の年初来最高値更新となった。三井物産<8031>や小型仕分け装置メーカーのホクショーなどと共同でロボットによる小荷物仕分け作業システムを開発したと発表したことが買い手掛かりとなったようだ。このシステムはメール便、アパレル等の小荷物の仕分け作業などに利用可能で、これまで製造業が中心だった産業用ロボットの物流現場への導入への布石になるものと期待を集めている。今後は、安川電機は、ロボットの機能強化、作業可能領域の拡大を目指し、ホクショーは、ロボットとの親和性を高めた物流システムの構築を進め、三井物産は、レンタル／リースの仕組みに操作支援、保守点検サービスを加えた導入支援プログラムを構築し、３社共同で物流分野におけるロボット導入を進める予定としている。
（テクノバーン）