2011/07/05 株式クロージングコメント
CLUB Fisco　2011年07月05日15時57分
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■出遅れ銘柄への物色が強まる

　日経平均は小幅ながらも6営業日続伸。7.37円高の9972.46円（出来高概算18億2000万株）で取引を終えた。一時9995.17円と1万円に迫る局面もみられたが届かず、結局は前日終値を挟んだ50円程度の狭いレンジ取引が続いた。4日の米国市場が独立記念日の祝日で休場となるなか、手掛かり材料に欠ける状況。直近のリバウンド基調、前日の日経平均1万円回復によって、利益確定の動きが出やすいところでもあった。また、中国では今週末にも利上げが実施されるとの見方や、ムーディーズが中国の銀行格付け見通しの引き下げを示唆したことも手掛けづらくさせた。

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[2回]

　東証1部の騰落銘柄は、値上がり669に対して値下がり824、変わらず176。規模別指数では小型株指数のみがマイナスだった。マザーズ指数も下げており、中小型株への利益確定の動きが続いているようである。一方、TOPIXは5/2戻り高値を突破し、4/4以来の水準を回復。銀行など金融セクターを中心とした内需系の出遅れ銘柄への見直す動きが強まっており、これを反映した格好であろう。
　連休明けの米国市場の動向次第の面はあろうが、中国の利上げへの警戒もくすぶるなか、全体としては膠着相場が続きそうである。また、現在の保ち合いレンジからの積極的な上値追いの展開が期待しづらいなか、リターン・リバーサルの動きが明確に表れており、この流れに沿った物色が続くと考えられる。
（村瀬智一）