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2011 07,02 10:00 |
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【日本株週間展望】3週ぶり反落へ、内外景気を警戒-欧州も未解決 7月1週(4-8日)の日本株相場は、3週ぶりに反落しそう。切迫したギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念はひとまず後退したが、ユーロ圏財政問題の抜本的解決にはつながらないとの見方が大勢だ。米国や中国経済の動向にも不透明感が強い上、国内では7月から始まった電力使用制限の影響も警戒される。 米銀モルガン・スタンレーのマクロチームヘッド、ステファン・メトラー氏は「市場は現在、重要な問題として4つの点に注目している」と強調。米経済の行方、中国経済の動向、金融規制改革、欧州・ギリシャ情勢で、欧州問題については「まだ、ソブリン債務危機のコンテイジョン(伝染)を未然に防ぐ上で、必要なファイアウオールを構築できていない」とみている。 ユーロ圏で初のデフォルト回避に取り組むギリシャで6月30日、議会が前日可決した財政緊縮策を実施に移す法案を承認。パパンドレウ首相は、増税や資産売却を含む780億ユーロ規模の財政健全化策の実行が可能になり、欧州連合(EU)からの支援継続に道筋を開いた。 ただ、HSBCグローバル・アセット・マネジメントのマクロ・投資戦略グローバル責任者、フィリップ・プール氏は「問題を先送りしているだけ。政府の市場からの資金調達は容易でなく、自国通貨安を通じた物価や賃金の調整ができない。解決は難しく、かなり長い期間が必要だ」と指摘している。 ギリシャのベニゼロス財務相は3日と11日に開かれるユーロ圏財務相会合で、金融機関を巻き込む第2次救済パッケージの取りまとめる交渉に臨む。ギリシャを中心とした欧州債務問題はなお不安定な状況を強いられそうだ。ギリシャ国債の保証コストを示すCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)スプレッドは、5年以内のデフォルト確率8割以上を示した6月27日の過去最高値2421ベーシスポイントから足元反落したが、歴史的高水準にある状況に変化はない。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
さえぬ米国、中国インフレへの懸念 日本から見れば、世界の投資家心理に大きな影響力を持つ欧州問題に加え、経済面で関係性の深い米国、中国の景気動向も気掛かりだ。米国では6月末で金融の量的緩和第2弾(QE2)が終了した。政策当局は引き続き緩和姿勢を維持する意向だが、金融面からの支援効果がやや薄らぐ中、同国景気が早期に強く浮上できるかどうかは見えづらい。 米景気は「去年の同時期のようにソフトパッチ(一時的軟化局面)の状態。弱いのは在庫調整が進行しているためで、景気は後退せず、低水準もしくは緩やかな成長は続くだろう」と、HSBCのプール氏。さえない米マクロ統計に対する投資家のストレスは続くとみられる。 中国の引き締め観測 一方、中国については「温家宝首相のインフレ抑制発言をきっかけに株価は戻しているが、豚肉の値上がりなどが深刻で、CPI(消費者物価)6.5%上昇という話も出てきている。CPI発表に合わせて利上げに踏み切る可能性もあり、予断は許さない」と指摘するのは、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の投資情報部長、藤戸則弘氏だ。 中国の申銀万国証券は、6月のCPI発表が予定されている7月15日前後に、中国人民銀行(中央銀行)が利上げを実施することもあり得るとみている。5月のCPI上昇率は5.5%で、政府の年間目標である4%を上回り、2008年以来の高水準だった。金融引き締め観測が強まった場合、日本の機械、精密機器など中国関連業種、銘柄への売りが広がる可能性もある。 6月4週のTOPIXは前週末比2.5%高の853.86で終了し、日経平均株価は2%高の9868円と2週連続で上昇。6月月間ではTOPIX、日経平均ともプラス1.3%と、プラス1.1%のドイツ、マイナスの米国やフランス、英国を抑え、先進国で最も良かった。東日本大震災後の企業の生産体制、サプライチェーンが復旧し、過度な業績懸念が後退したほか、需給面でも「6月は株主総会を控え、『上げ賛成』の国内事業法人、金融法人が売りを手控えていた」と藤戸氏は言う。 好調の6月終わる、電力制限影響など見極めへ ただ同氏は、国内法人が今後「実需の売りを出してこよう。以前のような外国人買いの勢いもなく、日経平均の3月月中平均9852円を考えれば、ここから上を買う投資家は見当たらない。日経平均が真空地帯を200円、300円上げていくことは想定しづらい」とみている。東京証券取引所が毎週公表する投資部門別売買動向によれば、海外投資家は6月4週まで、10カ月ぶりとなる3週連続の売り越しだった。 国内経済も、震災直後のショックから立ち直りつつある半面、7月から東京電力、東北電力管内で実に第1次オイルショック時以来、37年ぶりとなる大口需要家を対象にした電力使用制限令が政府から発動された。気温が日増しに上昇する中での国民的な節電運動は、家電や衣料など一部消費に刺激を与えているものの、工場稼働が制約を受ける点などの影響は未知数。原子力発電所の停止で電力供給力に限界があるだけに、計画停電の再実施にも不安が残る現状だ。 第1週の日本株に影響を与えそうな材料は、国内では経済統計で7日に5月の機械受注、8日に6月の景気ウオッチャー調査が発表予定。また、2月本決算の小売企業にとっては第1四半期(3-5月)業績の開示期に入り、5日にはローソン、6日にイオン、7日にセブン&アイ・ホールディングス、8日に良品計画などを控える。海外では、週末8日に米国で6月の雇用統計が発表される。 【市場関係者の見方】 ●SMBC日興証券・国際市場分析部の河田剛部長 ●イワイリサーチセンター長の有沢正一氏 ●立花証券の平野憲一執行役員 記事:東京 院去 信太郎 Shintaro Inkyo ■□━━━━・・・・・‥‥‥……………………………… もし来週、一旦の軽い調整が入るとすれば、 「幸福の中で消えていく」が、 PR |
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