2011/07/01 株式クロージングコメント
CLUB Fisco　2011年07月01日16時47分
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■先高期待は日々高まるが、上値追いには慎重姿勢

　日経平均は4日続伸。51.98円高の9868.07円（出来高概算16億7000万株）で取引を終えた。ギリシャ財政問題への懸念後退、予想を上回る経済指標を好感した米国株高の流れを受け、日経平均は寄り付き直後に一時9900.57円と、ザラバベースでは5月11日以来となる9900円に乗せた。しかし、その後はこれまで同様、膠着感の強い相場展開が続き、日中値幅は50円程度だった。しかし、今晩の米ISM製造業景気指数を控え、これを見極めたいとのムードがあったなかでは、終日底堅い展開と受け止められよう。

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　日経平均は先週からの戻り相場によって、保ち合いレンジの下限から上限を捉えた。やれやれの売りも出やすいところだが、3月末以降から続く保ち合いを上放れるようだと、一段とリバウンド基調が強まる可能性はある。しかし、今日の膠着を見る限りでは、外部環境次第の面が大きい。その外部不安が日々解消されるなか、国内政局問題が進展しないなかで保ち合いを上放れる理由に欠ける面はある。政府の電力使用制限令の発動による経済への影響も表面化してくる懸念もある。先高期待が高まるものの上値追いには慎重姿勢となり、それ故に出遅れセクター・銘柄を中心とした物色に向かわせることになる。結果、全体としては高値保ち合いの相場を余儀なくされそうだ。
（村瀬智一）