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2011 06,04 14:42 |
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【日本株週間展望】反発へ、米景気や過度の欧州警戒後退-政局注視 6月第2週(6-10日)の日本株相場は反発が予想される。米国の景気鈍化や欧州の債務問題に対する警戒を足元の株価が織り込みつつあり、行き過ぎた警戒がいったんは和らぎそう。一方、国内政局の混迷を受け、震災復興や今年度予算の執行を裏付ける重要法案の動向は、株価を左右する可能性がある。 大和住銀投信投資顧問の門司総一郎投資戦略部長は、「株価にポジティブな材料はないが、ガソリン価格は下落傾向にあるほか、ギリシャ問題は当面の峠を越えるような状況にある」と指摘。東日本大震災後のレンジ相場の下限近辺から、小幅の戻りを予想している。 第1週のTOPIXは前週比1%安の816.57ポイントで終えた。下落は4週連続。業種別では米国販売の不透明感から輸送用機器が売られ、パルプ・紙や繊維、鉄鋼などの素材株、保険や銀行などの下げが大きかった。 米国の景気鈍化を確認する経済指標が相次いでいる。米供給管理協会(ISM)が1日発表した5月の製造業景況指数は53.5と、前月の60.4から低下し、2009年9月以来の低水準となった。ドイチェ・バンク・セキュリティーズのシニアエコノミスト、カール・リッカドンナ氏は、エネルギー価格の上昇や欧州の債務危機リスクを挙げ、「さまざまな向かい風が合わさって、景気に打撃を与えている」と指摘する。 また、オートマティック・データ・プロセッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズの集計調査による5月の米民間部門の雇用者数や5月の米消費者信頼感指数もエコノミスト予想を下回る結果だった。米国は6月末に量的緩和第2弾(QE2)の終了を控えているだけに、景気指標の悪化は米国株の上値を抑えやすくなっている。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
米政策期待、ガソリン反落支え もっとも、5月の重要統計の発表は6月1週の雇用統計でほぼ一巡し、第2週は少ない。米S&P500種株価指数は5月2日高値からの調整で、景気指標悪化による株価への織り込みが進んだ。また「失業率や住宅価格の回復基調が崩れそうなら、米連邦準備制度理事会(FRB)のサポートが予想されるという安心感がマーケットにある」と、アムンディ・ジャパンの高野雅永チーフストラテジストは言う。 さらに、米国エネルギー情報局発表のガソリン小売価格は、5月9日時点のガロン当たり3.907ドルをピークに、同30日の3.741ドルまで3週連続下落。ニューヨーク原油先物7月限は1バレル=100ドルで上値が重くなっており、大和住銀の門司氏は「先物100ドル割れなら、小売価格は3.3ドルまで下がるだろう」と予測。米景気に対して楽観視はできないが、懸念がいったん和らぐ可能性がありそうだ。 米景気とともに不透明感が強かった欧州財務問題についても、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)が、ギリシャ救済第2弾の合意に向け、同国が計画する780億ユーロ相当の国家資産売却と財政緊縮策の審査を3日にも終える見通し。ギリシャのペタロティス首相報道官は2日、同審査について「大きな障害はない」と述べている。 空売りは極端な弱気心理映す TOPIXは5月24日に812.52と、3月下旬からの株価レンジ810-870の下限まで到達。その後の上げも限定されている。こうした投資家心理が弱気に傾いている象徴の一つは、東証1部・2部・マザーズ合計の空売り集計(売買代金に占める信用の空売り比率)。2日に34.8%と、東京証券取引所が日次ベースの公表を開始した08年10月以降の最高を記録した。同指標の極端な振れは、弱気心理を株価がかなり織り込んだことを示している。 東証1部の株価純資産倍率(PBR)は2日時点で1.02倍と低位にあり、2日の下落場面では日本銀行が指数連動型上場投資信託(ETF)を201億円買い入れた。バリュエーションや需給面からは下支えされやすく、過度の不安後退は弱気に振れた心理の反転につながる可能性がある。 戻りも限定、政治評価に両面性 ただ、株価の戻り幅は限定される公算が大きそうだ。第一生命株式部・国内株式グループの伊藤弘康次長は、現在の相場環境は海外では欧州財務問題、景気減速懸念の米国や新興国、国内では原子力発電所事故や政治混乱など不透明要因が多いとし、「安心してリスクを取る状況にはない」と言う。行き過ぎた懸念が後退する場面はあっても、懸念が完全に払しょくする状況にはないとみられる。 混迷する政局動向には、なお注意が必要だ。菅直人首相は2日、震災の復旧・復興と東京電力福島第1原発事故への対応で一定のめどがつけば、退陣する意向を示した。市場では、仮に早期退陣となり、2次補正予算の成立が前倒しとなれば株価にプラスに働くとみる向きが多い。一方、内閣不信任案の否決にもつながった首相の条件付き辞意も、退陣時期をめぐる認識でその後党内では食い違いが出ている。 野村証券金融経済研究所の岩澤誠一郎チーフ・ストラテジストは、菅首相の退陣表明について、現行の経済政策が継続される見込みである以上、基本的に株式市場への影響は限定的と分析。ただ、近い将来に予想される新政権は現政権に比べ、「より安定度が高くなるという意味ではプラス」とみる半面、新政権が早過ぎる消費税増税を打ち出すようであれば、売り材料になる可能性が強い」との認識を示した。 このほか、第2週は米国で8日にベージュブック(地区連銀経済報告)、9日に4月の貿易収支、欧州では9日に欧州中央銀行(ECB)定例政策委員会が予定されている。国内では8日に5月の景気ウオッチャー調査、9日に5月工作機械受注、10日に日経225先物オプション6月限の特別清算値(SQ)算出などがある。 【市場関係者の当面の日本株見解】 ●SMBC日興証券国際市場分析部の河田剛部長 ●みずほ証券エクイティ調査部の三浦豊シニアテクニカルアナリスト ●十字屋証券投資情報室の岡本征良氏 記事:東京 長谷川敏郎 Toshiro Hasegawa ■□━━━━・・・・・‥‥‥……………………………… ・・・って事で一旦はカラ売り踏み上げ相場ですね。 PR |
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