2011/04/19 株式クロージングコメント
CLUB Fisco　2011年04月19日15時35分
http://market.fisco.co.jp/update/comment/s_comment.jsp

■トレンド悪化、失望が織り込まれたインテルが頼り

　日経平均は下落。115.62円安の9441.03円（出来高概算18億6000万株）と、終値ベースでは3月29日以来の9500円を下回って取引を終えている。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズが、米国債の格付け見通しを「ネガティブ」に変更し、これを受けた米国市場の大幅な下げが嫌気された。幅広い銘柄が値を下げる格好となり、日経平均は寄り付き段階であっさり9500円を割り込んだ。前引け間際には一時9405.19円と9400円割れが意識される水準まで下げ、後場に入り下げ渋る場面もみられたが、前場の価格レンジ内での膠着が続いた。

興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック！

[1回]

　米テキサスインスツルメンツの時間外の弱い値動きによって、今晩のインテルの決算に対する警戒感もくすぶっている。日本の震災の影響によって慎重な見通しなどが警戒されており、これを見極めたいムードに。
　日経平均は膠着ながらも、直近の保ち合いを下放れる格好となった。一目均衡表では切り下がりをみせた雲が9530-9560円辺りに位置している。現時点では雲を突破できずに、雲下限が上値抵抗線として意識されやすい状況であり、目先的には9000円前半へ。
　来週からは日本企業の決算発表が本格化するほか、ゴールデンウィークに入るため機関投資家の動きは鈍るであろう。そのため、中小型株や仕手系色の強い材料株など、個人投資家主導の銘柄での短期的な商いが中心になりやすい。
失望が織り込まれている米インテルの決算がポジティブサプライズとなれば、気配は変りそうだが。
（村瀬智一）