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2011 03,19 14:07 |
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明日の戦略-協調介入で大幅反発 来週も原発問題が焦点に 18日の東京市場は大幅反発。協調介入を手掛かりに終日堅調に推移した。全業種が上昇し、特に鉱業、非鉄金属、証券・商品、不動産などが値上がり率上位。その一方で、輸送用機器、情報・通信、ゴム、保険、サービスなどの上値が重かった。売買代金上位は、東京電力、トヨタ、三菱UFJ、東芝、ホンダ、ソフトバンクなど。 日経平均は寄り付き段階で9000円の大台を回復すると、その後も堅調に推移。高値圏で取引を終えた。G7財務相・中央銀行総裁の緊急電話会議で、急激な円高に歯止めをかけるため協調介入の実施で合意したことで、円相場は急落。これを手掛かりに33業種すべて上昇する全面高の展開となった。東証1部の値上がり銘柄数は1545(全体の92.0%)に達し、規模別株価指数はすべて上昇。円安進展を背景に国際優良株が軒並み高となったほか、地合い好転で資源関連や内需関連など、幅広い銘柄に買いが入った。原発関連にリバウンド狙いの買いが入り、東電はストップ高。新興市場ではマザーズ指数とジャスダック指数が5%超上昇した。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
【来週の見通し】 戻りを試す展開を期待したい。日経平均は心理的な節目の10000円が意識されよう。足元の相場急落で値ごろ感が強まっている。相場の過熱感を示す東証1部の騰落レシオは15日に72.8まで低下。騰落レシオは、一定期間の値上がり銘柄数の合計を値下がり銘柄数の合計で割った指標で、100%が中立の状態。120%以上で「買われ過ぎ」、70%未満で「売られ過ぎ」と言われている。リーマン・ショック時や昨年11月も70%割れから反転した経緯があり、今回も底入れ反転となれば戻りは早いだろう。また、外国人投資家の強気姿勢もポジティブ要因だろう。寄り付き前の外資系証券経由の注文動向では、買いが5000万株超、差し引きでも2000万株超の買い越しとなる日々が続いている。外国人投資家は今回の急落局面を絶好の好機とみているのだろう。懸念材料の1つだった円高が一服したことも大きい。対ドルで史上最高値を更新するなど急激に円高が進行していたが、G7で10年半ぶりに協調介入に踏み切ったことで流れが変わった可能性がある。前回史上最高値を記録したのは阪神大震災が起きた1995年だったが、当時も保険会社が多額の保険金支払いに備えて、海外に投資した外貨資産を円に買い戻すレパトリを進めたことが円高進行の要因とされたが、協調介入の実施で円高に歯止めにかかった経緯がある。今回も協調介入を手掛かりに円高局面からのトレンドが転換となれば、株式市場の追い風になろう。 ただ、震災被害や原発問題などの国内要因、中東情勢などの外部環境の悪化で急落する可能性も否定できない。震災により操業停止を余儀なくされる企業が続出しているほか、日立が期末配当を未定にするなど、企業業績にも深刻な影響を与え始めている。電力不足で経済がシュリンク化する懸念もぬぐえない。最大の焦点である原発問題は厳しい状況に追い込まれつつある。欧州委員会のエッティンガー委員が福島第1原子力発電所で「大惨事」を引き起こす可能性があると発言したほか、米政府が米国民に対して福島原発から半径80キロ圏内から退避勧告、外国人の出国ラッシュなど外国人の日本に対する目は日増しに厳しくなっている。放水作業や外部電源の復旧などで事態収拾に向かうことを期待したいが、効果がなく最悪な事態となれば日本売りが加速する可能性がある。また、中東情勢の緊迫化も懸念される。国連安保理がリビアのカダフィ政権による市民への攻撃を防ぐため、同国上空に飛行禁止空域を設ける決議案を採択。実施のため加盟国に「あらゆる必要な措置」を講じる権限を与えており、カダフィ政権側への空爆など軍事力行使を事実上認めた。バーレーンでも反政府デモの激化で非常事態を宣言した。これらを背景に原油価格が再び騰勢を強めており、相場の圧迫要因になりかねず注意したい。 【今週を振り返る】 調整色を強めた。日経平均は10000円、昨年11月末の直近安値(9123円)、9000円などの心理的な節目を相次いで割り込んだ。15日には日経平均が歴代3位の下落を記録し、8200円まで売り込まれる場面もあった。その後、短期リバウンド狙いの買いが入り、9200円まで値を戻した。11日に発生した国内観測史上最大となるマグニチュード9.0の巨大地震を受けて、先行き不透明感が強まった。震災被害の全容がつかめないなか、東京電力の電力不足による計画停電や原発爆発などでマーケットは混乱。また、為替市場では、対ドルで昨年11月1日につけた1ドル=80円21銭のみならず、心理的な節目の80円を突破。1995年4月19日につけた史上最高値(1ドル=79円75銭)を更新し、76円台前半まで一気に急騰。ただ、G7で10年半ぶりの協調介入に合意したことを受けて円高が一服した。 【物色動向】 全面安の展開となった。震災被害や東電の相次ぐ原発事故発生で売り一色となり、国際優良株や内需関連などで暴落する銘柄が相次いだ。特に、原発事故の当事者である東電は3日連続ストップ安を記録し、震災前から株価は3分の1に低下。また、東芝や日立など原発関連の売り注文が殺到した。その一方で、震災復興関連としてゼネコンや放射能対策としてヨード関連やマスク関連、原発に変わる代替エネルギーとして石炭、太陽電池、風力発電関連などに買いが入った。 【来週の予定】 国内では、東京市場休場〔春分の日〕(21日)、2月首都圏新規マンション発売、1月全産業活動指数、2月全国スーパー売上高、2月コンビニ売上高(22日)、ピーエスシーが新規上場(23日)、2月貿易統計、2年国債入札(24日)、2月全国消費者物価、3月東京消費者物価、2月企業向サービス価格(25日)などが予定されている。
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