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2011 03,19 14:02 |
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【日本株週間展望】乱高下続く、原発事故の行方注視-為替もにらむ 3月18日(ブルームバーグ):3月第4週(22-25日)の日本株相場は、引き続き乱高下が予想される。東日本大震災に伴う原子力発電所の事故をめぐる動きが国内外の投資家から注目されており、引き続き原発に関わる情報に敏感に反応する見通しだ。為替市場での不安定な円相場からも目が離せない。 みずほ投信投資顧問の荒野浩理事は、「震災被害の全容が明らかにならない間は、落ち着きのないマーケットが継続すると思わざるを得ない」と話す。原発問題をはじめ巨大地震による混乱が収束に向かうまでは、上下に変動の大きい相場展開が続くとの認識を示した。 第3週の日経平均株価は週間で10%下落し、9206円で終了。11日に発生した大地震が市場参加者の心理を冷やし、週前半に暴落した。15日は過去3番目の下落率10.6%を記録したが、一転して16日には2年超ぶりの上昇率となり、週末にかけて買いが優勢となった。 相場急変によって、日経平均のヒストリカル変動率(ボラティリティ、10日間)は18日に79と、2008年11月以来の高水準まで上昇。同変動率は、相場の先高観と短期過熱感のきっ抗を背景に、2月21日には6.4と約4年2カ月ぶりの水準まで下げたが、足元の相場乱調を受けて、急速に水準を切り上げている。 日経平均が前日比1000円超下げた15日は、地震で設備が被害を受けた東京電力福島第1原発の2号機で、水蒸気を水に変える圧力抑制室付近から爆発音が聞こえたと原子力安全保安院が朝方に発表。菅直人首相は記者会見で、同原発でさらに放射性物質が漏えいする危険が高まっているとの認識を示した。4号機の建屋4階から出火したとも伝わり、原発事故に対する不安が高まる形でパニック的に売られた。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
先物で下げ加速、円最高値後に介入も 日興コーディアル証券・国際市場分析部の橘田憲和次長は、株価下落に伴う損失を、株価指数先物を売ることで得られる利益で相殺しようとする取引が先物の急落を招き、これで「拡大した現物と先物の価格差に着目した裁定取引によって、日経平均の下落に拍車がかかった」とみる。こうしたリスクヘッジのための一連の取引を解消する動きが本格化するには、「投資家心理が落ち着きを取り戻し、株価の先安感が払拭(ふっしょく)されるのを待つ必要がある」と言う。 原発事故で事態収拾のめどが立たず、国内企業や機関投資家による日本への資金回帰に伴う円買いが加速するとの思惑などから、日本時間17日の外国為替市場では、円が対ドルで戦後最高値だった1ドル=79円75銭を突破、一気に76円25銭まで急騰した。株式投資家の間で、震災による個人消費や生産活動への打撃が懸念される中、輸出関連企業の為替採算の悪化に伴う収益落ち込みに警戒感も強まった。 18日朝には、7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)による円高阻止に向けた協調介入の合意と、政府・日銀による円売り・ドル買い介入の実施により、円は対ドルで81円台まで大幅下落した。水戸証券の吉井豊投資情報部長は、「介入期待で円高が進みにくくなったことは確か」とするが、原発問題が深刻化すれば、再び円高と株安が同時進むシナリオをぬぐい去るには至らないとしている。 セリングクライマックスの可能性も 3月3週には、原発事故に伴う放射能被害への警戒、電力供給の先行き不安などを背景に投資家の換金売りがかさむ一方、割安感などを手掛かりに買い向かう動きもあり、売買高が大きく膨らんだ。15日の東証1部売買高は概算で57億7715万株となり、連日で過去最高を更新した。ローソク足チャートでは長い下ひげも付け、「セリングクライマックス的な動きだった」と、水戸証の吉井氏は話す。 ゴールドマン・サックス証券のチーフ日本株ストラテジスト、キャシー松井氏は15日付のストラテジーリポートで、今回の地震による東証1部上場企業の収益への影響について、現段階では10%減シナリオの発生確率が高いと分析。これを反映した修正後の12年度予想PER(株価収益率)は10.7倍、PBR(株価純資産倍率)は0.8倍で、「バリュエーションには依然として割安感がある」と考えている。 海外勢の買い鈍化を警戒 もっとも、「海外投資家は、地震による電力供給、生産、消費への影響が明らかになるまで様子見を続けるだろう」と松井氏。日本株市場全体の売買代金シェアで6割超を占める海外投資家の買い鈍化が懸念される。東証データによると、海外勢は3月2週まで19週連続で日本株を買い越している。 日興コーデの橘田氏も、福島原発事故が鎮静化に向かうとの確証が得られるような情報が出てくるまでは、「マクロ経済や企業業績などファンダメンタルズの観点からみて割安であっても、海外勢などが積極的に買い上がる動きは限定的」との見解だ。 3月4週は、週初21日が春分の日で祝日休場となる。日本株に影響を与える可能性がある経済指標などは、国内では24日に2月の貿易統計、気象庁による4-6月の3カ月予報、25日に2月の消費者物価など。米国では21日に2月の中古住宅販売件数、22日に1月の米連邦住宅金融局(FHFA)による住宅価格指数、23日に2月の新築住宅販売件数、24日に2月の耐久財受注。欧州では24-25日にかけて欧州連合(EU)首脳会議が開催される予定となっている。 【市場関係者の日本株の見方】 ●SBI証券の鈴木英之・投資調査部長 ●みずほインベスターズ証券エクイティ情報部の石川照久部長 ●立花証券の平野憲一執行役員 ●日本アジア総合研究所の黒川達夫主席テクニカルアナリスト 記事:東京 河野敏 Satoshi Kawano ・15日の東証1部売買高は概算で57億7715万株となり、連日で過去最高を更新した。ローソク足チャートでは長い下ひげも付け、「セリングクライマックス的な動きだった」と、水戸証の吉井氏は話す。 ・世界が協力して過度な円高を防ぐことで一致し、とんでもない円高になることはない。問題は原発に限る。これが解決の方向に向かえば、マーケットにかなり安心感も広がる ・・・要はこの2点。 双方共にワタシは同意見です。 PR |
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