6/29 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

□ブルドック<2804>買収防衛策認める、東京地裁仮処分決定
米投資系ファンドのスティール・パートナーズがブルドックソースの新株予約権発行による買収防衛策の差し止めを求めた仮処分申請で、東京地裁は28日、スティールの申し立てを却下する決定をした。スティールは決定を不服として即時抗告するとみられるが、株主総会に続き、法廷闘争も苦境に立たされた形だ。ブルドックの経営陣は7日に買収防衛策の導入を発表。24日開催の株主総会で提案し、特別決議による承認を受け、スティールに対する発動も可決した。発動されれば、スティールの株式保有比率は現在の約10％から3％以下になる。スティールは5月18日からブルドック株のＴＯＢ（株式公開買い付け）を実施中。ブルドックの買収防衛策発表を受け、今月15日にはＴＯＢ価格を1584円から1700円に引き上げ、買い付け期間も同28日から8月10日までに延長している。

△昭和シェル<5002>と住友商事<8053>、ＬＰＧ事業統合・08年春
昭和シェル石油と住友商事は2008年4月に国内の液化石油ガス（ＬＰＧ）事業を統合することで合意した。家庭用燃料などに使うＬＰＧは都市ガスや電力との競争で需要が減少している。各社とも生き残りには設備や販売網の統廃合による効率化が不可欠となっており、事業統合の動きが加速しそうだ。ＬＰＧの国内販売シェア（2005年度）で昭和シェルは7.7％と業界6位、住商は1.4％の12位。統合後も順位は6位で変わらないが、シェアは9.1％に高まり準大手の一角を占める。両社合計の輸入・販売量は年間240万トン、売上高は3500億円を超える見通し。

■シンニッタン<6319>株主総会、ファンドの大幅増配要求を否決
鍛造品大手のシンニッタンは28日、工場がある茨城県高萩市で株主総会を開いた。米系ファンドのセーフ・ハーバー・インベストメントが「（会社側は12 円を予定している）１株当たり配当金を70円にする」「（米セーフが選んだ）取締役２人を選任する」といった株主提案をしたが、いずれの株主提案も否決された。株主提案も今回が初めて。午前10時から始まり、4時間44分かかって終了した。議事進行よりも、委任状や議決権の集計に手間取ったという。集計は水戸地裁が選んだ総会検査役が立ち会った。総会終了後に会社側は記者会見を開き、「当社の配当政策に引き続き株主から理解が得られた」とコメントした。シンニッタンは日産自動車系列だったが「ゴーン改革」で切り離され、現在はセーフ・ハーバーが発行済み株式総数の約7％を握る筆頭株主になっている。委任状争奪戦に発展したことで、株主提案の賛否に注目が集まっていた。今回の総会にはセーフの関係者3人が出席した。

■天竜製鋸<5945>、株主総会で買収防衛策導入を承認
米系投資ファンドのスティール・パートナーズからＴＯＢ（株式公開買い付け）を受けている天龍製鋸（略称天竜製鋸）は28日、同日開催した定時株主総会で買収防衛策の導入が承認されたと発表した。関連議案に対し有効数の９割が賛成した。同社では、「株主の意思に従い、企業価値と株主共同の利益を確保、向上させていく」とコメントしている。スティールによる天竜製鋸へのＴＯＢは、買い付け価格が１株4945円、期間は７月４日まで。今回承認された買収防衛策は同ＴＯＢを対象としていない。

■ＴＯＢ失敗に批判相次ぐ・王子製紙<3861>の株主総会
王子製紙は28日の定時株主総会で買収防衛策の継続などを決議した。昨年の北越製紙に対する敵対的ＴＯＢ（株式公開買い付け）失敗については株主から「尊敬されない、徳のない経営だ」「ＰＲ不足で理解を得られなかった」などと批判的な意見が相次いだが、篠田和久社長は「ベストな提案だった」と強調し、株主の理解を求めた。日本製紙グループ<3893>本社も同日、東京都内で定時株主総会を開き、買収防衛策導入などの承認を得た。
（NIKKEI NET）

△トヨタ<7203>の大規模な自社株価買い継続か、1株利益押し上げ要因に
トヨタ自動車の自社株買いの行方に市場の関心が集まっている。市場の一部には、トヨタが自社株買いの規模を縮小し、配当に回すのではないかとの観測が出ているが、トヨタ関係者は配当政策と自社株買いの２本柱で株主還元を進める考えを明言。アナリストの中には、トヨタがまとまった規模の自社株買いを継続し、そのことが１株当たり利益の押し上げにつながるとの見通しも出ている。トヨタが配当政策に軸足を移したと市場が受けとめた契機になったのは、１年前にさかのぼる。渡辺捷昭社長が、欧米の優良企業にならって連結配当性向を「できるだけ早く」（渡辺社長）３０％へ向上させると初めて数値目標を示した。０６年度の連結配当性向は２３．４％だった。トヨタのあるＩＲ担当者はトヨタの株主還元策に関連して「自社株買いに対するトヨタのスタンスについて、説明が充分ではなかったのかもしれない。株主還元としては、配当の方がわかりやすいのかもしれない。だが、今後もトヨタは自社株買いを継続していく」と語る。

△増田製粉所<2008>が50万株上限に自己株取得、発行済み株の5％
増田製粉所は２８日、発行済株式総数の５％に相当する５０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は１億５０００万円。取得期間は６月２９日から次回定時株主総会まで。

△長谷工<1808>、優先株式2600万株を1株約702円で取得し消却へ
長谷工コーポレーションは２８日、２００２年９月に発行した優先株式の一部を取得し消却する予定と発表した。１株につき７０２円８５銭で２６００万株を約１８２億７４００万円で取得する。取得日は７月３１日で消却予定日は８月９日。優先株主はりそな銀行、中央三井信託銀行、みずほコーポレート銀行の３行。

■株主提案で存在感増す個人、経営者の緊張高める要因に
２７日に開催されたサンテック<1960> の株主総会で、１人の個人株主が他の個人株主の協力を得て株主提案を行った。その内容は、１）利益処分案として１株につき２５円の配当を行う、２）取締役の選任に関する定款の変更─の２点。提案の理由として、株主資本を有効に活用していないために株価が解散価値を下回って推移（時価のＰＢＲは０．５倍台）しているほか、これまで継続的に行っていた年１０円配当について合理的な根拠がない──ことを挙げた。また、上場企業として株主の立場から経営を監督する社外取締役に関し、オーナー家や現経営陣とは独立した一般株主の立場から選任しやすくするために、定款の変更を求めた。総会に先立つ５月１８日にサンテックは、それまで予想していた０７年３月期の配当を年１０円から１２円に引き上げると発表。提案の２５円には距離が残るものの、形の上では歩み寄ったようになっている。しかし、これについてサンテック側では「今回の提案があろうとなかろうと、増配は業績好調だったために実施した。配当に対しては、原則的に期間収益から出す考えで、長い歴史の中で積み立てたものを、含み益があるから──といった理由の要求に応えることはできない」（山本隆紀・管理部長）と提案を受けての増配ではないことを強調する。これに対して、今回の提案を行った同社株主の中山康氏は「４年以上保有しており、短期保有で高額配当を引き出そうとするファンドとは違う。２５円の配当提案にしても、同社の現況を考えれば無理な要求ではない」と述べたうえで「増配しても１２円では株主に対してロジカルな回答を行ったとは言い難い」と述べた。総会に出席した中山氏によると今回の提案は否決されたという。
一方、２８日に開催されたミューチュアル<2773> の株主総会でも、当初、ある個人投資家が株主提案を行う予定だった。提案は、ＰＢＲが１倍を割り込んでいる株価などを理由に、１株あたりの年間配当金を２５円に引き上げるという内容。４月２５日に提案書を送付した後、ミューチャアルは５月８日に０７年３月期の年間配当金見通しをそれまでの１５円から２０円に上方修正した。この投資家は、会社側提案における配当が２０円以上である場合には請求を行わないと提案書に付記したため、満額とはならなかったものの、要件を満たしたためこの個人株主は提案を取り下げ、提案が否決されたサンテックのケースとは対照的な結果となった。これについてミューチュアルの取締役総務部長である住中秀和氏は「要求に応えた形になっているが、それは結果論。業績が向上したために増配を実施した」と語り、提案と増配との関係を否定している。その一方で「株主からこのような要求があったのは初めて。提案については真しに受け止めたとともに、株主還元について考えるいい機会になった」と述べた。

△トヨタ<7203>、レクサスＬＳハイブリッドの受注が好調
トヨタ自動車は、高級車ブランド「レクサス」の最上級車種にハイブリッド技術を搭載した「ＬＳ６００ｈ」「ＬＳ６００ｈＬ」の受注台数が、６月２６日までに計約５３００台になったと発表した。当初計画は１月あたり３００台で、５月１７日の発売から１カ月半でこの１７倍超の受注を獲得したことになる。発売後の半年間に国内で販売する計画だった４０００台の目標を早くもクリアした。トヨタによれば、ユーザーは会社経営者をはじめ幅広い層で、輸入車からの乗り換えも多い。ボディを延長したＬＳ６００ｈＬは最高で１５１０万円と高額だが、受注全体の４５％を占めている。トヨタは「技術の粋を集めた」（渡辺捷昭社長）とし、走行性能や環境性能、安全性などの先端技術が評価されていると分析している。

△ＮＴＴ<9432>、2010年度で光サービス3000万件の目標維持へ
ＮＴＴの三浦惺・新社長は２８日の就任後に記者会見し、ＮＴＴグループが２０１０年度までに３０００万件の光ファイバーサービスを提供することを柱とする中期経営計画について、「現時点で修正する状況ではない」と述べた。子会社の東西地域会社による２００７年度末の光サービスの契約件数は９５０万件の見込み。三浦社長は目標達成について「非常に厳しいが、不可能な数字ではない」と強調した。三浦社長は、３０００万件の目標数値について「（詳細に）積み上げたものではなく、６０００万件の固定電話のうちの半分は光を利用してもらうイメージ」と説明。光サービスの収支状況について「現時点では赤字」だが、今後は加入者数増加に伴うコスト低減を進めるほか、「映像を含め新しいサービスを出していく」ことなどで収益増を図るとしている。また同社長は、ＮＴＴが再び国際事業を強化する方針であることを明らかにした。ＮＴＴグループでは、ＮＴＴドコモ<9437.T>とＮＴＴコミュニケーションズが海外通信事業者への投資で巨額損失を計上したことがある。同社長は、規模の大きな投資に踏み切る可能性について「過去の投資に反省点はあるが、競争がグローバル化しており、将来への成長戦略に必要であれば、それも辞さない」と述べた。株主還元策について三浦社長は「今後は配当に軸足を置いていく」と説明した。ＮＴＴは配当額について、０５年度に１株あたり年間６０００円、０６年度に８０００円、０７年度に９０００円（予定）と段階的に引き上げている。

△5月日本製半導体製造装置の受注高は前年比‐4％
日本半導体製造装置協会（ＳＥＡＪ）が２８日発表した５月の世界市場での日本製半導体製造装置の受注高は、前年同月比４．０％減の１６０５億９９００万円だった。３カ月連続でマイナスだった。ＳＥＡＪ事務局では「メモリーメーカーの投資が一巡し、マイナス基調になったことは確かで、今後も３─４カ月は小さいマイナス幅が続くとみている」とし、その後は「ロジック系半導体に支えられる形で注文がプラスに転じるのではないか」（ＳＥＡＪ）とみている。

■オリコ<8585>、8月1日付で東証1部から2部に指定替え
東京証券取引所は２８日、オリエントコーポレーションを８月１日付で１部から２部に指定替えすると発表した。

▼新生銀行<8303>に業務改善命令、健全化計画の目標を下回る＝金融庁
金融庁は２８日、新生銀行に対し、２００７年３月期の業績が公的資金注入行に義務付けている経営健全化計画の収益目標を大幅に下回ったことから、業務改善命令を出したと発表した。新生銀には、収益改善策を織り込んだ業務改善計画を７月２７日までに提出し、２００７年９月中間期から四半期ごとの実施状況を報告するよう求めた。新生銀の２００７年３月期の単体業績は、貸金業法改正の影響を受けて、アプラス<8589.OS>の優先株の減損処理をしたほか、アプラスとシンキ<8568.T>の普通株の投資損失引当金の影響を受けて、当期純損失は４１９億円の赤字を計上。新生銀が提出していた経営健全化計画の目標は７３０億円で、これを大きく下回ったことから、金融庁は早期健全化法に基づいて改善命令を出した。新生銀は、現在の経営健全化計画で２００８年３月期に７３４億円、２００９年３月期に７５５億円の当期純利益を目標にしている。７月２７日までの業務改善計画の提出に併せて、これらの目標値も引き下げる方向で見直していく。

△モリタ<6455>が100万株・10億円上限に自社株買い、発行株の2.1％
モリタは２８日、１００万株・１０億円（発行済み株式総数の２．１％）を上限に自社株買いを実施すると発表した。取得期間は７月２日から０８年３月１９日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするためとしている。

△青木あすなろ<1865>が100万株・10億円上限に自社株買い、発行株の2.1％
青木あすなろ建設は２８日、１００万株・１０億円（発行済み株式総数の２．１％）を上限に自社株買いを実施すると発表した。取得期間は６月２９日から０８年６月２６日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。

△東海東京<8616>が300万株・30億円上限に自社株買い、発行株の1.05％
東海東京証券は２８日、３００万株・３０億円（発行済株式総数の１．０５％）を上限に自社株買いを実施すると発表した。取得期間は６月２９日から７月の定時株主総会開催日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の実行を可能とするため、としている。

△京急<9006>、発行株の1.22％にあたる657.5万株・61.1億円上限に自社株買い
京浜急行電鉄は２８日、６５７万５０００株・６１億１０００万円（発行済株式総数に対する割合１．２２％）を上限として自社株買いを実施すると発表した。取得期間は６月２９日から７月２５日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。なお、同社は６月２９日午前８時４５分の東京証券取引所のＴｏＳＴＮｅＴ‐２（終値取引）で買付けの委託を行うとしている。

△保土谷<4112>が300万株・15億円上限に自社株買いを実施、発行株の3.5％
保土谷化学工業は２８日、３００万株・１５億円（発行済株式総数に対する割合３．５％）を上限として自社株買いを実施すると発表した。取得期間は６月２８日の取締役会決議から０８年６月開催の定時株主総会まで。機動的な資本政策を行うためとしている。

△科研製薬<4521>が200万株上限に自己株取得、発行済み株の1.8％
科研製薬は２８日、発行済株式総数の１．８％に相当する２００万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は２０億円。取得期間は７月２日から９月２８日まで。

△ヨンキュウ<9955>が30万株上限に自己株取得、発行済み株の2.60％
ヨンキュウは２８日、発行済株式総数の２．６０％に相当する３０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は５億円。取得期間は７月２日から２００８年３月３１日まで。

△日亜鋼業<5658>が50万株上限に自己株取得、発行済み株の1.0％
日亜鋼業は２８日、発行済株式総数の１．０％に相当する５０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は３億円。取得期間は６月２８日から２００８年６月２０日まで。

△ダイダン<1980>と東リ<7971>、約1億円分の株式持ち合い
ダイダンと東リは２８日、互いに自己株式を処分することで株式を持ち合うと発表した。ダイダンは１４万１０００株を１株７１４円で、東リは３１万８０００株を１株３１５円で相互に売却する。売却額は同じく約１億円ずつとなっている。払い込み期日は７月１７日。目的は両社の関係強化としている。

△森精機<6141>が500万株・200億円上限に自社株買い、発行株の4.98％
森精機製作所は２８日、発行済株式総数の４．９８％にあたる５００万株・２００億円を上限に自己株式を取得すると発表した。取得期間は６月２９日から２００８年６月２８日。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能にするため、としている。

△センコン物流<9051>が10万株上限に自己株取得、発行済み株の1.84％
センコン物流は２８日、発行済み株式総数の１．８４％に相当する１０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は８０００万円。取得期間は６月２８日から２００７年度中間決算取締役会の前日まで。

△持田製薬<4534>が100万株上限に自己株取得、発行済み株の0.8％
持田製薬は２８日、発行済み株式総数の０．８％に相当する１００万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は１２億円。取得期間は６月２９日から７月３１日まで。

□富士フイルム<4901>、総会で株式発行枠拡大の議案を否決
富士フイルムホールディングスは２８日、同日開催された株主総会で株式の発行枠を８億株から１２億株に拡大させる議案が３分の２の賛成を得られず、否決されたと発表した。富士フイルムでは、同社の株式発行枠が同業他社に比べて小さいことから、Ｍ＆Ａ（合併・買収）を含む成長戦略を展開していくために発行枠の拡大が必要であるとして、同議案への理解を求めていた。同社によると、一部の機関投資家から賛成が得られなかった。同議案への賛成票は６５．９７％と僅差の否決だった。

■シンニッタン<6319>株主総会、米系ファンドの大幅増配要求を否決
自動車部品メーカーのシンニッタンは２８日株主総会を開いた。筆頭株主である米系投資ファンドのセーフ・ハーバー・インベストメントによる大幅な増配提案は反対多数で否決された。シンニッタンは２００７年３月期の配当について１株１２円を提案。これに対し、セーフ・ハーバーは、配当を７０円に引き上げるよう求めたほか、取締役２人の派遣を提案していたが、他の株主から必要な賛同を得られなかった。
（ロイター）

△アーネストワン<8895> ストップ高。
本日は寄り付きから急伸してその後も買い進まれたが、目立った買い材料は観測されていない。前日は全体地合い悪の中で逆行高となっており、短期資金のリバウンド狙いの動きが集まっているものと観測される。なお、マッコーリーでは26日付で、従来より引き下げたものの目標株価は1200円としていた。

△メッツ<4744> 大幅高。
販売用不動産の取得が材料視されているようだ。同社は27日、東京・港区の商業地域に立地する不動産を取得したと発表している。不動産販売が業績の拡大に貢献してきた経緯から、今回の取得による業績への寄与が期待されているとみられる。

△堺化学<4078>---反発で6/7以来の年初来高値更新
反発で6/7以来の年初来高値更新。6月に入り膠着相場が続いていたが、上昇する25日線がサポートとして機能していた。抵抗線として意識されていた高値レベルを突破してきており、1991年以来の4ケタ回復を意識。電子部品株物色が波及とも。

△帝国電機<6333>---原発関連銘柄として注目する向きも
最高値更新。長期上昇トレンドが継続している。信用倍率は1倍台と需給妙味も大きい。主力の密閉ポンプが好調、原発関連銘柄として注目する向きも多い。

△トウアバルブ<6466>---ストップ高、岡野バルブ上方修正で連想
ストップ高。前日の岡野バルブの業績上方修正が刺激材料となっている。原発関連のメンテナンス需要拡大などが主因とみられており、同様に原発関連のウェイトが高い同社には連想感が働きやすいようだ。東証2部では、同社と岡野バルブ、日本ギアなど原発関連が上昇率上位を占める。

△ウッドワン<7898>---新光では投資判断を新規に「１」
新光では投資判断を新規に「１」としている。中期的に木材価格が上昇していくとみられるなか、ニュージーランドにおける植林事業を展開している同社にはプラスと考えているもよう。ＰＥＲやＰＢＲ水準からみて、株価には割安感が強いとも指摘しているようだ。

△オプト<2389> 大幅高、3日ぶりに年初来高値を更新。
踏み上げ的な様相を強めているようだ。信用倍率がここ1ヶ月間、1倍を割り込んでいるほか、27日時点での貸借倍率は0.33倍にまで低下している。

△木村化<6378> 再びプラスレンジに。
前日796円まで急伸した反動もあり、一時728円まで利食いに押されていた。岡野バルブ、トウアバルブがストップ高となる中、値幅妙味のある原発関連を探る流れに。
（フィスコ）

△DS用ワンセグチューナー、年内発売へ＝試作品を総会後公開―任天堂<7974>
任天堂は28日、株主総会終了後の株主向け自社製品体験会で、携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」向けワンセグチューナーの試作品を公開した。当初は春ごろ発売する予定だったが、視聴地域の受信状況試験などで発売が遅れていた。年内めどに発売する予定だが、価格について、同社は「数万円もするような高価な商品にはならない」（広報担当）との見方を示している。　

■楽天<4755>に譲歩せず＝TBS<9401>社長、交渉再開には株放出が条件
TBSの井上弘社長は28日の株主総会後、都内のホテルで記者会見し、同社株の買い増しをめぐって対立する楽天との和解の可能性について「今度動くのは楽天の番だ」と述べ、TBSから歩み寄る考えがないことを強調した。和解の条件に関しては、「もし業務を一緒にやりたいというなら、株を手放してほしい」と語り、中断している業務提携交渉の再開には、楽天のTBS株放出が前提になるとの認識を改めて示した。　

△日航<9205>、貨物運賃も値上げへ＝燃油高で1キロ6―7円
日本航空は28日、燃料価格の高止まりを受けて、国際線の貨物運賃を8月1日に値上げすると発表した。値上げは9カ月半ぶり。燃油市況に連動する「燃油特別付加運賃」を貨物1キロ当たり長距離7円、短距離6円それぞれ引き上げる。　

▼ツクイ<2398>、引き受け方針白紙に＝グッドウィルの介護事業
介護関連大手のツクイは28日、これまで表明してきたグッドウィル・グループ <4723> （GWG）の一部介護事業の引き受け方針について、いったん白紙に戻したことを明らかにした。同日開催の株主総会で、津久井督六社長が「自治体との協議も必要で、1企業が手を挙げる状況ではない。（GWGが）7月末までに提出する事業移行計画書の内容を見てから判断したい」などと述べた。

■二審も昭和シェル<5002>の男女差別認める＝賠償額2050万円に減額―賃金格差訴訟
女性であることを理由に賃金差別を受けたとして、昭和シェル石油の元社員野崎光枝さん（75）が同社を相手に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は28日、男女差別を認めた上で、約4500万円の支払いを命じた一審判決認定の損害について一部に時効を適用、賠償額を約2050万円に減額した。　

△5月の電力販売実績3．4％増＝中部電<9502>
中部電力が28日発表した5月の電力販売実績によると、販売電力量は前年同月比3．4％増の103億1600万キロワット時となった。機械など堅調な産業があることから、中・大規模工場向けの需要が伸びた。　

■臨界事故隠しに批判相次ぐ＝役員賞与の辞退を報告―北陸電<9505>株主総会
北陸電力の定時株主総会が28日、本店（富山市）で開かれ、株主から3月に発覚した志賀原子力発電所1号機（石川県志賀町）の臨界事故隠しへの批判が相次いだ。筆頭株主である富山県も初めて総会で発言し、地域住民の信頼回復を図るよう求めた。また、19年度の事業収支が悪化することなどを理由に、役員賞与について今期は辞退すると報告した。　

△京銀<8369>、「阪神営業本部」を新設＝阪神エリアの営業体制を強化
京都銀行は28日、同日付で大阪府と兵庫県の阪神エリアの営業体制を強化するため、営業統轄部に「阪神営業本部」を開設したと発表した。本部の営業統轄部の管轄とし、新大阪支店に併設する。本部長に執行役員の法人金融部長を、副本部長に枚方支店長と出町支店長の2人を選び、常駐させる。

△海外投資に意欲＝三浦NTT<9432>社長が就任会見
NTTの三浦惺社長は28日の就任記者会見で、「国際事業に積極的にかかわりたい」と述べ、海外への投資に積極的に取り組む方針を表明した。NTTグループは、過去に海外投資で失敗した苦い経験を持つが、同社長は「将来の成長戦略に必要ならば（1000億円余りに上る）大型投資も辞さない」と語り、売り上げ・利益ともに伸び悩む現状では国際業務の拡大が不可欠との考えを示した。　

△三菱重工業<7011>、H2Aロケット13号機を公開＝民営化初号機、8月打ち上げ
8月に打ち上げる国産主力ロケット「H2A」13号機の第1段と第2段の機体が完成し、愛知県飛島村の三菱重工業飛鳥工場で28日、公開された。13号機はこれまで国が行っていた打ち上げ業務を同社が主体となって行う初のロケットとなる。機体表面には、三菱グループのスリーダイヤマークと三菱重工のロゴが入れられたのが特徴。同社名古屋航空宇宙システム製作所の前村孝志参与は「念願だったマークが付いて、大きな励みと責任を感じている」と述べた。　

△任天堂<7974>が堅調、株式分割は株券が電子化されてから改めて検討
任天堂が堅調。一時１０５０円高の４万５１５０円まで買われた。現在、最低投資金額の大きさから株式分割が焦点となっており、２８日に開催した定時株主総会でもその点に関する質問が出たようだ。同社では「株主の方からその点に関しての質問は頂いた。当社としても投資単位の引き下げは早急の問題だと認識している。ただ、現在行えば莫大な費用がかかることもあり、すぐにできることではない。株券が電子化される０９年１月以降に改めて検討したい」（広報）としている。また、ニンテンドーＤＳやＷｉｉの中国・インドでの本格展開に関しての質問も出た。こちらに関しても、「中国などは知的財産権など解決すべき問題が多く、そう簡単には展開できない。また、日・米・欧で潤沢な供給ができていない現状では難しい」（同）としており、展開は十分な供給体制が整ってから検討するとした。

△ネットワン<7518>が５日ぶり反発、自社株取得、ＢＢタワーとの業務提携を評価
ネットワンシステムズが５日ぶりに反発、４０００円高の１２万８０００円まで買われる場面があった。同社はネットワークシステム構築と関連機器販売などを手掛ける。２７日、１万７０００株（発行済み株式総数に対する割合３．０８％）、２４億円を上限とする自社株取得方針を打ち出した。取得期間は７月２日から２０日まで。また、ブロードバンドタワー（ＢＢタワー） <3776> との間で業務提携に合意したと発表したことも評価されている。ネットワンが保有しているＩＰ（インターネットプロトコル）ネットワーク技術、運用サービスと、ＢＢタワーの持つインターネット接続環境などを組み合わせることで付加価値の高いサービスを提供するのが狙い。なお、ＢＢタワー株も５日ぶりに反発、一時１万円高の１５万３０００円まで上昇している。

△ＯＳＧ<6136>が続伸、２０１０年に営業利益２１０億円を目指す中計
ＯＳＧが７９円高の１６８８円まで買われ続伸。同社は２７日、今０７年１１月期の５月中間期連結決算、２０１０年１１月期を最終とする中期経営計画「Ｔｈｅ　Ｎｅｘｔ　Ｓｔａｇｅ０７」を発表した。中期経営計画では、最終１０年１１月期に売上高１０６５億円、営業利益２１０億円を目指す。今期の５月中間期営業利益は前年同期比１１．９％減の７３億１７００万円となった。営業利益ベースの通期業績（前期比６．８％増の１６５億円）に対する進ちょく率は４４％だが、下期は中国、欧州での好調持続に加え、低迷していた一部北米子会社の業績回復なども見込んでいるという。チャート上では１３週線を回復し、２６週線が目先の目標となりそうだ。

△神栄<3004>が続伸、株式新聞注目株、２ケタ増益の低位株を見直しへ
老舗の繊維商社の神栄が続伸、１８日以来の３００円台を回復した。同社は２８日付の株式新聞１面注目株。電子部品、食品事業など収益の多角化を背景に、今０８年３月期の連結業績予想は前期比２ケタ増益。好実態の低位株を見直す動きに乗ると予想している。また、株価３００円前後の低位株とはいえ、０３年３月期以降は配当を継続しており、前期は記念配２円を含めて年７円配。今期は記念配がはく落するが、普通配に切り替えて年７円配を継続する可能性も指摘されているという。また、筆頭株主のＮＩＳグループ <8571> との業務提携は今後の収益拡大の布石。市場では「値動きの良さもあり、株価水準は早晩見直されるだろう。目先は６月１３日の高値３１２円抜けから、年初来高値３４６円（３月１日）奪回がメドになる」（中堅証券投資情報部）との見方がされていた。

△ＧＣＡ<2126>が４日ぶり反発、第１四半期の大幅増益を評価
ＧＣＡが１万３０００円高の７１万９０００円と４日ぶりに反発。２７日に今０８年２月期第１四半期の連結決算を発表、経常利益が前年同期比３４．９％増の８億６３００万円を確保したことに評価買いが入っている。同社はＭ＆Ａアドバイザーが主要業務。米シティグループによる日興コーディアルグループ <8603> の公開買い付け、リコー <7752> による米ＩＢＭのプリンター事業の買収などでアドバイザーとして関与し、業績が好調に推移した。通期見通しは経常利益２９億５９００万円（前期２１億４６００万円）などを据え置いている。

△岡野バル<6492>がストップ高、５月中間期推定値と通期見通しを上方修正、原発関連人気にも乗れる業容
岡野バルブ製造が２００円ストップ高の１３７０円。今０７年１１月期の５月中間期推定値と通期見通しを上方修正したことが材料視された。株価は既に３月２６日の終値４８９円をスタート台に大きく水準訂正しているが、今回の業績上方修正に加えて市場で人気化している原発関連人気に乗れる業容でもあり目が離せない。同社は国内ではバルブや部品の取替需要、電動弁診断などの需要掘り起こしに努めたほか、海外では中国、韓国、東南アジアなどでのプラント案件への取り込みを実施した。この結果、短納期品を含めて受注増による工場稼働率が高水準で推移して減価率が低下、中間期連結経常利益は８億７０００万円（従来予想比３８．１％増、前年同期比１０．８％増）と、期初の減益予想が一転して増益が確保できたもよう。つれて通期の連結経常利益を１５億２０００万円（従来予想比１９．７％増、前期比５．０％増）、純利益８億１０００万円（同１５．７％増、同５．６％増）に修正している。

▼バンダイＶ<4325>が値下がり率上位、第１四半期の経常益５２％減で売り物浴びる
バンダイビジュアルが急落。１万５０００円安の２４万１０００円まで売られ、東証１部値下がり率で上位となっている。２７日発表の今０８年２月期第１四半期決算で、連結経常利益が前年同期比５２．５％減の４億８１００万円と大幅減益だったことで、売り物を浴びている。アニメ「コードギアス」のＤＶＤや、連結子会社の音楽会社ランティスではアニメ「らき☆すた」関連のＣＤが好調だったものの、大型タイトルが投入されなかった。ただ、同社では「今期は下期偏重の発売予定を組んでいることが減益要因」（経営企画室）としている。事実、今後は「新機動戦記ガンダムＷ」や「攻殻機動隊」などの有力作品が続々と発売される予定。特に今年１０月放送開始のガンダム新作品「機動戦士ガンダム００（ダブルオー）」のＤＶＤは同社から販売されるとみられ、下期の業績にも貢献しそうだ。株価は大幅に値を下げたが、下期偏重の収益を考慮すれば絶好の拾い場ともいえる。連結ＰＥＲ１３倍台で、有利子負債ゼロの堅実経営も魅力的だ。

□石原産<4028>が６日ぶり反発、不法投棄罰金判決に控訴せず悪材料出尽くし感広がる
石原産業が６日ぶりに反発、一時７円高の２１８円まで買われている。フェロシルト不法投棄に関して津地方裁判所から２５日に罰金５０００万円の判決を受けたが、２７日に控訴しない方針を決定したと発表、悪材料出尽くし感が広がっている。会社側では今回の件による業績予想への影響はないという。株価はきのう、７５日移動平均線（２７日時点では２１６円）を割り込んだが、ここからは終値でこの水準を回復するかどうかがポイントになりそうだ。

△東レ<3402>が５日ぶり反発、合繊の値上げ報道を材料視
東レが出来高を伴い５日ぶりに反発、一時１３円高の９１３円まで買われている。一部報道で繊維各社が原料高に対応するため、合繊の減産を強化する一方で７月からの値上げを打ち出したとされたことに反応した。市場からは、「この報道が反発のきっかけとなった格好だ。東レの場合、炭素繊維や水処理事業など展開材料も豊富で、反発とともに、再びそれらの材料が見直される公算が大きい」（準大手証券）との見方が出ている。足元の業績は、今０８年３月期も連結経常利益１０１０億円（前期比３％増）と増益基調維持の会社側見通しと好調そのもの。日足チャートも調整局面から戻り歩調へ移行する兆しをみせており、目先はリバウンドの展開が予想される。
（株式新聞ダイジェスト）