2011/02/23 株式クロージングコメント
CLUB Fisco　2011年02月23日15時55分
http://market.fisco.co.jp/update/comment/s_comment.jsp

■材料株での短期売買を続けながら、押し目のポイントを探る

　日経平均は続落。85.60円安の10579.10円（出来高概算25億4000万株）と、終値ベースでは2月7日以来の10600円を割り込んで取引を終えている。リビア情勢の緊迫化を背景とした世界同時株安により、2月10日以来の10600円割れで始まった日経平均だったが、その後は押し目買い意欲の強さによって一時プラスに転じる局面もみられた。しかし、リビア情勢の行方を見極めたいとする流れから底打ちを確認するには至らず、後場に入ると次第に利益確定の流れが優勢となった。

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[1回]

　東証1部の騰落銘柄についても、前引けこそ値上り数が上回っていたが、結局は値下り数が全体の7割を占めている。また、規模別指数についても、大型株指数の弱さに対して強さが目立っていた小型株も、マイナスに転じてしまっている。セクターでは空運、水産・農林、サービス、陸運など内需・ディフェンシブの一角がプラス。ただ、建設、電力・ガスなどは下げに転じてしまっており、リスク回避の流れが勝っていたようだ。
　とはいえ、オーバーナイトのポジションが持てない地合いからみれば、25日線レベルで下げ止まっている段階で底堅いとみるべきだろう。この25日線がサポートとして見る向きは限られているとみられ、積極的なポジションを取る向きも限定的。ヒューレッド・パッカードの時間外の弱い動きに伴う今晩の米国市場の動向も気がかりだったとみられる。
　利益確定は出やすい状況ではあるが、ここからの調整局面においては、需給状況はそれ程悪化しないとみておきたい。しばらくは、材料株などによる短期的な値幅取りを続けながら、押し目買いのポイントを探る相場展開になろう。
（村瀬智一）