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2011 01,22 20:01 |
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【日本株週間展望】続落し1万円値固め、中国や欧州懸念-米株過熱も 1月第4週(24-28日)の日本株相場は続落する見通し。米国を中心に世界的な景気回復期待は高まっているが、中国の利上げ懸念や欧州債務問題など不安要素が多く、調整含みの展開となりそう。テクニカル分析上、米国株相場の過熱感が強まっている点も、日本株にとっては警戒要因の1つだ。 投資顧問ヴァレックス・パートナーズの寺本義雄パートナーは、「過去1週間で日経平均株価が当面の高値を打った、との見方が増えてきた」と指摘。9100円だった昨年11月と比べ外部環境、為替水準が大きく変わった訳ではないが、「春節を控えた上海総合株価指数の下げをみて、日本でもいったん売っておこうという動きが出ているため、相場の展開としては弱い」と見ている。 第3週の日経平均終値は前週末比2.1%安の1万274円52銭、TOPIXは同2.1%安の910.85。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の宮田直彦チーフ・テクニカルアナリストは21日付のリポートで、13日の日経平均高値1万620円が当面の高値になるとの見方を示唆。「昨年9月1日の安値からフィボナッチ数89営業日に当たる1月14日の前日で、日柄的にはひとつのターニング・ポイント」と指摘した。調整入りの場合、1万200-1万円が下値めどだという。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
米国株に高値警戒感 米株式相場の過熱感の強まりは、日本株の上げを拒む一因となっている。BGCファイナンシャルのチーフ市場ストラテジスト、マイケル・パーブズ氏は、米S&P500種株価指数が2月末までに「1200ポイントか、これを下回る水準に下落する可能性がある」と予測する。2010年8月末以来、ほぼ一本調子で上昇し、20日終値1280まで25%値上がりした同指数は買われ過ぎの状態で、「量的緩和という試薬により加速した株価上昇には、典型的な景気循環による株高より、大きな下振れリスクが伴っている」と警鐘を鳴らす。 マーケット・スタディーズ最高経営責任者(CEO)のトム・デマーク氏は18日、相場の高安を割り出すオシレーター系分析で、デマーク指標として知られる自身開発の「シーケンシャル・アンド・コンボ」では、米国株は1週間以内に有意な高値に達し、その後S&P500が少なくとも11%下落する公算が大きいとの見方を示した。同指標がS&P500の売りシグナルを発するのは、07年半ば以降で初めて。前回は、07年10月の史上最高値から一時57%安まで下げたとデマーク氏は言う。 欧州の銀行問題 中国経済、金融引き締めに対する懸念、米国株動向に加え、欧州の過剰債務問題も先進国株式相場にとっては足かせだ。20日付の南ドイツ新聞によると、ユーロ圏各国は、ギリシャ国債保有者が自発的に20%程度の債権放棄を受け入れないかを討議している。決定はされていないと同紙は伝えるが、ギリシャの債務再編報道が足元で相次ぎ、ギリシャはもとより、南欧の高債務国のソブリン債の対ドイツ国債スプレッド(上乗せ利回り)は拡大した。 ゴールドマン・サックス・グループの債券責任者、アンドルー・ウィルソン氏は20日、ギリシャについて「金利構造に劇的な変化がない限り、何らかの形で債務再編が行われる確率が高い」と指摘。欧州中央銀行(ECB)が何かを考え出すか見守っている、と述べた。 スペインのサパテロ首相は21日にサルコジ仏大統領、来月3日にメルケル独首相と会談する予定。首脳同士の会談で国レベルの資金調達の詳細を決めていく運びだが、個別金融機関の資金調達への懸念もくすぶる。ニッセイ基礎研究所の伊藤さゆり主任研究員は、「4月までにマーケットで調達する金融機関も多く、欧州の銀行の借り換えがうまくいくかどうかが当面の注目点」としている。 決算発表本格化 第4週は、国内企業の昨年10-12月期決算発表が週末にかけて本格化、企業幹部の景況判断や為替前提などを探る機会となりそうだ。決算発表を予定する主要企業は、24日にKDDI、25日に信越化学工業、日本電産、ヤフー、27日にキヤノン、コマツ、任天堂、京セラ、28日に新日本製鉄、富士通、花王、富士フイルムホールディングス、三井住友フィナンシャルグループなど。 ミョウジョウ・アセットマネジメントの西範也ファンドマネジャーは、業績予想を変更する企業は少なく、驚きの少ない決算発表シーズンになるとみるが、「電子部品を含めたテクノロジー製品の足元の在庫水準は比較的低く、かつてないほどテクノロジー株には強気」と言う。ほかのアジアの大手企業株が高値を付ける中、日本のテクノロジー株はいまだ割安で、5月のゴールデン・ウィークまでが「投資するには一番良い時期」と判断、株価が下げたところで買うことを検討している。 このほか注目される経済指標は、24日に1月のユーロ圏総合景気指数、25日に11月の米S&P/ケース・シラー住宅価格指数、1月の米消費者信頼感指数、27日に先週の米新規失業保険申請件数、28日に米10-12月期国内総生産(GDP)がそれぞれ公表予定。また米国では、オバマ大統領が25日に一般教書演説を行い、26日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が判明する。日本では、24日に第177回国会(通常国会)が召集され、菅直人首相の施政方針演説がある。 【市場関係者の見方】 ●大和証券キャピタル・マーケッツ金融証券研究所の西村由美次長 ●マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジスト ●バークレイズ・キャピタル証券の高橋文行ストラテジスト 記事:東京 鷺池秀樹 Hideki Sagiike PR |
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