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2010 12,18 17:00 |
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「掉尾の一振」銘柄に照準 (1)=年末の株高に乗れ 相場用語と言ってしまっていいのかどうか分からないが、株式市場では年末の株高のことを「掉尾の一振(とうびのいっしん)」と表現する。掉尾には最後になって物事の勢いが盛んになること、最後の勇気を奮い起こしてがんばるといった意味がある。実際には「ちょうび」が正しいようだが兜町では「とうび」と読んできた。 もっとも、若手記者には馴染みのない言葉らしく、「今週の企画は掉尾の一振で行くぞ」、「えっ、とうびのいっしんですか」いった具合。意味がとれずにきょとんとしている。 しかし、日米の金融緩和を背景にした過剰流動性を背景に、14日にはニューヨークダウが年初来高値を更新。国内では日経平均株価が1万300円台まで上昇、TOPIXは900ポイントを回復してきた。まさに、掉尾の一振だろう。2010年の株式市場、残りは10営業日を切ったが、年末にかけ活躍が期待できる銘柄を個別ピックアップしてみた。参考にしてほしい。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
(2)=共和電業―12月期決算の高配当利回り株、テクニカル妙味も 共和電業 <6853> は要マークの存在だ。12月期決算銘柄で、期末一括配当8円取りのチャンスを迎えている。年間配当利回りは2.7%強と東証1部平均予想の1.9%強を上回る。権利付き最終日は27日であり、所有期間利回りメリットも見逃せない。ちなみに、PBRは0.8倍台。 株価は、11月5日の直近安値230円を起点に出直り波動を描き、底入れ確認済み。10日に25日・75日移動平均線のゴールデンクロス(GC)を達成し、13週・26週線のGCも時間の問題であり、テクニカル妙味は醸成されいる。 しかも、10年12月期の連結業績予想は復調コース。売上高130億円(前期比13.8%増)、経常利益8億5000万円(同3.6倍)を見込み、利益浮上を示している。主力の計測機器事業で、センサー、測定器の汎用品が設備投資の回復により需要が増勢し、低コスト戦略も浸透中である。現在推進中の第3次中期経営計画によれば、最終年度の12年12月期に売上高150億円、経常利益14億8000万円が目標。実現すれば、経常ベースで過去最高益(08年12月期12億5500万円)を更新することになる。 (3)=帝人―投資妙味と話題が満載、ターゲットは405円 帝人 <3401> に投資妙味。10月29日発表の9月中間期決算で、11年3月期の業績予想を上方修正。連結経常利益は、当初予想の340億円から420億円に増額した。3D(立体)映画鑑賞に利用するメガネフィルムの好調、スマートフォンなどのタッチパネル向けフィルムなど化成品分野が好調。また、自動車生産の急回復を受けて、ブレーキパッド用に使うアラミド繊維も収益を押し上げている。 また、骨粗しょう症治療薬「ボナロン」、通風・高尿酸血症治療薬「TMX-67」など医薬医療事業も話題を提供する。2010年のノーベル化学賞受賞の根岸英一氏(米パデュー大学特別教授)は、かつて帝人に在籍していた経緯もあり、折に触れて話題に上りそうだ。 一方、株価はここ2年間、ほぼ240円から350円のレンジで推移。足元の株価も年初来高値圏内とはいえ、このレンジの上限にある。ここのレンジを抜けてくると、次のターゲットはリーマン・ショック前の高値405円(08年6月6日)。連結PERは16倍前後で、業界平均の20倍換算で株価は427円(1株利益21円34銭)と試算される。年末・年始の株式投資は、好業績の株高銘柄についていきたい。 (4)=日野自―アジア、中南米で高成長、信用需給も支援材料 2010年の年末相場で一段高を期待できる銘柄の一つに、日野自動車 <7205> を挙げたい。騰勢が目立つ自動車セクターのなかで出遅れ感が顕著な銘柄だ。10年9月中間期の連結業績は、売上高が6057億100万円(前年同期比54.3%増)、営業利益が164億1700万円(前年同期は220億900万円の赤字)、純利益が58億4400万円(同290億400万円の赤字)。対通期予想の進ちょく率は営業利益が65.7%、純利益が73.1%と高い。 11年3月期の売上台数(連結ベース)に関して、会社側はオセアニアを除くすべての地域(日本、アジア、中南米、北米、欧州・アフリカ、中近東)で前期比プラスを見込んでいる。とりわけ、台数規模の大きいアジア(予想4万9700台)で前期比35.7%増、同じく中南米(予想1万400台)で同47.6%増といずれも高成長を見込んでいる点が好感できる。なかでもアジアは中国、インドネシアがけん引役となっての上積みが想定の範囲内にある。11年3月期下期の為替前提は1ドル=80円(通期は85円。10年3月期の通期実績は93円)と保守的で、為替変動に起因する業績下ブレの懸念は小さい。台数(11年3月期予想)の内訳は国内26.4%、海外73.6%となっている。 株価は7月、9月、10月の各高値を結んだラインが上値抵抗線として機能しており、それを11月下旬に突破したが、以来やや調整機運が台頭している。足元の相場で注目度の高い連結PBRをみると1.18倍。いすゞの2.01倍に比べて割安感がある。東証信用倍率は12月10日時点で1.04倍の好取組。厚みは小さいものの、支援材料になりそうだ。 (5)=電通―上昇続く、年初来高値が視野に 電通 <4324> は10月12日年初来安値1858円からの戻り歩調が継続中。11年3月期業績の上ブレや来期業績の拡大期待を背景に、当面は、力強い株価推移が見込まれる。年初来高値(4月12日の2728円)の早期更新も視野に入っている。 広告最大手。11月上旬に11年3月期連結業績予想を修正。営業利益予想を上方修正したが、足元の強調展開を背景に考えると、一段の上ブレ期待がある。 11年3月期連結営業利益予想は422億円(前期比13.1%増)から475億円(同27.3%増)へ増額した。景気の回復感を背景に、単体売上高の半分近くを占めるテレビ広告、なかでも番組と番組の間に存在する時間帯に流されるスポット広告が好調だ。上期のテレビ広告売上高は前年同期比6.9%増。下期に入っても好調が続き、10月は前年同月比10.9%増。11月は同7.5%増。10-12月期のテレビ広告売上高は前年同期比2ケタ増となる可能性がある。 証券各社の評価も高い。UBS証券は11月8日付で、モルガン・スタンレーMUFG証券は同10日付で、投資判断を強気判断へ引き上げた。両証券とも今期業績には上ブレ余地があるとみており、UBS証券では今期連結営業利益予想を500億円、モルガン・スタンレーMUFG証券では495億円と予想している。また、三菱UFJモルガン・スタンレー証券でも12月14日付で、投資判断を強気判断へ、目標株価を2140円から3000円へ引き上げた。同証券では、11年3月期営業利益を496億8800万円と予想している。なお、12年3月連結営業利益は、UBS証券とモルガン・スタンレーMUFG証券が545億円、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は586億6800万円と予想している。 (6)=一建設―JQ20の出遅れ銘柄 12月3日に新規上場したJASDAQ-TOP20が順調だ。個人投資家の意欲旺盛で新興市場は活況が続いており、同指数の構成銘柄は「いずれも循環物色が進んでいる」(中堅証券)ため、堅調な銘柄が目立つ。このなかで、一建設 <3268> の予想配当利回りは2.5%台、PBRは1.9倍台と、TOP20の平均予想配当利回り1.2%前後、PBR2.9倍台と比較しても出遅れ感、評価余地のある銘柄。 6日に発表した11年1月期第3四半期(2-10月)の単体決算では、売上高が前年同期比3.8%増の1546億3000万円、営業利益は同40.7%増の180億500万円となった。低価格住宅が好調に推移。足元では、同じパワービルダー企業の業績上方修正も目立っており、株価も、飯田産業や、東栄住宅などの好業績もあって上値追いの展開となっている。また、住宅エコポイントの延長は同業界にとっても追い風だ。 16日には、同じくJASDAQ-TOP20の構成銘柄でもある日本マクドナルドが10年12月期連結業績予想の上方修正を発表している。同指数の構成銘柄から、しばらく目が離せそうもない。 (7)=双日―レアアース関連の低PBR銘柄 総合商社の双日 <2768> を狙いたい。レアアース(希土類)の取り扱いに強く、早ければ、11年3月期の第3四半期(10年10-12月)にもオーストラリアからレアアース輸入が開始される予定で、来年も中国はレアアースの輸出制限を強化するとみられており、再度注目を浴びる可能性が高い。 双日は11月24日に、オーストラリアの鉱山会社ライナス社とレアアースの日本向け供給、ライナス社のレアアース拡張プロジェクト(西オーストラリア州マウント・ウェルド鉱山の開発およびマレーシアでの分離精錬)に関し戦略的提携をすることで基本合意した。同社によれば、世界中で進められているレアアース開発プロジェクトで、最も早く操業および商業生産が行われる可能性が高いという。 また、双日は日本における販売代理店として、マウント・ウェルド鉱山の操業後10年間でレアアースを年間約9000トン以上を供給する契約交渉を行う。日本の需要家の開拓を目的とした共同マーケティングの実施、ファイナンス組成などについても検討を進めていく。今回のプロジェクト開発には、JOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)への金融支援要請を行う予定としている。 株価は11月25日に直近高値174円を付けたあと、170円前後のもみ合い商状が続いている。チャート上では75日線と200日線のゴールデンクロスが接近、三角もちあいも煮詰まっており、上昇指向を強めそうだ。PBRが0.6倍台と割安感が強い。 PR |
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