6/25 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△マスプロ電工<6749>、手のひらサイズの地デジチューナーを来月発売
マスプロ電工は２１日、手のひらサイズの地上デジタルハイビジョンチューナー「ＤＴ６１０」を７月中旬に発売すると発表した。体積比で同社従来品の７分の１の大きさ。機能を絞って、業界最小・最軽量を実現した。オープン価格で実勢は２万円前後。月間１万台の販売を目指す。現在国内で使われている約１億台のアナログテレビは２０１１年７月のアナログ放送終了後、テレビを視聴できなくなる。同社は機能を地上デジタル放送の視聴に特化し、安価で小型な製品を開発した。ハイビジョン放送にも対応。画面拡大機能付ですべての番組を黒枠のないフル画面で視聴できる。重さ約３５０グラム。消費電力約９ワット。

△松下<6752>、携帯電話を１時間で充電できる充電器を７月発売
松下電器産業は１８日、携帯電話向けに持ち運びできる充電器「ＵＳＢモバイル電源」を７月１日に発売すると発表した。１時間１０分でバッテリー容量の８０％を充電できる。携帯機器向け地上デジタル放送（ワンセグ）の視聴で電池消費が増えているため、急な電池切れに備えた予備電源としての需要を見込む。実勢価格４０００円前後で量販店などで販売、月産３万台を目指す。付属の単３形ニッケル水素電池２本を本体に装着し、電源コンセントから充電したうえで携帯電話の電源として用いる。ニッケル水素電池は１０００回以上繰り返し使える。オキシライドやアルカリなどの一次電池を本体に装着して携帯電話に電力を供給する使い方もできる。

△富士通コンポーネント<6719>、キー入力荷重を調整できるキーボード発売
富士通コンポーネントは１８日、キーボード「ＦＫＢ８５４０シリーズ　リベルタッチ」を発売したと発表した。ユーザーがキー入力荷重を調整できる機能を取り入れた。価格は２万円弱。年間販売目標は１万２０００台。キーボードの入力荷重は購入時に約４５グラムに設定しているほか、荷重が約３５グラムと約５５グラムの交換用ラバーをそれぞれ１５個そろえた。キーの下にある荷重ラバーを引き抜き工具で取り出し好みの交換用ラバーを装着することで入力荷重を調整できる。従来の同社製キーボードに比べて、キーボードを打ちこんだ際の音を４０％低減した。色は白と黒の２種類がある。

△東芝機器、北海道電<9509>と集合住宅向け電気温水器３種を地域限定発売
東芝機器は北海道電力と共同で、集合住宅向けバルコニー設置電気温水器３機種を製品化、道内札幌以南地域限定で発売した。凍結防止ヒーターを追加するなど寒冷地対策を強化、バルコニーへの設置を可能にし、屋内空間を有効に使えるようにした。給湯専用でタンク容量３００リットルと同３７０リットル、自動で湯張りができるセミオートの同３７０リットルの３タイプがある。価格は３３万２８５０―４３万６８００円。凍結防止ヒーターが故障した際にはメーンリモコンへのエラー表示で使用者に即座に知らせる機能を装備している。

△ジェイテクト<6473>、全ＥＰＳにホールＩＣ式トルクセンサーを採用
ジェイテクトは同社製の電動パワーステアリング（ＥＰＳ）すべてに、ホールＩＣ式トルクセンサーを採用する。現在はコラム式とピニオン式のＥＰＳで採用しており、採用率は１５％。これを２０１２年には９０％に高め、将来はラック式も含めすべてのＥＰＳに採用する。安全性を高めるのが狙い。トルクセンサーは、ステアリングホイールの操舵（そうだ）力を検出する。ホールＩＣ式はＩＣチップを２個使い、２つのセンサーの出力差を監視して故障を検出する。同時にＩＣ化で部品点数を削減して故障率を低減。従来の２ボビン式に比べ安全性が高い。温度変化にも強く、エンジンルーム内でも安定して機能可能。デジタル演算機能などを１チップに内蔵しており、トルクの検出精度も高い。

△いすゞ<7202>、「トラクタ」を一部改良－安全機能を拡充
いすゞ自動車は１８日、大型トラック「ギガ」の「トラクタ」シリーズを一部改良、発売したと発表した。安全機能を複数標準装備したのが特徴。ミリ波レーダーで先行車との車間距離の変化を測定し、追突の恐れがある場合は警報により注意を喚起する機能を開発、搭載した。また、高速走行時にステアリング操作からドライバーの運転特性を学習し、集中力が低下したと判断すると表示と音で注意を促す。さらに、ブレーキシステムを進化させ、電子制御で車両姿勢を安定化させるシステムも備えた。東京地区の価格は１６５１万１２５０―１８８２万１２５０円。ギガトラクタシリーズ全体で年間１８００台を目指す。

△宮田工業<7301>、２１段変速機搭載のＭＴＢを発売
宮田工業は、初級者向けのマウンテンバイク型自転車「テラランナー」を２０日に発売する。アルミフレームやアルミサスペンションフォークを採用。２１段変速機を搭載。ブレーキはロックを防ぐパワーモジュレーター付き前後Ｖ型。フレームサイズ３８０ミリメートルと４４０ミリメートルの２車種を用意。いずれも価格は３万９８００円。年５０００台を生産予定。

△三菱自<7211>、地デジ・ナビ装備のパジェロ特別仕様車を発売
三菱自動車は、ＳＵＶ（スポーツ多目的車）「パジェロ」の特別仕様車「エクシード　プレミアム　エディション」を発売。７インチワイドディスプレイＨＤＤナビゲーションと地上デジタルテレビチューナーを標準装備。フロントグリルなどの外観パーツをボディーカラーと同色化した。価格は３６９万６０００円。

△マキタ<6586>、軽量な薄板材切断用スライド丸鋸を発売
マキタは軽量なスライド丸鋸「ＬＳ０６１１ＦＬ／ＬＳ０６１１」を発売した。薄板材の切断用。重量は業界最軽量（同社調べ）の７・４キログラム。狭い住宅リフォーム現場などでも持ち運びが容易。価格は７万３５００―８万９２５０円。ノコ刃の上部を覆う部分を従来のアルミ製からマグネシウム製に変更するなどし、軽量化した。ノコ刃の直径は１６５ミリメートルで同社のスライド丸鋸の中で最大。幅２１５ミリメートル、厚さ４０ミリメートルまでの材料を一度に直角切断できる。回転数は毎分４２００回転。

△加藤製作<6390>、排ガス規制対応の２５トン吊りラフテレーンクレーン発売
加藤製作所は最大吊り上げ能力２５トンのラフテレーンクレーン「ＳＲ―２５０Ｒプレミアム」を完成し、７月より国内向けに発売する。公道を走行するディーゼルエンジン搭載の建設機械などに適用される「平成１８年ディーゼル特殊自動車排出ガス規制」適合のエンジンを、ラフテレーンクレーンとして業界で初めて搭載した。価格は３７００万円。初年度に４００台の販売を見込んでいる。ＳＲ―２５０Ｒプレミアムのブーム（作業機）は、９・３―３０・５メートルの範囲で伸縮。車体を安定させるジャッキ装置であるアウトリガーフロート用の敷板を標準装備とした。また、工具箱を二つ装備した。

△デンソー<6902>、最小サイズＥＴＣ車載器に女性向けの新色追加
デンソーは２１日、５月に発売した業界最小サイズの料金自動収受システム（ＥＴＣ）車載器に、新たに女性をターゲットにした新色を加え、２９日に発売すると発表した。新色が設定されるＥＴＣは「ＤＩＵ―９１００」（コンパクト音声タイプ、１２ボルト専用）シリーズ。新色は、優しさを表現したピンク系と、かわいらしさを表現した光沢のある白色系の２色。価格は１万３８６０円。全国のカーディーラーなどを通じて販売する。

△レンゴー<3941>、段ボールでベトナム進出
レンゴーはタイのサイアムセメント・グループがベトナムに設立した段ボール事業会社に資本参加する。同事業会社の資本金の３０％を出資し、段ボール需要が急伸するベトナム市場に本格進出する。レンゴーはサイアムセメント・グループとタイ国内でも合弁で段ボール事業を展開しており、今後もアジア全域で提携関係を強化していく。出資先はサイアムセメント・グループの製紙・段ボール部門が２月に設立したビナ・クラフト・ペーパー（ホーチミン市）で、ベトナム国内で段ボール原紙を製造販売する。０９年に工場が稼働する予定で、段ボール原紙の生産能力は年間２２万トンと同国最大規模になる。レンゴーは生産技術の支援や古紙調達などを協力する。

△トステム（住生活グループ<5938>）、和風デザイン造作材を発売
トステムは和風デザインの造作材「インテリア格子」を７月１日に発売する。モダンデザインが流行する一方で、和風回帰のデザインが注目されていることに対応する。和風のインテリアに合わせやすい薄茶と焦げ茶の２色を用意した。価格は枠と縦格子（幅９１０ミリ×高さ２６００ミリメートル）１４本１セットで１５万５４００円。初年度に１８００万円の売り上げを目指す。他の建具と同じ非塩化ビニール系のハイプロテクト樹脂シートで表面処理加工し、色や質感を合わせたコーディネートができる。また縦格子の角材の断面を台形し、表と裏で陰影が異なるようにした。

△アイカ工業<4206>、人工大理石８色を追加
アイカ工業は人工大理石「アイカハイマックス」の新色８色を発売した。追加したのは「シルバーグレー」「コーヒーブラウン」など。価格は７６センチ×３０７センチ×１センチメートルで１２万１３８０円から。これに伴い、アイカハイマックスを用いた洗面化粧台「アイカハイマックス・ボウル」８種（価格１万５２２５円から）と、トイレ用カウンター５種（１５センチ／３０センチ×長さ２４１センチ×３０１センチメートル、価格３万３５００円から）を標準品化した。既存製品を含め、年間に前年度比約４割増となる７億円の売り上げを目指す。

△サントリー、イオン<8267>限定の第３のビールを発売
サントリーは第３のビール「スーパーブルー」の限定商品を７月４日からジャスコやマックスバリュ、サティなど全国のイオングループ約１５００店で販売する。３５０ミリリットルと５００ミリリットル２種類で計２５万ケース（１ケースは２４本入り）の数量限定で発売する。価格は３５０ミリリットルで１０５円程度。イオングループで発売する「スーパーブルー〈爽〉」は、一般販売するスーパーブルーをベースに発酵度や炭酸を高めた。よりすっきりしたのどごしと爽快感が特徴。サントリーとイオンは０５年からイオン限定ビールを毎年発売しており、今回で３作目。

△住友林業<1911>、２×４工法のアパートに新商品－１７８プランから選択
住友林業は２１日、ツーバイフォー工法のアパートの新商品「Ｓｕｃｃｅｅｄ　Ｈａｒｍｏ（サクシード　ハーモ）」を発売したと発表した。１７８のプランを用意し、さまざまな立地条件などに対応できるようにした。土地活用を検討する地主を狙う。販売対象エリアは首都圏や近畿圏、中京圏。価格は３・３平方メートル当たり３９万８０００円から。初年度に１００棟の販売を目指す。キッチンやバス、トイレ、玄関、部屋の配置などを自由に選択できる。単身者向けタイプやファミリー世帯用タイプがある。ファミリー向けではメゾネット型にすることも可能。玄関錠はツーロックシステムなどを標準仕様にするほか、シャッターや防犯用面格子などにもオプションで対応する。セコム、または綜合警備保障のセキュリティーシステムも提案する。このほか、空室時も家賃を保証する制度を採用し、地主のアパート経営を支援する。

△エルビー、１個で１食分の緑黄色野菜汁が摂れるヨーグルト発売
アサヒビール<2502>の子会社のエルビー（埼玉県蓮田市、殿塚宜弘社長、０４８・７６９・１１３３）は、１個で１食分の緑黄色野菜汁を摂取できるヨーグルト「朝の１食　野菜ヨーグルト」（１２０グラム）を７月３１日に関東甲信越・東北の１都１５県で発売する。植物性と動物性の乳酸菌を合わせて使用したヨーグルトは業界初。価格は１２６円。初年度２億円の売り上げを見込む。にんじんを主とした２１種類の野菜成分で構成、緑黄色野菜１食分の目標摂取量とされる４０グラムを摂取できる。独自の「Ｗ乳酸菌製法」（特許出願中）を採用することで、植物性・動物性の二つの乳酸菌を使用できた。アサヒビールとアサヒ飲料が共同研究した植物性乳酸菌「ＬｂＰｌ―４」（特許出願中）を使用した。

△日本製麻<3306>、新入社員が企画したレトルトカレー２種を期間限定発売
日本製麻は入社したばかりの新入社員が企画したレトルトカレー「夏季限定夏カレー」２種類を商品化し、発売した。新商品の企画開発などを目的に４月に入社した社員３人で構成した“てんやわんやプロジェクト”の第１弾商品。価格は３５０円（２００グラム入り）。９月までの限定販売で、販売目標は未定。「激辛スパイシービーフカレー」は低カロリーのスープタイプ。汗をかいて新陳代謝を高めるというコンセプトで開発した。「夏野菜カレー」はナスやパプリカ、トウモロコシなどを入れた。同社では「企画が実現したことで新入社員が一番驚いているが、今後も新しい発想で積極的に提案させたい」としている。
（日刊工業新聞）

△インフォメーションクリエーティブ<4769>
インフォメーションクリエーティブは、企業のＩＴに関するコンサルティング、設計、開発を行うとともにその後のシステムの保守、運用といったサービスを提供。ＳＥの８割が各顧客企業先に常駐している。企業の考え方を十分に理解しているので、ソフト、システムを開発する際、ミスマッチはほとんど発生しない。また、設計、開発だけで終わらず、保守、運用サービスまで行うことからストック型ビジネスの面も持っていて、業績は非常に安定している。事業内容は、業務システム開発から統合パッケージ導入支援、システム統合、組み込みソフトウェア分野も対応するソフトウェアソリューション、２４時間３６５日フルサポート体制でシステム構築、性能管理、障害管理、セキュリティ管理などコンピュータの運営に関わるサービスを提供する運用サービス・ソリューション、各種ネットワークシステムの構築からセキュリティディフェンスなどのコンサルティングサービスまで総合的なサービスを展開するネットワーク・ソリューション、特定業種のニーズに対応した製品の開発・販売を進め、独自の市場を創造するプロダクト・ソリューションといった４つの事業から成り立っている。取引先別売上げ構成比は、日立グループ５５％、上場・関連企業３８％、官公署・自治体１％、その他６％。セグメント別売上高構成比率は、ソフトウェア開発４５．８％、システム運用３４．２％、ネットワークソリューション１５．５％、その他４．５％。５月２日に上方修正を発表しているように、業績は好調、今０７年９月期連結業績予想は、売上高６０億５０００万円（前期比４．３％増）、経常利益４億９６００万円（同１８．１％増）、純利益２億５４００万円（同４９．４％増）、１株予想純利益６７．７１円と最高益更新を見込む。配当の基本方針は安定配当。業績に応じて利益配分することにしている。０３年１２円、０４年１４円、０５年１６円、０６年１８円と連続増配。無借金経営で、財務基盤は健全。年初来高値７６０円（５月７日）、年初来安値６５５円（１月５日）

△ノバレーゼ<2128>　早くも通期業績の上振れ期待高まる
ノバレーゼは、上場したことで知名度が上昇し、再生案件の情報を得やすくなっている。今年５月に長野県諏訪市にオープンしたホテルも再生案件のひとつであり、結婚式場、宴会場、宿泊施設、テニスコートがそろっている。当初１００億円を掛けて作られた超高級ホテルをリニューアルオープンしていることから高級感が漂い好評である。普通結婚式は、土曜、日曜に集中していることから、ウィークデイは土日の準備にあてられている。しかし同社は、ウィークデイはゲストハウスをレストランとしてオープンし、高級西洋料理を地元客に楽しんでもらい、地元の人達と身近な関係を築いている。料理の味や接客サービスが認められて、結婚式の予約獲得にも結びつくこともあり、ウィークデイもレストラン事業を展開することで、営業の後押しをしているといえる。基本方針として、出店は年間３店舗。それ以上であれば、社員教育が追いつかない状況となり、接客サービスの質が落ちることから、評判を悪くする可能性が高く、結果的に業績に悪影響を及ぼすと判断している。現在、ゲストハウス８店舗、ホテル１店舗、専門式場１店舗を運営しているが、既存店の売上げは、ほぼ前年並みの売上げを保っている。このほかに、ドレスショップ１２店舗を運営している。イタリアから買い付けたウェディングドレス、タキシードなど高級品を揃えている。売上の９０％以上がレンタル販売である。ウェディング業界の１月～３月は閑散期で、通常赤字決算であるが、第１四半期（１月～３月）で通期最終利益の１９．４％に当たる１億２１００万円を確保し、予想以上のスタートを切ったことから、早くも通期業績の上振れ期待が高まっている。
ハウスウェディングの市場は年々伸びていて、テイクアンドギヴ・ニーズ<4331>を除く３社は最高益更新を継続中である。しかし、テイクアンドギヴ・ニーズの今期予想で弾くＰＥＲは２３倍台で、順調に成長している３社のＰＥＲは１０倍～１３倍台と評価が逆転している。今後見直されてゆくものと思われる。
なかでも独自路線を行くノバレーゼの今０７年１２月期業績予想は売上高７７億円（前期比３６．８％増）、経常利益１１億８４００万円（同２６．０％増）、純利益６億２６００万円（同１９．２％増）と３社の中でも最も成長率が高く、今後の株価上昇が予想される。

△月足チャートで確実に稼ぐ必勝銘柄－フェローテック<6890>、月足チャートで確実に稼ぐ
液体なのに磁力に反応する不思議な「磁性流体」の世界的企業
●半導体製造装置用シール剤など先端分野には不可欠
証券日刊連載の必勝株シリーズ　フェローテックは、磁性流体やサーモモジュール分野で世界的なシェアを誇る。世界的とはシェアが７０％程度と高いことだ。用語解説的となるが、若干紹介すると、「磁性流体」は、通常、鉄などの金属固体を磁石に近づけるとくっつくが、液体でありながら磁石にくっつくという不思議な物質である。１９６０年代のアメリカＮＡＳＡで、無重力空間での液体燃料を補給するために研究されたことに始まる。固体の磁性体と同じように磁界に反応し、意図する位置に保持させたり変化させたりできる材料としては唯一の素材。その正体は、直径が１０ｎｍ程度の磁性超微粒子、水、有機溶剤、界面活性剤などによって成り立っている。使われる先は、スピーカーへの応用、あるいはコンピューターのＨＤＤ（ハードディスクドライブ）内に用いられる導電性防塵シールや半導体製造装置用真空シールなどのシール剤として必要不可欠な製品として存在感を発揮している。同社は、この真空シールなどの輸入販売を目的に設立した会社である。一方のサーモモジュールは、熱電半導体を用いたヒートポンプの一種。半導体製造工程のウエハクーリングプレート、自動車温調シートなどに使用される。可動部分がなくコンパクトなため温度制御に優れている。小型、軽量で精密な音調ができるため応用範囲は広い。同社の売り上げは、事業を製品用途の類似性と取引形態により種類別に区別し、「装置関連事業」「電子デバイス事業」「ＣＭＳ事業」の３部門に区分している。
（１）装置関連事業＝主な製品は真空シール、石英製品、シリコン製品など。前期は売り上げ３７．０％増の１５９億７２００万円（構成比率４９．１％）。同部門の営業利益は７．３％増の２０億１４００万円（構成比率８８．０％）。売り上げ、利益ともこの装置関連が稼ぎ頭。
（２）電子デバイス事業＝主な製品はサーモモジュール、磁性流体など。前期は売り上げ５５．１％増の５２億８７００万円（構成比率１６．２％）、営業利益では６５００万円の黒字に転換した。
（３）ＣＭＳ事業＝他社製品を製造する事業。製品は多岐にわたる。顧客との守秘義務契約のため詳細は発表されていないが、太陽電池用シリコン単結晶引上装置、シリコンウエハ加工、工作機械製造などがある。前期は売り上げ２９．１％増の１１４億５８００万円（構成比率３５．２％）、営業利益で４３．１％増の２億６４００万円（構成比率２２．８％）。
●中国含むアジアでの営業利益が約半分を占め、中国進出成功組
なお、地域別内訳では、売上高は「日本国内」が２１３億５４００万円、中国中心の「アジア地域」が１８７億４０００万円、「欧米地域」で８９億６１００万円と、日本とアジアが肩を並べる。営業利益では、アジア地域が１１億２３００万円と、日本の８億３０００万円を抜いて、稼ぎ頭。早くから、中国進出を果たした効果が現れている。今期については、装置関連事業は真空シール拡販を目的に設立した台湾及び韓国のメンテナンス会社を中心に営業を強化。石英製品は、海外顧客からのＯＥＭ製品の増加要請に応じて加工設備の増強を図る。電子デバイス事業では、自動車温調シート向けに加え、需要が伸長しているＣＣＤカメラ向けサーモモジュールの受注拡大に努める。ＣＭＳ事業については、不採算受託製品の見直しを行い、太陽電池用シリコン単結晶引上装置及び関連製品での受注拡大を目指す。また、中国工場での操業度と歩留まり向上によりＣＭＳ事業の収益向上に努める。
●配当性向低く増配期待強く　ＰＥＲは１２．５倍と割安水準
株価は、２００３年以降、概ね下値６８０円、上値１０００円の往来で推移している。移動平均線との関係では、昨年１２月に２５カ月線を上抜いて買い転換、その後は移動平均線の上昇を待つ形でモミ合っている。１０００円に乗せてくれば、次のチャートのフシである２００４年４月水準の１２７０円程度も見込めるだろう。仮に、その水準まで買ったとしてもＰＥＲは約１８倍と、割高感はない。ただ、今期の年１０円配当（前期は記念を含め年１２円）に対する配当性向が１４％と低く、今後、増配の可能性が出てくれば、配当面からも注目度は高まるだろう。
（証券日刊新聞）

△松下製品<6752>、９６％が環境対応
松下電器産業は２２日、都内で２００６年度の環境活動報告会を開き、開発に占める環境配慮型製品の割合が９６％に達したことなどを明らかにした。１０年度までの計画を２２ポイント上回る数字で、環境本部の中村昭・環境企画グループマネージャーは「さらに高い目標を目指していく」と意気込みを語った。同社は、エアコンや液晶テレビなど主要製品の低消費電力化を進め、０５年度に比べ削減量を伸ばした。主要な環境配慮型３０製品の全購入世帯が１０年間使用した場合、電気代を通常製品に比べ７８３億円削減できると試算している。工場からの二酸化炭素（ＣＯ２）排出量は、０５年度比４万トン少ない４１３万トンとなり、３年連続の減少となった。日本や中国では排出量が増加したが、北米などで削減した。また、エコバッグの使用や環境ボランティアなどの市民活動を促し、従業員世帯の約６割が携わっていることなどを説明。中村マネージャーは「松下電工やパナホームなども含め、家全体で環境を語れるのは松下グループだけ」と胸を張った。

□ブルドック<2804>、あす株主総会　スティールが正当性訴え、最後のお願い、防衛策に反対票
ブルドックソースに敵対的ＴＯＢ（株式公開買い付け）を実施している米投資ファンドのスティール・パートナーズのウォレン・リヒテンシュタイン代表は２２日、米国から国際電話による記者会見を開き、「上場会社が株主を選定することに正当性はない。賢明な哲学を持って反対の決議をしてくれることを望む」と述べ、ブルドックが２４日の株主総会で導入を目指す買収防衛策を改めて批判した。総会が目前に迫るなか、他の株主に対し、マスコミを通じた“最後のお願い”を行い、反対票を集めたいとの思惑があるとみられる。リヒテンシュタイン代表は、防衛策について、「スティールを差別的に扱い、多額の経済的損失を与えるもので違法だ」と強調した。防衛策では、全株主に割り当てられる新株予約権のうちスティールの予約権だけは株式への転換ができない条項が設けられる。代わりに予約権を現金で買い取ることになっているが、「われわれが持つ会社の所有権が大きく損なわれるため、株主権利が補償されることはない」と反論した。ただ、買収後のブルドックとの関係について、「現経営陣のオーナーとして経営をサポートする方針を変えることはない」と述べ、あくまで友好的な投資であるとの考えを強調した。ブルドックは２４日の総会で、防衛策導入の特別決議の可決に必要な３分の２以上の賛成票の確保に自信を示している。これに対し、スティールは防衛策の差し止めを求める仮処分を東京地裁に申請しているが、司法判断の行方は不透明。同代表が初めて表舞台に登場した１２日の来日会見に続く、総会目前の電話会見は、「焦りの表れ」（証券会社）との見方もある。

△バンダイ<7832>　プチプチ“快感”何度も　９月下旬新商品、終わらない「プチプチ」登場－。
バンダイは２２日、壊れやすいものを包む緩衝材として使われる、気泡の入った透明シートをつぶして楽しむ「プチプチ」を題材にした玩具「∞（むげん）プチプチ」を９月下旬に発売すると発表した。普通の「プチプチ」は１回つぶすと空気が漏れてつぶせなくなるが、「∞プチプチ」はつぶしても元に戻るため何度でも楽しめる。内蔵のスピーカーからつぶしたときの音も出る。全５色で価格は８１９円。２０代から３０代の男女を中心に、大人から子供まで幅広い世代をターゲットにしており、２００８年３月末までに１００万個の販売を見込んでいる。「プチプチ」は川上産業（名古屋市中村区）が商標登録している商品。「∞プチプチ」の開発でも川上産業の協力を得ている。シリコンラバーの２重構造を使うことで、ポリエチレン製の本物の「プチプチ」を押しつぶすときの感覚を再現。スピーカーから流れる音も、本物の「プチプチ」をつぶしたときの音を録音して使っている。川上産業によると、「プチプチ」は１万個に１つの割合でハート形の粒が入っているという。「∞プチプチ」は１００回に１回の割合で、「プチプチ」をつぶしたときとは違った効果音が鳴るような仕掛けを取り入れている。日本記念日協会では８月８日を「プチプチの日」に認定。円状の「プチプチ」が並んでいる様子や、つぶしたときの音が「パチパチ」と聞こえることから８が並ぶ日が記念日に選ばれた。

△日興グループ株主総会　完全子会社化、不安視する声
米金融大手のシティグループの傘下に入った国内証券大手、日興コーディアルグループの定時株主総会が２２日、東京都港区のザ・プリンスパークタワー東京で行われ、前シティバンク在日支店最高経営責任者（ＣＥＯ）のダグラス・ピーターソン氏らシティ出身者３人を含む１０人の取締役選任など２つの議案が賛成多数で承認された。ただ、出席した株主からは、外資の子会社となったことを不安視する声のほか、シティによる完全子会社化に関する質問が相次いだ。総会では桑島正治社長が冒頭、不正利益水増し問題について陳謝するとともに再発防止に向けた取り組みを説明した。これに対し、株主からは「信用補完が理由とはいえ、アメリカに占領されたようなもの」などと、不祥事をきっかけにシティに買収されたことへの批判が出された。これに対し、桑島社長は「個人、法人のあらゆるニーズに応える企業グループを形成できることを理解してほしい」と理解を求めた。また、「シティが（日興株の）１００％保有を目指したら、自分が持っている株はどうなるのか」などと、完全子会社化に関する質問も相次いだが、桑島社長は「シティが買い増しを決定しているという認識はない。少数株主の利益を守ることに配慮する」と述べるにとどめた。

□富士通株主総会　配当や経営陣選任批判
富士通は２２日、横浜市港北区の新横浜プリンスホテルで株主総会を開催した。同社の業績は回復しつつあるが、総会では他の電機大手より配当が少ない点や、一部の経営陣の選任などに対し、厳しい意見が出された。冒頭、議長の黒川博昭社長は、子会社の富士通関西システムズで起きた架空取引事件について株主に陳謝した。一方、今後の事業戦略として、海外売上比率の引き上げや、グループ企業の完全子会社化などを背景にしたグループ内人材の交流活発化、不振が続いた携帯端末の生産性改善などを示し、「かつての危機的状況から脱し、すべての事業セグメントが黒字化した。今後も利益と成長を拡大していく」と強調した。質疑応答では年間配当が６円と、同社の株価を下回るＮＥＣより低い点などに質問が集中。具体的な配当目標を示すよう株主が迫る場面もあった。また、選任対象の社外取締役が欠席している点や、秋草直之会長の取締役選任を疑問視する声も出たが、黒川社長は、自身が主に国内対応に当たり、秋草会長は海外などで同社の代表として重要な役割を担っており、「秋草氏に代われる人はいない」と説明、理解を求めた。

△ソニー<6758>、米量販店向け薄型ＴＶ来月投入　値引き合戦対応
ソニーは、小売り大手のウォルマート・ストアーズやコストコ・ホールセールなど米国の大規模量販チェーン向けに、来月から薄型液晶テレビの専用モデルを投入する。機能を絞り込み、安売りチェーンの値引き売りに適した特別仕様の製品シリーズを供給する。薄型テレビ分野では、メーカー間の価格競争で平均価格が昨年は約３割も下落。米専門調査会社のディスプレイサーチによると、今年１～３月期の世界市場の平均価格（液晶テレビ）も前年同期比２２％安と、引き続き価格低下の圧力が厳しい。一方で、北米ではコストコなど会員制大型安売り店が牽引（けんいん）し、同期の薄型テレビの出荷台数が９６％増と拡大を続けている。ソニーはこうした市場環境に対応、量販店向け専用モデルにより価格競争力を高め、米国での販売台数の上積みを図る。同時に、高画質のフルハイビジョン対応やコンテンツ（情報の内容）配信サービスとの連携機能の搭載で単価の引き上げを狙う通常商品と、値引きの激しい量販店向け商品を明確に分けることで、薄型テレビ商品全体の値崩れを抑制する思惑がある。専用モデルは、ソニーのブランドイメージを損なわないように、画質などテレビとしての基本性能は落とさず、周辺機器と接続する入出力端子の数を減らすといった拡張機能仕様の簡素化などでコストを削減する方向。詳細は明らかにしていないが、高付加価値商品との棲み分けのため、最上位画質のフルハイビジョン機種へのモデル設定は見送り、ワイドＸＧＡ画質（１３６６×７６８画素）タイプを中心に現地で売れ筋の４０型クラスを商品化するもようだ。米国市場では薄型テレビの販売ルートを、ＡＶ（音響・映像）機器専門店からウォルマートのような全国規模の安売りチェーンまで、業態や販売網の規模によっておおむね４階層に分類できるという。ソニーの専用モデルは、このうち販売規模の大きい第３、４階層の量販ルートに供給。２００７年度の薄型テレビ世界販売台数を０６年度の６３０万台から１０００万台に引き上げる同社の増販計画の戦略商品とする。ソニーは過度の価格競争を避け、ブランドの差別化を図るため、競合の韓国メーカーなどが量販店向けに低価格モデルを商品化する中、これまでは同一の製品シリーズで４階層に対応してきた。ただ、米国市場での薄型テレビの急速な普及拡大に伴い、最近は大規模量販店による大幅な安売りが、商品全体の値崩れや専門店の収益圧迫につながる弊害も出始めていた。

△関西電力<9503>、カナダ産石炭を調達　豪州産高騰で代替　他社も追随の可能性
関西電力は、同社唯一の石炭火力発電所、舞鶴発電所（京都府舞鶴市）でカナダ産の石炭（燃料炭）を初めて調達した。石炭は他の燃料に比べ安価で調達できるものの、最近は豪州炭を中心にスポット価格が一段と上昇傾向にあることから、豪州産などに比べ割安なカナダ産も調達し、燃料コスト削減につなげていく。カナダ産の燃料炭は主に米国の火力発電所で使用されており、現在、日本の火力発電所での実績はあまりないという。関電では、カナダ産燃料炭の熱カロリーなどの性質は豪州産と遜色（そんしょく）ないとしており、豪州産などの高値が続けば、他の電力会社も今後、カナダ産の購入に動きそうだ。舞鶴発電所では、出力が９０万キロワットと石炭火力では国内最大級の１号機が２００４年から営業運転を開始しており、石炭使用量は年間約２００万トン。同じ出力の２号機が１０年に運転開始を目指して建設中だ。燃料炭はこれまで、豪州、中国、インドネシアの３カ国と短期契約またはスポット契約を結び、石炭を調達してきた。３カ国以外からの調達はカナダが初めてで、今回は約７万トンを輸入した。舞鶴発電所のボイラーには多炭種制御装置を設けており、産地や性状が異なる石炭を送り込んでも柔軟に対応できる。この特性を生かし、相場をにらみながらの弾力的な調達を進めていく考えだ。石炭は埋蔵量が豊富で、豪州など政情が安定した国から多く輸入しているため、長期的に安定して調達できる。しかし、経済成長を背景に、火力発電の比率が高いインドや韓国などで需要が拡大。中国産の価格に先高感が強いこともあって、豪州産のスポット価格が上昇している。

△日航<9205>、退職金１０％カット　人員削減１年前倒し
経営再建中の日本航空は２２日、退職金給付額の１０％カットを検討していることを明らかにした。再建計画に掲げた２００９年度末までのグループ４３００人の削減も１年以上前倒しし、さらに上積みを図る。追加リストラ実施で、資本支援実現に向けて主力取引銀行の理解を得たい考えだ。退職金カットは０８年度の実施を目指し７月に労使交渉に入る。実現すれば今年度の退職給付引当金を約２００億円削減できる。また、人員削減は、地上職７００人の希望退職実施などで、当初計画通り今年度中に２３００人を減らせる見通しとなったことから、削減を前倒しする。日航は、同社向け債権の評価引き下げなど信用力低下に歯止めを掛けようと、日本政策投資銀行、みずほコーポレート銀行、三菱東京ＵＦＪ銀行、三井住友銀行の主力４行に対し、債務の株式化など２０００億～４０００億円の資本支援を要請。今月２６日の定時株主総会までに銀行側との大筋合意を目指した。しかし、今春の再建計画スタートと７１１億円の追加融資から間もないとあって、一部の金融機関が反発。追加リストラ策を示し、銀行側の理解を得るのが先決と判断した。

△フジテレビ<4676>「冒険王」、来月１４日開幕　台場移転１０周年でリニューアル
フジテレビジョンは２２日、東京・台場の本社周辺で７月１４日から行う夏休みイベント「冒険王」の２００７年実施概要を発表した。台場への本社移転１０周年を記念し、今年のタイトルを「ありがとう！お台場１０周年ザ・冒険王２００７」とし、イベント内容をすべてリニューアルした。冒険王は今年で５回目。昨年の総来場者約３４９万人を上回る規模を目指す。今回の目玉は、人気番組「めちゃ２イケてるッ！」によるお化け屋敷のほか、フジテレビプロデュースの映画「西遊記」と「ＨＥＲＯ」と連携した展示やアトラクションなど。また、中国河南省のテレビ局「河南電視台」と協力し、武術演舞公演「武林風　少林寺伝説」も企画した。２３日にリニューアルオープンするフジテレビ本社２５階の球体展望室「はちたま」や５階見学者コース「フジテレビきっかけストリート」などの展示スペースも、冒険王で人気を集めそうだ。オープニングでは警視庁、東京都、東京交通安全協会と協力して台場地区でパレードを行い、イベントを盛り上げる。期間は７月１４日～９月２日の５１日間。開催時間は午前１０時～午後６時（時期により延長対応）。料金は一般１２００円、小・中学生１０００円。

▼黒田電気、創業家の社長辞任　「反社会勢力」と接触
東証１部上場の電子部品メーカー、黒田電気は２２日、創業者一族である黒田善孝社長が同日付で辞任したと発表した。同社によると、「黒田社長が反社会的勢力の関係者と面会した」との情報を入手。黒田氏に説明を求めたところ面会の事実を認め、辞任を申し出たという。後任の社長人事については、２８日開催の定時株主総会後の取締役会で決定する。

△スーパーの既存店売上高、１７カ月連続減
日本チェーンストア協会が２２日発表した５月の全国スーパーの既存店売上高（会員企業８２社、８８１９店）は、前年同月期比０・６％減の１兆１６８９億円と１７カ月連続で減少した。衣料品は専門店などとの競争が厳しいため３・０％減と１７カ月連続で減少。住関連品は気温上昇とともに制汗剤、日焼け止めクリームなども動き始めたが、１・２％減だった。一方、天候に恵まれ、気温も高かったことで食品はサラダ野菜や果物、飲料、ビール、アイスクリームなど季節商材が堅調で、食品は０・３％増と２カ月ぶりに増加した。不振の衣料品のなかでは、クールビズの早期展開により紳士用シャツ類がまずまずのスタートを切り、婦人衣料は「母の日」効果でブラウスなどが好調だった。
（FujiSankei Business i）