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2010 12,11 09:00 |
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【日本株週間展望】海外勢買い細り7週ぶり反落へ、先高期待下支え 12月3週(13-17日)の日本株は、7週ぶりに反落する見通し。11月以降続く海外投資家の買いに引っ張られ、日経平均株価は7カ月ぶり高値を付けたが、国内勢は総じて売り手に回り、一部テクニカル指標は歴史的過熱を示す。クリスマス休暇に備え海外勢の買いも徐々に細り、需給バランスが崩れそうだ。 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は、日本株の現状を「外国人以外が買っていない『一本足打法』。外国人が買わなくなれば、相場が下がるというのは4月高値後の動きで、今回も元来た道になりかねない」と話している。 第2週の日経平均終値は前週末比0.3%高の1万211円と、小幅ながら6週連続で上昇。9日には、終値で5月14日以来の高値を付けた。3日発表の米国11月の雇用統計が予想に反し低調で、増幅していた米年末商戦、景気回復への期待はやや水を差されたが、これがかえって米金融緩和策の長期化観測を誘発、世界的な過剰流動性相場は続くとの見方につながった。 円高修正を通じ日本株の上昇要因となってきたドル・円相場は、1ドル=82-84円台のボックス圏で推移。オバマ米大統領は7日、中間層向け減税措置の2年間延長で共和党と合意し、財政負担が増えるとの見方から米長期金利は半年ぶり高水準となる3.3%近くに上昇、日米金利差拡大の観点からドルは底堅かった。ただ、米シカゴマーカンタイル取引所・国際通貨市場(IMM)のドル・円先物取引の動向を見ると、円の買い越し幅は11月上旬に急減した後、足元は漸増しており、円高修正の勢いは鈍りつつあるようだ。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
海外勢の現状観 最近の日本株上昇を主導してきたのは、紛れもなく海外投資家だ。東京証券取引所が9日に公表した12月1週の投資部門別売買動向によれば、海外勢は1333億円の買い越しで、5週連続で買い越した金額は5500億円余りに達した。ドイツ証券の神山直樹チーフ・ストラテジストによると、海外勢の間では「11月の日本株のパフォーマンスが米国などを凌駕(りょうが)したことで、これまで出遅れていた日本株が注目されている。グローバルな投資が、割高感が出ているアジア株から日本株に資金を振り向ける動きもあるようだ」という。 世界主要85指数の10月末までの年初来パフォーマンスを見ると、上昇率1位のモンゴルトップ20指数の2.1倍をはじめ、インドネシアのジャカルタ総合指数が43%高、独DAX指数が11%高、米ダウ工業株30種平均が6.6%高などとなったのに対し、日経平均は13%下げ、ギリシャや中東欧に続くワースト6位だった。これが11月以降になると、12月9日までに日経平均は12%高と逆襲、上昇率で5位となり、欧米主要国や中国、ブラジルなど新興国を圧倒した。 海外勢による日本株見直しの動きは、ゴールドマン・サックスやシティグループなど最近次々と明らかになっている大手海外金融機関による2011年の相場予想で、強気の見方が示されていることからも分かる。ゴールドマンでは、11年中にTOPIXで1080ポイント(10日終値は888ポイント)、日経平均で1万2000円相当までの上昇を見込む。 対照的な国内勢、過熱感 こうした海外勢とは対照的に、12月1週までに個人投資家は5週連続で日本株を売り越し、金融機関など国内勢は総じて売り主体となっている。自己資本規制強化の問題を抱える金融機関、国際会計基準(IFRS)導入を控える事業法人からは来年3月の決算期末に向け売りが出やすく、個人も「民主党政権下で証券優遇税制廃止の話も出てきた中で、年末に向けて売り姿勢は続くだろう」と三菱Uモルガン証の藤戸氏は言う。 また、東証1部の値上がり、値下がり銘柄数の割合を示す騰落レシオ(25日移動平均)は9日に163%まで上昇。大和証券キャピタル・マーケッツの調べでは、遡及(そきゅう)可能な1970年以降の最高記録。同指標は一般的に120%を超すと、目先の相場過熱を示唆すると言われる。藤戸氏によれば、歴史的な騰落レシオの背景には「日本銀行のETF(指数連動型上場投資信託)買い取り開始を見据え、指数寄与度の高い銘柄への先回り買いの動きがある」といい、政策に絡む特殊事情の要素を割り引く必要はありそうだが、行き過ぎの心象は免れない。 海外投資家の買いに頼って相場が上昇し、その後彼らが売りに回ったことで崩れたケースは、ことし4月から6月にかけて見られた。日経平均は4月5日の年初来高値1万1408円を付けた後、6月9日には9378円まで下落。海外勢は09年10月から10年4月まで買い越しを続けたが、5、6月の2カ月で1兆6000億円近くを売り越した。 11年の年間予想にも表れているように、海外勢の日本株見直しの余地はなお残るが、足元はクリスマス休暇、年末接近に伴い積極的な買いは期待しにくい局面だ。さらに、英バークレイズ・キャピタル調査部のグローバル統括責任者のラリー・カンター氏は、「現在は株式にとってかなり良好な環境のようだが、11年が進むにつれ投資家は変化に注意を払う必要がある」と指摘。エマージングマーケットの中央銀行が極めて刺激的な政策を後退させることなどが、変化のシグナルとなると話すなど、半身の姿勢で構える向きもいる。 日銀短観、インド動向 第3週の日本株市場に影響を与えそうな材料では、国内では15日に日銀の企業短期経済観測調査(短観、12月調査)の発表を控える。ブルームバーグ調査によると、大企業・製造業の業況判断指数(DI)の予想中央値はプラス3と前回から5ポイント悪化し、7期ぶりに改善がストップする見込み。実体経済の足踏みに市場参加者の目が向けば、売り圧力が強まるきっかけになりかねない。 海外では13日にOECD景気先行指数、14日に米国で11月小売売上高が発表され、連邦公開市場委員会(FOMC)の開催も14日に予定される。16日にはインドで政策金利が発表される見通しで、新興国の金融引き締めに対する市場の警戒が強まるかどうか、注視されるところだ。10日に発表されたインドの10月の鉱工業生産は前年同月比10.8%増と、前月の4.4%増から伸びが加速していた。
●日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長 日経平均の想定レンジは1万-1万500円。11月以降の相場上昇で世界的に見た出遅れ感は相当薄れ、上値追いのハードルは高くなってきた。ただ、25日移動平均線と200日移動平均線がゴールデンクロスを達成、75日線も含めて各移動平均が上向いていることは評価でき、右肩上がりのトレンドはそう簡単に崩れないだろう。日銀短観は全般に悪化しそうだが、予想範囲に収まれば相場への影響は限定的。 ●みずほ証券の瀬川剛エクイティストラテジスト 注目イベントがかなり集中し、見極めようということから神経質な展開になろう。ただ、それらの結果次第では週末にかけて少し方向性が出てくる可能性もある。特に、税制改正大網の取りまとめで法人税減税がまとまらず、証券軽減税率が延長されれば、マイナス影響を避けられたということで下げを抑制するだろう。日経平均予想レンジは1万-1万300円。 ●三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資情報部の折見世記シニア投資ストラテジスト 騰落レシオが過去最高水準であるにもかかわらず、「今回は違う。過熱感が感じられない」という向きがあるが、いつも「今回は違う」という言葉は間違っていた。数値に真しになるべきで、弱気を継続している。 ●東海東京証券の鈴木誠一マーケットアナリスト 最近の上昇相場は、これまで上げてなかった中小型株や銀行株がけん引している一方、11月以降けん引して来たソニーやトヨタ自動車などの動きが良くない。上げ相場に見られる循環物色に入ったように見えるが、実際は、株価指数先物の特別清算値(SQ)算出やクリスマス休暇前の投資家のポジションの巻き戻しの一環の可能性もある。そろそろここまで上げて来た反動が出るかもしれない。 記事:東京 院去信太郎 Shintaro Inkyo ■□━━━━・・・・・‥‥‥……………………………… 調整は当然するけれども、強気継続の中の調整だと思います。 相場って、これだけ騰がれば下がる下がる・・・と思っている時ほど PR |
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