6/19 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△ＪＰＨＤ<2749>、グッドウィル<4723>保育事業買収に名乗り
保育所運営大手のＪＰホールディングス（ＪＰＨＤ）は18日、グッドウィル・グループの保育事業の買収を目指すことを明らかにした。買収対象は、コムスン子会社のグレース（東京・港）とコティ（同）の２社で、15日にグッドウィル側に買収の意思を伝えた。グッドウィルの事業譲渡対象に保育所事業は含まれていないが、ＪＰＨＤは「今後、事業を手放す可能性がある」と見て、いち早く買収の意思を表明した。

△ＧＤＨ<3755>、中国で日本のアニメ配信
アニメ企画制作のＧＤＨは、中国でアニメ配信事業に参入する。放送システム開発の深セン力合数字電視（リーガーデジタルＴＶ、深セン市）と同社子会社の寧波成功多媒体通信（九州夢網、浙江省）の３社で合弁会社を設立、年内をメドにサービスを始める。中国は文化産業の規制緩和の動きがあり、日本のアニメに対する需要拡大が見込めるとみて足場を築く。新会社は「上海リーガーゴンゾメディア」（仮称）。資本金は今後詰めるがＧＤＨが40％強を出資する見通し。ＧＤＨは自社制作したアニメや版権を持つ作品などを合弁会社に提供。合弁会社は九州夢網が運営するパソコン向け動画配信サイト「ｂｂｖｏｄ・ｎｅｔ」で販売する。ＧＤＨは売上高に応じたロイヤルティー収入を得る。

△スイカやパスモで駐輪代、高見沢サイバネティックス<6424>がシステム
券売機大手の高見沢サイバネティックスはＩＣカード乗車券に対応した駐輪場管理システムを開発した。関東で３月にＪＲと私鉄、バスの共通利用が始まるなどＩＣカード利用者が拡大。駅周辺ではＩＣカードでの決済を導入する商業施設が多く、放置自転車問題を抱える施設も少なくないことから需要が見込めると判断した。開発したシステムはカードの読み取り装置を料金の支払機に組みこんだ。紙幣や硬貨で支払うこともできる。利用者は駐輪場の固定具に自転車を置き、利用時間に応じて利用料を支払う。価格は200台を収容できる平均的なセットで2000万円程度。

△ビジネス・ブレークスルー<2464>、富士ゼロ総研と提携
映像授業を使った遠隔教育のビジネス・ブレークスルーは、企業の集合研修などを手掛ける富士ゼロックス総合教育研究所（東京・港、杉野明社長）と業務提携する。ビジネス・ブレークスルーの映像コンテンツを富士ゼロ総研の既存顧客に販売するほか、富士ゼロ総研が手掛ける集合研修の映像化などでも協力する考えだ。ビジネス・ブレークスルーは経営者研修やリーダー研修用の映像コンテンツをそろえている。富士ゼロ総研の研修プログラムの前後に経営戦略などの映像授業を組み合わせることで、両社の研修メニューの補強につながるとみている。７月から営業活動を始める。

△ターボリナックス<3777>、グループ再編で業務重複解消
ライブドアホールディングス傘下でリナックスＯＳ（基本ソフト）関連製品のターボリナックスは８月、グループ事業を再編する。グループ間の事業譲受でシステム開発の業務重複を解消する。子会社のレーザーファイブ（東京・文京）に、本体や子会社のゼンド・ジャパン（東京・渋谷）の開発業務を集約。８月１日付で事業譲渡し、関係従業員はレーザー社に出向させる。

△川崎重工<7012>、中国で最大級造船所・低価格船、韓国に対抗
川崎重工業は2010年稼働を目指し、中国海運最大手、中国遠洋運輸集団（ＣＯＳＣＯ）と共同で大連市に中国の造船業で最大級となる造船所を建設する。総投資額は約600億円で、ばら積み船などを建造する。世界的な需要拡大で日本の造船業界は約30年ぶりに国内の生産能力を増強するが、川重は国内では液化天然ガス（ＬＮＧ）船など付加価値の高い生産に特化。低価格分野は製造コストが安い中国で生産する分業体制を構築し、世界シェアトップの韓国勢に対抗する。川重は国内で約100万総トンの建造設備がある。海外では1999年に設立したＣＯＳＣＯとの合弁企業で65万総トンを生産している。来年、この合弁会社の生産能力を２倍にするが、需要に応じきれないと判断。ＣＯＳＣＯと新たな合弁会社を大連に設立し、造船所を新設する。

■ＴＢＳ<9401>、総会議決権過半を確保・買収防衛策承認へ
ＴＢＳが28日の定時株主総会に提出する買収防衛策導入案などの議案への賛成票が18日、半数を超える見通しとなった。ＴＢＳ関係者が明らかにした。ＴＢＳ株を買い増す意向を表明している楽天<4755>は買収防衛策への修正案や独自の取締役選任案を株主提案として提出。ＴＢＳと委任状争奪戦を繰り広げているが、総会ではＴＢＳ側の議案が承認されることがほぼ確実になった。関係者によると、18日午後時点までにＴＢＳが集めた委任状や、ＴＢＳ議案への賛成を示す議決権行使書の議決権数が全体の半分を超えたという。業務提携や広告取引で関係のある企業や金融機関の多くがＴＢＳ側についたとみられる。

△三菱重工<7011>と東レ<3402>、国産ジェット機体コスト減へ新技術
三菱重工業は2012年の事業化を目指す国産ジェット機向けに、機体に使う炭素繊維を低コストで加工できる新技術を東レと共同で開発した。軽量化で燃費性能を向上させつつ、アルミ製に比べ割高な機体コストを下げることが可能になる。三菱重工は18日に開幕したパリ国際航空宇宙ショーで国産ジェット機の概要を発表、本格的な販売活動に入る予定で、新技術を今後の売り込みの目玉の１つに据える。三菱重工が世界の航空会社に売り込むのは70―90人乗り小型機の「ＭＲＪ（ミツビシ・リージョナル・ジェット）」。主翼を中心に機体の３割程度に炭素繊維を使った複合材を採用して軽量化、ブラジルのエンブラエルなどライバルメーカーの小型機に比べ燃料消費効率を２割高める。ただ、従来の手法ではアルミで機体をつくるより２―３割コストが高くなるため、これをどう抑えるかが課題になっていた。

△住友商事<8053>、ロシア木材事業を拡大
住友商事はロシアの大手林業会社への出資比率を拡大し、持ち分法適用会社とした。これに伴い、現地での木材加工工場の新設・増強も計画する。建材などに使う丸太の需要は世界的に増えているが、世界流通量の４割弱を占めるロシア産は同国政府の輸出関税引き上げ方針により、供給減が見込まれる。住商は関税が上がらない加工品の取り扱いを増やし、木材事業の基盤を拡充する。住商が出資比率を拡大するのはチェルネイレスで、ロシア東部で240万ヘクタールの森林の伐採権を持つ。住商は1996年に約11％出資し、このほど出資比率を40％に高めた。７月までに45％とする。取得額は数十億円とみられる。

△グッドウィル<4723>介護事業、一括買収に続々名乗り
グッドウィル・グループの介護事業売却を巡り、居酒屋チェーンのワタミ<7522>が18日、事業を一括で引き受ける意向を発表した。訪問介護大手のニチイ学館<9792>、イオン<8267>系ドラッグストアのウエルシア関東<2717>も同じ方針を表明済みで、一括売却を優先したいグッドウィルの意向も踏まえ、買収側に同様の動きが広がる可能性がある。コムスン（東京・港）不正問題を機に動き出した案件のために、買収価格だけでなく、介護の実績や企業の信頼性が選定のカギを握りそうだ。ワタミは当初、自社で展開する有料老人ホームなど施設介護事業に限って取得する考えだった。18日、介護サービス企業の業界団体である『民間事業者の質を高める』全国介護事業者協議会（民介協、対馬徳昭会長）と連携し、介護事業の受け皿を用意すると発表した。民介協の会員事業者が地域ごとに訪問介護を引き受けることで、すべての引き受けが可能とみている。同日、グッドウィルと厚生労働省に方針を文書で送付した。

□東芝<6502>、個人向けノートパソコン全機種に「ＨＤ－ＤＶＤ」
東芝は次世代ＤＶＤ規格「ＨＤ―ＤＶＤ」を個人向けノートパソコン全機種で利用できるようにする。ソニーなどとの次世代ＤＶＤ規格争いで優位に立つとともに次世代ＤＶＤの普及を加速させる狙い。対象機種の世界販売台数は年600万台に達する。自社ゲーム機への搭載で「ブルーレイ・ディスク（ＢＤ）」規格の普及をめざすソニーとの競争が激しくなりそうだ。東芝はノートパソコン世界４位で今年度の出荷台数は推定約1000万台。このうち６割を占める個人向け機種に今後、ＨＤ―ＤＶＤ機能を搭載する。従来は 40万円程度の高級機のみに搭載していたが今夏から順次量販型の「ダイナブック」などにも広げる。価格は10万円台後半から20万円台程度とみられる。

△野村不動産<3231>、中規模ビル20棟建設・４年で500億円投資
野村不動産は2007年度からの４年間で500億円の資金を投じ、首都圏や近畿圏を中心に約20棟の中規模ビルを賃貸用に建設する。高いセキュリティーとＩＴ（情報技術）環境を整備。新たな共通ブランドをビル名に冠して弁護士事務所や投資顧問会社、ベンチャー企業などの賃貸需要を取り込む。都心部を中心にオフィスビルの需給が逼迫（ひっぱく）する中、品質の高い中規模ビルの需要が今後広がると判断した。野村不動産は延べ床面積１万平方メートル未満の中規模物件に照準を絞って新ブランドのオフィスビルを展開する。ＩＣカードがないと入館できないセキュリティーゲートやＯＡ機器対応の二重床を標準装備するなど、高付加価値を売り物に坪（3.3平方メートル）当たりの賃料単価水準を周辺地域の同規模ビルの約 1.5倍に設定する。

□ブックオフ<3313>、創業者の坂本会長が引責辞任・新社長に佐藤氏
中古本販売チェーンのブックオフコーポレーションは18日、創業者の坂本孝会長（67）が５月に発覚した売上高不正計上などの責任を取って、19日付で辞任する人事を固めた。取締役も退く。橋本真由美社長（58）は定時株主総会を開く23日付で代表権のない会長になり、後任社長に佐藤弘志執行役員（36）が昇格する。財務担当の栗山英紀専務（56）も退任する。坂本氏の処遇は今後詰める。同社は株式上場前に店舗設備の納入先から受け取ったリベートを坂本氏が私的に流用した可能性や、上場後に月次売上高を水増ししたとの一部報道を受け、社外識者を交えて調査している。公表済みの売上高計上の不正以外に問題点はないもようだが、経営の混乱を招いたとしてトップ交代を決めた。
（NIKKEI NET）

△日本製紙<3893>、ムシに強いマツ量産

△ワタミ<7522>渡辺社長　次の舞台は介護、外食に次ぐエンジンに

△ニフティ<3828>、音楽のコミュニティーサイトを開設
ニフティは音楽をテーマにしたコミュニティーサイトを開設する。インディーズのミュージシャンや楽器を趣味にしているアマチュアなどの活動を紹介したり、音楽に関する質問や回答を利用者が書き込めるようにしたりする。将来はソーシャル・ネットワーキング・サービス（ＳＮＳ）や動画共有サービスも始め、自社の音楽配信サービスとの相乗効果を狙う。新サイト名は「ヒューマン・ミュージック・コミュニティ」で、19日に開設する。利用は無料。スタッフによるブログ（日記風の簡易型ホームページ）やインディーズバンドの紹介などから始める。インディーズ楽曲などを豊富にそろえる同社の音楽配信サービス「ムークス」にもリンクして、音楽配信の売り上げにつなげる考え。

△マツダ<7261>、スポーティーに改造した「ＭＰＶ」
マツダはミニバン「ＭＰＶ」に内外装をスポーティーにした「ブライトスタイリッシュエムズカスタム」を設定し、発売した。専用エアロパーツやメッキ加工した部品を使ってスポーティーな外観にした。内装には黒木目調パネルを採用し高級感を出した。車体色は白系と黒系の２色。価格は二輪駆動が287万円、四輪駆動が314万円。

△ヤマハ発<7272>、競技用バイク「ＹＺ４５０Ｆ」を改良
ヤマハ発動機は競技用オフロード車「ＹＺ４５０Ｆ」＝写真＝を７月17日に発売する。エンジン部品の形状やバルブの開閉タイミングを変えて低中速域でもトルクを出せるようにした。前輪ブレーキを軽量化した。ステアリング軸の長さを短縮して、悪路での操作性を高めた。競技用オフロード車全体で年間600台の販売を目指す。排気量450ccの水冷４ストロークエンジンを搭載する。車体色は青色。価格は77万7000円。

△ペンタックス<7750>、「Ｋ１０Ｄ」に限定記念モデル
ペンタックスはデジタル一眼レフ「Ｋ１０Ｄ」の2007年カメラグランプリ受賞記念モデル＝写真＝を限定5000セットで、7月12日に発売する。夏商戦で高まる需要を取り込む。カメラ本体のロゴの色を金色にするなど、一般モデルよりも高級感を出した。価格はオープンだが店頭実勢で約14万円を見込んでいる。Ｋ１０Ｄは独自の手ぶれ補正機構など最新の機能を搭載しながら価格が割安な点が評価された。

△東芝<6502>ＣＭ、小型紙パック掃除機２機種・強い吸引力が持続
東芝コンシューママーケティング（東芝ＣＭ、東京・千代田）は紙パック式掃除機２機種を７月１日に発売する。本体が軽量であることや強い吸引力が持続する機構を搭載したのが特徴。紙パック式ながら小型で吸引力が続く掃除機を望む層に売り込む。新商品は「ＶＣ―ＰＷ９Ｄ」＝写真＝と「ＶＣ―ＰＷ８Ｆ」の２機種で本体重量はともに3.2キロ。それぞれ空気の圧力を利用して紙パックに目詰まりしたごみをたたき落とす機構を搭載した。排気口に光触媒抗菌フィルターをつけ、排気に含まれる雑菌の繁殖を抑える。排気を本体上面に吐き出しホコリが舞い上がらないよう工夫した。価格はオープンだが店頭実勢は９Ｄが４万円前後、８Ｆが３万円前後。

△松下電器<6752>、持ち運び用の電源・充電池と乾電池両方に対応
松下電器産業は18日、充電池と乾電池の両方に対応した持ち運び用電源を発売すると発表した。ＵＳＢ端子で出力し、携帯電話や携帯音楽プレーヤーを屋外で充電できる。量販店などで７月１日に売り出し、月３万台の販売を目指す。発売するのはＵＳＢモバイル電源の「ポケパワー」＝写真。ニッケル水素電池を入れた電源本体を約４時間充電すると、携帯電話を70分間で約80％まで充電することが可能。アルカリ乾電池の場合は、50分間で携帯端末などを同じく約80％まで充電できる。価格はオープンで実勢価格は4000 円前後。
（日経産業新聞）

▼神島化学<4026>：07年4月期の連結決算見通しを下方修正
神島化学工業は１８日、２００７年４月期の連結決算見通しについて、経常利益を５億７０００万円から４億８７００万円に下方修正した。会社側によると、生産性の向上や個別採算管理を徹底し、不採算取引を全面的に見直すことによる利益率の改善はみられたものの、年間を通じたエネルギーコストの高止まりや原材料高といった外部環境により減益になるという。なお、年間配当金については、従来予想通り１０円を見込んでいるとしている。株価は流動性が乏しい中、５００円前後で底値もみあいを演じており、下方修正がどう影響するか注目されている。
（ロイター）

△相模ハム<2289>：グループのサガミフーズと小和田屋食品を８月１日付で吸収合併する。
設備老朽化への対応や生産効率の改善、品質の安定化が目的。

△総医研ホールディングス<2385>
竹村尚子氏が社長を務める投資顧問会社ムーンライトキャピタルが、バイオマーカー（生体情報を数値化・定量化した指標）の研究開発を行う総医研株式を発行済み株式総数の５％超まで保有していることが18日、大量保有報告書で明らかになった。

▼東研<6738>：前期（07年４月期）の連結経常損益を2600万円の赤字（従来予想は２億6500万円の黒字）へと減額修正した。
主力のバーコード関連事業は価格競争が厳しい上、メージャーの大口案件が翌期にずれ込んだことや海外子会社の不振などが要因。

□ふくおかフィナンシャルグループ<8354>
子会社である熊本ファミリー銀行が取締役会において、６月25日の株主総会に準備金の減少および資本の減少について付議することを決議したと発表した。発行済株式総数は変更なし。

□スタンレー電気<6923>：自動車事業の成形部門の生産を担う子会社、スタンレー電化を解散することを決議した。
成形機の大型化対応が必須ながら、現在の土地・建物では対応できないことから経営効率改善を目的に解散・清算する。従業員31人はスタンレー電気で雇用する。
（ブルームバーグ）

△ホギメディ<3593>には三菱ＵＦＪ証は「２」、目標株価６５００円を継続
ホギメディカルには三菱ＵＦＪ証券では１５日付で、レーティング「２」、目標株価６５００円を継続。そして「通期ではオペラマスター成長や不織布製品の下げ止まりに加え、増産効果や減価償却費低減の寄与もあって２ケタ増益達成の期待は大きい。来０９年３月期以降にも、医療機関の効率化推進に後押しされた増益継続へ」などとし、「四半期決算発表による収益トレンドの確認に加え、来年度以降も医療費抑制を追い風とし得る製品特性の再認識による水準切り上げ期待は大きい」と指摘している。

▼システムプロ<2317>をコスモ証は「Ｂ」に引き下げ、目標株価は１０万５０００円
システムプロをコスモ証券では１５日付で「人材採用費用等増で下期は利益率低下見込み」とし投資判断を「Ｂ＋」から「Ｂ」に引き下げており、目標株価を１０万５０００円に設定している。同証券では前回予想ほど業績が伸びない可能性が浮上してきたと考え、従来業績予想を下方修正、今０７年１０月期連結業績につて売上高８０．５億円（前期比３６％増、会社側計画は８０．５億円）、営業利益１５．３億円（同５９．２％増、同１４．７２億円）、経常利益１５億円（同５５．１％増、同１４．５億円）、純利益８．０７億円（同３４．１％増、同７．８億円）と試算している。

△ロックフィル<2910>にはコスモ証は投資判断「Ａ」の評価を継続
ロック・フィールドにはコスモ証券が１５日付で「会社計画は楽観的だが収益性の改善が着実に進展中、継続的な増配の公算高い」とし投資判断「Ａ」を継続している。同証券では連結業績について、今４月期は売上高４８０億円（前期比７．４％増、会社側計画は４７９．８８億円）、営業利益２８．５億円（同２５．８％増、同３０．０４億円）、経常利益２８．５億円（同２５．４％増、同２９．８９億円）、純利益１５億円（同２９．１％増、同１５．３７億円）、来期については売上高５００億円（今期推定比４．２％増）、営業利益３２億円（同１２．３％増）、経常利益３２億円（同１２．３％増）、純利益１８億円（同２０％増）と試算している。年間配当金については今期４０円（会社側計画４０円）、来期５０円を予想している。

△昭ゴム<5103>が光ファイバー関連事業へ本格参入を表明
昭和ゴムが１５日引け後に、光ファイバー関連事業への本格参入を発表した。長年の産学共同研究により同分野での画期的な製品開発に実績がある、オプティスパン研究所とその製造・販売会社２社との間で業務提携を結ぶ。今後、光ファイバー同士の連結部分に関しての事業を展開していく方針で、同社は協業により同事業のノウハウを取得して沖縄に設立する量産工場への資本参加も行う予定。現在、光産業は高い成長率で拡大を続けている。ＦＴＴＨ接続（光ファイバーを利用した通信接続）の普及も業界を後押ししている格好だ。
（株式新聞ダイジェスト）

△アゼル鉱山開発、三井金属<5706>が参入－銅・亜鉛、安定調達図る
（産経新聞）

△次世代ＤＶＤ、米レンタル最大手が「ブルーレイ」支持
米レンタルビデオ最大手ブロックバスターは１８日、二つに分裂している次世代ＤＶＤの規格のうち、ソニー<6758>や松下電器産業<6752>などが推進する「ブルーレイディスク」の映画ソフトだけを北米１４５０の店舗で貸し出すと発表した。東芝<6502>などが推進する「ＨＤ　ＤＶＤ」は取り扱わない。他のレンタル会社や小売店でも同様の動きが広がる可能性がある。ブロックバスターは昨年から２５０店舗で試験的に両規格のレンタルを始めたところ、ブルーレイの貸し出し件数が全体の７０％以上を占めたという。このため、来月から全米の店舗で本格展開するにあたって、ブルーレイだけを扱うことにした。
（読売新聞）

△アサヒビール<2502>、清涼飲料用ペットボトルを内製化
アサヒビールは清涼飲料に使われるペットボトル容器の内製化に乗り出す。１０月に主力の茨城工場（茨城県守谷市）に製造ラインを導入し、０８年１月をめどに成形作業に入る。内製化により年間数十億円のコスト削減効果が見込まれるという。投資額は明らかにしていないが、「２―３年で投資額を回収できる」（茨城工場）としている。アサヒビールがペットボトルを内製化するのはこれが初めて。今後、関東地域でのペットボトル容器の内製率を１００％にしていく考え。製造するペットボトルは５００ミリリットルと２リットルの２種類。試験管のような形状をしたペットボトルの原形「プリフォーム」を加熱し、膨らませてペットボトルの形状に成形する。これまでペットボトルは外部委託先から調達していたが、内製化することで、製造コストに加え、物流コストを削減できるとみている。容器の内製化はグループのアサヒ飲料の明石工場（兵庫県明石市）などで先行導入している。今回、アサヒビールが主力工場の茨城工場で“大消費地”である関東圏向けの容器の内製化に取り組むことで、需要の変動に柔軟に対応できるようになるとみられる。茨城工場は９１年に稼働し、ビール類の主力工場として「スーパードライ」「本生」「ぐびなま。」などを製造してきた。生産能力は年間５０万キロリットルで、アサヒビール全９工場の生産量のうち約２０％を生産している。同社では０６年度までの中期経営計画の中で競争力強化の一環として、茨城工場で酒類と飲料を製造する“ハイブリッド工場”化に着手した。現在、アサヒ飲料柏工場（千葉県柏市）、ニッカウヰスキー柏工場（同）が製造する清涼飲料、低アルコール飲料の製造分を順次、茨城工場に移管している。

△松下<6752>、中国の工場でＣＯ２排出権獲得へ北京に事務所開設
松下電器産業は中国の工場で二酸化炭素（ＣＯ２）など温室効果ガスを削減し、排出権を獲得する。自社のＣＯ２排出量の削減につなげる。途上国の排出削減に協力して排出権を得る制度「クリーン開発メカニズム（ＣＤＭ）」を利用する。中国約６０カ所の工場で省エネ対策を施す場合、排出権取得は年１０万トン以上と推定され、ＣＯ２削減に大きく寄与する。松下はこのほど北京市内に専門技術者の事務所を開き、中国工場でエネルギー使用状況の診断に入った。すでに北京市のテレビ工場は診断調査を終えた。電子部品やコンプレッサーなどＣＯ２排出量の大きいデバイス系工場から、優先的に対策を進める。松下はプラズマパネル製造拠点で国内４番目となる工場を６月に稼働し、０９年にも国内５番目の新工場を建設、稼働させる。国内集中投資にともないＣＯ２排出量の増大が予想されるため、海外での削減量を国内に組み込む考えだ。中国には８０年後半から９０年代に進出した拠点が多く、原動力設備などが古くなっている。高効率の設備に交換すればＣＯ２排出削減効果が大きいとみている。ボイラや産業用モーターを高効率の設備に変えるほか、電気炉や断熱材の改良で熱効率を上げる。松下の０５年度ＣＯ２排出量は４１７万トン。２０１０年度に００年度比で原単位を１０％削減する目標を立てている。こうした中、マレーシア１０工場の省エネ活動が国連からＣＤＭと認められ、年間８１００トンの排出権を取得した。今後、国内の製造業が海外工場でＣＤＭを取得する動きが広がりそうだ。

△安川電機<6506>、インドネシアに販社－インバーター需要増に対応
安川電機は０７年度下期をめどに、インドネシアに販売会社を新設する。省エネルギー機器への関心の高まりを背景に、需要が急増している汎用インバーターから販売を開始。ＡＣサーボや産業用ロボットへと業容を拡大する。東南アジアでの事業展開に拍車をかける。東南アジアではシンガポールなどに続く４カ所目の拠点になる。３年以内に１０億円の売り上げを見込む。東南アジア地域は、安川電機全額出資子会社の安川電機シンガポールが営業を統括している。マレーシア安川電機（０３年１月設立）と、タイ安川電機（０４年７月設立）は安川シンガポールの全額出資子会社。インドネシアで新設する現法も安川シンガポールの子会社とする。現在、資本金などの詳細を詰めている。インドネシアはこれまで安川シンガポールが担当していたが、インバーターニーズが高まっているため現法を設立して対応することにした。「インドネシアは人口が多く２輪車の生産拠点もある。軌道に乗れば日系メーカー向けにロボット販売も行う」（津田純嗣取締役ロボット事業部長）計画だ。安川電機の０７年３月期連結売上高は約３６８９億円。このうち海外売上高は全体の４６％にあたる約１６８６億円を占め、５期連続で過去最高売上高達成に貢献している。海外売り上げの中でもインバータやＡＣサーボが好調なアジア地区の売上高は６５２億円（前年度比１１・９％増）と右肩上がりを続けている。

△ゼンテック<4296>、シンガポールで携帯端末向けワンセグ事業に参入
ゼンテック・テクノロジー・ジャパンはシンガポールで携帯端末向けデジタル放送規格「ＤＶＢ―Ｈ」に対応したモバイル放送事業に参入する。シンガポールの子会社を通じ、同事業の試験放送ライセンスを持つＰＧＫメディアとシンガポール・テレコム傘下のシステム構築（ＳＩ）業者のＮＣＳと提携。１９日から始まる試験放送で放送システムや端末機器、ソフトウエア・ライセンスを提供するほか、０７年度中に開始予定の商用放送事業にも参画する。シンガポール初のモバイル放送事業「ＴＶ２ＧＯ」は、ＤＶＢ―Ｈ対応の携帯電話やパソコンなどに受信端末を提供することで、さまざまな環境でのデジタル放送の視聴が可能になる。ゼンテックはＳＤＩＯ規格対応の受信端末など日本の携帯端末向け地上デジタル放送（ワンセグ）で商品化した技術をベースに、現地でハードやソフトのライセンス事業を拡大。シンガポールで海外事業の足場を築き、ＤＶＢ―Ｈ規格の採用を決めているインドやベトナムなどへの進出も目指す。

△サンケン電気<6707>、インバーター制御のＵＰＳを来月出荷
サンケン電気は１８日、サーバや外部記憶装置（ストレージ）向け無停電電源装置（ＵＰＳ）「ＦＵＬＬＢＡＣＫ　ＳＲＵシリーズ」を７月下旬から出荷すると発表した。インバーター制御で常時一定電圧や一定周波数の電力を供給する「常時インバーター給電方式」を採用した。容量７５０ボルトアンぺア、１０００ボルトアンぺア、１５００ボルトアンぺアの３種類。価格は１１万５５００―１７万６４００円。年間販売目標は１万台。停電時はインバーターを通じて間断なくバッテリーから電力を供給するため電力供給が一瞬も止まらない。従来、比較的小容量のＵＰＳは停電時のみインバーターを通じてバッテリーから電力を供給する常時商用給電方式（オフライン方式）などが主流で、停電時にバッテリー運転に切り替える際に１０ミリ秒程度の切り替え時間が発生してしまうという課題があった。

△ＮＥＣエレ<6723>、中国でシステムＬＳＩ事業を強化－デジタル家電向け拡販
ＮＥＣエレクトロニクスは中国でシステムＬＳＩ事業を強化する。デジタル家電向けに拡販するのが狙い。０８年開催の北京五輪を機にローエンド（価格が安い）のデジタル家電市場が急速に拡大すると見て、現地でソフトウエア開発や技術支援を手掛ける「中国デジタルＡＶ・アプリケーション・センター（ＣＤＡＣ）」の人員を現在の２倍近い１００人に増やす。ソフト開発体制を強化し現地でシステムＬＳＩの販売を増やす。中国事業の強化では、ＣＤＡＣの人員を増やすほか、ソフトウエア開発を委託しているインドの開発会社（サードパーティー）にも専用の開発員を増やすよう依頼。ＣＤＡＣは現在５０人近く在籍しており、これをインドのサードパーティーも合わせて１００人近くに引き上げる。ＣＤＡＣでは主にデジタル音響・映像（ＡＶ）機器向けのシステムＬＳＩ「ＥＭＭＡ（エマ）」に用いるソフトウエア開発や技術支援を実施している。ＥＭＭＡに顧客仕様に合わせたソフトウエアを組み込んで拡販する。デジタルテレビなどのＡＶ機器は日米欧のほか、中国でも０８年に開催する北京五輪に向けて販売が増える見通し。これに合わせて、ＡＶ機器向けのシステムＬＳＩの需要も拡大することが予想される。ＡＶ機器向けのシステムＬＳＩは現状では、多機能で価格が高いハイエンド品が主流となっている。ＮＥＣエレクトロニクスでは「北京五輪を機に中国が世界に向けたローエンドＡＶ機器の供給基地になる」と見て、中国でＥＭＭＡシリーズのソフトウエア開発人員を増やし、ローエンド向けのプラットフォーム構築に力を入れていく。

△ＮＥＣトーキン<6759>と日本ケミコン<6997>、ノイズ吸収コンデンサー増産
ＮＥＣトーキンと日本ケミコンは大容量で高いノイズ吸収力を持つコンデンサー「プロードライザ（商品名）」を増産する。ＮＥＣトーキンは６月中に小型サイズを月間１００万個、日本ケミコンは今夏中に普通サイズを同１００万個の規模でそれぞれ量産を始める。両社はパソコンやゲーム機、薄型テレビなどへの採用拡大を見込んでプロードライザの生産を増強する。ＮＥＣトーキンは３月にタイで普通サイズの生産能力を月間４００万個とし、富山県入善町の拠点と合わせて同１０００万個にした。クリスマス商戦で販売される電子機器向けに７月からフル生産する予定。さらに６月中に富山で薄型テレビ用の小型タイプを同１００万個の規模で量産を始め、普通サイズと小型タイプを合わせて同１１００万個にする。日本ケミコンはＮＥＣトーキンから技術供与を受けてプロードライザを製品化、サンプル出荷してきた。０７年度から本格量産する。子会社のケミコン山形（山形県長井市）で３月末時点で月間５０万個だった生産能力を今夏中に同１００万個に高める。普通サイズのプロードライザが電気を蓄える容量は最大１２００マイクロファラッド。パソコンの中央演算処理装置（ＣＰＵ）周囲でセラミックコンデンサー３５個とアルミ電解コンデンサー４個を使っている場合では、これらのコンデンサーをプロードライザ１個に置き換えられる。数十キロ―数ギガヘルツという広い周波数帯域のノイズを除去できることも特徴だ。

△ＮＥＣ<6701>、含有化学物質管理ソリューションを提供
ＮＥＣは６月に施行された欧州化学物質規制（ＲＥＡＣＨ）に対応した含有化学物質管理ソリューションの提供を始めた。既存の購買・設計システムなどと連携が可能な環境データベース（ＤＢ）を構築するもので、仕入れ先から得た含有調査結果の取り込みから、納入先への回答フォーマット作成まで製品・部品の含有化学物質情報を一元管理できる。取扱品目や取引先が多く、ＲＥＡＣＨ対応が大きな負担になる部品・組み立てメーカーを中心に販売する。同ソリューションは環境ＤＢを使い、仕入れ先に発行した調査フォーマットの回答や既存システムの情報を自動集計し、ＲＥＡＣＨ情報の入出力を効率化する。製品の納入先に含有化学物質情報を提供する場合は、業界団体や取引先企業が独自に策定したフォーマットに合わせて回答できる仕組みも構築した。ＲＥＡＣＨに今後登録される規制物質情報も追加設定でき、システムは順次拡張が可能。

△島津<7701>、紫外線で排水中のＣＯＤ測定する装置を発売
島津製作所は１８日、紫外線（ＵＶ）で排水中の化学的酸素要求量（ＣＯＤ）を測定するオンライン計測器「ＵＶＭ―４０２０」を２１日に発売すると発表した。中国市場に特化した製品で、コスト競争力と市場対応力を確保するため、蘇州工場（蘇州市）で生産する。価格は標準モデルが２１０万円、自動校正モデルが２６２万５０００円。２０１０年までに合計１５００台以上の販売を見込む。多波長の紫外線を照射する独自の吸光度測定法を採用した。単波長のＵＶ計と、薬品を使う既存ＣＯＤ計の測定値は固定浮遊物の量によって相関が変わる。新製品は付属ソフトが多波長のデータから相関を最適化する係数を自動計算、設定を容易にする。自動校正モデルは周期的にゼロ点を自動補正するほか、測定部の自動洗浄なども行う。

△中外炉工業<1964>、今年度の研究開発費７５％増－環境保全など重点に
中外炉工業は０７年度の研究開発費を最大で３億５０００万円投入する。０６年度比で７５％増やす。主に情報・通信分野と環境保全分野に充て、製品力を高めるのが狙い。液晶分野の新規顧客やバイオマス発電設備の民需開拓につなげる。顧客層を広げ中長期の成長路線を維持する考え。情報・通信分野の研究開発投資は、液晶やプラズマ・ディスプレー・パネル（ＰＤＰ）の製造向けに、各種のペーストを塗布するテーブルコーターの次世代機開発を促進する。早ければ９月までに堺事業所（堺市西区）の研究棟にデモ機を設置し、顧客からテスト加工を受け付ける。０７年３月期はコーターや焼成炉、成膜装置を拡販し、情報・通信分野向け受注を前年度比約８０％増の１８４億円に伸ばした。ただ、約７０％がＰＤＰ向け。ＰＤＰメーカーは数が少ないうえ、パイオニア<6773>などが投資計画を延期する動きもあり、需要は見通しにくい。

△コマツ<6301>と日立建機<6305>、中古建機を海外で拡販－認定制度導入し顧客囲い込み
コマツと日立建機が海外で中古建設機械の販売強化に乗り出した。コマツはレンタル子会社が使用したレンタル稼働期間３年半（３０００稼働時間）以内の中型油圧ショベルなどを「認定中古車」とし、半年間（１０００稼働時間）のメーカー保証を付け海外代理店に販売する。日立建機は０７年度下期から認定中古車を欧州や中東の販社に供給する方針。販売代理店や販売会社の顧客囲い込み支援を狙う。コマツの認定中古車の対象機種は売れ筋の２０トンと１２トンの油圧ショベル。顧客の要望に応じ、代理店が現地で整備を行い販売する。９月から中国の代理店に供給する。すでに米州、インドネシア、タイ、台湾、ベトナム、ニュージーランド、豪州に出荷した。今後、販売地域を順次拡大。海外向け認定中古車を０７年度に１００―１２０台、０９年度に５００台の販売を目指す。

△トプコン<7732>、移動体制御事業に本格参入－来月初旬に専門組織新設
トプコンは１８日、移動体の位置を計測し、管理・制御する移動体制御事業に本格参入すると発表した。７月初旬、測量機器を扱うポジショニングビジネスユニット内に専門組織をつくる。港湾荷役コンテナヤードの制御システムや除雪車の運行管理システムなどを構築するベンダーに全地球測位システム（ＧＰＳ）を売り込む。組織は当初１０人体制。２０１２年までに３０人体制に拡大し、年間売上高１００億円を目指す。トラックなどの物流管理やタクシー配車システム、プラントの位置管理など「移動体制御の需要はますます高まる」（吉田剛マーケティンググループ課長）と判断。専門組織を新設し、新たな収益の柱に育てる。同社の測量機器事業の０７年３月期売上高は５３６億３０００万円。ＧＰＳはほとんどが測量機器や土木施工などに使われていた。移動体制御は取引先のニーズに個別に対応する程度で、規模は小さかった。

△エフテック<7212>、米で開発機能を強化－オハイオ拠点を移転・拡張
エフテックは米国での研究開発機能を強化する。７月をめどに、オハイオ州の拠点「エフテックＲ＆Ｄノースアメリカ」を移転・拡張する。人員も２０１０年をめどに、現状より約４割増の４０人程度に増やす計画だ。主要取引先のホンダ<7267>が北米の拠点拡充を進めており、それに対応する。エフテックは自動車部品の競合他社の開発能力アップにも対抗する。エフテックのオハイオの研究開発拠点は、隣接する生産拠点が規模を拡張するのに伴い、別の土地に移転させる。ホンダは北米専用車種の開発や、地域仕様の対応などから、北米での開発機能を拡充している。業界関係者によると、新車種テストの要件や方法なども変更しており、系列部品メーカー各社は北米での機能強化を進めている。移転先は、現在の拠点から車で１０分程度のところ。賃貸工場に入居する。土地面積は約１万６２００平方メートル、建物面積は約３７００平方メートル。現在の施設のほぼ２倍となる。

△太平洋工業<7250>、岐阜・養老工場を増床－プレス金型の生産能力１．５倍に
太平洋工業は岐阜県養老町の養老工場を増床する。増床部分は０８年４月に稼働する予定で、プレス金型を生産する。同社は自動車プレス部品の生産を拡大しており、これに対応するのが狙い。今回の増床により、プレス金型の生産能力は現在の１・５倍に向上する。投資額は３億―４億円を計画している。養老工場は第１、第２工場があり、第１工場を増床する。増床部分は平屋建てで、延べ床面積約９００平方メートル。大型のマシニングセンターや、加圧力１０００トンクラスのダイスポッティングプレス機など、金型製造設備を整える。増床で第１工場は延べ床面積３４００平方メートルの規模となる。太平洋工業はプレス金型の５割を養老工場で生産し、残りは外注している。同工場は現在、月間２０型を生産。これを同３０型に引き上げる。

△ＮＴＮ<6472>、小型・軽量のオートテンショナー開発
ＮＴＮは小型・軽量の「補機ベルト用ショート型オートテンショナ」を開発した。自社従来製品に比べ支点間距離を１５％短く、重量を１０％軽くした。自動車エンジンの小型・軽量化に役立つとして、０９年に１０億円の販売を目指す。油圧で振動を制御する部分を従来の鋼球方式から、コンパクトな弾性リング方式に変更。部品点数も減らした。バネの内部配置や樹脂部材の採用で、軽量化も図った。オートテンショナーはオルタネーター（発電機）やエアコンなどを駆動するベルトの張力を調整する装置。騒音を抑えたりベルトの寿命を伸ばしたりする。特にベルト１本で発電機など複数の周辺装置を駆動するタイプのエンジンでは、コンパクトで設計の自由度も増すオートテンショナーの需要が高まっている。

△第一三共<4568>ヘルスケア、対面販売薬品を投入－今年度売上高４０億円へ
第一三共ヘルスケアは、新製品効果で０７年度売上高５２０億円（前年度比８・５％増）を見込む。水虫治療薬、鎮痛・消炎薬に続いて近く、女性をターゲットにしたダイレクト対面販売用の一般用医薬品（ＯＴＣ）を市場投入する。ヘルス・アンド・ビューティーをテーマにした市場開拓型製品で、新規マーケットを開拓する。これら三つの新製品で０７年度は４０億円の売上高を目指す。第一三共ヘルスケアは４月にアステラス製薬系の旧ゼファーマを引き継いで、第一三共グループの総合ヘルスケア子会社として改めてスタート。ＯＴＣ市場の横ばいが続く中、０７年度は新製品を核に事業の拡大を図る。既存製品では、かぜ薬でブランド力を生かした展開を進める。

△東京応化<4186>、神奈川・相模にＡｒＦ露光装置を導入－製品開発力を強化
東京応化工業はウエハーに回路を焼き付けるＡｒＦ（フッ化アルゴン）露光装置を相模事業所（神奈川県寒川町）の研究棟に導入する。回路線幅６５ナノメートル（１ナノは１０億分の１）の半導体用材料の評価・分析に使う。同露光装置の導入は２台目で、次世代（線幅４５ナノメートル）の液浸露光対応の１代目装置とすみわけて使用。プロセスごとの要望をよりきめ細かく製品に反映させ、半導体用材料の売り上げ拡大につなげる。投資額は周辺装置も含めて３０億円。８月に稼働する予定。東京応化は０６年に９０億円を投じて相模事業所にクリーンルームと１台目のＡｒＦ露光装置を導入した。顧客と同様の装置を自前でそろえることで、製品開発のスピードアップに寄与すると判断した。同社によると、材料メーカーで最先端の露光装置まで備えているケースは珍しいという。

△住友精化<4008>、姫路工場に新研究棟－次世代製品の開発力強化
住友精化は姫路工場（兵庫県姫路市）内の機能樹脂研究所に新研究棟を建設する。投資額は約４億円で０８年４月に完成予定。延べ床面積は約２１６０平方メートル、研究人員も３０人増の約９０人程度に引き上げる。同社はこのほかにも千葉工場（千葉県八千代市）にガス製品向けの研究開発棟を年内に完成させ、開発力のアップにつなげる。機能樹脂研究所は９３年設立。高吸水性樹脂や機能性ポリマー、エマルジョンの研究を行っている。現在の研究棟は２階建てで、延べ床面積約１０００平方メートル。同社は次世代製品の開発に研究体制の強化が必要と判断、新研究棟に分析・測定機器を集約し、研究効率の向上を狙う。同社は別府工場（兵庫県播磨町）内に精密化学品研究所を持つ。同研究所は医薬中間体の研究開発を行っており、３月には生産工程のクリーンルーム化や製造・品質管理基準（ＧＭＰ）やケミカルハザードへの対応を完了させた。

△不二サッシ<5940>、フィリピンから日本向けサッシ図面・網戸の供給強化
不二サッシは子会社の不二サッシフィリピンから日本市場へのサッシ図面と網戸の供給体制を強化する。サッシ図面を現在の６０００―８０００枚から０７年度をめどに１万枚、網戸を８００枚から同１０００枚にそれぞれ供給量を引き上げる。人件費の安いフィリピンでのサッシ図面の作成と網戸の生産を拡充することで、アルミ地金を中心とする原材料費の上昇をカバーする考えだ。不二サッシは高収益体質づくりのため、日本での生産については、高い技術力が必要なサッシや精密部品など高付加価値商品の拠点と位置づけ、海外の生産工場は大量生産が可能な商品の生産を手がけ、日本市場に供給している。すでに不二サッシマレーシアではアルミ形材の増産に着手し、中低層ビル向けに日本市場への供給を強化し始めた。これと並行して、不二サッシフィリピンでも日本市場への供給を強化し、コストダウンを徹底する。

△川崎汽船<9107>、印・ＪＳＷエネと１５年間の石炭輸送契約
川崎汽船は１８日、インド・ＪＳＷエネルギー（ムンバイ）とインドネシア―インド間で０９年から１５年間の火力発電所用石炭輸送契約を結んだと発表した。ＪＳＷエネルギーはインドの製鉄第２位のＪＳＷスチール向けに電力を供給しており、０９年までにインド内に火力発電所２カ所を建設する予定。川崎汽船は新設する発電所向け燃料炭輸送を一手に引き受ける。川崎汽船はインドネシアとインドを結ぶ航路に８万―１０万トン級のポストパナマックス型というばら積み船２隻を投入する。０６年１２月にＪＳＷスチールと０７年から７年間の豪州産原料炭の輸送契約を結んでいる。年間５０万トンの石炭を輸送する計画で、新たに火力発電所向け石炭輸送を担う。ＪＳＷエネルギーとＪＳＷスチールはインドの有力財閥、ジンダルグループの傘下企業。ＪＳＷエネルギーは０８―０９年に発電量６００メガワット、１２００メガワットの発電所を新設する。

△スリーエフ<7544>、再び「生鮮コンビニ」で出店攻勢－今期１０店超
スリーエフは生鮮食品を扱うコンビニエンスストア（生鮮コンビニ）の「キュウズマート」の出店を強化する。これまで立地を検証して不採算店を閉鎖するとともに、商品政策（ＭＤ）などの見直しを進めてきた結果、既存店の平均日販が拡大するなど効果が表れ始めたため。
生鮮コンビニはローソン<2651>も九九プラス<3338>と提携してテコ入れを図っている。スリーエフもいったん出店を抑えたが、ノウハウが確立できたと判断、今期（０８年２月期）は２ケタの新規出店を目指す。また、フランチャイズ店にも一部生鮮食品売り場を導入する。スリーエフでは生鮮コンビニで先行し、延べ３６店舗まで拡大したが、不採算店の閉鎖などで現在は２４店舗まで減っている。商圏とＭＤ、価格政策などを検証・改革を行ってきたためだが、この結果、既存店の売上高が２ケタの伸び率を示し、スリーエフ既存店の平均日販を上回るなど好調。

▼東京海上日動（ミレアＨＤ<8766>）、傷害保険料を５％下げ－９年ぶり大幅改定
東京海上日動火災保険は１８日、けがの治療費を主に補償する傷害保険の保険料を８月１日から平均５％引き下げることを明らかにした。また、国内旅行傷害保険については約１７％引き下げる。大幅改定は９年ぶりとなる。他の損害保険各社も８月以降、順次改定する見通し。傷害保険はけがの発生率に応じ、職種ごとに保険料を決めている。今回での改定では、例えば漁船乗組員は一部で値上げする一方、外勤の警察官や客室乗務員は値下げする。タクシー運転手は補償内容により上げ下げが混在する。改定は、各社が加盟する損害保険料率算出機構が、保険料算出の目安になる「参考純率」を見直したため。これまで職種を３段階の保険料に区分していたが、２区分に統合した。
（日刊工業新聞）