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2010 10,02 09:00 |
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【日本株週間展望】一進一退で方向感欠く、日米政策期待と金融不安 10月第1週(4-8日)の日本株は、一進一退が予想される。日米の政府や中央銀行による景気下支え政策の発動に期待がある半面、銀行の自己資本規制の強化に対する警戒感などから、金融株が下落基調にある。両者の綱引きで、方向感を欠く展開となりそうだ。 ちばぎんアセットマネジメントの長壁啓明ファンドマネジャーは、「目先は期待と不安が入り混じる中、相場に方向感が出にくく、中長期運用をやりづらい環境だ」と指摘。売買益を出すために、「短期取引を交える必要性が高まっている」という。 9月5週の日経平均株価終値は、前週末比67円(0.7%)安の9404円と小幅に続落。自己資本規制厳格化への警戒感や含み資産減少の観測が広がった影響で、3大金融グループなど銀行を中心に、金融株の下げが目立った。一方、不動産のほか、商社や非鉄金属など資源関連業種が堅調で、相場を下支えした。 国内景気については、「複数の直近データで下振れリスクがすでに顕在化している」と、日興コーディアル証券の岩下真理チーフマーケットエコノミスト。日本銀行が29日に発表した企業短期経済観測調査(短観)は、景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いた業況判断指数(DI)が、大企業・製造業でプラス8と前回調査から7ポイント改善。しかし、3カ月先の見通しはマイナス1に大幅に悪化した。 このほか、財務省が9月27日発表した8月の貿易統計速報(通関ベース)による輸出額は前年同月比16%増と、伸び率が7月(24%)から縮小。30日に発表された8月の鉱工業生産指数も前月比0.3%低下と、予想に反し3カ月連続のマイナスとなった。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
景気先行き不安の高まりは本来、株式相場にはマイナスだ。しかし、政府・日銀による政策期待の醸成が投資家に気迷いを生じさせ、足元の相場こう着につながっている。菅直人首相は27日午後、民主党本部で開いた政府・民主党首脳会議で、2010年度補正予算の編成を指示。また、日銀は10月4-5日に開く金融政策決定会合で追加緩和に踏み切るとの見方が大勢になりつつある。 そのため、仮に日銀が追加緩和を見送れば、為替市場で円高の動きが再び加速し、輸出関連株を中心に日本株は下値模索を強いられる公算が大きい。市場参加者の注目の的は、日銀が追加金融緩和を発表することを前提に、為替がどういった反応を見せるかどうかだ。
いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、すでに一部報道で伝わっているように、従来の新型オペ(固定金利方式の共通担保オペ)拡大にとどまれば、「インパクトが薄い。為替の円安反転と、株高は期待できない」と指摘。ただ、長期国債買い入れの増額、外債オペなど一段の緩和姿勢を示せば、金融市場では「サプライズと受け止められ、いったん円安・株高・債券安に向かう可能性が高い」と同氏は見る。 米国では、政策期待が株式相場を支える構図がより鮮明で、国際分散投資家のリスク許容度向上につながりやすい点はプラスだ。ダウ工業株30種平均は、直近安値(7月2日の9614.32ドル)から9月30日(10788.05ドル)まで12%上昇。同期間の日経平均の上昇率2.3%を大きく上回る。オバマ大統領は先月、500億ドル(約4兆2100億円)以上を投じる全米規模の輸送インフラ整備6カ年計画を発表。また、追加金融緩和観測がくすぶり、次回11月3日の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加緩和策が打ち出されるとの見方が強い。
一方、9月5週には三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほフィナンシャルグループの3大金融グループ株がそろって年初来安値を更新。野村ホールディングスが終値で約28年ぶりの安値に沈むなど、金融株の下げが目立った。この週はTOPIXの下落率1%に対し、東証1部33業種の証券・商品先物取引株指数は4%安、銀行株指数は3.1%安だった。 日本経済の低迷で、「国内での金融業は収益源が先細り状況に置かれていることが、金融株不振の背景にある」と、BNPパリバ・インベストメント・パートナーズの清川鉉徳執行役員は言う。加えて、海外展開する大手金融機関に対する自己資本規制の内容が厳格化することへの警戒が、にわかに株価抑制要因として浮上してきた。銀行株の動向は市場心理への影響が大きく、TOPIXへの寄与度も高いため、予断を許さない状況は続く。
10月1週は米国で多くの重要日程を抱え、4日に8月の中古住宅販売成約指数、5日に9月のISM非製造業景気指数、6日に9月のADP雇用統計、8日には9月の雇用統計の発表を控える。また、ダウ平均銘柄の先陣を切って、米アルミ生産最大手のアルコアが第3四半期(7-9月)決算を7日に発表する予定だ。 米国以外では5日に豪州準備銀行理事会、6-7日に英中銀金融政策決定会合、7日に欧州中央銀行(ECB)理事会など。国内では7日に9月のオフィス空室率、8月の景気動向指数、9月の工作機械受注。8日には9月の景気ウォッチャー調査が発表予定。また、オプション10月限の特別清算値(SQ)算出が週末8日にある。
●東海東京調査センターの隅谷俊夫投資調査部長 「今年度前半の日本株は、ギリシャ・ショックをきっかけに下落基調に転じた。夏場以降に米国株が持ち直したのと比べ日本株はかなり見劣りする。日銀短観の業況判断DIと株価との関係では、日本株はこれまでになく出遅れている。後半に出遅れた主因の円高懸念が払しょくされれば、『売られ過ぎ』を修正する余地はかなりある。そのタイミングは量的緩和や法人税率引き下げなど政策の本格稼動。その場合、日経平均は年度末に向けて1万1000円を目指すと見たい」
「日米ともに金融緩和期待は高まっており、円高や景気鈍化など日銀としては緩和実施に動きやすい環境。しかし決定会合の内容、為替への影響を見極めようと、会合終了までは様子見だろう。週末に米国で9月の雇用統計の発表を控えていることも、動きにくい要因。しかし長い目で見ると、債券から株式へ資金が流れる可能性はある。債券相場は日米ともにバブル状態。安全資産とはいえ、価格変動リスクはあり、行き過ぎれば必ず資金は動き出す」
「日経平均は9500円の上下200円での動きとなるだろう。注目は4日から開かれる日銀の金融政策決定会合で、もっと突っ込んだ金融緩和が打ち出されるかどうか。打ち出されれば円安となり、株価にとってはポジティブ。ただ、中国市場も7日まで休みで、方向感がない展開もあり得る」 記事:東京 河野敏 Satoshi Kawano 思惑(買い)で騰がれば、現実で下がる。 株式相場では毎度のパターンです。 ・・・で、「金融株不振の背景」??? 「金融株不振の背景」って、どう考えても増資・増資で 株式相場は、需要と供給によって成り立っています。 PR |
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