6/11 お昼の『株価材料』PART Ⅰ

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■株価材料

▼アイザワ証<8708>が続落、回収不能の恐れがある１０億８０００万円の立替金発生を嫌気
藍澤証券が続落、一時４０円安の８５５円まで売られている。同社は８日、顧客（９名）の信用取引決済による決済未入金１０億８２０９万円（前０７年３月期末の純資産に対する比率１．８％）の立替金が発生したと発表。立替金の一部または全額に対し、今後貸倒引当金を設定する可能性があるという。状況に応じては訴訟の提起も検討している。

△ケンウッド<6765>が急伸、ビクター<6792>の第三者割当引受報道を材料視
ケンウッドが急伸。２０円高の２２２円まで買い進まれている。９日付日経新聞で日本ビクターが２００億円規模の第三者割当増資を実施し、ケンウッドが引受先となると報じられたことを材料視した。報道ではその後、ビクターとケンウッドが共同持ち株会社を設立して両社を傘下に収め、統合する案が軸になる見込みという。ビクター売却については今年３月に、親会社である松下電器産業 <6752> が米投資ファンドのＴＰＧに優先交渉権を与える方向で最終調整に入ったと伝えられていたが、ＴＰＧとの交渉は暗礁に乗り上げたもよう。このため松電産はケンウッドとの再交渉にシフトしたようだ。同報道を受け、東証および大証はビクター株の取引を午前８時２０分から一時売買停止（再開は報道に関する発表後３０分を経過してから）。松電産株価は小動きとなっている。

△味の素<2802>には日興シティ証が目標株価を引き上げ
味の素には７日付リポートで日興シティグループ証券が投資判断を「２Ｌ」（中立・低リスク）から「１Ｌ」（買い・低リスク）、目標株価を１４５０円から１６５０円に引き上げている。飼料用リジンの価格上昇、マヨネーズの値上げ効果などで今０８年３月期の連結営業利益は前期比１８％増の７５３億円（従来予想は７２６億円）になると予想。
（株式新聞ダイジェスト）

△近畿車輛<7122>が高い、売上を大幅に上回る受注状況
近畿車輛が高い。鉄道車両を主力とする。海外において豊富な受注実績を持っている。前２００７年３月期の連結売上高は２１．９％増の３６６億円、経常利益は７．６％増の８億９７００万円となった。今２００８年３月期は２０．１％増の４４０億円、経常利益は７８．３％増の１６億円を計画している。１株利益は１３円予想。足元の売上高を大幅に上回る受注状況にある。前期の受注高は２００６年３月期の５８７億円に対して１６．６％増加の６８５億円となった。前期末の受注残は２００６年３月期の８１２億円に対して１１４７億円に膨れ上がった。前期の売上高をベースにすると、３年分以上の受注残を抱えていることになる。中東や米国など海外でで鉄道車両の実績を積み重ねている。前期末の受注残１１４７億円のうち、約８７％に当たる１００７億円が海外の受注になる。前期末段階の受注残で大きなものは、ドバイ都市交通システム（４５０億円）が代表的な例。豊富な受注残が売上高、利益面に反映される２－３年後の収益水準が切り上がると見た投資家の買いが入っている。会社側では１１日午前、日経ラジオ社に対して「現在、海外は中東と米国を中心に展開している。為替や資材価格の動向が気になる。一方、国内では今後２－３年は堅調な需要が予想される」と話していた。海外は複数年にわたるプロジェクトに関する受注が中心となる一方、国内では鉄道会社の単年度投資計画がポイントになると言う。足元ではＪＲ各社が投資を活発化させているとしている。４日付の大和証券の投資家向け資料「マーケットウォッチ」では「立ち上がる世界の交通プロジェクト」と題し、新興国・資源国における鉄道や高速道路、空港などの交通インフラの建設増加でメリットを受ける企業が紹介されていた。資料には近畿車輛も名も挙がっていた。

△パイオニア<6773>が高値更新、信用の買い戻しも
パイオニアが堅調で３営業日ぶりに年初来高値を更新している。同社は５月１４日に前０７年３月期決算を発表したが同時に明らかにした今０８年３月期の業績予想で連結純損益は前期の６７億円の赤字から１２５億円の黒字転換を見込んでいた。それ以降、これを前向きに評価した買い物が流入。戻り待ちや利益確定売りを着実に吸収して上値追いの動きとなってきた。カーナビシステムの好調持続に加え、会社側では下期に新製品投入を計画するプラズマテレビの収益改善などを見込んでおり、市場の一部には「会社側の予想はやや楽観的ではないか」（市場筋）という見方もあるが、もともと信用取引の売り残高が積み上がっていたこともあって、その買い戻しニーズが株価水準を押し上げている面もあるようだ。

△損保株が上昇、金利上昇が追い風に
損保株がそろって上昇し、ミレアホールディングス<8766>や三井住友海上火災保険<8752>、あいおい損害保険<8761>などが年初来高値を更新している。最近の国内外における金利の上昇傾向が資金運用環境の改善につながると期待した買い注文が継続的に流入。株価水準を押し上げている。米国では先週に長期金利の指標となる１０年物国債利回りが１０ヶ月ぶりに５％台に乗せ、国内の同利回りも１．９％台まで上昇するなど、市場金利がじわりと上がってきており、「堅調な株式相場の動きと合わせ、銀行や保険会社の収益には追い風に働く」（準大手証券）という見方が増えている。また、損保各社は保険金の不払い問題などで厳しい経営環境が続いたが、それが峠を越えつつある一方で、株式需給面では信用売り残が買い残を上回っている銘柄も多く、最近の株価上昇に伴って売り方が買い戻す動きも目立っているという。

△アイシン精<7259>が４日ぶり急反発
アイシン精機が４日ぶりに急反発している。モルガン・スタンレーが同日付のレポートで投資判断を「Ｏｖｅｒｗｅｉｇｈｔ」に、目標株価を「４９００円」に引き上げた。「生産現場の合理化活動が想定以上に進展していることがポジティブ」と評価している。今週１３～１６日まで、東京ビックサイトで「自動車部品生産システム展」が開催される。同社は１４日に、山内社長が「品質経営の実践でグローバル競争に勝ち抜く」というタイトルで特別講演する予定。
（ラジオNIKKEI）

△三菱化学（三菱ケミカルＨＤ<4188>）、６月２１日納入分からカーボンブラックの価格を値上げ

△三和シヤッター<5929>、学校などでの挟まれ事故を防止する防火・防煙シャッターの安全装置を発売

△ＭＤ（三菱電機<6503>）ＩＴ、電子メールの長期蓄積と迅速な取り出し可能なメールアーカイブソリューションを発売

△住友電工<5802>ネットワークス、台湾・中華電信からギガビット・イーサネット光通信機器を受注

△沖電気<6703>、タイ工場でフルＨＤ液晶ＴＶ用ドライバＬＳＩ生産を月産１５００万個に拡大

△サン電子<6736>、トークマスター２専用の英語コンテンツ「単語耳ＳＤカードセット」を発売

△スズキ<7269>、ロシアのサンクトペテルブルク市に四輪車組立工場を建設
（日経プレスリリース）

△日本エム・ディ・エム<7600>が大幅続伸
日本エム・ディ・エムが大幅続伸となっている。０７年５月期の収益上方修正が好感されている。連結経常損益は従来予想の５億１０００万円の赤字から３億７０００万円の赤字見通しへと赤字幅が縮小した。

△中外薬<4519>　チャート的には絶好の買いゾーン。タミフル問題など不透明感ありリスクあるが、自律反発狙いで短期の値幅取りが得策。

△山加電<1789>　底入れ近づく、押し目買いのチャンス。

△ゲームオン<3812>　オンラインのロールプレイングゲームの正式有料サービスを開始。月額からアイテムごとに課金システムを変更。

△売り気配続くグッドウィル・グループ<4723>
グッドウィル・グループはこの日も売り気配で始まっている。介護事業所の新規指定や更新の禁止でコムスン事業の譲渡を巡る動きが続いている。
（株式市場新聞）

△綜研化学<4972>が大幅高し３分の１戻り水準を視野に入れる
綜研化学が、２１０円高の３１２０円と大幅高。銀行系証券が８日付で投資判断を「２」→「２＋」に格上げしたことが買い手掛かり。ＬＣＤ偏光板用粘着剤は２００７年３月期Ｑ４がボトムだったと判断している。株価は０６年２月高値５５００円から調整を続け、５月８日に２１１０円まで下落したが、同月１５日に今期経常利益が前期比１４．５％増見通しを受け反騰に転じていた。目先、３分の１戻り水準の３２４０円を視野に入れている。

△日産化学工業<4021>が３日続伸し上値追い
日産化学工業が、１４円高の１３９４円と３日続伸している。外資系証券が、７日付で悪材料出尽くし、２００８年３月期から安定成長軌道に回帰するとして投資判断「買い」継続、目標株価１６００円を据置いたことを引き続き好感している。市場は同社の前年の減益を引きずっていると見ているが、今期経常利益が１０．１％増の２３４億円と増益を見込みその確度の高さに対してバリュエーションは割安だと指摘している。株価は、５月７日の戻り高値１４３７円抜けから、１６００円処のフシを目安に上値追いが続こう。

△セントケア<2374>の前場は６万１７００円ストップ高。注目の介護銘柄
セントケアの前場は６万１７００円ストップ高で引けている。５００株以上の買い物を集めている。グッドウィル・グループ<4723>の問題で、介護関係銘柄は買われているが、同社は先週末８日に「北海道介護サービスの株式取得」を発表したことが、さらに買いを集めている。北海道介護サービス（本社・札幌市）の株式８７％を取得し、連結子会社化する。同社は訪問介護、居宅介護支援事業を行なっている。セントケアはこれまで、東京・神奈川・千葉を地盤としてきたが、北海道地区に初めて進出する。同社はＭ＆Ａを積極的に展開しており、グッドウィル・グループのコムスンの事業の受け皿事業者候補の１社としても注目されている。短期日足チャートを見ると、現在の６万円ラインは、今年の上値抵抗線だ。が、中期週足チャートを見ると、９万円、１２万円ラインもアリ。現在の株価で、ＰＥＲは６０倍台、ＰＢＲは１倍台。ＰＢＲが高めなのは、過熱ではなく、今後の期待値が高い証左と見た。

△フォスター電機<6794>が年初来高値を更新、過去最高益更新見通し
中堅の音響メーカーでスピーカーが製品の主軸のフォスター電機が、１９円高の１５７２円と反発し７日につけた年初来高値を更新している。今期経常利益が前期比１１．８％増の５６億円の過去最高益更新見通しが買い手掛かり。前期は減益だったが、スピーカーが車載向け、薄型テレビ向けが伸びて回復する見込み。株価は０６年４月高値２４２５円奪回でもＰＥＲ２０倍割れとの見方から上値追いの動きが強まっている。

△東京都民銀行<8339>は反発→続伸。今朝は好況地域の地銀が高い
東京都民銀行は反発→続伸。１００円高の４３００円で始まり、その後は４４００円台に乗せている。とくに何か材料が出たわけではないが、きょうの前場は銀行セクターが高い。金利の先高感や、ボーナス支給時期にあたり、大手企業等の支給額の増額報道などが買われているもようだ。同行をはじめ、群馬銀行<8334>、関東つくば銀行<8338>、スルガ銀行<8358>、大垣共立銀行<8361>など、景気回復が先行する、大都市圏や工業地帯を含む地域の地銀の上げが目立つ。東京都民銀行のチャートを見ると、中期、短期とも、続落で来ていたが、反発のタイミングを迎えている。今後、同社の主要客先である、中小企業まで景気回復が波及すれば、同行の業績、株価とも、さらに上値追いとなろう。まずはこの１年ほどのフシ、５０００円ライン奪回が目標だ。

△東芝<6502>が続伸、年初来高値を窺う動き
東芝が、１２円高の９４０円と続伸、直近５日高値９３８円を抜き５月１０日につけた年初来高値９４９円を窺う動きになっている。フラッシュメモリーを搭載したパソコンを富士通やＮＥＣが相次ぎ投入する動きと前週５日に日本経済新聞社が報じ、需要拡大を期待した買いが継続している。また、フィリップスがＬＧフィリップスＬＣＤの１４％株を東芝に売却する可能性との一部観測報道が株価を刺激している面もある。

△ワタミ<7522>はギャップアップ。コムスン<4723>の老人ホーム事業の受け入れ方針で
ワタミはギャップアップ。２６２円高の２０９５円で寄り付き、２１１５円まで買われた。東証１部値上がり率上位にランクインしている。今朝、グッドウィル・グループの子会社コムスンの事業のうち、老人ホーム事業について、受け入れる用意があると明らかにしたことが材料。グッドウィル・グループの今朝は、５万１８００円ストップ安。

△スター精密<7718>が反発し上値追い、連続過去最高益更新見通し
連続過去最高益更新見通しとして注目のスター精密が、５０円高の２９４０円と反発し上値追いとなっている。　同社の２００８年２月期業績は、売上が前期比７％増の６７３億円、経常利益が同１０％増の１２０億円、純利益が同７％増の７５億円と連続して過去最高を更新する見通し。特機事業は小型プリンタが、引き続き海外で売り上げを伸ばす一方、コンポーネント事業が携帯電話向けに新製品を投入したスピーカーが続伸、工作機械事業は中国・大連工場の本格稼働や国内・菊川工場の今年１０月の竣工なども業績に寄与する見込み。今期の想定レートは、１ドル＝１１５円、１ユーロ＝１５０円としており、増額修正期待が高まっている。財務省５月７日受付の大量保有報告書によれば、フィデリティ投信が５．３５％取得したことが分かっており、今後の展開も期待できよう。

△佐渡汽船<9176>は増資否定発表も小幅反発。今朝は海運業セクターが高い
佐渡汽船は小幅反発。１５円高の３７０円で始まり、寄り後は３６０円台で推移している。週末９日に増資について報道されたが、同社は同日、「機関決定した事実はない」と発表した。「新経営体制の下、債務超過の状況を解消すべく取り組んでいるが、増資については決定した事実はない」「開示すべき事実が決定した場合は、速やかに開示する」としている。とはいえ、今後の財務・業績好転の期待が、買われているもようだ。また、今朝は海運業セクターが高い。東証１部業種別株価指数では、同セクターが値上がり率トップになっている。東証２部でも、東海汽船<9173>、関西汽船<9152>、ジャスダック市場で新和内航海運<9180>が値上がり率上位にランクインしている。

△パイオニア<6773>が新値追い、２２５採用銘柄の値上がり率ランキング上位に
パイオニアが、６８円高の１８００円と続伸し連日の年初来高値更新、２２５採用銘柄の値上がり率ランキング上位に入っている。前週５日、２００７年１―３月の有機ＥＬ（エレクトロ・ルミネッセンス）ディスプレーの出荷枚数が前年同期比７１％増の１９１０万枚だったと発表。出荷額は同５６％増の１億２１００万ドル（１４７億６２００万円）。メーカー別の出荷額シェアでパイオニアが４年ぶりに首位に立ったことを好感した買いが続いている。足元の業績も好調が予想され、今期の連結最終損益は１２５億円の黒字（前期は６７億円の赤字）を見込む。カーナビゲーションシステムが好調持続に加え、プラズマテレビも新製品を下期に投入し、収益改善につなげるとしている。需給面では、信用取組倍率が０．５７倍と好需給を支えに、上値追いが続きそうだ。

△松下電工ＩＳ<4283>は反発。けさ「ＮＡＪの架空取引の影響は微小」と発表
松下電工インフォメーションシステムズは反発。１５０円高の４８３０円で始まっている。先週末８日に、ＩＴ企業ＮＡＪの架空取引に関連して、５０００円台から４０００円台まで急落していた。今朝８時台に、「ＮＡＪとの取引について」発表した。「コールセンター業務の一部をＮＡＪに委託する取引であり、ＮＡＪの経営破たんによる同社の決算に与える影響はない」としている。取引規模は２００７年３月期で２億７０００万円。「今後、さらに必要な調査を行ない、新たな事実が判明した場合は、速やかに当該事実を開始する」としている。

△ソフトバンク<9441>関連のベルパークが連日の高値更新
ソフトバンク専業の携帯電話販売代理店のベルパークが、５０００円高の２１万４０００円と４日続伸し連日の年初来高値更新となっている。電気通信事業者協会が前週７日発表した５月の携帯電話契約数によると、ソフトバンクモバイルが新規契約から解約を差し引いた純増数でＫＤＤＩやＮＴＴドコモを抑えて初の首位に立った。ソフトバンクモバイルの携帯電話販売の好調さが際立ってきた。チャート的には０４年１月高値１８万円を既に抜き、青空相場に突入している。
（証券日刊新聞）