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2010 09,11 09:00 |
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【日本株週間展望】戻り続く、米景気不安や円高懸念が後退 9月第3週(13-17日)の日本株相場は、外部環境の好転を期待し堅調に推移する見込み。米国景気に対する過度な不安が和らいでいるうえ、急激な円高・ドル安懸念も後退、先回りする形でリスクを織り込んできた日本株相場も下げ止まり、いったんポジションを中立に戻す投資家が増えそうだ。 三菱UFJ信託銀行法人資金運用第2グループの松永健司シニアファンドマネジャーは、米中間選挙を控え、米政財界で広がっていた過度な「景気二番底キャンペーンがやや後退し、選挙モードが強まる」と予測する。米国のファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)は好調なため、「これまでのドル安傾向に変化が出るなら、日本株も揺り戻しがあるはず」と読む。 10日の終値は、TOPIXが前週末比1.2%高の833.72ポイント、日経平均が同1.4%高の9239円17銭だった。3日公表の米雇用統計が市場予想より良い内容だったほか、英製造業の業況堅調、8日のポルトガル国債入札の順調などで欧州懸念も薄らいだ。主要国の代表的企業で構成するMSCIワールド・インデックスは同0.4%高の1135.77ポイント(東京時間10日午後3時時点)。 「英国・米国という世界の2大ポンプが機能不全に陥り、世界のマネーフローに変化が生じている」――。大和総研資本市場調査部の篠岡麻由エコノミストは、2007年のサブプライムローン問題に端を発した今回の金融危機の前後で世界のマネーフローがどう変わったかを投資家向けリポートとしてまとめた。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
大西洋挟むマネーフロー停滞 篠岡氏は、欧州投資家がリスク選好型からリスク回避型に変わった理由を、 ①欧州中央銀行(ECB)が引き締め気味の金融政策を採っており、投資に振り向ける余剰資金が十分生じていない、 の2点と分析。欧州から米国、米国から世界株式という危機前のマネーフローに回復するには、米国か欧州の経済が自律回復する必要があると結論付けた。 篠岡氏は、米国が欧州より先に停滞期を抜け出すとみているが、「米国の景気回復が決定的となるまでに少なくとも数年が必要」と指摘。当面は、大西洋を挟んだ大陸間のマネーフローが滞り、為替相場は一定のレンジ内で上昇と下落のラリーを繰り返すと予測する。 日経平均やTOPIXなど主要株価指数はシーソー・ゲームを続け、ボックス圏で推移するとの見方が出ているなか、独立系調査会社ティー・アイ・ダブリュの西村尚純調査部長は、「現地の社員に権限を委譲し、現地のニーズをくみ取りながら成長を志向する真の意味でのグローバル企業に投資をすべき」と話す。 西村氏は、日本的経営の優れた点とされた「一枚岩文化」は過去の遺物とし、多様化した価値観を受け入れ、言語や文化の壁を乗り越えていく「世界企業」にこそ競争力向上のヒントがあると言う。こうした観点から、トップマネジメント層の多国籍化や給与体系の世界同一基準化を進めるパナソニック、コマツ、伊藤忠商事などに注目。英語を社内の公用語とすることを打ち出したファーストリテイリングや楽天にも成長意欲があると期待を寄せる。
東京証券取引所は11日、不動産証券化協会と共同で個人投資家向けに「Jリート(不動産投資信託)フェア」を開催する。上期決算期末の9月末に向けて株式市場全体で配当取りの動きが広がるなか、上場リート37社の平均配当利回りは6.3%と高く、個人や国内外機関投資家の関心を集めやすい。東証渉外広報部の勝尾修氏は、「Jリートは固定資産でなく、流動資産として手軽に投資できることを理解してもらいたい」と話している。 このほか、バーゼル銀行監督委員会の銀行に義務付ける新資本規制案が12日にもまとまる見通し。12日からはカナダ・モントリオールで世界エネルギー会議、14日から第65回国連総会が開かれる予定で、国際的な協調体制強化が議論される見込みだ。 注目の米経済指標は、14日の8月小売売上高、15日のABC消費者信頼感指数とMBA住宅ローン申請指数、16日の新規失業保険申請件数など。日本では12日に沖縄県名護市議会選挙、14日に民主党代表選挙がある。 SMBCフレンド証券の中西文行ストラテジストは、「結果のいかんにかかわらず、民主党の代表選挙通過でイベントリスクが1つ減り、買い安心感から日経平均株価は9500円を目指す展開」と予測していた。
●パインブリッジ・インベストメンツの後藤周平運用本部長 「相場は底値に近い。東証1部のPBRは約1倍と割安な上、配当利回りは2%程度に達し、経験則から買っても良い水準だ。円高がリスク要因だが、1ドル=80円に達すれば、当局が介入を行うというシナリオを立てている。米景気も二番底には落ち込まないだろう。米中間選挙を控え、財政政策が出てくる可能性は高い」
「日経平均は9000円台前半を中心に小幅なレンジでもみ合う展開を想定。主要輸出企業の想定為替レートは1ドル=90円、1ユーロ=110-115円に集中しており、足元の円高による採算悪化懸念で自動車やハイテクは敬遠されがちだ。9月末の接近もあり、医薬品や電力といった高配当・ディフェンシブ業種は比較的しっかりした値動きが予想され、相場全般の下値を支えそう」
「米金利低下懸念が相場をドライブしてきたが、先週から米国の経済指標が良い方向へ振れ始めた。米金利が反転上昇する兆しがあり、来週以降も継続しよう。為替の円高原因は日米の金利差縮小だったが、これ以上円高が進みづらい状況になってきた。輸出関連株主導で切り返しの動きも出てくる。上値を試す展開で、日経平均9500円にトライできるかどうかがポイントだ」
「日経平均は9000円台前半のもみ合いを予想。日本銀行は新型オペで金融市場に10兆円の資金を追加供給し始めたが、肝心の余剰資金を表す日銀当座預金残高は減っている。日銀からドル安・円高を阻止しようという意志は感じられない。日銀の基本姿勢が変わらない以上、ドルはいずれ最安値をうかがってもおかしくない。株価は割安だが、あとは政策が相場の方向性を変えるのを待つだけだ」 記事:東京 鷺池秀樹 Hideki Sagiike PR |
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