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2010 08,22 21:12 |
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■プロでも「利益は通常の5分の1程度」 日本の株式市場は売買高が低調で、盛り上がる気配すらないように思われてならない。売買高が少ないということは、株式市場を取り巻く市場関係者たちはヒマというわけで…。ここで取り上げるネタも枯れているというのが本音である。 売買高が低調なだけでなく、指数のパフォーマンスも悪いものだから、動かしていない株式の残高もジワジワと目減りするばかり。低位の材料株、テーマ株の短期売買をゲリラ的にこなして、驚異的なパフォーマンスをあげている投資顧問もあるようだが、これは特殊な例だ。一般の投資家がアクティブに動いて儲かるような生易しい相場ではない。 実際、短期売買のプロであるディーラーですら、苦しみ喘いでいるようだ。ある国内系ディーラーによれば、「月間で1000万円を稼ぐような現物株のスーパーディーラーは、少々の悪い相場でも存在していた。でも、そういったディーラーが、今では5分の1の200万円程度の利益しか稼げなくなっている」という。 利益の水準としてはだいたい5分の1といったレベルが相場のようだ。「前半に被ったマイナス分を後半は取り返す作業で、プラスになった瞬間取引を止めてしまうような保守的な感じがほとんど」といい、こういった状況は、ほとんど例外なくどこの証券会社のディーラーでも起きているそうだ。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
そもそも、このご時世において、現物株の売買だけで儲けようと考えるのは時代遅れといえるだろう。8月よりFXにレバレッジ規制が入り、日本の業者はレバレッジ50倍が限度となった。 ハイレバレッジ志向でやってきた一部の投資家を除けば、50倍以上のレバレッジで回していた投資家自体が少数派。規制後でもFXのレバレッジ50倍は魅力である。また、大証の日経225先物もレバレッジは20倍強であり、ミニ先物1枚でも4万円程度の証拠金で92万円程度のポジションを持つことが可能となる。 こういった投資商品は流動性も極めて高い。一方で、流動性が低く、かつ信用取引でも3倍、そうでなければレバレッジ1倍の現物株市場に人気が高まるわけもなく、負のスパイラルのまま現物株はジリ貧となる公算が大きいのではないだろうか。とくに、完全にそっぽを向かれている新興市場は終わっている。日本人の日本株離れに歯止めがかかる日は来るのだろうか?
日本人すら買わない日本株だが、頼みの綱である外国人投資家はどうだろうか。実は日本の指数は世界的に見てかなり出遅れている。 当然日本人は円で日経平均を見るわけで、円建ての日経平均が欧米の主要株価指数と比べてパフォーマンスが悪いことは一目瞭然である。この日本株と世界の株式市場のパフォーマンス差を鑑みて、「ジャパン、割安デスネ」と買ってくれるような外国人投資家はいるのだろうか? ここで外国人投資家の目線に視点を変え、先ほどの年初来の騰落率を見てみたい。 これを見ると、「ジャパン、割安デスネ」を期待するのはきびしいことがお分かりだろう。外国人投資家は当然ながら本国の通過で日本株を管理している。つまり、米国の投資家であれば、ドル建てで日本株を管理しているわけだ。 東証における外国人のシェアは約6割といわれており、どちらかといえば円建てよりドル建てなどでパフォーマンスを見なければ、外国人投資家との理解の不一致を招いてしまうわけである。今の日本株市場の状況を外国人投資家目線でいえば、「円高の進行による円資産の価値の上昇で、それほどパフォーマンスが悪くはない」のだ。利益確定といったノリで、この低水準から外国人が売ったとしても何らおかしくはないのである。
もはや日本株で儲けるとなると八方塞がり、手の打ちようが無いといった雰囲気もあるが、そのなかで数少ない儲けのチャンスを見つけてくるのがプロである。 実際、日本株を売られ過ぎと感じて本格的に押し目を買おうと考えているファンド、上場企業オーナーなどの富裕層は多くなっているとも聞く。 今の相場での投資の考え方として、ある市場参加者から興味深い話が聞けたので、今回はそれを紹介したい。というか、いろいろ聞くなかで、「なるほど」と思ったのはこの考え方くらいだったのだが…。 投資の成功の近道は、勝率を高めること。利益も損失も同額なら、10勝9敗でも勝ちである(トレードコストで負けることもあるが…)。この勝率で、理屈上68%の勝率を期待できる投資手法が今の状況においてもあるそうだ。期間は1年程度を想定、いわゆる「長期」に入る部類の投資である。 この勝率の高い投資機会に気付いた市場参加者は、「標準偏差1(σ)の幅と今期の予想配当金が同等といった銘柄がかなり多くなっている」と指摘する。これだけではピンと来ないかもしれないが、標準偏差1というのは、この値幅のなかに株価が68%の確率で収まるという意味(ここでは標準偏差の細かい説明は省く)だ。 配当の権利を取ることを考えると、ベースとするラインを12ヶ月移動平均線(月足の12本の移動平均値)に設定して標準偏差を計算してみたい。これを東証1部に上場する全銘柄を対象に実施したところ、標準偏差1の値幅より、予想配当金のほうが大きい銘柄が43銘柄あった。つまり、この43銘柄については、「今買っていれば、仮に1σほど株価が下落しても、配当分を考慮すれば68%の確率で儲かる」というわけだ。 その銘柄のリストは以下の通り。 ディフェンシブ系の代表格である電力、ガス、その他ではNTTドコモや武田薬品などの大型株も含まれている。例えばNTTドコモでいえば、5120円程度の上下値幅に収まる可能性が68%である一方、配当5200円はほぼ確実にもらえるという意味である。 「生き馬の目を抜く」ということわざがあるが、まさにこういったマーケットに転がっているチャンスを目ざとく発見し、それにベットできる投資家が生き抜いていくのだと思われる。ダメダメ感たっぷりの日本株市場だが、ここで腐らず頑張っていただきたい。 PR |
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