『京の地蔵盆』（京都の休日１５１）

数珠まわし子の健やか願う　京で地蔵盆始まる
京都新聞　2010年08月21日 23時08分
http://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20100821000103

　子どもたちの健やかな成長を願う「地蔵盆」が21日、京都市内各地で始まり、住民同士がつながりを深め、互いの無病息災を祈った。地蔵盆は22日も各地で行われる。

　山科区の厨子奥北部町内会連合会は、厨子奥公会堂で地蔵の法要を営んだ。夕方には読経と鉦の音が響く中、１２０年前から伝わる大きな数珠を子どもと大人たちが輪になって回す「数珠回し」を行い、和やかな雰囲気に包まれた。

　日没後は、公会堂近くの通りに、住民が絵を描いたり竹で作った灯籠（とうろう）約４００個を並べ、公園で盆踊りも催した。

　下京区の本上神明町は今年、住民同士の豊かなつながりを願い、地蔵像を収める総檜（ひのき）造の蔵をマンションの駐車場に新調した。この日は、翌日に蔵の前で営む盆法要のため、住民たちが近くのほこらから地蔵像を移した。

　マンションが９棟並び、新旧の住民が混在するが、川田憲子町内会長（58）は「お地蔵さんのご縁が住民同士のコミュニケーションを豊かにしている。この歴史を残していきたい」と話した。

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[1回]

　昨日・今日は、京都の「地蔵盆(じぞうぼん)」です。

　最近、地蔵盆を知らない方々が非常に増えた･･･って言うか、
知らない方々がほとんど･･･って言ったほうが良いかもしれません。
それだけ催さない地域が非常に多くなったって事ですが･･･

　地蔵盆は全国的に行われている風習ではあるのですが、
関西地方において特に盛んだと言います。
しかし関西においても、京都や奈良では良く見かけますが、
大阪などでは、ほとんど見かけません。
「風習」と言うモノは地域を問わず、出来るだけ大事にして行きたいものです。

　この「地蔵盆」とは，お地蔵さんをお奉りし、
子どもたちのすこやかな成長を願う催しです。

　この「地蔵盆」を調べて行くと、結構、作法等で適当な事を
書いている処が多く、ビックリしました。

　この「地蔵」とはお判りの通り「お地蔵さん(地蔵菩薩)」の事で、
この「お地蔵さん」は、基本的には「母屋取り」の敷地内にあり、
そこへ「分家」が集まって「一家」単位でするのが本来の姿なんです。
その上での町内です。

　ですので、普段から手入れされているのが普通です。
そうしないと分家からお叱りがありますからね。
他所では町内単位の内容しか書いていない処が多いですが･･･

「母屋取り」とは跡継ぎの事で、一般的には長男の家です。
「分家」はその兄弟関係です。

その地蔵とは、サンスクリット語のクシティガルバの意訳で、
クシティは「大地」、ガルバとは「胎蔵」のことであり、
合わせて「地蔵」と訳されました。
この地蔵菩薩はお釈迦様が入滅してから未来仏の弥勒菩薩がこの世に
現れるまで人間界のみにあらず地獄・飢餓・修羅・畜生・天といった
六道すべてにおもむき人々を救済した･･･ということから、
非常に大切にされてきました。

　その「お地蔵さん」に子供の名前入りの提灯(ちょうちん)を奉納し、
お供えをします。このお供えも子供向けのジュースとかお菓子とか･･･
お供えしたあとで、これを子供の人数分に分けてあげるんですよねぇ～･･･

　もともと宗教的な行事である以上、お坊さんによる読経や、
百万遍数珠回しといった仏教的なものもあるのですが･････

　子供たちは道沿い２～３ｍ間隔に座って、通る大人たちを
"とうせんぼう"(不通)して、お菓子などを貰ったり、
大人たちの手で「金魚すくい」や「福引」「ゲーム」等、
メインは子供向けのイベントであり、この期間は子供にとって
天国なんですよねぇ～･･･！！

　地蔵盆は宗教的行事という枠を越えて、京都のような閉鎖的地域社会の
絆を深める役割を果たすものと考えることができます。

しかし、近頃では上に書いたような地蔵盆というのは他府県では
なかなか行われないようにあります。
昔とは地域社会の持つ意味が違ってきたということなのでしょうが、
非常に寂しい限りです。

　このような地域社会を平気でバッサバッサと断ち切ってきた原因が、
「政治」と「経済」と「教育」にあります。

無知（おバカ）の集合体である「政治」
お金（金融）至上主義である「経済」
偏った考え方を押し付ける「教育」

偏った教育を受けた無知な連中がお金に振り回された結果が、
現在の「日本」の姿だと思います。

余りにも古き良き日本の風習を捨て去った現在、
その良き時代を取り戻すことは至難の業･･･っていうか、
ご存知の通り、日本を表で動かすほとんどの人間は、
東大などを出た偏向教育のみで大人になってしまった人間がほとんどです。

何事もアタマで理解しようとし、そして理解したかのような錯覚に
囚われている人々ばかりです。

当ブログ読者であれば、このことは良く理解出来るかと思うのですが･････

例えば、相場は、安く買って高く売れば良いのです。
チャートを観て、ココで買って、ココで売れば良いじゃん。

簡単じゃん。

･･･って、言われるのが、アタマで理解したかのような錯覚･･･
･･･ってことです。

このような連中が幅を利かせている以上、日本の将来は･････？？？

だって、若い連中を粗末にする国に未来があるワケが無いじゃないですか！！
未来を背負っている人々を粗末にするんですから･････

普通に考えれば簡単に答えは出てきます。

出来れば最後に残っているだろう･････多分････････
古き良き日本の風習である「恥（はじ）」の文化。
これだけは無くさないで欲しいものです。

「恥（はじ）」が無くなれば、何でもありの世界となってしまいます。