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2010 08,14 08:00 |
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来週の日経平均、介入や金融緩和あればリバウンド加速 来週の東京株式市場は下値固めの展開となる見通しだ。対ドルで15年ぶりとなる円高に日経平均は年初来安値を割り込んだが9000円大台は維持。バリュエーション面からの割安感は強まっているほか、4─6月期国内総生産(GDP)が堅調であれば買い戻しが期待される。 為替介入や金融緩和など日本当局からの政策が打ち出されればリバウンドが加速しそうだという。ただ欧州の財政リスク問題が再燃の気配をみせており、リスク回避の円買いによる円高プレッシャーは続く見通しで、買い一巡後の上値は重いとみられている。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
ユーロ安を原動力に欧州主要国の経済が堅調さを取り戻している。ドイツの4─6月期GDP速報値は投資と輸出に支えられ前期比2.2%増となり、東西ドイツ統一以来の大幅な伸びとなった。フランスは0.6%、スペインは0.2%の上昇となるなか「ユーロ安の恩恵を最も受けているとみられているドイツ」(外資系証券エコノミスト)の伸びが目立った。 一方、日本は15年ぶりの円高に苦しんでいる。円高メリットも確かにあるが、外需依存度が高い日本経済にとって円高は強い経済圧迫要因となる。 大和総研による試算(12日付リポート)では1ドル90円の想定レートに対し、10円の円高になった場合、実質GDPは2010年度にマイナス0.1%、11年度はマイナス0.6%縮小する。実効為替レートではそれほど円高ではないという意見もあるが、想定為替レートを超える円高は、多くの輸出企業にとって今期の業績計画を下押す要因になるのは間違いない。 「無為無策」(国内証券ストラテジスト)との批判が強まる日本政府だが、菅直人首相と白川方明日銀総裁が来週にも、最近の経済・金融情勢について意見交換する方向で調整していることが明らかになった。昨年12月には鳩山首相(当時)と白川総裁が会談する予定だった前日に、日銀が臨時の金融政策決定会合を開き追加的な金融緩和を決めただけに、市場関係者には期待感も強まっている。 他の主要国の金利も低下しており効果は乏しいとの指摘もあるが、「来週の日本株は引き続き為替次第」(大和証券キャピタルマーケッツ金融証券研究所・投資戦略部部長の高橋和宏氏)との見方が多く、為替介入とセットで実施されれば短期的なポジション巻き戻しから円安・株高が進む可能性が大きい。また警戒感から円買い・株売りも進みにくいという。
ただ世界的にはリスク回避志向が強まっており、「安全資産」である円への逃避傾向が続きそうだという。リスク回避先にはドルもあるが、「クロス円への売り圧力からドル/円でも円高プレッシャーが継続しそうだ」(東海東京調査センター・シニアストラテジストの柴田秀樹氏)という。 アングロ・アイリッシュ・バンク[ANGIB.UL]は10日、アイルランド政府による追加支援について、欧州連合(EU)から暫定的な承認を得た。これを受けアイルランド国債の独連邦債に対する利回りスプレッドは11日、7月初旬以来初めて300ベーシスポイント(bp)を上回った。ドイツなど欧州主要国の経済はユーロ安効果で堅調だが、信用リスク問題が再びクローズアップされれば、リスク回避の円高が進む可能性があるほか、欧米株が下落するダブルパンチが日本株を襲うおそれもある。 トヨタアセットマネジメント・チーフストラテジストの濱崎優氏は「市場のセンチメントが軟弱な間はバリュエーションの割安感が強まっていたとしても投資家は買いには動きにくい。ポイントは米国の雇用だが、雇用のベースとなる企業業績が政策一巡や中国経済減速を織り込んでもそれほど悪くないと確認できるまでは明確な改善は期待できないだろう」と述べている。
米国の経済指標では、16日に8月NY州製造業業況指数と8月米住宅建設業者指数(NAHB)、17日に7月米住宅着工件数、7月米卸売物価指数、7月米鉱工業生産、19日には、7月米景気先行指数(コンファレンス・ボード)、8月米フィラデルフィア地区連銀業況指数が発表される。 米企業決算では、17日に米ウォルマート・ストアーズ(WMT.N)19日にヒューレット・パッカード(HP)(HPQ.N)が発表を予定している。
ロイターがまとめた民間調査機関の予測によると、16日発表の2010年4─6月期実質国内総生産(GDP)1次速報の予測中央値は前期比プラス0.6%(年率プラス2.3%)となり、5四半期連続のプラス成長となる見通し。2009年10─12月期(前期比年率プラス4.6%)、2010年1─3月期(同プラス5.0%)からは減速するものの、年率プラス1%前後とされる潜在成長率は明確に上回る見通しとなっている。 (ロイター日本語ニュース 伊賀 大記記者) PR |
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