6/7 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△本田技術研<7267>、ＲＩＴＥ菌用いたバイオエタノールプラントを来月稼動
本田技術研究所（埼玉県和光市）は地球環境産業技術研究機構（ＲＩＴＥ、京都府木津川市）が開発中の菌体「ＲＩＴＥ菌」を用いて、セルロース系植物からバイオエタノールを高効率で生産するパイロットプラントの運転に入る。ＲＩＴＥ菌は従来の酵母菌に比べ、糖からアルコールに転換するまでの生産性が１０倍高いことを確認した。７月までに１００キロリットル容量の設備を完成させ、２年先の実証プラント立地を視野に連続運転に乗り出す。バイオエタノールは自動車用燃料として期待されているが、世界的普及に向けては食料系でなくセルロース系から高効率で取り出す新技術が求められている。今回、本田技術研がＲＩＴＥと共同開発したプロセスは、稲わらなどのソフトバイオマスを加水加圧処理してセルロースとヘミセルロースを取り出し、それを糖化酵素で糖化。糖の中にＲＩＴＥ菌を加えて糖を分解しアルコールを得る仕組み。ＲＩＴＥ菌はセルロース、ヘミセルロースの両糖類を分解し、アルコール濃度７―８％液体を生成する。ＲＩＴＥ菌は生産スピードが速く、しかも前処理で生成した不純物の影響を受けずに糖分をエタノールへと転換し続ける。研究室段階での実証で１リットルの液から１時間に２０グラムのアルコールを生産。１０時間で７％濃度を実現した。これは従来の酵母菌と比べ１０倍以上の生産性という。７％濃度のエタノールは蒸留して９９％以上の濃度にする。この成果を踏まえ、７月の完成をめざす１００リットル容量の連続精製プラントで工業化に向けた実証に入る。エネルギーを最も使う前処理とエタノール高濃度化工程での効率化や、エタノール生成濃度の一層の向上などを追求する。２０１０年までには商業化技術を完成させ、国内外での実用プラントの立地へつなげる。

△富士通<6702>、コールセンターのアセスメントサービス開始
富士通はコールセンター（顧客対応窓口）の品質レベルを国際標準に照らして評価するアセスメントサービスを始める。サポートサービス業界における世界規模のメンバーシップ団体であるヘルプデスク協会（ＨＤＩ、米コロラド州）から公認パートナー資格を取得。ＨＤＩの日本法人と連携し、国際標準に基づく業務支援や認定などを実施する。ＨＤＩはコールセンターの“格付け”にも乗り出しており、ベンチマークによる同業他社の比較が業界内外で注目されている。ＨＤＩの日本法人であるエイチ・ディ・アイ・ジャパンと連携し、全６６項目のＨＤＩ標準や指標作り（ベンチマークキング）などのノウハウを活用。コールセンターの強みや弱みを定性的に分析し、結果をもとに業務プロセスの改善策なども提案する。サービスはアセスメントが１２０万円から。格付けベンチマークが５０万円から。業務改善支援は個別見積もり。３年間で５０件の提供を目指す。富士通は０２年にコールセンターの運用支援サービスを始め、約５年間で３０数件のサービス実績を持つ。その経験を踏まえ国内総合ＩＴベンダーでは初めてＨＤＩの公認パートナー資格を取得。これを機に認定オーディター（監査人）の資格を持つ社員ら専門スタッフ十数人を組織しサービス体制についても強化する。ＨＤＩは全世界で２万社を超える会員組織で、「フォーチュン誌５００社番付」の９割が加盟。日本法人は０１年１０月に設立した。０６年には国内で１５業種２００社を対象に問い合わせ窓口の格付けを実施。三つ星が１２社、二つ星が６割。残りの３割強が一つ星と星なしとした。コールセンター業界は歴史が１０年程度と浅く、同業他社比較などの客観的な評価指標が確立していない。ＨＤＩは予告なしの“勝手格付け”も行っており、今後の動向が注目されている。

△精工技研<6834>、年内にも光学レンズ事業に参入－車・医療分野に的
精工技研は年内にも自動車関連企業や医療分野をターゲットにしたレンズなどの光学事業に参入する。ＤＶＤ用金型事業の落ち込みを補完するため、新事業の確立を急ぐ。新製品開発のため、研究開発に６億７０００万円を注ぎ込む。金型などの精機事業とともに光通信部品部門も伸び悩んでおり、今後は新規事業を経営の柱にする。精工技研の０７年３月期は次世代ＤＶＤ市場の立ち上がりの遅れなどで、増収減益となった。特に、ＤＶＤ金型などの精機事業の営業利益は前年度比９９・２％減の１０００万円に落ち込んでいる。そこで、精密切削加工技術を生かして、成長が顕著な光学レンズを製造、販売する。次世代ＤＶＤ市場の成長は、地上波デジタル化や北京五輪などで需要はあるが「今後の見通しは不透明」（上野昌利社長）と判断した。同社の０７年３月期売上高は前年度比１３・５％増の７１億円。精機事業の売上高は同５２・５％減の１９億円。光事業の売上高は同２・３倍増の５２億円だが、投資額がかさみ８億円の営業損失。光接続部品の価格が下落しており、高付加価値の製品開発を強化する。

△アッカ・ネット<3764>、ＮＴＴ<9432>と資本関係希薄化－ＷｉＭＡＸ参入へ布石
アッカ・ネットワークスは６日、筆頭株主のＮＴＴコミュニケーションズ（ＮＴＴコム）が保有する株式の売却と社長交代による資本経営体制の一新を決定したと発表した。１０月に免許付与先が決定する２・５ギガヘルツ周波数帯を利用した高速移動通信サービス「ＷｉＭＡＸ」への参入を図るため、ＮＴＴグループとの関係を薄める。ＮＴＴコムは保有するアッカ株１９・７％のうち、５％を投資ファンドのイグナイト・グループが新生銀行<8303>を主要出資者として設立した「イグナイトＢＢ投資事業有限責任組合」に譲渡する。譲渡額は約１５億円で近日中に譲渡を完了する。イグナイトは残る約１５％分についても買い増す意向を持っており、ＮＴＴコムとアッカの資本関係はさらに希薄化する見込み。ＮＴＴコム出身の坂田好男社長も８月に顧問に退く。同日、アッカの最高経営責任者（ＣＥＯ）に就任した木村正治氏は「ＷｉＭＡＸ事業を立ち上げる上で携帯電話事業者をはじめ多くのパートナーとの連携を検討している。そのためにも中立的な立場の経営体制とする必要があった」と、ＮＴＴグループという位置づけから脱却する理由を説明した。ただ、今後もＮＴＴコムと非対称デジタル加入者線（ＡＤＳＬ）の提供やコムの基幹網の利用など事業パートナーとしての関係は維持する方針。
ＷｉＭＡＸの事業化に向けては７月中にも企画会社を設立。スカパーＪＳＡＴ<9412>や三井物産<8031>などが事業への参画を検討しているほか、携帯電話事業者にも参加を呼びかけていく。事業の全国展開には１０００億―２０００億円程度の資金が必要といわれ、早期に事業化に向けた体制を固めることで１０月に総務省が決定する免許の獲得を万全なものとする。

△ＮＥＣ<6701>、中堅向けＥＲＰ拡販－１７００人体制を構築
ＮＥＣは６日、中堅企業向け統合業務パッケージ（ＥＲＰ）「エクスプランナーシリーズ」の拡販に向けシステム構築（ＳＩ）パートナーを合わせ、システムエンジニア（ＳＥ）と営業で合計１７００人体制を構築したと発表した。国内の営業体制の強化に加え、製造業向けを中心に中国での現地サポートも本格化する。また新製品４種を投入。３年間でＳＩ、ハードを含め１２００億円の売り上げを目指す。国内強化では中堅企業ビジネスで強みを持つＮＥＣネクサソリューションズが約１００人の専任営業を投入。ＳＩパートナーの日本コンピューター・システム<9709>も新たに５０人のサポート体制を構築し、６０社以上の販売店への支援を強化した。中国ではＮＥＣソフト傘下のＮＥＣ軟件（済南）有限公司と日中におけるエクスプランナーの開発分業体制を確立。さらに中国でのＳＩ事業で実績を持つ神戸ウェーブと協業し、日本企業の中国拠点や現地企業向けＳＩで１００人体制を構築した。これらにより開発・サポートを担うＳＥが従来比２倍強の７００人、営業が同２００人増の１０００人体制となる。新製品は手数料の弾力化に対応した卸売市場向けパッケージと鋼材卸・加工業向けパッケージを用意。価格はそれぞれ８００万円から、５００万円から。また業務マネジメント製品２種も追加した。

△西部ガス<9536>情報システム、都市ガス事業者向け総合管理システムを開発
西部ガス情報システムは、都市ガス事業者向け総合管理システム「Ｃｏｍ３」を開発した。ガス事業に関する料金調定や工事管理、販売・在庫管理、請求・入金などを一括して管理できる。日立情報システム<9741>、日立コンサルティング（東京都港区）と販売提携し、全国展開する。親会社の西部ガスから請け負っている情報処理のノウハウを生かし、外部向けに開発した。アプリケーション・サービス・プロバイダー（ＡＳＰ）方式でサービスを提供し、データの処理費用という形で１カ月ごとに料金を徴収する。月額利用料金は契約戸数１万件の企業で１００万―１５０万円。５年間で４０事業者との契約を目指す。西部ガス情報システムによると全国には２００強の都市ガス事業者があり、その多くが顧客件数１０万件以下の中小事業者という。独自にシステムを構築している中小事業者は少なく、ガス事業に精通した会社が開発したシステムとして売り込みをかける。同社は九州最大手の都市ガス事業者である西部ガスの全額出資子会社。西部ガスから情報処理業務を請け負っているほか、病院や都市ガス事業者向けの専用システムを開発して外部販売している。本社以外に事業所がないため、日立情報システムなどの営業網を活用して全国で市場開拓する体制を整える。

△スターキャット<4339>・ケーブル、ＣＡＴＶ加入者増へ勧誘活動を強化
スターキャット・ケーブルネットワークはケーブルテレビ（ＣＡＴＶ）加入の勧誘活動を強化する。ＣＡＴＶ専門の派遣会社と契約し、営業担当者を３０人増の１３０人にした。０７年度内に名古屋市などの営業地域全戸を対象に戸別訪問をかけるなど取り組みを強化。０８年３月に現状より１万世帯多い９万世帯の加入者を目指す。従来のテレビＣＭなどに頼った勧誘スタイルを見直し、戸別訪問中心に切り替える。新たな営業ノウハウを取り込むため、社員にＣＡＴＶ専門派遣会社の営業研修を受講させるといった人材教育も始めた。戸別訪問ではすでに名古屋市の一部や愛知県北名古屋市でローラー作戦をスタート。６月以降、名古屋市の他の区でも展開する。０８年３月までに全戸を一巡し、その後は半年ごとに再訪する。同社は名古屋市と北部の隣接市町を営業地域とするＣＡＴＶ事業者で、地盤の総世帯数は約９３万世帯。５月には名古屋市東区に６カ所目の営業拠点を設けており、きめ細かな勧誘活動で市場を深耕する。

△竹田印刷<7875>、カタログ電子化・報告書制作で提案営業を全国展開
竹田印刷はカタログなどの商業印刷事業で、ＩＴ活用や報告書の企画・編集などを含めた提案営業を全国展開する。カタログデータや顧客情報の一元管理、システム開発、企業の社会的責任（ＣＳＲ）の報告書制作などの需要を狙う。同事業で０７年度に前年度比１０％増の２３０億円の売り上げを目指す。同社は東海地区ですでに（１）自動車補修部品と適応車種の照合カタログの電子化（２）チラシ作成支援システムの納入（３）特定企業の業務用辞典のデータベース化―などの実績がある。これらの企画提案を製造業に絞り、全国展開する。ＣＳＲなどの報告書制作では、０７年内に専任者を３人から５人に増員する。顧客の同業他社の報告書も比較検討、内容に踏み込んで提案する。顧客のスタッフ不足を補い、信頼を得て印刷物の受注増にもつなげる。媒体の多様化や原料費の高騰で商業印刷は競争が激化している。カタログやパンフレット、チラシなどが主力の同社の商業印刷事業は、０５年度、０６年度と２期連続で営業利益が減少した。提案営業で新たな収益源の確保を図る。

△エンプラス<6961>、韓国に半導体検査機器など関連製品の販社設立
エンプラスは韓国で半導体機器関連製品の販売を拡大するため、７月２日にソウル市に子会社を設立する。新会社は半導体の検査に使う「ＩＣテストソケット」などを販売し、製品の設計やメンテナンスをする技術センターも設置。韓国での販売と顧客へのサポート体制を強化する。技術センターは半導体企業が多く集まるアサン市に開設する。新会社はエンプラス製品の販売代理店である韓国のレップコリアと合弁で設立した。資本金は３億５０００万ウオン（約４５５０万円）で、出資比率はエンプラスが８５・７％、レップコリアが１４・３％。半導体業界の顧客から短納期・低コスト・安定供給が求められており、ソウルに設けている事務所だけではこうした要望に迅速に対応できないと判断。韓国には世界的な半導体メーカーもあることから、現地法人を設けて密接な関係を築きながら半導体関連事業の規模を大きくする。

△岩崎電気<6924>、水銀・紫外線ランプなど照明機器の中国生産を拡大
岩崎電気はコスト競争力向上を目的に中国での生産を拡大する。中国・大連市にある製造販売会社の大連岩崎電気で生産品種を増やし、０７年度の生産金額を売上高ベースで２５億円と前年度比５０％増加させる。需要が伸びている高輝度放電灯（ＨＩＤ）も海外生産に踏み切る方針で、大連を有力候補にしながら中国・東南アジアで新工場建設も視野に入れながら検討する。大連岩崎では水銀ランプを中心に生産してきたが、近くセルフバラスト水銀ランプや紫外線ランプの一部などの生産を移管。製造設備も国内から移して品質を維持する。現在、大連岩崎の生産高は売上高ベースで約１６億円だが、これを２５億円に引き上げる。岩崎電気のＨＩＤ以外の照明の年間売上高は１３０億円規模で、約２割の製品を中国生産にする。また、売上高が年間２７０億円強と照明部門の主力製品であるＨＩＤも海外生産に踏み切る見通し。ＨＩＤの中でもメタルハライドランプは価格競争が激しく、販売現場からコストダウン要求が強い。大連岩崎を増設する案が有力だが、「大中国圏および東南アジアを対象に新工場も検討する」（熊坂隆雄社長）という。同社は２０１０年３月期に売上高８００億円（０７年３月期７１０億円）、営業利益率５％（同３・８％）とする３カ年計画を策定した。しかし、金属やガラスなど原料価格高騰や価格競争の激化など利益圧迫要因が多いため、中国生産強化でコストダウンを図る。中国では材料調達網を確立し、製造原価を３分の１に圧縮できるという。

△日信工業<7230>、米２生産拠点を増強－ホンダ<7267>向け増産
日信工業は米国の２生産拠点を増強する。０８年１０月までにジョージア州の工場を現状の２倍に拡張するほか、今期中にオハイオ州の工場に新規設備を導入し、自動車用ブレーキやＡＢＳ（横滑り防止装置）などの生産量を増やす。投資額は今年度だけで４４億円を見込んでいる。主要取引先のホンダが０８年秋にインディアナで新工場を稼働するほか、北米で新型「アコード」などを立ち上げるため、こうした増産の動きに対応していく。日信工業の生産子会社、ニッシンブレーキジョージア（ＮＢＧ）は、ディスクブレーキの構成部品である大型キャリパーの現地生産も新たに始める。ＮＢＧの拠点の規模を現在の建物面積３７００平方メートルから７４００平方メートルに拡大する。ＮＢＧには、オハイオ州のニッシンブレーキオハイオ（ＮＢＯ）の拠点からアルミ製ナックルの鋳造・加工設備を移し、年産量を現状の１６０万個から２４０万個に増やす。

△オリンパス<7733>、１台で２帯域対応した低価格の光学素子用干渉計発売
オリンパスは６日、１台で４０５ナノメートル（ナノは１０億分の１）帯と６５０ナノメートル帯の光学素子を品質検査できる干渉計「ＫＩＦ―ＰＵ」を８月１日に発売すると発表した。ＤＶＤやＨＤ―ＤＶＤなど記録再生装置に使われる光ピックアップ用レンズを検査する。価格は１５７５万円。日本やアジアの生産工場に売り込み、年間で５０台の販売を目指す。検査するレンズの位置を自動的に修正する制御システムを搭載。オペレーターの技量によらず、安定した測定ができる。本体の大きさは幅３３０ミリ×奥行き４６５ミリ×高さ４６０ミリメートル。同等の他社製品は１８００万―３５００万円の価格設定が中心。検査対象を記録再生装置用の光学素子に絞り込み、本体を小型化し低価格に抑えた。これまで生産工場内に１台程度しか設置できなかった干渉計を、生産ラインごとに設置するよう提案していく。

△工作機械９社の４月受注、１４．８％増－輸出が高い伸び
日刊工業新聞社がまとめた４月の工作機械メーカー９社の受注実績は、前年同月比１４・８％増の５４９億６０００万円となった。国内は若干の増加だが、輸出が同３０％以上の高い伸び率を示した。鍛圧機械を含めた１０社では、同１１・７％増の７４９億９５００万円となり、４カ月連続で同プラスとなった。９社の受注を内外需別に見ると、国内は前年同月比３・６％増の２９７億９２００万円、輸出は同３１・６％増の２５１億６８００万円となった。国内は２カ月連続で同プラス、輸出は０６年８月以降、同２ケタの伸びを続けている。鍛圧機械を含めた１０社では国内は同４・１％増の３９６億６０００万円、輸出は同２１・７％増の３５３億３５００万円となった。

△旭ダイヤモンド<6140>、ダイヤ砥粒を使ったウエハー加工用ワイヤソー発売
旭ダイヤモンド工業は６日、ダイヤモンド砥粒（とりゅう）を使ったワイヤソー「ＥｃｏＭＥＰ（エコメップ）」の販売を始めたと発表した。シリコンやサファイアなどのインゴットをスライスしてウエハーにする。従来品に比べ加工速度が上がる。価格はワイヤ１キロメートルあたり６万―８万円。０７年度５億円の売り上げを目指す。ウエハーのスライス加工は現在、鋼線にスラリー状の砥粒をかけて切る遊離砥粒方式か、樹脂を使ってワイヤに砥粒を固定させるレジンワイヤが使われている。新製品はニッケルメッキで砥粒を固定する電着方式。ほかの方式に比べ切断時間を２分の１―３分の１に短縮でき、切断面の品質もいいという。将来は精度を向上させることで単結晶シリコンのスライス加工に対応する。

△タチエス<7239>、東京・青梅に新実験棟－シートの開発体制を拡充
タチエスは自動車シートの研究開発拠点である技術センター（東京都青梅市）の近隣に新実験棟を建設する。投資額は１０億円で、０８年春の稼働予定。衝突実験などのための先端技術設備を導入。研究開発体制を拡充し、自動車シートの軽量化や安全性能の向上を図る。技術センターは、国内と中国・広州の工場で生産する自動車シートの設計、開発、試作、実験機能を持つ。中国では０６年に新工場が稼働しており、技術センターの従来施設・設備には、大きな負荷がかかっていた。

△中部電<9502>など、熱処理炉の瞬低対策用低コスト電源装置を開発
中部電力は熱処理炉のガス発生装置向けに瞬時電圧低下（瞬低）対策用の低コスト電源装置「安心電源ユニット」を大同プラント工業（名古屋市南区）などと共同開発した。０８年春に大同プラント工業が発売する。価格は電気容量５キロボルトアンぺアで３５０万円。初年度１５台の販売を目指す。金属部品などの熱処理では、雰囲気ガス発生装置の停止は不良の原因になる。安心電源ユニットは瞬低と２分以下の停電の両方に対応、ガス発生装置の停止を避け、不良を防ぐ。電源切り替え時間は高速半導体スイッチで１０００分の２秒以下。非常用電源とも連携できる。電源容量５キロ―３０キロボルトアンぺアも受注生産予定。開発には中央製作所<6846>、石橋技術士事務所（名古屋市天白区）も参加した。

△日鉱金属（新日鉱ＨＤ<5016>）、車載機器向け銅合金２シリーズを追加
日鉱金属は車載機器向けに黄銅系合金「ＮＫＢシリーズ」とコルソン合金系「ＮＫＣシリーズ」を市場投入する。車への搭載が増えている電子制御ユニット（ＥＣＵ）のプリント基板（ＰＣＢ）端子向けを拡充。車向け銅合金の販売量を現在の月５００トンから２０１０―１１年度に５０％増の同７５０トンに引き上げる。ＮＫＢシリーズは黄銅系と同じ強度を保ちつつ導電率を高めた。純銅を１００とした時の導電率が４０％、５０％、６０％と既存の２８％より高い３種を用意した。鉛フリーハンダで鉛ハンダと同等のぬれ性を持つ。ＥＣＵ用ＰＣＢ向け端子や鉛フリーハンダで上下２面のみをメッキする用途に売り込む。

△イフジ産業<2924>、福岡・宇美町に新本社工場
イフジ産業は福岡県宇美町に新工場を建設し、本社工場を移転する方針を固めた。２億７０００万円を投じて面積約１万平方メートルの用地を取得した。建設時期は未定だが、今後の液卵の供給状態を見極めて判断する。同社は液卵製造・販売の大手で、製パンメーカーなどに納入している。現工場は築３０年以上が経過しているため、新工場では「老朽化した設備を最新化し、低コストオペレーションを目指す」（藤井徳夫社長）としている。同社は新工場建設を目的に、福岡県粕屋町の本社隣接地に用地を確保していた。今回、新たな移転先が決まったため、取得済みの用地は売却する見通しだ。

△ワタミ<7522>、非外食分野を拡充－２カ年で３４介護施設を開設
ワタミは介護、農業事業など非外食分野を本格的に拡充する。０７年度に１０施設、０８年度に２４施設の介護事業施設を新たに開設するほか、０９年度には関西地区への進出も計画している。また農業関連事業では、懸案だった肥料の安定供給体制が整い、月間１５０トン規模で生産を開始。ＪＡ（農業協同組合）への販売も始めた。今後、販路を拡大し、順次、生産量を増やす。ワタミの０７年３月期の売上高は９８４億円で、主力の外食が８９８億円（前年度比１９％増）を占める。商品力を強化したことが客単価の上昇につながった。ただ、外食業界全体の業況は、少子高齢化や若者の居酒屋離れ、飲酒運転への厳しい措置などを背景に苦戦。ワタミも０７年度は出店を抑制し、業態の整理などに重点を置く考え。

△ＭｏｎｏｔａＲＯ<3064>、ベアリングの販売サイトを来月開設
ＭｏｎｏｔａＲＯ（モノタロウ）はベアリング（軸受）専用の販売サイト「ベアリングタロウ」を７月上旬に開設する。ＮＴＮ<6472>製と米国メーカーのＵＢＣ製の２社の軸受を取り扱い、売れ筋の約２万品種を常時在庫。注文は１個単位で応じ即日出荷、配送料も無料にする。少量の注文が多い中小製造業を狙い、０７年度に１２億円の売り上げを目指す。ベアリングタロウは販売する約２万品種の軸受のうち一部を除き、ほぼ全製品をＮＴＮから仕入れる。顧客の需要がとくに多い型式「６０００ＺＺ」「６２００ＺＺ」などの玉軸受の一部は、ＮＴＮ製のほか米ＵＢＣ製の約１００品種をそろえた。ＵＢＣ製は国産品に比べ２―３割安価なのが特徴。「交換用として国内市場に流通するベアリングの９８％をカバーする」（マーケティング部）という。

△５月のネット証券５社の口座増加数、２カ月ぶり４万台回復
大手インターネット専業証券５社の５月末口座数と月間売買代金が６日出そろい、口座増加数は２カ月ぶりに４万口座台を回復し、４万７４４５口座（前月比２２・２％）となった。売買代金は前月大きく落ち込んだ１３兆円台から、１５兆４６６４億円（同１１・３％増）に回復。２月末の世界同時株安以来、市況の悪化で冷え込んでいた個人の投資心理が、市況の回復を背景に改善してきた。
売買代金は、ＳＢＩイー・トレード証券<8701>が７兆８７３１億円（同９・６％増）、楽天<4755>証券が３兆９６３億円（同８・４％増）、松井証券<8628>が１兆７８８０億円（同１０・６％増）、カブドットコム証券<8703>が１兆３６７５億円（同１３・３％増）、マネックス証券が１兆３４１４億円（同３０・８％増）。５社合計の５月末の口座数は、４１４万８７５７口座となった。

△日銀<8301>、金融機関のハイリスク投資管理に対する検証を強化
日銀は、投資ファンドへの投資など「市場性クレジット」と呼ばれる金融商品に投資している金融機関に対するリスク管理体制の検証を強化する。投資ファンドや証券化商品などへの投資は、高い収益を狙う場合が多いが、リスク特性が複雑なものが多いため、投資判断や運用状況の把握が重要となる。日銀は金融機関に対し、考査やモニタリングなどを通じて、投資商品のリスク特性などを十分に認識するよう促していく考えだ。近年、金融機関による投資ファンドや証券化商品など市場性クレジットへの投資が増えている。これらの投資では、外部に運用を委託したり、資産管理などの専門家を利用したりするケースが多い。このため、投資判断や運用状況を把握するうえで、外部の運用機関との意思疎通を活発にするなど、幅広い取り組みが求められる。
（日刊工業新聞）

△インフォマート<2492>　「Ｗｅｂ販売支援システム」を６月より開始
インフォマートは６日、「Ｗｅｂ販売支援システム」の提供を６月中旬より開始すると発表。「Ｗｅｂ販売支援システム」は、食品食材・消耗品資材を扱う卸売企業の商品の販促活動、営業、商談、受発注、決済などを自社のホームページ上で展開ができ、既存取引先との関係強化と業務効率化および新規顧客の集客をサポートする新システム。昨年１１月２７日に「食品食材市場ｅマーケットプレイスの機能貸し出し」として告知し、食品総合卸売企業のユーシーシーフーヅでの稼働実績および卸売企業のニーズによる機能をさらに追加し、システムの改良を進めたことで、今回のＡＳＰ方式での提供となった。導入メリットとして、多くの販売情報を顧客に一斉伝達できるため、既存顧客との関係を強化できるほか、自社ホームページにアクセスした新規顧客を同システムへ誘導できることや、「ＦＯＯＤＳ　Ｉｎｆｏ　Ｍａｒｔ」買い手企業約２５００社にもアプローチが可能なことから新規取引につながる、といった点が挙げられる。販売価格は、初期導入費用が３１５万円（税込）～、月額システム使用料は３１万５０００円（税込）～。
（証券日刊新聞）

△シャープ<6753>　巨大ガラス基板採用　新工場で６５、５７型液晶量産
シャープは６日、２００９年度の操業を目指す世界最大の液晶パネル工場で、６５型と５７型の超大画面テレビ用のパネルを量産する方針を明らかにした。世界初の「第１０世代」と呼ぶ約３メートル四方の巨大ガラス基板を採用し、１枚の基板から６５型のパネルを６枚、５７型を８枚取り出す。大阪市北区のホテルで催された電子情報技術産業協会（ＪＥＩＴＡ）関西支部の定時総会に会長として出席した同社の町田勝彦会長が報道陣に明らかにした。町田会長は「現在の候補地は１カ所だが、土壌汚染の調査などもあり、社内的な決裁や地権者との交渉はまだこれから。７月末までに決めたい」と語り、大阪府堺市を軸に立地交渉を進めていることを示唆。総投資額は５０００億円規模になる見込みだ。また、６５型の超大画面テレビの需要については、シャープ社内でも懸念する声があることを示したうえで、「仮に６５型の液晶テレビが爆発的に売れなくても、４０型台のパネルを大量生産することでリスクヘッジ（危険回避）できるよう指示している」と述べた。第１０世代のガラス基板では４２型のパネルを１５枚取れるという。昨夏稼働した亀山第２工場（三重県亀山市）では、４２型のパネルが８枚取れる２・１６×２・４６メートルの「第８世代」のガラス基板を使用したが、新工場では大型化を加速する一方、大量生産によるコストダウンも進めて価格競争力を高める。町田会長は「新工場では新しい生産方式も取り入れ、コストダウンを強化する」と強調した。

△ソフトウエア開発のザイオン<2338>　データセンターに参入、ハワイ社買収、売上高１０億円へ　
ソフトウエアの開発などを手掛けるザイオン（東京都港区）は、インターネットデータセンター事業に参入する。インターネットデータセンター事業を展開する米ＤＲフォートレス（ホノルル市）を７月３１日をめどに買収する。有限責任事業会社（ＬＬＣ）である同社の発行済み出資口数（ユニット）の５０・１％を取得し、連結子会社化する。取得金額は約１４３万ドル（約１億７３００万円）。２０１０年までにデータセンター事業を売上高１０億円規模に育てる計画だ。ＤＲフォートレスのデータセンターの現在の規模は、延べ床面積が４０００平方メートル。サーバーなどを設置するラックの数は２２０本。これを８月までに延べ床面積で２倍の８０００平方メートル、ラックの数で５００本にまで拡張する予定だ。データセンター事業は、ラックを企業に貸し出すことで企業からレンタル料を徴収するビジネス。企業に貸し出すラック数を増やせば増やすほど収益は上がる仕組みだ。このため、ラック数の拡張はさらに続け、２００９年までにラック数を１０００本にまで増やす計画だ。ハワイは米軍基地が置かれ、対テロといったセキュリティーレベルは高く、日本－米国、日本－豪州の中間地点にある。こうした立地条件にあることから、膨大なデータを保存するバックアップセンターとして世界中の企業などから注目が集まっている。

△「味の素<2802>」の原点学べ　グループ全社員研修　グルタミン酸を周知
味の素は、年初から実施しているグループの存在価値を再確認する「味の素ルネッサンス」活動の一環として、海外も含めたグループ社員約３万人にアミノ酸の１種で、うまみ調味料「味の素」などの成分であるグルタミン酸ナトリウムの知識や生理学的な機能などを周知させる研修活動を開始した。国際的にグルタミン酸の生理機能などの研究が進み、グルタミン酸などアミノ酸の機能を見直す動きがある。同社の研究開発を統括する西山徹副社長は、「かつてグルタミン酸は食品に添加して『おいしくなる』だった。最近は生理学的に消化を助けるなどさまざまな機能があることが分かってきた。グルタミン酸は人間にとってなくてはならない物質だ」とし、社員にグルタミン酸の機能などを周知させることにした。６月末までに味の素本体の社員約４０００人の研修を終え、年内に国内のグループ企業約８０００人を研修する。研修は小集団ごとに実施し、ｅ－ラーニングシステム「うま味スクール」で研修成果をテストし、合格するまで研修する。来年３月末までに海外グループ企業の社員約１万８０００人の研修も実施する。

△ファーストサーバ　ネット予約システムを賃貸、宿泊、美容院など月５２５０円より
ヤフー<4689>子会社で、レンタルサーバー事業を展開するファーストサーバ（大阪市中央区）は６日、ソフトを時間で貸し出すＡＳＰ（アプリケーション・サービス・プロバイダー）事業で、予約管理システムの提供を開始すると発表した。ウェブでの予約管理業務は、業種によって、時間軸や施設・サービス要員などの管理対象が異なるため、汎用的なシステムとして構築するのは困難だった。ファーストサーバはホテル、美容室、飲食業など業種ごとに必要となる周辺業務の機能やホームページ作成用テンプレートをパッケージ化して提供する。第一弾として、宿泊予約用サービスを２１日からモニター向け試行版として無償で提供する。ホームページ以外で受け付けた予約情報も含めた統合管理機能を中心に、会員情報管理、予約受付メールの送信などのプロモーション機能が標準搭載されている。正式版では最小構成の提供価格が月額５２５０円になる予定。

△ケアネット<2150>　医家サイト会員倍増計画
製薬会社の医薬営業支援サービスを手掛けるケアネット（東京都文京区）は、医師・医療従事者向けサイト「ケアネット・ドットコム」の新規会員の獲得に注力する。向こう５年以内に、現行の２倍近い１２万人にまで増やす計画だ。スポンサーである製薬会社に、医師の声をより詳細に伝えるには、会員数を大幅に増やす必要があると判断、新規会員の獲得に本腰を入れる。このサイトの視聴者となる医師の会員登録は無料で、コンテンツも無料で利用できる。現行の会員数は約６万８０００人。会員の対象となる医師は国内に１８万人とされている。新規会員の獲得に向けては、これまで通り既存会員の医師から紹介してもらったり、コンテンツの数を増やしたりする。また、医師の興味を知るために実施したアンケート調査を基にコンテンツを作成し、医師が求めるコンテンツづくりにつとめ、業績拡大につなげていく考えだ。同社は、医師や医療従事者に医療情報を提供する目的に９６年に設立。９８年には、衛星放送最大手のスカイパーフェクト・コミュニケーションズが放映するで国内唯一の医療専門ＴＶ放送「ケアネットＴＶ　メディカルｃｈ．」で医療情報の提供を開始。２０００年にはケアネット・ドットコムの前身となる医師・医療従事者向け会員制サイト「ｃｌｕｂ　Ｃ＠ｒｅＮｅｔ」を立ち上げるなど、医療コンテンツづくりに豊富なノウハウを持っている。

△カワタ<6292>　粉砕機販売でラピッドと再独占契約
プラスチック成型機メーカーのカワタ（大阪市西区）は６日、スウェーデンの粉砕機メーカー、ラピッドと国内における独占代理店契約を結んだと発表した。両社は１９９８年４月に独占代理店契約を締結、両社で設けた合弁会社が販売してきた。ラピッドの粉砕機は低騒音で、清掃・メンテナンスが容易なことから１０００台以上の販売実績をあげたが、昨年３月末に合弁会社を解散していた。今回の契約では、カワタが直接、ラピッド商品を販売する。これまで３人だった専任社員を１０人以上に増員。また、三田工場（兵庫県三田市）内にテスト設備を設置。顧客へのデモンストレーションを行い、今年度２億円、２００８年度に３億円の売上高を目指す。

△ＫＤＤＩ<9433>　夏商戦向け割り引き　あすから８月末まで
「ａｕ」を展開するＫＤＤＩは６日、ａｕ携帯を新規契約する際に、パケット通信定額サービスに契約すると、初めての利用月の基本使用料を４４１０円分割り引くキャンペーンを８日～８月３１日まで実施すると発表した。携帯向け音楽配信サービスなどを核に好調に契約を伸ばす中、新規契約者にメリットのあるサービスを提供することで、さらなる契約増を狙う。実施するのは「ダブル定額ｄｅチャンス」で、期間中に、パケット通信の定額サービス「ダブル定額」「ダブル定額ライト」に加入すると割り引きが適用される。

△５月新車販売　カローラ８カ月連続首位　レクサス最上級車、半月で４４１台
日本自動車販売協会連合会が６日発表した車名別自動車（軽自動車を除く）販売ランキングは、トヨタ自動車<7203>の「カローラ」が前年同月比３・９％増の１万１９８台と８カ月連続で首位を維持した。上位１０車種をみると７位のトヨタ「クラウン」を除いて小型車とミニバンが占めた。今月にモデルチェンジが予定されているトヨタのミニバン「ヴォクシー」が２４・０％増と大幅に増えたのは、販売店が在庫の処分を急いだためとみられる。また、５月１７日に発売されたトヨタの高級車ブランド「レクサス」最上級車「ＬＳ６００ｈ」の販売台数は４４１台となり、月間販売目標台数３００台を半月でクリアした。このうち価格が約１５００万円の上級グレード「ＬＳ６００ｈＬ」が２６９台と全体の半分を占めた。
（FujiSankei Business i）