6/6 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△ファンコミ<2461>株が上げ足速める、モバイル検索広告に参入
午前の株式市場では、ファンコミュニケーションズ株が上げ足を速めている。６日に発表したモバイル検索広告分野への参入が手掛かりという。発表によると、同社は、多くのユーザーがブックマークしているサイトのデータベースを育てることで、一般的な検索エンジンでは上位に表示されにくい話題のサイトなどを検索しやすいモバイル検索サービス「ａｑｕｂｅｅ！」を提供する。

△ユニチャペット<2059>株が堅調、北米でペット用品販売開始
午前の株式市場では、ユニ・チャーム　ペットケア株が堅調。同社が６日、ネスレグループと販売代理店契約を結び北米でペット用品の販売を開始すると発表したことなどが好感されている。米国の犬猫用フード・トイレタリー市場は約２兆円。ネスレグループの販売網を生かし米国・カナダでのビジネス拡大を目指すと同社では説明している。

△東洋建設<1890>株が年初来高値、海上土木株に海運株からの連想
午前の株式市場では、東洋建設株が買い優勢の展開となり、５月１４日に付けた年初来高値１５０円を更新した。低位材料株の流れが建設株の一角に波及している。とりわけ、建設株でも動きが目立つのは不動テトラ<1813>、東亜建設工業<1885>、佐伯建設工業<1889>、五洋建設<1893>などの海上土木株だが、市場では「海運株からの連想で買われている。新興国では港湾インフラが遅れているため、その整備で受注が獲得できるとの思惑もはやされているようだ」（中堅証券情報担当者）との声が出ていた。

△スターゼン<8043>株小幅上昇、自己株を金融機関へ譲渡
午前の株式市場では、スターゼン株が小幅上昇している。同社が５日、自社株を三井住友銀行、農林中央金庫、みずほ銀行の金融機関３社に譲渡すると発表したことなどが材料視されている。同社では、譲渡の狙いを金融機関との取引拡大と関係強化としており、安定株主作りの一環とみられる。

△大東紡<3202>株が急騰、東証1部で値上がり率第1位
午前の株式市場では、大東紡株が急騰している。９時１５分現在、同社株は東証１部で値上がり率第１位。とりわけ目新しい材料はないものの、このところの低位材料株人気の流れに乗った格好となり、目先回転を狙った資金を誘い込んでいる。

△ナトコ<4627>株がしっかり、07年10月期業績見通しを上方修正
午前の株式市場では、ナトコ株がしっかりとなっている。２００７年１０月期の連結決算見通しについて、経常利益を１４億７０００万円から１６億６０００万円に上方修正したことが好感された。

△日産自<7201>、ロシア工場の建設を6月24日に開始＝関係筋
日産自動車は、ロシア・サンクトペテルブルクでの工場建設を６月２４日に開始する。ある業界関係者が５日、ロイターに対して明らかにした。日産にとって初のロシア工場で、１年前にロシア経済発展貿易省と合意に調印した。２００９年までに年間５万台を生産する計画、という。日産は、同工場で組み立てる車種については、明らかにしていない。サンクトペテルブルク近郊には米フォードが工場を保有。トヨタ自動車<7203>、米ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）も同市での工場建設に着手した。スズキ<7269>と伊藤忠商事<8001>は６月８日、同市での自動車工場建設についてロシア経済省と覚書を交わす見通し。

△ソニー<6758>株小じっかり、約600億円を投資し画像センサー増産
午前の株式市場では、ソニー株が小じっかり。ハイテク株全般に利食い売り圧力がかかっているものの、同社が６日にソニーセミコンダクタ九州の熊本テクノロジーセンターに約６００億円投資し、ＣＭＯＳセンサーなどの画像センサーを増産すると発表したことで、期待感からの買いも入って底堅く推移しているという。

△ドリームＩ<4310>株が買い気配、自社株取得を発表
午前の株式市場では、ドリームインキュベータ株が買い気配。同社が５日、発行済株式総数の５．０２％にあたる５０００株、取得総額１０億円を上限に自己株式を取得すると発表したことなどが好感されている。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためという。

▼楽天<4755>株が軟調、楽天証券への処分勧告など嫌気
午前の株式市場では、楽天株が軟調な展開。５月２４日以来、９営業日ぶりに４万円台を割り込んでいる。楽天証券への処分勧告などを嫌気した。証券取引等監視委員会は５日、楽天傘下の楽天証券（東京都）に対し、過去にシステム障害の防止措置で業務改善命令を受けたにも関わらず、依然としてシステム障害が発生しており、この防止のための管理が不十分であるとして、金融庁に行政処分を勧告したと発表した。一方、ＪＮＮ加盟２７社（ＴＢＳ<9401>を除く）が５日、楽天問題に関し、ＴＢＳの方針を支援するとの共同声明を発表したことも嫌気される材料になっている。楽天とＴＢＳはそれぞれ、６月２８日のＴＢＳ株主総会に向けて、委任状確保に動いている。ＪＮＮ加盟２７社がどの程度ＴＢＳ株を保有しているかは明らかにしなかったが「楽天の委任状は無視するということ」（アール・ケー・ビー毎日放送<9407>の石上大和社長）としている。

△昭和真空<6384>株が買い先行、自社株買いを材料視
午前の株式市場では、昭和真空株が買い先行となっている。同社は５日、発行済み株式総数の４．９２％にあたる３２万株・２億７５２０万円を上限に自己株式を取得すると発表した。これを材料視した買いが先行している。同社はジャスダック証券取引所での自己株式取得のための固定価格取引として買付の委託により取得する。取得予定株式数に対当する売付注文をもって買い付けるとしている。

■ホンダ<7267>、「アコード」ハイブリッド車の北米販売打ち切り
ホンダは５日、中型セダン「アコード」のハイブリッド車について、販売不振を理由に北米での販売を打ち切る方針を示した。同社の広報担当者が明らかにした。「シビック」のハイブリッド車は生産を継続する。アコードのハイブリッド車は、年内の新型アコード発売時に販売を打ち切る。アコードのハイブリッド車の昨年の販売台数は６１５２台。販売目標は２万台だった。ライバルのトヨタ自動車<7203>のハイブリッド車「プリウス」の昨年の米販売台数は１０万６９７１台で、大きな差をつけられていた。
（ロイター）

△ラクーン<3031> ストップ高買い気配。
計画に対しての赤字幅の縮小が好感されているようだ。07年4月期の経常損益並びに最終損益予想を上方修正しており、経常赤字については従来予想の3.7億円に対して2.03億円となる見通し。昨年10月に赤字への下方修正を発表していた経緯から、上方修正には意外感が働いているもよう。

△日製鋼<5631>---売買高からみると一服だが、利食いを急ぐ向きもなく
しっかり。連日1億株を超える売買高からみると本日は一服といったところ。ただ、利食いを急ぐ向きもなく、高値レベルでのもみ合いに。信用倍率は1.07倍にまで取り組みに厚みを増している。なお、クレディ・スイスでは、原子力、プラント機器は中期的に大幅拡大と。

△佐世保<7007>---高値更新を窺う流れに
高値更新を窺う流れに。世界経済の拡大を背景に業績拡大期待が根強く、また資金流入も継続している。6/1時点の信用倍率は1.38倍と3週連続で1倍台。長期トレンドとしては1991年2月、9月高値とのダブルトップを形成している930円レベルがターゲットに。

△テアトル<9633>---大幅続伸、テクニカル妙味大
大幅続伸、テクニカル妙味大。含み資産関連としてリバウンド基調が強まっている。指数が膠着となる中、やや仕手系色の強い材料株への物色を強めている。均衡表では厚い雲を突破、週足ベースでは2月高値レベルに雲上限が位置しており、まずは2月高値を意識した流れに。

△佐伯建設<1889>---急伸、マリコンの一角が賑わう
急伸。本日は同社のほか、五洋建設や東洋建設など浚渫株の賑わいが目立っている。海運株の活況が倉庫株に続いて海上土木などを手掛ける銘柄にも波及している格好。また、野村では、建設セクターの再編の可能性が高まっているとのレポート、橋梁業界、道路、海洋土木会社から業界再編は進むとも見ているようだ。

△東和薬品<4553>---しっかり、モルガンの格上げが評価材料に
しっかり。モルガンの投資判断格上げが材料視されている模様。「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も4500円から5900 円に引き上げている。売上成長の沢井製薬から利益成長の同社に注目を移している模様。沢井製薬は逆に、「イコールウェイト」に投資判断を格下げ。

△ピーエイ<4766> 一時ストップ高。
アジア人技術者の採用を支援するとの一部報道が買い材料となっているようだ。日本企業がアジア人技術者を採用するのを支援する事業を始めると伝えられており、業績への寄与が期待されているもよう。

△セイコー<8050>---直近戻り高値に接近
直近戻り高値に接近。25日線をサポートにリバウンド基調が続いている。均衡表では再び先行スパン（雲）上限を突破してきている。短期資金は仕手系色の強い材料株にシフトしている流れもあり、直近戻り高値および年初来高値868円を意識した動きに。

△ＮＥＣエレ<6723>---大幅反発、マッコーリーが2段階格上げ
大幅反発。マッコーリーが投資判断を「アンダーパフォーム」から「アウトパフォーム」に2段階格上げしており、材料視されていると観測される。目標株価は3750円としている模様。また、ＮＥＣとインテルのソフト販売提携報道なども支援材料にはつながっている形。

△東光<6801>---テクニカル妙味
緩やかなリバウンド基調が続いている。2月、5月安値とのダブルボトム形成によってファンド保有株売却を嫌気した売りも一巡か。5日、25日線との短期ゴールデンクロス、均衡表では基準線、転換線突破、遅行スパンは上方転換シグナル発生の可能性など、テクニカル妙味。

■幸楽苑<7554>---軟調、5月既存店は前年同月比でマイナス
反落して5日移動平均線を割り込む。前日に5月度の売上推移状況を公表した。直営店全店ベースの客数と客単価は共に好調に推移し、売上高は前年同月比 3.3％増となった。ただ、直営店既存店の売上高は前年同月比4.5％減となっており、目先、先行きに対する警戒感も高まってきているようだ。

△ブラザー<6448>---大幅反発で5/10以来の最高値更新
大幅反発で5/10以来の最高値更新。なお、メリルリンチではレーティングを「買い」に引き上げ、目標株価を2000円としている。08/3期も業績予想は上方修正されるとみているようだ。

△ＯＭＣカード<8258>---続伸、売却先に三井住友ＦＧ<8316>有力と
続伸。ダイエー<8263>の保有株売却先に関して、三井住友ＦＧが最有力との報道が伝わって、前日はストップ高まで買われている。本日第2次入札を行い、月内にも売却先を正式決定する方向などともされている。あらためて再編による業容拡大などが期待される状況へ。なお、メリルでは、資本提携スキームが見えにくく、ＳＭＦＧがＴＯＢを実施しない限り、株価上昇は限界的と考えているようだ。

△新日科<2395> 買い先行。
ＪＰモルガンでは投資判断を新規に「Overweight」、目標株価を2240円としている。施設拡充投資と人材への先行投資に一巡感、収益急拡大局面が視野に入ってきたと。また、07年度を基点とした中期利益成長力については43％を想定している。

△ソフトバンク<9984>---5/7の戻り高値突破、需給的には上を意識
5/7の戻り高値突破。昨日の松井証券の売買代金ランキングでは売りが33億円に対して、買いは12億円となっていた。6/1時点の信用倍率は1.64倍と7週連続1倍台。需給的には上が意識されるが。

▼楽天<4755> 売り気配から。
村上ファンドへの出資報道が嫌気されているようだ。三木谷社長が個人所有する資産管理会社が、村上ファンドに1億円以上出資していたと一部で報じられている。ＴＢＳではこれを問題視、企業価値評価特別委員会の議論にも影響を与える可能性があると。
（フィスコ）

△洋シヤタ<5936>は４２円への大幅増配買いが続き５連騰
東洋シヤッターは、９４円高の１７６５円と５営業日続伸し今年２月２３日につけた戻り高値１６４４円を連続更新している。５月１４日に発表した３月期決算で、今期配当を４２円に連続増配すると予想したことから下値で高配当利回り買いが継続しており、ＰＥＲがわずか３倍にとどまることも材料思惑株人気を拡大させている。同社は、前期から推進中の中期経営計画で前々期に経営再建計画が終結したことを踏まえて、配当性向を２０％以上とすることを決定しており、前期は３０円（前々期実績３円）へ大幅増配した。今期は、これをさらに４２円に連続増配する。今期純利益は、厚生年金基金の代行返上により今９月中間期中に過去分返上の特別利益１８億９３万円を計上、２９億９０００万円（前期比４．０倍）と大幅増益転換を予想しているが、この特別利益を除外した１１億円に対して配当性向２０％を確保して連続大幅増配とする。本体部分の業績も、設備投資関連の重量シャッターが好調に推移し、採算重視の営業活動も寄与して増収増益転換を予想している。なお好利回り・低ＰＥＲ思惑を拡大しよう。

△三共理化<5383>は連続最高純益更新を買い直し反発
三共理化学は、２営業日ぶりに商いが成立し４日終値に対して２０円高の１３１０円と反発している。前３月期業績が上ぶれ着地し、今期も続伸、連続最高益更新となることが買い手掛かりとなっている。前週末１日開催の決算説明会で「今年１月に着工した新工場で生産性の１０％アップを図る」（須藤進社長）ことを明らかにしたことも業績増額期待を高め見直し買いにつながっている。同社は、研磨布紙のトップメーカーで、従来の木工・家具向け主力から自動車補修市場やプリント配線基盤、光ファイバーのＩＴ分野向けに新成長分野開拓を進め業容を拡大している。前期も、基板用のバイブレーションサンダー用研磨材や自動車補修用のポリッシングシステムなどの新製品を投入、中国向け輸出拡大、原価低減なども寄与し、純利益は７億９００万円（前々期比７％増）と過去最高を連続更新した。今期も、新製品の不織布製品の国内拡販や中国、東南アジア、北米を含めた輸出拡大を進めて続伸を予想、純利益は７億５０００万円（前期比５％増）となる。今年１月に総投資額１４億４４００万円で本社内に着工した新工場は、１１月に竣工してテスト稼働を開始、高効率工場として来期以降に本格寄与してくる。ＰＥＲ１０倍台、ＰＢＲ０．７倍の万年割安株価の大幅修正を支援することになろう。

△三浦工<6005>は連日の最高値、環境人気を連続最高純益が後押し
三浦工業は、６０円高の３６５０円と続伸し連日の上場来高値更新となっている。この日から主要国首脳会議が開催され、温暖化防止は主要テーマにまることから環境関連人気が高まっており、今期業績が連続過去最高純益を更新する好実態評価、さらに国内証券の目標株価引き上げなども重なり上昇トレンド継続となっている。高値で売り込んだ売り方が買い戻し動いていることも騰勢を加速させている。同社の今期業績は、売り上げ７２８億円（前期比２％増）、経常利益１０９億円（同３％増）、純利益５３億円（同４％増）と予想されている。エネルギーコストの削減や温室効果ガスの排出抑制の高まりに伴いガス焚き小型ボイラーが好調を維持、水管ボイラーも新造船需要の高水準推移により舶用補助ボイラー需要を拡大することなどが要因となる。利益の伸びは小幅だが、前期も期中に２回上方修正し最終的にはさらに上ぶれして２ケタ増益で着地しており、再現期待が強い。株価は、昨年７月安値から一貫上昇して１０００円高となっている。投資採算的にやや割高となり強弱感が分かれるところだが、逆に株価思惑はこれから佳境入りとなる。

△妙徳<6265>が小反発、エア浮上搬送ユニット拡販で２期ぶり最高純益
妙徳は、１円高の３６７円と変わらずを挟み４営業日ぶりに小反発している。今年３月から納品を開始した新製品のエア浮上搬送ユニットが、液晶製造装置向けに引き合いが活発化していることなどを主因に、今３月期業績が２ケタ増益へ転換、純利益は２期ぶりに過去最高更新となることが割安マーケットメーク（ＭＭ）銘柄人気を刺激し下値買いにつながっている。同社の今期業績は、売り上げ３１億７１００万円（前期比８％増）、経常利益４億２３００万円（同１４％増）、純利益２億３９００万円（同２２％増）と予想されている。昨年１０月に国内販売を開始した空気圧機器が真空装置との相乗効果を高める見込みで、なかでも昨年１２月に展示会出展したエア浮上搬送ユニットは、すでに新世代の大型液晶パネル搬送用などに今年３月から５月まで５機を納品、なお７機の引き合いを受けるなどヒットしている。このため岩手工場の生産設備を増強、生産管理を強化し納期短縮化を図ることなども業績を押し上げる。株価は、前期業績が下ぶれペースで推移したことから昨年来安値水準で推移してきたが、ＰＥＲは１２倍台、前期増配の９円配当を継続することから配当利回りも２．４％と下げ過ぎとなっている。底値買い妙味が膨らんでくる。

△ＪＱ上場のＴワークス<2154>は買い物のみ集め買い気配アップ
トラストワークスが、ジャスダック証券取引所に新規上場された。公開価格は２９万円、公開株式数は３０２５株となっている。寄り付きから買い気配を切り上げ９時５０分現在、公開価格を１４万５０００円上回る４３万５０００円買い気配で売り物はなくなお１１３２株の買い物のみ集めている。初値をつけ、その後は初値近辺でのもみ合いとなっている。不振を極めた新興市場もようやく底入れから連騰と投資家離れに一巡感が出て、ＩＰＯ（新規株式公開）市場も本来のシコリのない値動きの良さが見直されつつあり、同社の公開価格がＰＥＲ１５倍台と割安で、セガ元社長の中山隼雄氏の財産保有・運用会社が筆頭株主となっている話題性も手伝い、買い評価されている。同社は、障害者の雇用促進を図る特例子会社としてスタートし、技術労働者派遣事業と製造部門への請負・技能労働者派遣事業を展開している。関東、中部、西日本に営業所を展開し、神奈川県相模原市にトレーニングセンターを保有、製造業にかかわる広範囲な人材ニーズに対応できる人材総合アウトソーシング企業を目指している。今２００７年６月期業績は、売り上げ９１億６１００万円（前期比４９％増）、経常利益５億４４００万円（同２．５倍）、純利益３億４８００万円（同６８％増）、１株利益１万８４１１円を予想している。

△ファーマＦ<2929>はＧＡＢＡの米安全認可取得を材料に買い気配
ファーマフーズは、寄り付きから買い気配を切り上げ１万１００円高の１１万円買い気配と前日の変わらずを挟み５営業日続伸となっている。前日に同社のＧＡＢＡ（ガンマーアミノ酪酸）が、米国のＦＤＡ（食品医薬品局）から健康食品に関する安全認可制度（ＧＲＡＳ）の認可を取得したと発表、ＧＡＢＡ素材の認可取得は初めてで今後の米食品会社への販売拡大につながるとして評価する買い物が先行している。ＧＡＢＡは、アミノ酸の一種でストレス抑止効果があり、機能性食品素材としてすでに江崎グリコのチョコレートや日本コカ・コーラの健康飲料として商品化されヒットしている。同社は、中期計画に沿い機能性食品素材の海外営業展開に乗り出しているが、同社独自の醗酵技術を駆使したＧＡＢＡの認可取得でこの展開に拍車がかかることになる。株価は、今年３月に２００７年１月中間期業績を下方修正したことから上場来安値９万４０００円まで突っ込み、４月の卵黄ペプチドを商品化したロート製薬の新商品発売で持ち直している。内需関連バイオ株人気を再燃させよう。

■伊藤園<2593>は最高業績、定款変更を発表も利益確定売りで反落
伊藤園は、５０円安の３９３０円と反落している。前日に前期・今期の３月期好決算と連続増配、さらに種類株発行の新資本政策に向けての定款変更を発表したが、利益確定売りが先行している。業績は、前期が５月１８日の増額観測報道通りに上ぶれて着地し、期末配当を増配、今期も連続の過去最高純益更新を予想している。また定款変更では、議決権を制限する代わりに配当を優先する優先株式の発行を可能とする。同社の前期業績は、前々期比７％増収、８％経常増益、４％純益増益で着地した。上期の天候不順や前年度増加の反動で緑茶飲料市場全体は伸び悩んだが、同社は新商品投入によりブランド力を強化し販売数量増、販売金額増を達成、野菜飲料やミネラルウオーターも好調に推移したことが寄与した。期末配当は従来予想の２２円を２５円に引き上げ年間４７円と昨年３月実施の株式分割換算で実質大幅増配をする。今期も「お～いお茶」ブランドなどの強化をされに進めて続伸を予想、純利益は１３３億７０００万円（前期比９％増）と過去最高を連続更新し、年間配当はさらに５０円に増配する。株価は、投資採算的にはやや割高だが、株不足となっている信用好取組もフォローしシーズンストック人気を高めよう。

△サムコ<6387>は２回目の業績上方修正をテコに急反発
サムコは、８１円高の１４５１円と急反発している。前日の今７月期第３四半期（３Ｑ）決算の開示に合わせて、今期通期業績の２回目の上方修正を同時に発表し、前回修正時の株価急伸を連想する割安株買いが触発されている。同社の今期業績は、今年２月に上方修正されているが、その修正値を再増額した。売り上げは２月修正値を１億５０００万円、経常利益は８２００万円、純利益は４５００万円それぞれ上回るもので、純利益は３億９３００万円（前期比４倍）と大きく回復する。すでに３Ｑ経常利益、純利益が通期予想を上回っており、台湾向けなどの海外市場にエッチング装置とＣＶＤ装置の生産用装置や洗浄装置が好調に伸びたことを要因としている。また、第４四半期の受注も続伸し、今期末受注残は前期末の１２億３６００万円をさらに上回るとしている。株価は、前回修正時に１５７７円まで３４０円高してほぼ往って来いとなっていた。再度ＰＥＲ１７倍台の割安修正にマーケットメーク（ＭＭ）銘柄人気を高めよう。
（東洋経済新報社）