6/6 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

■楽天<4755>　会計帳簿の閲覧求め仮処分申請へ　株取引で疑義
ＴＢＳ<9401>株の買い増し問題で、楽天は５日、「ＴＢＳが株主総会での安定株主対策として、一部の親密な企業に株式保有を働きかけ、他株主の利益を損ねた疑いがある」として、ＴＢＳの株取引の詳細を記した会計帳簿の閲覧を求める仮処分申請を東京地裁に行う方針を固めた。ＴＢＳは反論書面を準備している。

△ドコモ<9437>　米中印露とも通話可能に　上位モデルで
ＮＴＴドコモは、第３世代携帯電話ＦＯＭＡの上位機種「９０５ｉシリーズ」に、１５１の国・地域で通話できる機能を標準装備する。従来のＦＯＭＡ端末は約４割の機種が海外で使用可能だったが、数種類を除き、４３カ国・地域でしか使えなかった。新シリーズは米国や中国、インド、ロシアなどでも利用できるようになる。
（毎日新聞）

■イギリスではPS3<6758>は使用禁止！　英国内務大臣が発令
英国ポータルサイト『ITV』によると、英国内務大臣ジョン・リード氏が「プレイステーション3で遊んじゃダメ！」という内容の発令を、イギリス全土に出したという。とはいえ、これは刑務所内での使用を禁止するということらしい。従来のテレビゲームはOKだったのに、なぜ、プレイステーション3だけ禁止になったのだろうか？　それは、プレイステーション3の無線機能に原因があるらしいのだ。プレイステーション3には、無線を使用したインターネット接続を可能にする機能が搭載されている。また、プレイステーション3は、PSPとの接続能力として Wi-Fi機能も搭載しいる。今回の発令は、その機能を利用して、よからぬことをたくらむ受刑者が現われるのでは？　と、いう懸念から行われたという。
（トレビアンニュース）

△富士通<6702>、ノートパソコンを中国で生産
富士通は中国でノートパソコンの販売台数を３年以内に０６年度実績の２倍の年間２０万台に引き上げる。販売目標達成の見込みがついた時点で、ノートパソコンの最終組立作業を行う現地生産拠点を設立する。実現すれば同社単独では初のノートパソコン海外生産拠点となる。同社のノートパソコンは子会社の島根富士通（島根県斐川町）でプリント基板から一貫生産しているが、中国での販売台数が年間２０万台規模になればコストダウンのため現地組み立て拠点が必要になると判断した。４月には東南アジアの販売を統括する子会社「富士通ＰＣアジアパシフィック」（ＦＰＣＡ）の本社をシンガポールから香港に移転。ＦＰＣＡが中国の販売代理店との連携を強める。薄型軽量のモバイルモデルなどの高付加価値品を中国で販売する。中国での年間販売２０万台に届いた時の組み立て拠点の開設地は中国内だけでなく周辺国も候補にする。このほかアジアでの販売強化策として、インドで０９年度をめどにＦＰＣＡの子会社となる現地法人設立も検討する。富士通の０６年度パソコン出荷台数は全世界で８４５万台で、そのうち欧州向けが約５００万台。０７年度は全世界で９３０万台の出荷を計画している。アジアでは主にシンガポール、マレーシア、タイでパソコンを販売していた。同社はノートパソコンを子会社の島根富士通で一貫生産している。欧州で販売するノートパソコンの一部については、独シーメンスとの合弁会社「富士通・シーメンス・コンピューターズ」で組み立てている。

△ＮＥＣフィールディング<2322>、システムの保守・運用支援サービス強化
ＮＥＣフィールディングはシステムの運用サポートと保守サービス事業を強化する。ハード、ソフト両分野の知識を持つ「アドバンスドカスタマエンジニア（ＡＣＥ）」を、２年間で現在比倍の１０００人に増員。従来のサービス対象であるハードに加え、ソフト向けについても強化し運用サポートサービスの増収と保守サービスの減収に歯止めをかける。ＡＣＥは同社が認定する社内技術者資格。ハードに関する知識に加え、基本ソフト（ＯＳ）やミドルウエア（基盤ソフト）などのソフト関連にも精通する。従来は現場技術者であるカスタマエンジニア（ＣＥ）がサーバなどのハード製品に特化し、システム運用のサポートや保守を手がけていた。現在、約４５００人を抱えるＣＥのうち、ＡＣＥの有資格者は５００人。人員の増強にあたっては、社内教育の推進をはじめ全国の支社ごとに資格取得のノルマを持たせるといった取り組みを通じて養成していく。ＩＴシステムの導入から運用、保守を手がける同社は、設計や開発といった上流の工程については事業領域外としてソフト対応力に弱みを抱えていた。しかしオープン化の進展に伴いソフトの知識を有効に活用できる環境となってきたことから、ＡＣＥの増員により現場対応力の強化や売り上げ向上につなげる。
一連の事業の強化により０８年３月期の業績は成長路線に転換。運用サポートサービスの売上高は前年度比７・２％増の２２５億円、保守サービスは同４・１％減の９００億円を見込むが経営全体では増収増益への反転を目指す。０９年３月期についても運用サポートは同７―８％増と引き続き拡大。保守サービスはハードの落ち込みをソフト向けでカバーし、減少幅を前年度比３％減程度にまで縮小する。

△富士通<6702>、ＨＤ映像を低コストでＩＰ伝送するシステム構築
富士通はテレビ朝日<9409>とＡＮＮ系列各社と協力し業界に先駆けニュースなどのハイビジョン（ＨＤ）映像素材を系列局間で低コストでインターネットプロトコル（ＩＰ）伝送するシステムを構築した。従来のＭＰＥＧ―２などの映像圧縮方式に比べ、２倍以上の圧縮効率を実現するＨ・２６４方式対応の映像伝送装置「ＩＰ―９５００」を開発。一般公衆網をアクセス回線とするＩＰネットワークを介し、各局で取材したニュースやスポーツ中継といったＨＤ映像素材を安価に伝送できる仕組みを築いた。パソコン画面上で送り先をクリックするだけで、各局に配置した同９５００を制御。機器の細かい設定やＩＴに関する専門知識を持たない場合でも、簡単に操作することができる。また全系列局間の伝送状況を即時にモニター表示することも実現した。

△日立<6501>、ＳＯＡ対応強化した統合システム構築基盤の最新版発売
日立製作所は５日、ＳＯＡ（サービス指向アーキテクチャー）対応機能を強化した統合システム構築基盤「コズミネクサスシリーズ」の最新版を６日に発売すると発表した。業務プロセス（手順）を効率良くシステム化するためのシステムパターンを体系化。「リファレンスアーキテクチャー」や「システム適用ガイド」を用いることでシステム設計にかかる期間を従来比３０―５０％短縮できる。シリーズ全体で０７年度末までに２４０億円の売り上げを見込む。最新版で追加したリファレンスアーキテクチャーは、システム構築実績に基づき各種のシステムパターンを定義した。適用ガイドはシステムパターンの組み合わせ方や基盤製品の使用法を規定し、システムの設計や構築について解説。検討段階でのやり直しなどを最小化できる。このほかオープン環境でバッチ処理業務の構築を効率化する「バッチジョブ・エクセキューション・サーバ」を新たに投入した。価格は１８９万円。

△沖電気<6703>、ビデオ会議システムに参入－ＴＣＢテクノから事業買収
沖電気工業はビデオ会議システム事業に参入する。ＴＣＢテクノロジーズから同事業を買収、沖電気の社内に専門カンパニーを６月１日設立した。ビデオ会議システムの市場拡大を見込み、次世代ネットワーク（ＮＧＮ）構築の本格化に向けインターネットプロトコル（ＩＰ）で音声やデータを送受信するＩＰテレフォニー製品のラインアップを拡充する狙いがある。海外販売も視野に入れる。同事業の売上高は０８年３月期に２億円以上、２０１０年３月期に１０億円を目指す。沖電気がＴＣＢから譲り受けて販売するのはソフトウエア型ビデオ会議システム「ビジュアルネクサス」。パソコンで接続すれば、オフィス内だけでなく外出先からでも音声・映像・データのやり取りが可能になる。国際標準規格を採用しており、他社のビデオ会議端末などとの相互接続を実現している。

△新明和<7224>、部品の情報管理強化－救難飛行艇のリードタイム短縮
新明和工業は防衛省から受注した海上自衛隊機「ＵＳ―２型救難飛行艇」の生産で、部品の情報管理を拡充する。４月に生産を始めた量産型の１号機から、バーコードによる管理を従来の部品単品からユニット部品に広げた。１０万点に上る部品・組み立ての情報共有化や改善点の可視化（見える化）につなげ、納期管理を強化する。将来は修理や機体組み立てにも同管理を導入する。量産型１号機は単品部品を組み合わせたユニット部品にも、バーコード管理を採用。これによりユニット部品がどこの保管庫にあるのか、どこのラインで組み立てているかなどの情報を、生産の各部門で共有する。さらに情報と生産要員の動きなどを照らし合わせ、生産が滞っていれば原因を見つけやすくする「見える化」にも取り組む。

△石播<7013>、東京・瑞穂工場に航空機用ジェットエンジン運転試験設備
石川島播磨重工業は最大推力４万ポンド（１万８０００キログラム）までの中型ジェットエンジンを運転できる航空機用ジェットエンジン運転試験設備（テストセル）を瑞穂工場（東京都瑞穂町）に完成、稼働した。テストセルはジェットエンジンの各種運転状態を計測する。主に１５０人乗り旅客機向けの中型エンジンの「Ｖ２５００」や「ＣＦＭ５６」、７０―１００人乗りクラスのリージョナルジェット機用エンジン「ＣＦ３４」などを評価する。瑞穂工場のテストセルは６基目で、ジェットエンジンの整備が３０％程度増強する。

△新ダイワ工業<9320>、発電機能備えた低燃費・防音型溶接機を発売
新ダイワ工業は溶接電流１８０アンぺア級ガソリンエンジン式アーク溶接機「ＥＧＭ１８０ＭＣ―Ｉ」を発売した。発電出力３キロボルトアンぺアのインバーター発電機も兼ねている。価格は６７万２０００円。溶接、発電とも稼働時は負荷に合わせたエンジン回転に制御し、従来機に比べて燃料消費率を溶接時で１０％、発電時で３７％低減した。本体重量は９８キログラムまで軽量化した。ＥＧＷ１８０ＭＣ―Ｉは溶接棒４ミリメートルの溶接に対応する。従来のサイクロコンバーターから新たにインバーター発電方式を採用したことで、商用電源と同等の正弦波出力の発電が可能。これにより計測機器や電動工具などマイコン内蔵機器にも使用できる。発電機としての用途を広げた。

△オートバックス<9832>、女性客取り込みへ新プロジェクト開始
世界中の女性ドライバーをクルマ好きにする―。オートバックスセブンは５日、女性客の取り込みに向けたプロジェクト「魁（さきがけ）☆おなご塾」を始めると発表した。女性ドライバーのカー用品への関心を高め、女性客を増やすことで売り上げの向上を目指す。今後、女性客に向けた売り場の構築や、広告・販売促進施策、女性向けの商品パッケージの開発などを進める。同プロジェクトは本部の女性社員８人のほか、事業部の６人とオートバックス９７店舗が構成メンバー。「女性ドライバーのコンシェルジュを目指す」などをスローガンに、店舗での活動を進めるほか、取引先にも同様のプロジェクトの発足を促す。女性の車好きを増やすための書籍「運転大百科」も発行する予定。

△セーレン<3569>、自動車内装材の本革加工に参入－マザープラント建設
セーレンは自動車内装材用の本革加工に参入する。その開発と量産化に向け、マザープラントとなる「ＬＮセンター」を同社の生活科学総合ステーション（福井県坂井市）内に建設する。９月の完成を目指す。総投資額は１０億―２５億円。本革のほか、人工皮革、合成皮革など非繊維系素材を使う自動車シートの表皮材開発や、ファッション、インテリアなどの分野の開発機能も集約する。量産は０９年以降を見込む。セーレンのＬＮセンターの敷地面積は４２３０平方メートル。同社がこれまで扱っていなかった本革加工の技術を磨き上げるほか、新田事業所（福井市）にある合皮などの開発拠点も同所に移管する。スタート時の人員は１５人程度を計画している。本革、合皮の素材開発、加工に必要な中規模の設備を設置する。自動車内装材では、日系メーカー向けシート表皮材の受注に力を入れ、同センターで量産化までの開発を行う。

△ユニプレス<5949>、車体骨格部品の国内生産体制再編－関東集約、九州を増強
ユニプレスは０７年度中に、車体骨格部品の国内生産体制を再編する。神奈川工場相模地区（神奈川県大和市）の生産を栃木の２工場（栃木県真岡市、小山市）に集約。「３年間で１２億円の合理化効果を見込む」（仁藤哲社長）。さらに九州工場（福岡県みやこ町）には約１０億円を投じて、３０００トンクラスの大型トランスファープレスを新設する。主要取引先である日産自動車<7201>の関東から九州への完成車生産シフトに追随する。神奈川工場相模地区は車体骨格部品の生産集約後、金型生産とグローバル生産の立ち上げを準備する機能などに集中する。車体骨格部品用のプレスや組立設備は栃木工場にそれぞれ移管する。これにより、関東エリアの車体骨格部品工場は３拠点から２拠点になる。九州工場への大型プレス導入は３基目となる。車体骨格部品の高張力鋼板化を背景に、プレスの大型化を進める。

△市光工業<7244>、九州子会社の新工場を完成－一貫生産体制を確立
市光工業は５日、全額出資の生産子会社、九州市光工業（大分県中津市、田辺行雄社長）の新工場完成式を開いた。北部九州地域に立地する自動車メーカー向けに自動車用ランプの生産拠点として建設した。敷地面積は約８万２０００平方メートル。投資額は約１９億円。０８年には年産１１５万個、３４億円の売り上げを見込む。九州市光工業は同市内で年産約４９万個のランプを生産していたが、新工場に生産設備を集約。従来、九州では組み立てのみ行っていたが、新工場では成形、蒸着の工程を加えた一貫生産体制を確立する。さらにクリーンルームも設置し、付加価値の高い製品づくりにも取り組む。

△住友電工<5802>、ウクライナとモロッコにワイヤハーネス組立工場を新設
住友電気工業は欧州で現地自動車メーカー向けワイヤハーネス（組み電線）の生産を拡大する。ウクライナとモロッコに組立工場を新設する。ウクライナでは独フォルクスワーゲン（ＶＷ）、モロッコでは仏ルノーにハーネスを供給する。総投資額は約２６億円。両工場とも０８年春に本格生産に入る。供給量は明らかにしていない。住友電工がウクライナに拠点を設けるのは初めて。今回の２拠点新設で、ハーネス関連の製造会社は欧州で２２社になる。ウクライナとモロッコの組立工場新設は、欧州生産のコスト低減と増産が狙い。ウクライナには、ドイツ子会社が１２００万ユーロ（約２０億円）を投じてターノピル市に生産子会社「エスイー・ボードネッツェ・ウクライナ」を設立。新工場の建築面積は約２万３０００平方メートル。０８年３月をめどに生産を始める。従業員は２０１１年に２４００人を予定。

△日立造船<7004>（ニチゾウテック<4654>）、デジカメ撮影で構造物の劣化を診断する技術開発
日立造船は構造物をデジタルカメラで撮影し、たわみなどの変位情報から劣化を診断する計測技術を開発した。ダイヤルゲージなどによる接触型変位計に比べ、計測時間を短縮できる。グループ会社を通じ、橋梁入札で価格以外の要素も評価する「総合評価方式」に技術提案として盛り込むほか、プラント点検の受託検査事業などに活用する。開発した計測法は、負荷のない時と与えた状態をパソコンで比較、変化を計測する「デジタル画像相関法」を使う。負荷を与えた状態として、橋梁の場合は大型トラックの通過、水力発電プラントの場合は鉄管内に水を注入した状況を用いる。複数の点を計測して近似曲線をデータ化するダイヤルゲージと異なり、全体を面の動きとしてデータ化できる。従来の計測法のうち、光学計測の場合は基準バー、接触型はダイヤルゲージや配線の取り付けにそれぞれ手間がかかっていた。

△北海道電<9509>、障害者雇用促進へ事務サポート業務の子会社設立
北海道電力は障害者雇用の促進を狙い、１００％子会社「ほくでんアソシエ」（札幌市中央区）を２９日に設立する。北海道電力グループの事務サポート業務を中心とし、０８年１０月に本格営業を開始する。まずは障害者２人程度を雇用し、０８年度以降に同１６人程度まで増やす計画。ほくでんアソシエでは当面、名刺やパンフレット類の印刷や製本、北海道電力グループで商品化した唐松せっけんの販売などを行う。まずは本店内で業務を開始するが、本格営業時には北海道電力社有地内（札幌市白石区）に新設する建屋へ移転する。同時に障害者雇用促進法に基づく特例子会社の認定を申請し、新会社での障害者雇用数を同社グループの障害者雇用率に参入する。障害者雇用促進法では全従業員の１・８％の障害者雇用を義務づけており、同社ではすでに１・９１％を達成している。

△ＳＲＩハイブリッド（住友ゴム工業<5110>）、兵庫・加古川にガスコジェネシステム導入
ＳＲＩハイブリッドは、加古川工場（兵庫県加古川市）にガスエンジン式コジェネレーション（熱電併給）システムを導入、稼働を始めた。出力は１６３０キロワット。今回の導入により二酸化炭素（ＣＯ２）排出量は前年度比２８％減、エネルギー使用量は同１１％減となる見通し。省エネ支援サービス（ＥＳＣＯ）事業方式を利用して同システムを導入した。加古川工場は精密ゴム部品や防舷材、印刷用ブランケットなどを製造する。０６年にボイラ燃料を重油から天然ガスに転換し、コジェネ導入による環境負荷とコスト低減効果を検討してきた。住友ゴムグループは、泉大津工場（大阪府泉大津市）など国内４タイヤ工場でコジェネシステムを採用している。ＳＲＩハイブリッドが同システムを導入するのは初めて。

△ネツレン<5976>、高水準の設備投資を継続－０７年度６０億円を計画
ネツレンは中期経営計画を上回る高水準の設備投資を継続する。０６年度実績の７０億円に続き、０７年度も６０億円を計画。国内の新工場の設備導入や０６年１２月に決めた米国工場の立ち上げなど、新たな増産投資に中計で予定していた年間２６億円を大きく上回る資金を投じる。自動車や建設機械、工作機械向けの熱処理加工事業や建設業界向け棒鋼などが好調な上、自動車部品の引き合いも強いため、投資の上積みにより顧客の旺盛な需要にこたえる。当初、０６―０８年度中計では０６年度に５３億円、０７―０８年度はそれぞれ２６億円ずつの設備投資を計画していた。０６年度の実績額である７０億円には新工場の土地取得費用２６億円が含まれているため、設備への投資額は実質、０７年度が上回ることになる。今回、２６億円から６０億円へと増えた分の内訳は、国内３工場の新増設で２０億円弱、米国での自動車用高強度バネ鋼線（ＩＴＷ）の工場建設で約１３億円。

△安藤建<1816>、重層・大スパンのクリーンルームを開発
安藤建設は電子デバイス工場の自由度と生産性を大幅に向上させる重層・大スパンのクリーンルームを開発した。外柱をＸ状のトラス柱とし、柱間が３０メートルを超える大スパンのクリーンルームでも剛性を確保できるようにした。トラス柱に囲まれたエリア内は、クリーンルームの空気を戻すリターンエアチェイスにしたり、見学者ギャラリーや自動搬送装置の待機所などに使ったりと、多目的に活用できるという。また、上層階の床受け梁にも、部材を追加して部分的にトラス構造とする可変梁成トラスを採用。必要に応じて梁剛性を高め、振動性能に弾力的に適応する。電子デバイス工場ではフラットパネルディスプレー製造などで設備の大型化が進んでおり、大スパンクリーンルームの需要増が見込まれている。

△伊藤園<2593>、０７年４月期－野菜飲料など好調で増収増益
伊藤園の０７年４月期は売上高３１０２億円（前年度比７・７％増）、経常利益２２２億円（同８・５％増）、当期利益１２２億円（同４・９％増）の増収増益となった。これまで市場をけん引していた緑茶飲料が前年度までの急増の反動から一服状態となったものの、ミネラルウオーターや野菜飲料が引き続き堅調に推移した。年間配当は１０円減配の４７円。景気拡大基調の中、０８年４月期は売上高３３６７億円、経常利益２３６億円、当期利益１３３億円を見込む。年間配当は５０円を予定している。

△コジマ<7513>、全店で定番商品共通化－体質強化し収益力を向上
コジマは全店共通の商品政策（ＭＤ）「統一定番制」を本格導入する。今年度（０８年３月期）で旧大規模小売店舗法（大店法）時代に出店した小型店の整理にめどがつき、売り場面積の大型化・標準化が進むことから、それらの店舗で定番商品を共通化していく。プロモーションや教育も共通化するほか、在庫管理を徹底し、効率化を追求する。家電量販店業界では再編が加速しているが、同社はまず体質を強化して収益力を高め、競争激化に備える。コジマはこれまで、大店法時代に開業して競争力が低下している小型店を閉鎖する一方、新規出店を３０００平方メートル規模の大型店にシフトし、店舗面積の標準化を進めてきた。今期の店舗体制は小型店が４７店に対し、標準店が１８８店と大勢を占め、標準店の平均売り場面積も３０００平方メートルを超える見通し。
（日刊工業新聞）

△ラクーン<3031>　前４月期の経常・純損益を上方修正、売上は未達も３月以降会員獲得数は予想を上回るペース
ラクーンは５日引け後に、前０７年４月期通期業績予想の修正を発表した。売上高は、前回予想を６６００万円下回る３３億３４００万円（前回予想３４億円）、経常損益は１億６７００万円改善し２億３００万円の損失（同３億７０００万円の損失）、純損益は１億９５００万円改善し３億５００万円の損失（同５億円の損失）と売上高は減額ながら赤字幅を縮小する見込み。これは、広告宣伝費及び人件費等の間接費が予想を下回ったことに加え、本社移転費用が小額に止まったことによる。同社は、昨年１０月１０日に中期経営戦略を発表。広告宣伝費を５億円程度積み増しし、早期顧客の囲い込みを進めるとともに、出展企業の初期費用として４０万円一括徴収を月額４万円に変更したことで、前期と今期の赤字決算を予定している。売上高については概ね好調であったものの、月間の会員獲得数が大幅に増加するまで３ヶ月ほど準備・調査期間を要したことから若干の計画未達となったが、３月、４月は月間７００店舗～８００店舗を獲得し、当初予想を上回るペースで推移。また、新年度入りした５月の月次報告を見ても、会員小売店数は前月末比７５６店舗増の１万１３７１店舗と順調に拡大しており、着実に施策の成果が顕在化しつつある。前期の損失予定が大幅に改善する見通しとなったことからも、中期経営戦略に則った黒字化の早期実現にも弾みがつきそうだ。なお、前４月期決算発表は６月８日の予定。
（証券日刊新聞）

△白物家電　高いのが売れる　昨年度２けた伸び　日立<6501>製品の３割に　日立子会社調査
洗濯機や冷蔵庫など白物家電の国内市場で、製品機能の高付加価値化を図った高級商品の販売が拡大している。日立製作所の家電子会社、日立アプライアンスの独自調査によると、主要な高級白物家電の２００６年度の販売台数は、いずれも各製品の市場全体の伸び率を大幅に上回り、前年度比２けた増の高成長を示していることが分かった。景気回復とメーカーによる高付加価値型商品の開発促進で、「高機能品が市場の主流になり始めている」（石井吉太郎・日立アプライアンス常務家電事業部長）という。

△高機能プラズマ反撃　薄型テレビＢＣＮ調査
液晶テレビに押され気味だったプラズマテレビの巻き返しが始まっている。大画面テレビの人気が高まる中、高精細な機種や録画の新機能を搭載した新製品が４月下旬に相次ぎ発売されたのが契機になっている。市場調査会社、ＢＣＮ（東京都文京区）の販売統計によると、薄型テレビの販売台数に占めるプラズマの割合は液晶との競争により、今年の春先には一時８・０％まで低下したが、５月第３週には１２・９％に回復した。
松下電器産業<6752>が、高精細なフルハイビジョン対応機としてプラズマで最小の４２型製品を売り出し、日立製作所<6501>がカセット式ハードディスク駆動装置を搭載した機種を発売。双方とも好評なのが後押ししたようだ。ＢＣＮでは「価格が低下しているプラズマは新製品効果もあり、画面サイズ４０型以上の薄型テレビ需要を取り込んだ」（田中繁広取締役）と分析している。業界統計によると、動画をクリアに表示する性能に優れ、スポーツや映画を暗い部屋で鑑賞するのに適しているプラズマの２００６年度の国内出荷台数は前年度比５９・９％増の８２万１０００台。一方で、大画面テレビの品ぞろえが進む液晶も、プラズマと同サイズの３７型以上の出荷台数が２・３倍の１２０万８０００台と好調で、両製品の間で激しい販売合戦が展開されている。

△東芝<6502>がＨＤＤＶＤ全面採用　０８年度中にノートＰＣで　ブルーレイに対抗
東芝は５日、２００８年度中に同社が発売する主要ノート型パソコン（ＰＣ）全機種を次世代ＤＶＤ（デジタル多用途ディスク）規格「ＨＤ　ＤＶＤ」に対応させる計画を明らかにした。ノートＰＣ分野で高いシェアを持つ自社の強みを生かし、ソニーなどが推奨するＤＶＤ規格「ブルーレイ・ディスク」に対抗する構えだ。

△電力各社、ＣＤＭ参画相次ぐ　中国舞台にＣＯ２削減
電力各社の間で、中国でのＣＤＭ（クリーン開発メカニズム）プロジェクトや、コンサルティング事業に参画する動きが相次いでいる。ＣＤＭは、途上国で行われる温室効果ガス排出削減のプロジェクトに対して資金と技術を拠出し、それによって達成された削減分の一部を自国の削減分としてカウントできる仕組み。電力業界では、２０１０年度の二酸化炭素（ＣＯ２）の排出原単位（１キロワット時の排出量）を１９９０年度比で２０％程度削減するという目標を掲げており、それを実現するための重要な方策だ。
東京電力<9501>は中国で、６つのＣＤＭプロジェクトに参画している。最新事例が蘭州市での取り組み。地元企業が総出力５万１５００キロワットの水力発電所を建設し、電力会社に売電する事業で、化石燃料の消費が抑制されることになる。東京電力は１１月から１２年１２月までに約９２万トン分の炭素クレジットを購入する計画だ。
中部電力<9502>も中国でＣＤＭプロジェクトを積極的に進める。中身もごみメタン回収・発電や風力発電など多岐にわたる。また、既存発電所の効率性向上につながるような技術支援の動きも顕在化。東京電力は中国国家電網公司との間で１００万ボルト送電線（２回線）の設計に関する技術コンサルティング契約を締結。長距離・大規模送電ネットワークの形成に関するノウハウを提供する。中国は気候変動対策計画の中で、水力発電の促進や火力発電の技術革新を重点課題に掲げているだけに、中国市場を舞台とした取引は今後、一段と活発化しそうだ。

△三菱重工<7011>　海外で機械・鉄構事業加速　環境プラント受注５倍へ
三菱重工業は、機械・鉄構事業の海外展開を強化する。特に交通システムと環境保全プラントの受注拡大に力を入れ、年間受注額をそれぞれ５年以内に現在の２・５倍の２０００億円、５倍の５００億円に引き上げる計画だ。同事業の２００６年度売上高は５１１６億円で、三菱重工の連結売上高の約１７％を占め、原動機事業に次ぐ収益部門となっている。機械・鉄構事業の０６年度受注額は国内公共事業縮小の影響で前年度比約１０％減の４６９０億円に落ち込み、０７年度も横ばいの４７００億円を見込んでいる。

△災害時に情報を一斉配信　ドコモ<9437>、安否情報も素早く
ＮＴＴドコモは５日、地震などの災害発生時に、企業や自治体のパソコンから、事前に登録しておいた社員・職員の携帯電話に「集合」や「安否確認」のメッセージを一斉配信できるサービス「エマージキャスト」を１１日から開始すると発表した。緊急時にオフィスから携帯電話への一斉送信が行えるため、社員個人が持つ携帯からのメールの返信で、安否情報確認が迅速に行える。また、返信情報は自動的に集計され、パソコン上に反映されるため容易に安否を把握できるという。サービス利用料は初期投資として基本設定料９４万５０００円と接続設定費がかかるほか、携帯１００台契約の場合で月８万２９５０円の運用コストが必要。ドコモ端末以外でも、インターネットに対応した他社携帯、ＰＨＳ（簡易型携帯電話）で利用が可能だ。

△新日本石油<5001>の灯油系燃料電池試験、累積運転１万時間
新日本石油は５日、灯油を使う１０キロワット級の業務用燃料電池のフィールド実証試験で、累積運転時間が世界で初めて１万時間に達したと発表した。実証試験は広島ダイヤモンドホテル（広島市）にシステムを設置し、２００５年度から三菱重工業と共同で行っている。システムは固体高分子形で、総合エネルギー効率は８３％。火力発電と比べた場合、３０％分の二酸化炭素（ＣＯ２）排出量削減効果があったという。今回の成果を踏まえ、九州大学の学生食堂に改良型のシステムを設置し１０月から運転を開始する。
（FujiSankei Business i）