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2010 05,08 09:00 |
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【日本株週間展望】下落継続へ、欧州財政問題の世界的飛び火を警戒 5月第2週(10-14日)の日本株相場は続落する見通し。ギリシャの債務危機がポルトガルやスペインなどほかの欧州諸国にも広がり、英・仏・日本など先進国の国債(ソブリン債)下落リスクが警戒されている。投資家のリスク許容度低下で、日本株に対する売り圧力が高まる可能性がある。 著名投資家のジム・ロジャーズ氏は7日、ブルームバーグ・テレビのインタビューで「3、4%の米国の下げは確かに大幅だが、まだパニックと言うには程遠い」と指摘。その上で、投資家に対し「2010 年から11年にかけてさらなる通貨危機が起こる。疑念を持った銘柄があるなら、非常に慎重に売っていくべき」と助言した。 同氏は、ギリシャが財政破たんを選択した方が同国や通貨ユーロ、金融証券市場のためには良いとの認識を示唆。「英国や米国を含むたくさんの過剰債務国に破たんが連鎖する、との懸念は甚大な不安定要素となろうが、マーケットはすでにそれを織り込み始めている」とみる。 大型連休明けで2営業日の取引だった5月1週の日本株は急落、7日終値は日経平均が前週末比6.3%安の1万364円59銭、TOPIXが同5.6%安の931.74だった。欧州の債務危機が世界景気回復の妨げになるとの懸念が高まり、世界的な株安や商品価格の下落を招いた。日経平均の週間下落率が6%を超えたのは09年4月以来、約1年ぶり。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
パルナッソス・インベストメント・ストラテジーズの宮島秀直チーフストラテジストは、「事態はギリシャ破たんリスクから、ユーロ崩壊を真剣に懸念する段階にステップアップしつつある」との見方だ。ユーロ圏内で財政優等国と位置付けられるドイツのユーロ脱退の可能性や、マーストリヒト条約で定めた財政規律を満たせないユーロ加盟国の離脱の可能性などを予備的に検証すべき、と警鐘を鳴らす。 同社が定期的に行う海外機関投資家調査でも、今回の事態を欧州迷走の序曲ととらえる長期投資家が徐々に増え、「ポルトガル、スペイン、イタリアなどの南欧諸国からフランス、日本へとソブリンリスク懸念を膨張させる短期投資家も増えている」と宮島氏。このため、ドイツ以外の欧州株の地盤沈下と、日本のソブリン債や株式が売り込まれるリスクを警戒する必要があると同氏は言う。 欧州株の下落を予見する象徴的な動きが、5日のオプション市場で見られた。欧州株に連動するETF(上場投資信託)が7月までに13%下がると読むプットオプション(売る権利)の出来高が一気に3万6000枚に膨らみ、過去4週間の出来高平均の3600倍に達した。 ドイツでは9日にノルトライン・ウエストファーレン州の地方選挙があり、メルケル首相率いるキリスト教民主連合(CDU)が有権者の支持を得られるのか、今後の政権運営を占う上で注目される。一方、ギリシャでは19日に85億ユーロの国債が償還予定だ。
世界経済のけん引役である中国の最大の貿易パートナーはEU(欧州連合)だ。双方の貿易総額は09年度に3600億米ドルを超え、中国の全貿易総額の16.5%を占めた。このため、ギリシャ問題に端を発した南欧諸国のソブリンリスクが中国人民元高・ユーロ安の流れを一段と強めている。 スタンダードチャータード銀行の上級為替ストラテジスト、トーマス・ハー氏は「世界の相場変動が極端に大きい現況、中国当局が人民元政策を動かさないとの見方がある」と指摘。中国が元の事実上のドル・ペッグ(連動)解除の容認時期を先送りすると予想した。 中国の為替当局が外圧によらず、能動的に人民元改革が実現できる見通しが強まったことは中国指導部にとっては朗報だが、経済成長を維持しつつ不動産や株式相場への過熱抑制策をどう打つか、かじ取りの難しさは続く。KBCゴールドステート・ファンド・マネジメントのラリー・ワン副最高投資責任者は、「不動産規制とユーロ圏の債務危機で固定資産投資と輸出がともに鈍化するかもしれない。上海総合指数は2500を下回る可能性がある」と懸念を示す。
欧州株、中国株の先安懸念に加え、海外機関投資家が気にしているのが日本の鳩山由紀夫政権の行方だ。マクロ型ヘッジファンドが日経225指数先物で売りを継続しているとの観測があるほか、6月公表予定の財政再建策によっては日本国債の信用格付けが引き下げられる可能性も浮上、支持率急落と重なり不透明感が漂う。 米格付け機関スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)でアジア政府債を担当するウィリアム・ヘス氏は、「評価が変えられないようにするためには再建の中身が重要」と指摘、ギリシャなどの債務問題と比べると日本は平穏だが、切迫感も高まりつつあると言う。 また、円高も警戒要因。6日のニューヨーク外国為替市場ではユーロがドルに対し急落した影響で、円は対ユーロで110円台と8年5カ月ぶりの高値を付け、対ドルでも1ドル=88円台と2カ月ぶりの円高水準となった。GCSAMの佐藤博最高投資責任者(CIO)によると、「今期は企業の業績計画に対する上振れ期待が後退し、3割程度の経常増益にとどまる可能性がある」という。従来は4-5割の経常増益が見込まれていた。 5月2週は中国や米国で経済統計の発表が相次ぎ、日本は企業の決算発表がピークを迎える。最大の注目点は、11日に決算発表を予定するトヨタ自動車の今期業績計画だ。リコール(無料の回収・修理)問題などで傷ついたブランドイメージの回復に向け、どのような販売戦略を打ち出すか、前提為替レートなどに市場の関心は高い。
●武者リサーチの武者陵司代表 「第2週は底固めを予想。日経平均の予想レンジは1万-1万500円。ギリシャ危機とサブプライム危機を同列に論じるのが荒唐無稽ということは市場関係者が理解していても、スペキュレーターはコンテージョン(通貨危機の伝播)を狙っている。流動性問題は破局にはなり得ない。今回のパニックにより緊急事態というコンセンサスが急速に形成されつつある。ギリシャに対する協調融資やECBの流動性供給などの条件が整いつつあり、相場の良い転換点になるかもしれない」
「ユーロ安で警戒すべきは中国だ。中国はユーロ崩壊を避けるべく動かざるを得ない。過度の元高・ユーロ安には為替介入で対応するとみられ、市中の資金供給量が増大、資産バブル膨張が懸念される。2011年公表の次期5カ年計画をにらみ、第6世代の権力闘争が剣が峰を迎えるこのタイミングで、政策運営上の失敗があれば、幹部候補同士が足を引っ張り合うような展開も想定される。日本はもとより世界経済への影響が大きい」
「日経平均の予想レンジは1万200円から1万500円台。ギリシャが15日に予定する11年以降の財政再建に向けた実施計画の提出期限を控え、投資家は積極的にポジションを取りづらい。欧州懸念が根強い一方、足元で発表が本格化している日本企業の決算は総じて良好だ。日経平均が1万円の大台を回復した昨夏以来の累積売買高で積み上がりが目立つ1万200円台に入れば、ショートカバーを含め投資家の押し目買いが強まると見る」
「9日の国際通貨基金(IMF)理事会のギリシャ救済パッケージの採決は問題なく可決されると思うが、独地方選挙の結果いかんで、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場でもうひと波乱あっても不思議はない。大手ヘッジファンドの解約申込期限を控え、5月19日のギリシャ国債償還などナーバスなイベントが続くが、企業業績を確認してから日本株に買いを入れるようでは買い遅れる可能性がある。一段安となったところで買いを入れたい」
「ギリシャ問題の解決には時間がかかりそう。暴動が起き、政府が鎮静化させるには時間が必要だ。ただ、ファンダメンタルズは極めて良好で変化はない。仮に日経平均が1万円を割り込んでも、一瞬で戻す可能性は高い。好業績の企業を中心にあらためて物色する動きが期待できる」
「米S&P500種指数は4月後半に今年の重要な高値を付けた可能性がある。今後はより本格的な下げが予想され、高値から20%安い1002ポイントまで下がると予測する。6日の米株急落で大事な示唆が得られたとすれば、いくつかの株価は一瞬でゼロになるということだ。同様のことが世界の金融システムで起きれば、すべての国の政府が破たんし得る。ただ、印刷された紙幣だけが生き残るこんな状況下で、6日に金価格だけ上昇したのは意義深い」 記事:東京 鷺池 秀樹 Hideki Sagiike ■□━━━━・・・・・‥‥‥……………………………… 今年の5月は土曜日から始まる「三日新甫(みっかしんぽ)」扱いとなり、 4月30日・5月6日・5月7日の『騰落レシオ』の移り変わりは、 4月30日 5月6日 5月7日 ・・・となっています。 このパターンで行くと、実際にまだ下げ幅がある事が判りますが、 現在は、ただの売り煽りだと考えて下さい。 この暴落はチャンスと捉えて行動しましょう。 PR |
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