2024 11,24 05:27 |
|
2010 05,08 08:00 |
|
波乱含み、欧州の財政懸念拭えず上値重い展開に=来週の東京株式市場 来週の東京株式市場は、引き続き波乱含みの展開となりそうだ。ギリシャの財政問題に端を発する世界的な株安の連鎖は、これまでの急ピッチな下落で悪材料の織り込みが進んだことなどから、いったん歯止めがかかる可能性がある。しかし、財政懸念は他の欧州諸国や欧州金融機関へも波及しつつあり、投資家の不安心理は払しょくしにくい。一方で中国の金融引き締め観測も根強く、日本経済への影響が警戒されている。日経平均は短期的な自律反発があっても、上値の重い展開が続くとの見方が多い。 日経平均の予想レンジは1万円―1万0600円。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
ギリシャ支援に関して欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)が5月2日、総額1100億ユーロの融資を実施することで合意したにもかかわらず、金融市場の不安心理は和らぐどころか、逆に懸念を強める結果になっている。背景にはギリシャの緊縮財政策に対する国民の反発が強く、財政再建が容易ではないとみられることや、財政問題がギリシャだけでなくスペインやポルトガルといった他の欧州諸国へ波及するとの懸念が生じていることなどがある。「南欧諸国の国債を大量に保有する欧州金融機関もあり、信用収縮による景気下押し圧力も意識されている」(大手証券)という。 日経平均は大型連休明けの2営業日で約700円下落し、パニック的な処分売りは一巡したとの見方がある。7日にはドイツ議会でギリシャ支援関連法案の採決が予定されており、無事に通過すれば安心感が広がる可能性もあるが、「欧州の財政問題は簡単に解決できる問題ではなく、当面株価の上値を圧迫する要因なる」(大和証券キャピタルマーケッツ投資戦略部部長の高橋和宏氏)とみられている。 もっとも、現時点で株価の底割れリスクが大きいともいえない。三菱UFJモルガン・スタンレー証券シニア投資ストラテジストの吉越昭二氏は「企業業績のV字回復が下支えし、日経平均は1万円に接近する段階でショートカバーが入る可能性が高い」という。ギリシャ問題についても「リーマンショック時と比較して米国経済の体力が回復していることが大きい。日本も加わり三極での対応が可能な状況であり、影響の拡大は抑えられるのではないか」との見方を示している。 日本株下落の要因については、中国の金融引き締め観測も影響している。中国国家情報センターが7日、第2・四半期の国内総生産(GDP)伸び率が年率で10.7%、消費者物価指数(CPI)はプラス4.2%になるとの見通しを示したことで、人民元の切り上げや金融引き締めが接近しているとの見方が増えている。「日本経済への直接的な影響は、欧州財政問題より中国の金融引き締めの方が大きい」(準大手証券)との声もある。 10日発表の中国4月貿易収支で、3月の赤字から再び黒字に転換した場合は、引き締め観測が一段と高まる可能性がある。エコノミスト26人を対象にしたロイター調査では、4月も赤字が見込まれている。 4月28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、金利を長期間にわたりゼロ付近に維持する方針があらためて示されたため、株価は米経済指標の改善に対して素直に反応しやすくなっている。7日に米4月雇用統計、12日に米3月貿易収支、14日に米4月小売売上高、米4月鉱工業生産などの発表が予定されている。「米経済指標が上向けばドル高によって日本株の下支えになりそうだ」(大和証券キャピタルマーケッツの高橋和宏氏)との指摘も出ている。 (ロイターニュース 河口 浩一記者) PR |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |
忍者ブログ [PR] |