5/29 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△ＮＴＴドコモ<9437>株が買われる、ファミリーＭ<8028>に携帯決済導入
午前の株式市場で、ＮＴＴドコモが買われている。同社が２８日にファミリーマートと携帯電話を使った決済サービスなどで資本業務提携すると発表したことなどが手掛かりとなっている。同社が６月３日付でファミリーマートの発行済み株式総数の３％を約９０億円で取得し、第３位株主になる。大手コンビニエンスストアとの資本提携で、ドコモの携帯端末を使ったクレジット決済サービス「iＤ（アイディ）」の普及を加速させるとしている。

△日産自<7201>株が堅調、メキシコで低価格車販売の報道
午前の株式市場で、日産自動車が堅調。２９日付日経新聞朝刊で、同社が仏ルノーから低価格乗用車をＯＥＭ（相手先ブランドによる生産）で調達し、今年の夏からメキシコで販売すると報道されたことなどが材料となっている。メキシコではルノーに比べて販売力がある日産車として売り出す。新興国市場での競争力を強化し、低迷する世界販売台数の増加を狙うと報道では伝えている。

△三洋電機<6764>株が急伸、業績回復基調を評価
午前の株式市場で、三洋電機が急伸。２００円台を回復した。東証１部売買代金でも９時３５分現在で２位と人気化している。２８日に発表された決算は悪材料と好材料を両方含んだ内容となったが、株式市場では、「回復基調にある」（外資系証券）としてひとまず好感している。
２００８年３月期の連結業績（米国会計基準）予想は、営業利益が前年比９．２％減の４５０億円になる見込みと発表した。二次電池などの原材料費の高騰で１００億円程度の利益圧迫要因が生じるなどの理由から、前期比で減益となる見通し。一方、デジタルカメラの販売は好調で、前年度は若干の赤字となった携帯電話も０７年度は黒字化を見込む。最終損益は２００億円の黒字予想（前年度は４５３億円の最終赤字）で、実現すれば４年ぶりの最終黒字となる。
（ロイター）

△曙ブレキ<7238> 続伸で25日線を回復。
なお、ＨＳＢＣでは税制改正の影響を主因に業績予想を引き下げるが、会社計画は保守的と考えている。レーティングは「OVERWEIGHT」を継続、目標株価は1335円から1440円へ引き上げたようだ。

△出光興産<5019>---抵抗線として意識されていた25日線捉える
続伸で抵抗線として意識されていた25日線を捉えてきている。均衡表では遅行スパンが上方転換シグナルを発生している。31日の終値ベースでＭＳＣＩの定期見直しが行われるため、新規組み入れによる買いインパクトを手掛かりとした動きも。

△広島銀<8379>---2/26高値744円に接近
反発。リバウンド基調が続き、2/26高値744円に接近してきている。31日の終値ベースでＭＳＣＩの定期見直しが行われるため、新規組み入れによる買いインパクトを手掛かりとした先回り的な動きも。

△八十二銀<8359>---ＭＳＣＩのインパクト狙いも
続伸で年初来高値を窺う展開に。銀行など内需セクターへの買いが目立っている。また、31日の終値ベースでＭＳＣＩの定期見直しが行われるため、新規組み入れによる買いインパクト期待も。

△みずほＦＧ<8411>---しっかり、4月消費支出の増加なども材料に
しっかり、メガバンクが総じて高い。寄り付き前に総務省から発表された4月の消費支出などを材料視する向きもあるもよう。全世帯消費支出は前年同月比で 1.1％の増加、予想平均であった同0.2％増などを大きく上回る状況となっている。個人消費の好調に伴う景気拡大期待が銀行株高に反映とも。

▼ＣＳＫ　ＨＤ<9737>---7営業日ぶり反落で年初来安値水準で燻る
7営業日ぶり反落で年初来安値水準で燻る。なお、ＪＰモルガンでは、投資判断を「NEUTRAL」から「UNDERWEIGHT」に引き下げたようだ。株価の押し上げ材料より、下方リスクのほうが大きいと判断。

△ノンバンク各社---一斉高、消費者金融株の外国人持株比率上昇
ノンバンク各社アコム<8572>やアイフル<8515>、三洋信販<8573>など消費者金融株を中心に、本日はほぼ一斉高の展開となっている。消費者金融5社の外国人持株比率が、武富士<8564>を除いて過去最高になっているとの報道が刺激材料。株価の下げ過ぎに対する意識が高まっているほか、Ｍ＆Ａ思惑などもあらためて再燃の方向へ。

△ソフトバンク<9984>---日興シティ、クレジット評価引き上げ
リバウンド基調強まる。なお日興シティでは長期シニア債に対する評価をダブルＢ中位からダブルＢ上位に引き上げ、見通しをポジティブとしている。財務シュミレーションでは、信用力は徐々に改善する可能性が高いと。

△サマンサＪＰ<7829> 大幅高。
上場後、初の配当実施が好感されているようだ。08年2月期の中間期と期末にそれぞれ800円ずつ、年間で1600円の配当を実施すると発表している。利回り妙味は大きくないものの、業績が好調に推移している裏づけとの見方につながっているもよう。

△大手海運株---反発、ＵＢＳが目標株価一斉に引き上げ
大手海運株反発。ＵＢＳによる海運大手3社の目標株価一斉引き上げを受けて、大手各社が揃って反発する展開。ドライバルク、自動車船部門はいずれも好調、コンテナ船も最悪期は脱出したとしている。バリュエーションの割安感は解消されていないとして、日本郵船<9101>は1100円から1300円に、商船三井<9104>は1500円から 1900円に、川崎汽船<9107>は1300円から1700円にそれぞれ目標株価を引き上げている。

△新日鉄<5401>---日興シティでは目標株価を1100円に引き上げ
日興シティでは投資評価「１Ｍ」継続で、目標株価を900円から1100円に引き上げている。販売価格の再上昇期待などを背景にして、業績は今後も堅調な推移と予想しているようだ。高炉大手は総じてバリュエーションの上昇が続くとしており、同社のほか、住金を850円へ、ＪＦＥＨＤを10000円にそれぞれ引き上げている。

△セキュアヴェイル<3042> ストップ高。
ＩＸＩの一部事業譲受が手がかり材料となっているようだ。民事再生中のＩＸＩが手がける事業のうち、ＩＴセキュリティ事業とモバイル事業を譲り受けると発表している。事業譲受による規模の拡大がハヤされているとみられる。

△ＳＵＭＣＯ<3436> 大幅続伸で5月10日以来の高値を更新。
前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は343億円となって前年同期比2.2倍、中間期計画は早々と550億円から680億円に引き上げている。マッコーリーでは目標株価を5250円から5850円に、ＧＳでは6200円から7600円にそれぞれ引き上げている。

△東邦テナックス<3403>---急伸、株式交換比率にさや寄せへ
急伸。帝人が株式交換によって完全子会社化すると発表、株式交換比率に鞘寄せする格好となっている。株式交換比率は1：1.15、前日の帝人の終値666 円を前提とすれば、理論価格は765円と試算される。なお、一方の帝人は売り先行、両社ともに交換比率に鞘寄せの方向となる格好へ。

△西友<8268>---急伸、リーマンでは「イコールＷ」に格上げ
急伸。リーマンが投資判断を「アンダーウェイト」から「イコールウェイト」に格上げしていることが材料視されている模様。目標株価は154円から160円に引き上げているようだ。ファンダメンタルズに対する厳しい状況は続いているものの、株価の調整が進み現在の株価は妥当圏にあると判断している模様。

△三洋電機<6764>---買い先行、決算発表を受けて買い安心感
買い気配。前日の決算発表を受けて買い安心感が強まる格好となる。前期営業利益は495億円で前期比4.8倍となり、事前予想を上回る形となっている。今期は450億円で減益計画ながら、構造改革費用の減少などで経常利益は黒字転換の見通しへ。野村では黒字体質定着の可能性が高まったとして、投資判断を「５」から「３」に格上げしている。

△ソネット<3789> 買い気配からのスタート。
野村証券では投資判断を新規に「1」としており、買い材料視されているようだ。連結子会社エムスリーの力強い成長で収益を拡大してきた局面から、接続事業を核にポータル事業で高成長が期待できる局面を迎えたと。なお、妥当株主価値は1株当たり43万円前後としている。

△木村化<6378>---原発関連、決算も評価材料に
買い気配スタート。前日は中国政府が原子力発電所による国内の発電容量を、2030年までに15-20倍に増強する目標を立てていると報じられており、原発関連としてストップ高に。昨日発表された決算では、07/3期の連結経常益は前期比6.2倍の3.39億円、08/3期は1.15倍の7.3億円を見込む。
（フィスコ）

△エスペック<6859>は自動車関連の好実態株買い続き続伸
エスペックは、６円高の１６７３円と３営業日続伸し１５００円台の下値もみ合いゾーンから上放れ気配を強めている。５月１５日に発表した前２００７年３月期業績が、期初の減益予想から連続過去最高更新と上ぶれ、今期も続伸を予想したことから、自動車関連の好実態株として割安株買いが続いている。同社の前期業績は、前々期比７％増収、５％経常増益、５％純益増益で着地した。電子デバイス装置は伸び悩んだが、環境試験事業では、主に自動車向けに開発・評価用も恒温恒湿器や開設した国内最大級の新試験所の受託試験・レンタルが好調に推移し業績を押し上げた。
今期業績も、環境試験事業は自動車・エレクトロニクス向けに好調を持続、電子デバイス事業でも高成長のＤＲＡＭ用バーンイン装置の増産体制が整うことなどから続伸を見込み、純利益は２７億円（前期比７％増）と前期に続く過去最高となる。株価は、慎重な業績予想がマイナスとなりこの１年間、１５００円台出没で２００円幅の小動きとなっていた。ＰＥＲ１４倍台は、大幅修正余地がある。

△日工検<9784>は３回目の業績増額に増配がオンしストップ高買い気配
日本工業検査は、寄り付き前から気配値を切り上げ、２００円高の１３３５円ストップ高の買い気配となっている。前日に３回目となる２００７年３月期業績の上方修正と期末配当の増配を発表、純利益が減益予想から増益にプラス転換することが割安株買いを再燃させている。同社の３月期業績は、昨年１１月、今年２月と上方修正されたが、その修正値をさらに増額した。売り上げは２月修正値を１億２５００万円、経常利益１億６２００万円、純利益１億３００万円それぞれ引き上げられ、純利益は４億１３００万円（前々期比１％増）と増益転換する。検査部門は、石油・石油化学関連の各種検査向けに順調に推移し、計測部門も免震動装置関連の点検調査などが続伸し、受注増による検査員の稼働率上昇によるコスト低下、価格改定効果が上乗せとなり再々増額につながった。期末配当は、前々期実績・前回予想の１０円から１５円に増配する。株価は、今年２月に耐震偽造問題の発生を受け１７５１円高値をつけ、また前回業績増額時には１００円高するなど急伸習性に定評がある。ＰＥＲ１１倍台の割安修正に弾みをつけよう。

△新川<6274>は業績上ぶれ着地・続伸予想テコに下げ過ぎ訂正で続伸
新川は、５円高の２７１０円と３日続伸し今年５月につけた昨年来安値水準に並ぶ２４４５円から出直る動きを強めている。主力株の３月期決算発表が一巡し、好業績銘柄のリサーチ・セレクトが本格化しているが、同社の５月１７日公表の前３月期業績が期中の２回の上方修正値を上ぶれて着地し、今期も続伸を予想したことから下げ過ぎ歴然としてバリュー株投資が続いている。同社の前期業績は、昨年１０月、１１月の上方っ修正値を上回り、前々期比１９％増収、１５％経常増益、２１％純益増益で着地した。半導体組立専業メーカーの設備投資は、デジタル家電向け半導体では伸び悩みとなったが、メモリ向けでは国内外とも活発に推移し、ボンディング（結線）装置が続伸したことが業績を上ぶれさせた。今期も、来年の北京五輪を控え半導体の在庫調整が一巡、結線装置の需要も夏頃から増加に転じる前提で続伸を見込んでおり、純利益は２８億８０００万円（前期比２％増）としている。株価は、半導体の在庫調整進展を嫌い昨年来安値水準を固める動きが続いたが、ＰＥＲは１７倍台、テクニカル的にも２５日移動平均線から５％超のマイナスかい離と明らかに下げ過ぎである。リバウンド幅を拡大しよう。

△ＴＳテック<7313>は好調業績が直近ＩＰＯ人気を増幅し最高値窺う
テイ・エス　テックは、５０円高の４０２０円と反発し前日ザラ場につけた上場来高値４０７０円を窺っている。同社は、今年２月に公開価格２６００円で新規上場され、利益確定売りを吸収しながら下値を切り上げており、直近ＩＰＯ（新規株式公開）銘柄としてシコリのない好需給を背景に、素直に好業績を評価する買いが続いている。その業績も、前３月期は上場直後の４月の上方修正通りに前々期比４８％純益増益で着地した。ホンダ<7267>系のシート・内装品メーカーとして世界１１カ国でグローバル生産、ホンダ車の内外の好調な販売に乗り業績を伸ばしている。今期も、米国では今年３月にホンダのインディアナ州進出に合わせて四輪車用シート製造子会社を設立したほか、中国、英国の製造子会社の生産、輸出が本格化、フル寄与してくる。
このため今期業績は、売り上げ４４９０億円（前期比７％増）、経常利益２０３億円（同１８％増）、純利益１１４億円（同１６％増）と続伸、連続過去最高更新を見込み、配当も３４円に連続増配する。株価は、ＰＥＲ１１倍台と割安でなお上値余地が大きそうだ。

△ＳＵＭＣＯ<3436>は中間業績の上方修正をバネに続伸
ＳＵＭＣＯは、３３０円高の５４６０円と続伸し５月１０日につけた株式分割権利後の高値５４５０円を更新している。前日の今１月期第１四半期（１Ｑ）決算の開示とともに、今７月中間期業績の上方修正を発表、減益率を縮小することがハイテク関連株人気を増幅している。同社の１Ｑ業績は、前年同期比７８％増収、２．４倍経常増益、２．２倍純益増益と大きく伸びた。一部の半導体デバイスで在庫調整やＤＲＡＭの大幅価格下落があり、１５０ミリ以下の小口径ウェーハで若干の影響を受けたものの、２００ミリ以上では高水準の操業が続いたことが寄与した。第２四半期も、１Ｑと同水準の業績推移が見込め、連結子会社化したＳＵＭＣＯ　ＴＥＣＨＸＩＶ(旧コマツ電子金属、５９７７・東２）の好業績、上方修正も加わり中間期業績を上方修正した。売り上げは期初予想を１００億円、経常利益は１３０億円、純利益は６０億円それぞれアップされ、純利益は３６０億円（前年同期比２４％減）と減益率を縮小する。通期業績は据え置いた。株価は、１月末に株式分割の権利を落とし、好業績評価と国内証券の最上位株価格付けなどを手掛かりに下値を切り上げている。上値追いに拍車がかかろう。

△プロデュース<6263>は株式分割を追撃材料に４連騰
プロデュースは、１万４０００円高の６８万４０００円と４営業日続伸となっている。前日に発表した株式分割が、今年２月のダイトーエムイー<9923>との資本・業務提携、４月の新工場用地取得に続く追撃材料となって権利取りの買い物を増幅している。株式分割は、投資しやすい環境の整備に向け１株当たりの投資金額を引き下げ流動性の向上と投資家の拡大を図ることを目的に実施、６月３０日割り当てで１株を２株に分割する。業績も、今６月期は第３四半期純利益が前年同期比５１％増益で着地し、通期純利益も連続の過去最高更新が予想されている。株価は、昨年５月にも６月末割り当てで１対２の株式分割を実施、権利落ち安値から大きく水準訂正をしている。再現が有力視される。

△サンフロンティア<8934>は連続最高益見直す割安株買いで続伸
サンフロンティア不動産は、１０００円高の２４万円と続伸し５月１８日につけた東証１部上場後の安値２３万１０００円から出直る動きを強めている。５月１０日に発表した３月期業績を再評価、前期の２．７倍純益増益に続き、今期純利益も連続して過去最高を更新することが不動産流動化関連の割安株買いを増幅している。同社の今期業績は、売り上げ６５０億円（前期比５６％増）、経常利益９９億円（同１９％増）、純利益５２億円（同７％増）を予想している。不動産流動化事業でリプライニング事業や賃貸ビル事業、仲介事業などを幅広く展開し総合力を発揮、とくにリプライニング事業では再生物件件数を前期の１８棟、３１２億５０００万円から４２棟、４９４億１２００万円へ棟数を２．３倍増とすることにチャレンジするほか、商業施設・オフィスビルなどの「点の再生」から「ストリートの再生」に高度化することが寄与する。株価は、今年２月の１部上場以降、上場人気一巡から２３万円台を下値とする底固め継続となっている。ＰＥＲは１５倍台と割安顕著となり、４月につけた上場後高値３０万４０００円へのキャッチアップを強めよう。

△オーエム製<6213>は連続２ケタ最高益の高評価続き連日の高値
オーエム製作所は、１７円高の８３７円と変わらずを挟み７営業日続伸し連日の昨年来高値更新となっている。５月１１日の３月期決算発表以来、前期の期中の上方修正値を上ぶれた連続過去最高純益、今期の２ケタ増益の続伸予想を評価する買い物が続いており、数少ない好調業種の後発（ジェネリック）医薬品業界、航空機業界向けに高関連していることも買い評価されている。同社の今３月期業績は、売り上げ１４５億円（前期比５％増）、経常利益２６億８０００万円（同１５％増）、純利益１５億５０００万円（同２１％増）と予想されている。自動機械の連続カートナー（小箱詰機）が、薬事法改正以来、製造受託メーカーや後発医薬品メーカー向けに好調を持続、工作機械でも航空機業界などに積極的にアプローチ、長岡工場の増床や機械設備の増強も上乗せとなり、大きく業績を押し上げている。株価は、決算発表から１５０円高しているが、ＰＥＲはなお１７倍台と市場平均を下回る。主力株の物色は、銀行株でほぼ一巡し市場が小型株シフトを強めているだけになお割安訂正余地がある。

△シークス<7613>は子会社譲渡で今度は単独業績を増額し続伸
シークスは、４円高の１９２８円と続伸している。前日に今年５月の今１２月期連結業績増額に続き、今度は単独業績の上方修正を発表、連結業績増額時の株価急伸を連想する割安株買いが拡大している。単独業績増額のうち純利益は、同社の連結子会社を親会社のサカタインクス<4633>に譲渡することを要因としている。親会社などの３社合弁で設立した中国向け印刷用インキの製造・販売会社南沙阪田の出資分５０％を譲渡、連結決算で１億５５００万円、単独決算で３億３６００万円の特別利益を見込んでいるもので、同社は電子部品・デバイスの生産・組立、調達・販売により集中を強める。通期業績は、デジタル映像機器と業務用ＡＶ機器などの堅調推移も寄与し、売り上げが期初予想を２１億２９００万円、経常利益が１億３７００万円、純利益が３億３８００万円それぞれ上回り、純利益は１２億３４００万円（前期は９億２８００万円の赤字）と大幅に黒字転換する。株価は、今年２月の前期業績の上方修正などから上値追いに弾みをつけており、ＰＥＲ１４倍台の割安修正をスピードアップしよう。

△空港ビル<9706>は反発、今度はＪＡＬ<9205>の資本増強関連で思惑
日本空港ビルデングは、２５円高の２０６５円と４営業日ぶりに反発している。４月の中国の温家宝首相の来日、羽田空港の国際空港化を進める政府の「アジア・ゲートウェイ構想」の発表などを手掛かりに５月１７日に昨年来高値２３５０円まで買い上げられ調整場面となっているが、５月２４日に日本航空（ＪＡＬ）の主力銀行への資本市支援要請が伝えられたことが新たな思惑材料となって関連株買いを誘っている。ＪＡＬの資本支援要請は、燃費効率の悪い旧型機材を省エネ機材に買い替えるために１０００億円を超える損失が発生することに対応、あらかじめ資本を増強して信用力を高めることを目的としている。主力銀行との交渉は、同社が経営再建途上にあるだけに一段のリストラは避けられず、このなかには関係会社の保有株式の売却も含まれるとみられている。同社の大株主には、ＪＡＬとＡＮＡ（全日本空輸）が顔を並べており、この流動化が思惑材料となっている。５月１６日に発表した３月期決算も、前期純利益が減益率を拡大して下ぶれ着地し失望売りにつながったが、今期はこの減益要因の固定資産除却損失も一巡し３７億円（前期比４９％増）と大幅増益転換する。株価は、ＰＥＲ評価では割安感はないが、信用需給は株不足、逆日歩がつくなど株高環境にある。再人気化から高値奪回に向かおう。
（東洋経済新報社）