2024 11,23 09:53 |
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2010 03,20 08:00 |
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来週の株式相場、実体経済しっかりで下値不安は後退 来週の東京株式市場で日経平均は、堅調ながら動意薄で狭いレンジでの推移となる見通しだ。日銀決定会合などイベントを通過し上値を追う材料にも乏しいが、実体経済がしっかりしており下値不安は薄らいでいる。 ただ、年度末が近づき売り買いともに動きにくい。持ち合い解消など期末特有の売りは減少するとみられるがドレッシング買いが入るにもまだ時間がある。新興国の金融引き締めなどを警戒し、新年度入りを先回りするような買いも限定的だろうとみられている。 日経平均の予想レンジは1万0600円―1万1000円。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
<日米ともにファンダメンタルズ好調> 日米のイベントを通過したが材料出尽くしの動きにもならず、米株はリーマン・ショック前の水準を回復し連日の高値更新、日経平均も昨年来高値(1万0982円10銭)を視界に入れてきている。 ひとつは日米のファンダメンタルズが堅調なためだ。3月ロイター短観調査で製造業の業況判断DIは19ポイント改善し、4月1日発表の3月日銀短観も改善が予想されている。米国も雇用面でのもたつきはあるが低水準の在庫を背景に生産活動が上向いている。「ともに政策効果が年内は続く見通し」(コスモ証券・投資情報部担当課長の田口はるみ氏)という。 一方で米連邦公開市場委員会(FOMC)は金利を低水準に維持するというコミットメントを示し、日銀は追加金融緩和策を導入するなど、日米ともに景気が回復するなかでも金融引き締めにはまだ多少の時間があるとみられている。 こうした状態をクレディ・スイス証券ストラテジストの丸山俊氏は「スイートスポット」期間に入っていると表現する。「景気が回復して金融引き締めが実施されるまでの非常に心地いい期間。期間は金融引き締め観測に左右されるので定かではないが、最低でも3カ月は続くとみている」。堅調なファンダメンタルズが株価を下支える展開が続く見通しだという。 また需給面でも3月期期末が接近し国内勢の持ち合い解消や決算対策売りが一巡する一方、海外勢の継続する買いが安心感を与えている。3月7─13日の対内株式投資が2682億円の資本流出超、3月8―12日の3市場投資主体別売買調査でも外国人は3586億円の売り越しとなったが、市場では12日のSQ(特別清算指数)算出など特殊要因が影響した可能性があるとの見方が一般的で「今週に入っても海外勢の買いは細いながら継続している」(外資系証券トレーダー)との声は多い。
ただ「日本株がボックス圏を明確に上抜けていくには来週では材料と時間が足りない」(みずほ証券 エクイティストラテジストの瀬川剛氏)との見方も強い。 ひとつは円安が進まないためだ。ドル/円は90円付近で落ち着いているが、12月日銀短観の大企業製造業の今年度下期の想定は91.16円。FOMCが低金利維持をコミットした影響で、円安が進まず、輸出株の上値を抑えている。 また政策効果が切れた後の明るい見通しがみえているわけでもない。1―3月期法人企業景気予測調査では、2010年度設備投資計画に持ち直しの兆しが出てきたが、全産業で上期の2.4%増に対し下期はマイナス12.8%減だった。 外需は引き続き好調だが、日米のイベントを通過したことで、マーケットの目が新興国の金融引き締めなどに移りつつあることも積極的な買いを手控えさせる要因となる。 中国の金融引き締め懸念が引き続き強いほか、24─25日には南アフリカの金融政策決定会合が開かれる。また25日には第4・四半期ニュージーランドGDPも発表され、経済好調が示されれば利上げ懸念も強くなるとみられている。 また国内では、26日に3月期企業の配当権利付き最終売買日を迎えることもあり、来週は「積極的な売買は控えられそうだ。新年度入りを先回りするような買いも限定的だろう」(みずほ証券の瀬川氏)とみられている。
米マクロ指標は、23日に2月米中古住宅販売と1月米住宅価格指数、24日に2月米耐久財受注と米住宅ローン・借換え申請指数、2月米新築1戸建て住宅販売、25日に米新規失業保険申請件数の発表が予定されている。また25日からはブリュッセルでEU首脳会議が開かれるためギリシャへの対応が注目点となりそうだ。 国内では、2月全国CPI(予測中央値:前年比マイナス1.2%)、3月・2009年度東京都区部CPIが26日に発表される。 (ロイター日本語ニュース 伊賀 大記記者) PR |
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