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2010 03,17 13:06 |
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米上院の超党派議員団、人民元問題で対中制裁法案を提出 *米上院議員団、人民元問題で対中制裁法案を提出 *米上院議員、中国の為替政策を「不正行為」と非難 *米上院議員、法案は強い支持を集めていると指摘 *米議会では、人民元が25─50%過小評価されているとの見方
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法案は民主党のシューマー上院議員(ニューヨーク州)と共和党のグラム上院議員(サウスカロライナ州)がまとめた。 法案は財務省に対し、為替相場が根本的に不均衡な国を認定することを義務付け、毎年3月と9月に報告するよう求めている。 また、為替相場が不均衡であると認定された国が是正措置を90日以内に開始しなければ、商務省に対し、当該国からの特定の物品の輸入に関して為替相場の不均衡を反ダンピング税率の算出に加味する権限を与える。 不均衡と認定された国が360日以内に是正措置を講じない場合は、米通商代表部(USTR)主導で世界貿易機関(WTO)での対応を開始するとしている。 さらに、当該国が1年後に措置を講じていない場合、米財務省に対し、連邦準備理事会(FRB)や他の中央銀行とともに是正を目的とした市場介入について検討することを義務付ける。 法案支持者の1人である民主党のスタベノウ上院議員(ミシガン州)は記者会見で「通貨の価値が20─30%過小評価され、そのために米国の輸入品の価格が低くなるのは公正ではない。不正行為だ」と述べた。 米議員の間では、人民元は25─50%過小評価されており、中国企業が対米輸出において価格面で不当に有利な立場にあるとの見方が大勢。米経済が深刻な景気後退からの回復を目指す中、こうした見方はいっそう強まっている。 中国の為替政策をめぐっては、同国の温家宝・首相が今月、米国の批判に反発する姿勢を示したばかり。また、オバマ政権は来月公表する為替報告に向け、中国を為替操作国と認定するかどうかの判断を迫られている。 米財務省関係者は、上院議員の提案を検討しているとし、「中国の為替政策についてはわれわれも大きな懸念を抱いている」と述べた。 法案を支持する上院議員は、同法案は強い支持を集めているため、上院を通過する公算が高いとの見方を示した。 共和党のブラウンバック上院議員(カンザス州)は、同法案は早期に上院を通過するとの見通しを示している。 ガイトナー財務長官は、この法案について、FOXビジネステレビとのインタビューで「この問題への関心がいかに高いかを示している。気持ちは理解できる。世界中のどこの国でも同じだろう」と発言。 「中国は一段と柔軟な為替レートへの移行が自国の利益にかなうと最終的に判断すると考えている」と語った。 財務省は4月15日に半期に1度の貿易相手国の為替政策に関する報告書を発表し、中国を含む貿易相手国が為替操作国かどうかを判断する。 長官は、中国は為替操作国かとの質問に対しては「その判断はまだ下していない。ただ、この問題は米国にとって重要であるということを認識して欲しい」と述べ、「中国はこれまでに、行動を起こすことが重要であり、行動を起こすことが中国の利益になると中国自身が判断することが大切だと表明している」と語った。 ウェルズ・ファーゴの為替戦略担当責任者、ニック・ベネンブローク氏は、法案は逆効果だと指摘。 「中国は為替政策で外圧を受けると、抵抗する傾向がある。外国から指示されることを嫌うようだ」と述べた。 ■□━━━━・・・・・‥‥‥……………………………… 中国「米国債売却」で報復も 避けたい「日本の二の舞い」 【上海=河崎真澄】超党派の米議員130人がオバマ政権に人民元の「為替操作」に関する書簡を送ったことに対し、中国が「米国債の売却」を切り札に、対米報復措置に動く懸念が広がっている。中国は1月末段階で8890億ドル(約80兆円)の米国債を保有するなど世界最大の米財政スポンサー国で、政治的に発言力を高めているからだ。 14日の記者会見で温家宝首相は、米国の財政状況について「心配している」と述べ、財政赤字やドル安などによって米国債の安定性が損なわれることに懸念を表明した。輸出拡大に向けて人民元相場を維持したい中国として、米国が対中強硬手段に出ないよう牽制(けんせい)した発言と受け止められている。 このため関係者は、「為替操作国の認定などに米国が動けば中国は政治的対抗措置を取らざるを得ず、米国債の売却の有無が焦点になる」とみている。1997年に当時の橋本龍太郎首相が訪米時に「米国債売却の誘惑にかられたことがある」と発言、市場で米国債が下落(金利は上昇)した過去の“実績”もある。 温首相は会見で、「金融危機で中国が人民元相場の安定を保ったことが世界経済の回復を促進した」と相場固定を正当化し、政治的に元高圧力に屈しない姿勢を改めて強調した。 上海対外貿易学院の陳子雷副教授によると、中国当局は、日本が85年に欧米の圧力に屈して「プラザ合意」による円高を受け入れ、日本経済のその後の成長路線を狂わせた経緯を克明に分析しているという。このため「日本の二の舞いを避ける政策に全力を挙げる」(陳副教授)可能性が高い。 米議員130人の書簡について、中国政府は明確な対応を示していないが、人民元をめぐる米中摩擦は今後、米国債の扱いなどで政治問題に飛び火する危険性をはらんでいる。 PR |
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