5/25 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△日野自動車<7205>、南米に工場・シェア２割めざす
日野自動車は日本のトラックメーカーで初めて南米に工場進出する。2008年秋をメドにコロンビアで新工場を稼働させて周辺国にも輸出。最終的に生産能力を年間1万5000台に引き上げ、現地で2―3割のシェア獲得をめざす。世界で環境規制が強化される中、膨らむ開発費をまかなうには規模の確保が急務。日野は北米に続く南米への進出で世界展開を加速、世界最大手の独ダイムラークライスラーなどを追い上げる。三井物産<8031>や現地メーカーなどとの合弁で工場を新設。08年秋の稼働をめざす。当初の年産能力は4000―5000台になるもようで、エンジンや車台など基幹部品を日本から持ち込み現地で組み立てる。コロンビアでの販売のほかベネズエラ、エクアドル、ペルー、チリなどにも輸出する。

△ソニー<6758>の外国人持ち株比率が最高、52.7％に
ソニーの外国人の持ち株比率が今年3月末時点で52.7％と過去最高になった。1年前に比べて2.6ポイント上昇した。業績回復期待を背景に、欧米を中心とする海外の投資家による買いが活発になったとみられる。「ソニーショック」と呼ばれた2003年の業績低迷期に一時30％台半ばまで低下したが、その後は一本調子の上昇が続いている。ソニー株を約8％保有する米運用会社ドッチ・アンド・コックスをはじめ、「純投資」を目的とする海外の機関投資家の購入が増えたようだ。昨年後半から液晶テレビなど電機事業の回復が鮮明になり、主に海外で「ソニー復活」への期待が高まった。

△三井物産<8031>、メキシコで水処理事業
三井物産はメキシコで水処理事業を始める。メキシコで浄水供給と下水処理の事業権を入札方式でそれぞれ獲得した。総事業費は合わせて3億ドル（約360億円）で、三井物産などが現地の水道局と20年間の契約を結んで事業運営にあたる。新興・途上国の人口増や工業化に伴い、世界各地で水不足が深刻な問題になっている。同社は安定した収益が見込めるとみて、今後、南米や豪州などでも水処理事業を手がけたい考えだ。メキシコ市の北西200キロメートルにあるケレタロ州（人口160万人）の水道局と24日（日本時間25日未明）に浄水事業についての契約を結ぶ。三井物産、スペインやメキシコのゼネコンなど4社の共同出資会社が事業を請け負う。2億6200万ドルの総事業費のうち、三井物産の負担分は1600万ドル強で、主に銀行との交渉など金融業務を受け持つ。

△関西電力<9503>、北陸電<9505>に電力融通・夏場の需要ピーク時
関西電力は夏場の電気需要ピーク時に北陸電力に電気を融通する方針を固めた。臨界事故隠しなどで原子力発電所の運転を停止している北陸電からの要請を受けた措置。詳細は今後詰めるが、販売量は数万―20万キロワット程度になる見通し。余剰電力で対応しきれない場合は休止中の火力発電所の再稼働も検討。電気の安定供給を後押しする。両社は非公式の協議を始めた。京阪神の電気消費地を抱える関電は他の電力会社から恒常的に電気を購入しており、まとまった量を他社に販売するのは異例。これまでは北陸電も主要調達先の1社で、2006年3月から7月まで50万キロワット購入するなどしてきたが、臨界事故隠しの影響で北陸電からの購入は止まっている。

△調剤薬局のクオール<3034>、首都圏同業と合併へ・業界４位に
大証ヘラクレス上場の大手調剤薬局チェーン、クオールは24日、同業で首都圏地盤のエーベル（東京・千代田、大木潤社長）と合併する方針を固めた。25日発表する。両社の売上高を単純合算すると約360億円で、売上規模で阪神調剤薬局<2733>を抜いて業界４位となる。存続会社はクオール。合併後の社名は「クオール」で、社長には中村勝クオール社長が就く。クオールは首都圏を中心に調剤薬局を約110店展開し、2007年3月期の連結売上高は248億円の見通し。エーベルの06年3月期売上高は116億円。店舗数は64店。

△丸紅<8002>、フィリピンのコマツ<6301>製建機販売会社に出資
丸紅はコマツの建設機械を販売するフィリピンのマキシマ・マシナリーズ（ケソン市）に4割出資し、持ち分法適用会社にした。既存株主から株式を買い取り、筆頭株主になった。取得額は15億円程度とみられる。同国では都市整備に加え、銅やニッケルなど鉱山開発も活発化しており建機需要が拡大すると判断した。マキシマ社は現在、主に都市インフラの整備に使う油圧ショベルなどを年120―130台販売している。鉱山開発用の大型建機の販売にも力を入れ、3年以内に販売台数を年250台に引き上げる。

▼大証、サンライズＴ<4830>を上場廃止「契約違反に該当」
大阪証券取引所は24日、ヘラクレス上場でシステム開発のサンライズ・テクノロジー株を6月25日付で上場廃止にすると発表した。5月25日から整理ポストに割り当てる。大証は「適時開示規則違反を繰り返しており、上場契約違反に該当する」と説明している。サンライズＴは2005年12月、03年9月期から05年9月期までの有価証券報告書を訂正。大証は訂正内容が「虚偽記載」に当たると判断し、サンライズＴ株を監理ポストに割り当てた。その後も遊休地の売却を発表しながら開示した内容通りに資金決済されず、その旨を適切に公表しなかったという。サンライズＴは01年2月に上場。直後から業績不振に陥り、1株1円で増資を実施するなどして発行済み株式数を膨らませ、04年4月に発生した大証のシステム障害の原因にもなった。

□リロＨＬＤ<8876>の今期、経常益16％増の40億円に
企業の福利厚生業務を代行するリロ・ホールディングは24日、2008年3月期の連結経常利益が前期比16％増の40億円になる見通しと発表した。5期連続で過去最高を更新する。大手企業の人材採用拡大で借り上げ社宅の管理事業が伸びるほか、好採算の中高年向け会員制リゾート事業も寄与する。年間配当は 6円増やし、34円とする。売上高は13％増の780億円を見込む。日本企業の海外進出が加速し、転勤者の留守宅を管理する事業が拡大。借り上げ社宅と転勤留守宅の管理を合わせた主力のリロケーション事業の売上高は14％増の660億円程度になりそう。08年3月末時点の管理戸数は1年前に比べ約2割増え、6万8000戸前後となる見通し。同時に発表した07年3月期の連結決算は、売上高が前の期比25％増の690億円、経常利益は35％増の34億円だった。年間配当は8円多い28円。

△パソコン販売のＭＣＪ<6670>、前期経常益49％増
パソコン販売のＭＣＪが24日発表した2007年3月期の連結決算は、経常利益が前の期比49％増の16億4900万円だった。マイクロソフトの新基本ソフト（ＯＳ）「ウィンドウズ・ビスタ」が発売された効果で、パソコンや関連機器の販売が伸びた。ユーロ高による為替差益も収益を押し上げた。売上高は72％増の611億円だった。06年1月に買収した液晶ディスプレー会社や、周辺機器会社の売上高が年間を通じて加わった効果も出た。投資有価証券や関係会社株式の売却益が貢献し、純利益は2.2倍の12億4600万円に拡大した。
08年3月期の売上高は前期比64％増の1000億円、経常利益は58％増の26億円となる見通し。今月に完全子会社化したパソコン会社の収益が加わるほか、既存のパソコン販売も引き続き好調に推移する。

□パソナ<4332>、純粋持ち株会社に移行
人材派遣大手のパソナは24日、2008年3月をメドに純粋持ち株会社体制に移行すると発表した。年内に純粋持ち株会社を設立し、グループの戦略づくりを一本化。意思決定を迅速化し、成長分野に資源を重点配分する。東証１部の上場は純粋持ち株会社が引き継ぐ。12月1日をメドに持ち株会社を設立し、現在のパソナはその子会社となる。その後、08年3月をメドにパソナの子会社の株式を持ち株会社の直接保有に切り替えるとともに、パソナの子会社管理部門を持ち株会社に移管する。
（NIKKEI NET）

△東芝<6502>ＯＢらの技術ＶＢなど、スズ亜鉛はんだの低価格設備を開発

△東海カーボン<5301>、防府工場に７０億円を投資、特殊炭素製品中間原料生産力増強

△シーズクリエイト<8921>、分譲型に大規模システム、マンションで太陽光発電

△カルピス<2591>、乳性飲料に新ブランド
カルピスは乳性飲料の新ブランド「カルピス　フルーティ　カフェ」を28日に立ち上げる。商品コンセプトは珍しい果汁など複数の素材を組み合わせ、手作り感などを打ち出した。2007年に40万ケースの販売を目指す。第一弾商品は乳性果汁飲料「カルピス　キウイ＆レモン」。キウイ果汁とレモン果汁にヨーグルトを加え、初夏にふさわしいさわやかな味わいに仕上げた。同社にはカルピスと果汁を混ぜた「フルーツカルピス」シリーズが既にあるが、同ブランドも販売を継続する。

△ファンケル<4921>、α－リポ酸を初配合の美容液
ファンケルはサプリメント（栄養補助食品）などで注目されている成分「α―リポ酸」を配合した美容液「ボディローションα」を発売した。保湿や肌のひきしめ効果があり、化粧品に配合したのは日本で初めてという。インターネット通販や自社店舗で販売し、初年度には1億円の売り上げを目指す。α―リポ酸は抗酸化作用などが注目されている成分で、ファンケルもサプリメントとして販売している。ボディローションαにはα―リポ酸のほか、同社の研究でひきしめ効果を確認した「マロニエエキス」なども配合。ウエストなど気になる部分をひきしめながら、肌に潤いを与えるという。

△高度成長期テーマにＤＶＤをシリーズ化・ウェッジＨＤ<2388>
大証ヘラクレス上場でコンテンツ制作のウェッジホールディングスは、団塊世代を対象にしたＤＶＤをシリーズ化する。団塊世代が社会人になった高度経済成長期を象徴する施設や建造物がテーマで、25日には、かつての炭鉱跡を撮影した作品を発売する。昨年末に発売した工場が題材のＤＶＤが好調なことから、当時を懐かしむ人などに一定の需要が見込めると判断した。炭鉱跡の作品では、長崎市の「軍艦島」を1975年に撮影したフィルムを活用。炭鉱のほか住居や病院、学校など、一時5000人が生活した軍艦島の当時の雰囲気を伝える。価格は3990円で、子会社を通じ書店やレコード店や「アマゾン」などネット通販でも販売する。

△日本ビクター<6792>、階調性能高くなめらかな液晶テレビ
日本ビクターは24日、階調と動画応答の性能を高めた液晶テレビ「エグゼ」の新機種を発表した。6月下旬から順次発売する。視野角の広いＩＰＳパネルを採用したほか、新開発の画像処理エンジンで動画をよりなめらかに表示して見やすくした。37、42、47型を発売し、月産1万台を見込む。新機種の投入で国内の37型以上の液晶テレビのシェアを、10％台にまで高めたい考えだ。新型「ＬＴ―ＬＨ８０５」シリーズは従来機種に比べて約64倍の階調表現の可能な10ビットパネルを採用、鮮やかな色を表現できるようにした。価格はオープンだが店頭実勢で37型で35万、42型で 45万、47型で53万円前後になる見通し。

△ヤマハ<7951>、持ち運びに便利なキーボード
ヤマハは、持ち運びやすく小さくした電子キーボード「ポータブルグランド　ＮＰ―３０（Ｓ）」の販売を7月1日に始める。オープン価格だが、実勢は3万円前後の低価格機種。子供から大人まで幅広い年齢層を対象に売り込む。初年度は国内だけで5000台の販売を計画している。

△太陽誘電<6976>、耐摩耗性２００倍の追記型ＤＶＤ
太陽誘電は傷や汚れがつきにくい追記型ＤＶＤの新製品を6月12日に発売する。記録層の表面に新たに開発した有機材料を塗布し、200倍の耐摩耗性を実現。指紋の付着が原因の再生エラーも従来の７分の１に減るという。頻繁にＤＶＤ録画やデータ保存をする層に売り込む。販売目標は月17万―18万枚。

△ロジテック（エレコム<6750>）、シャッフルに対応したｉＰｏｄ用スピーカー６種
ロジテックは、米アップルの携帯音楽プレーヤー「ｉＰｏｄ」用スピーカーシステムを音響機器メーカーのティアックと共同開発した。6月中旬に発売する。ｉＰｏｄで最も小型の「シャッフル」を直接接続できる業界初の製品など全６機種を用意した。

△スズキ<7269>「スイフト」にＣＶＴ車設定
スズキは24日、小型乗用車「スイフト」に新開発の排気量1200ccエンジンとＣＶＴ（無段変速機）を採用した一部改良車を発売した＝写真。自社生産する小型乗用車にＣＶＴを搭載するのは11年ぶり。アイシン・エィ・ダブリュ（ＡＷ、愛知県安城市）から調達した。燃費効率が良いＣＶＴ搭載車を軽自動車を含めて増やす。

△コロムビア<6791>と東映<9605>、短編映画をネット配信
コロムビアミュージックエンタテインメントと東映は24日、共同で短編映画を製作し、インターネットで配信する事業を始めると発表した。コロムビアが保有する音源や東映の京都撮影所など、両社のもつ資産を活用して映画を製作する。できあがった作品はパソコンや携帯電話、ＤＶＤなど多媒体で展開し、ＣＤや劇場版映画に続く新たな収益源に育てる。第１弾として6月中旬からコメディー時代劇「メタル侍」の配信を始める。まず大手ポータル（玄関）サイトを通じてパソコン向けに無料で配信し、順次、携帯電話向けの有料配信やＤＶＤの販売などを始める。動画共有サイトに作品の一部を投稿してプロモーションすることも検討する。

△利用者情報分析し広告効果向上・ダブルクリック<4841>がソフト開発
インターネット広告のダブルクリックは24日、ウェブサイトでの広告キャンペーンや通常の広告配信の効果を高めるソフトを開発したと発表した。サイトで集めた利用者の属性や行動履歴の情報を分析し、対象を自動的に絞って配信し広告への反応を改善するターゲティング広告の手法。広告配信のオプションサービスとしてサイト運営事業者に売り込む。「ＤＡＲＴ　Ａｄａｐｔ（ダート・アダプト）」では、サイトを訪れる利用者の属性や広告配信時間などの情報を日米のダブルクリックが分析する。分析結果から最も効果が高いターゲットを自動的に抽出し、適切な広告キャンペーンを展開できるようにする。初期費用が80万円、月額料金が25万円から。

△帝人<3401>ファーマ、ぜんそく患者の在宅医療支援――効き目長い新薬投入

△三菱電機<6503>、自動車専用工作機械向けＣＮＣをＦＡと連携で拡販

△味の素<2802>、食品のＣＯ2排出に指標――材料調達や流通・廃棄まで
（日経産業新聞）

△ニコン<7731>をドイツ証が投資判断・目標株価を引き上げ
ニコンにはドイツ証券が投資判断を「Ｓｅｌｌ」→「Ｈｏｌｄ」へ、目標株価を２１６０円→３１５０円へ引き上げた。２４日付株式朝会メモによると、今０８年３月期は下ブレ懸念が残るものの、長期的に見れば、露光装置での競争力の回復や液晶設備投資の回復などにより、来期の収益は再び過去最高益を超える可能性が高いと予想されるという。

△伊藤忠<8001>にはみずほ証が目標株価を１６００円に引き上げ
伊藤忠商事には２３日、みずほ証券が投資判断「２」を「１」に、目標株価を１２００円から１６００円に引き上げた。「商社への評価は、引き続き高いものが続くと思われる」と指摘している。目標株価の水準は今０８年３月期の１株利益に関する同証予想に直すと１１．５倍。伊藤忠の連結ＰＥＲは２４日前場終値で９．９倍。他の大手商社を見ると、丸紅<8002>が１０倍台、三井物産<8031>と住友商事<8053>が１１倍台。

△田中亜鉛<5980>の今３月期連結純利益は連続のピーク益更新を予想
田中亜鉛鍍金が２４日午後２時に前０７年３月期連結決算を発表、今期見通しの経常利益を前期比４６．３％増の４億７００万円、純利益を同４．９％増の３億４２００万円とした。純利益は前期に続き最高益を更新する見通し。販売価格の適正化、コスト削減に努めるとともに、民間建築などの販路拡大を図る。また、中国のメッキ会社からの情報交換も継続し、海外進出にも注力する。
前期の最終損益は３億２６００万円の黒字（前々期７億４０００万円の赤字）に転換し、９６年３月期の過去最高益２億３２００万円を更新。
（株式新聞ダイジェスト）

■ベビーカー挟み電車発進＝約20メートル引きずる－男児と救出の男性軽傷・山手線（東日本旅客鉄道<9020>）
24日午後2時45分ごろ、JR山手線神田駅のホームで、内回り電車が男児（4カ月）の乗ったベビーカーを扉に挟んだまま発進した。東京消防庁によると、男児が頭部挫傷の軽傷、男児を助け出した会社員の男性（41）が左ひじに擦り傷の軽傷を負った。警視庁万世橋署などが原因を調べている。
（時事通信）

■ブルドックソース<2804>　米系投資ファンドのＴＯＢに反対の方針
ソースメーカー最大手のブルドックソース（東証２部上場）は２４日、米系投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパン・ストラテジック・ファンドが実施した株式の公開買い付け（ＴＯＢ）に反対する方針を固めた。近く開く取締役会で正式決定する。今回のＴＯＢは敵対的買収になり、６月２８日の期限まで攻防が続くことになる。ブルドック経営陣は、スティールには食品会社の経営実績がなく、「日々の業務に関与する計画がない」としていることなどから、ブルドックの企業価値や株主価値の最大化につながらないと判断した。ブルドック経営陣は、スティールによるＴＯＢへの対応について「明確な方針や方向性は決めていない」と説明していた。スティールはブルドックの株式を１０．５２％保有する筆頭株主。今月１８日から、１株１５８４円でＴＯＢを開始した。
（毎日新聞）

△ビックカメラで「AED」（日本光電工業<6849>）発売　小売店で初
ビックカメラは5月24日、心停止状態の人に電気ショックを与えて蘇生させる自動体外式除細動器（AED）の販売を東京・有楽町店で始めた。小売店でAEDを販売するのは業界初といい、店頭にも設置した。販売・設置店舗は順次拡大する予定で、一般の人も手軽に購入できるようにし、AEDの普及を促す。

△ミクシィ<2121>、事業目的に「旅行業」「金融業」など追加
ミクシィが事業分野拡大に向けて動いている。5月23日付けで発表した、同社の定款変更案の事業目的の欄に、新たに「旅行業」「金融業」「電気通信業」など多様な業種を追加した。6月27日の株主総会で正式決定する。
（ITmedia）

△タムロン<7740>、１０個超のレンズ同時プレスの技術確立
タムロンはガラスモールド非球面レンズのプレス成形で、１０個以上のレンズを同時にプレスする技術を開発した。ガラスモールド非球面レンズで一度にプレスできるのは最大でも４―５個で、ほとんどが一回のプレスで１個を生産している。同社は金型の温度調整と材料配合の最適化などに取り組み、技術確立に成功した。ガラスモールド非球面レンズの弱点だった量産とコスト高を同時に克服。タムロン製品の高機能・低価格の維持につなげる。ガラスモールドは、金型にガラス材料を入れて加熱し、軟化させた後、プレスして非球面レンズを製造する工法。非球面レンズは形状が複雑で研磨が難しいが、ガラスモールドを用いれば、容易に作ることができる。ただ、ガラスモールドは金型の温度調整など、高度な技術が必要で、量産とコスト高が課題となっていた。また、多数のレンズを一度にプレスすると、精度を均一にするのが非常に難しい。新技術はこれら課題をクリアした。多数のガラスモールド非球面レンズを一度にプレスすることができれば、量産効果によるコストダウンにも寄与する。同社は今後、写真レンズや携帯電話用レンズ事業に新技術を生かしていく方針。

△富士通<6702>、コスト削減へ携帯電話など一般向け製品の鉄道輸送を拡大
富士通は携帯電話など一般消費者向け製品の鉄道貨物輸送を始めた。これまで企業用パソコンなど事業系製品がメーンだったが、これを携帯電話と家庭用パソコンの一部にも適用する。すでに携帯電話では鉄道貨物輸送を実施、トラック輸送と比較して年間１０％程度のコスト削減効果を見込む。今後は他製品への適用も検討する。富士通は短納期が求められない製品について、トラックと比較して輸送コストが同等の場合は鉄道貨物への切り替えを進めている。現在、事業系パソコンの一部やその保守部品などに鉄道貨物輸送を適用している。今回、鉄道輸送にしたのは那須工場（栃木県大田原市）で生産されるＮＴＴドコモ<9437>向けの携帯電話の一部。同工場から北海道と九州、中国エリアまでの輸送で始めた。現状は全体の輸送規模が５トンコンテナで月１０台程度と少ないが、今後の輸送量拡大も検討している。ほかに家庭用パソコンの一部で、生産子会社の富士通アイソテック（福島県伊達市）から東京都内の物流センターへの輸送に適用。具体的な輸送量などは明らかにしていないが、現在全パソコン製品の輸送手段で鉄道貨物の割合は２０％程度で、これを０７年度末までには３０％までに高める。

△アルプス電<6770>、海外現法の“人事”標準化－体系整備し国際連携強化
アルプス電気は海外現地法人を対象とした人事体制を整備する。０７年度上期に人事の方向性を示した「グローバル人事指針」を策定し、現地法人に配布するほか、０８年度中を目標に人事関連業務を標準化する。人事体系の整合性をとり、社内連携を強化するのが狙い。ビジネスのボーダーレス化が進む中、人事面でも国際化に対応した内容にする方針だ。グローバル人事指針はアルプス電気の社風である「アルプスウェイ」を明示。例えば、「ワークハード、スタディハード、プレイハード（よく働き、よく学び、よく遊ぶ）」といった内容や、チームワークの重要性を示し、各現地法人と会社の哲学を共有できるようにする。

△ＳＡＰと日立<6501>、協業体制を強化－情報共有化も推進
ＳＡＰジャパンと日立製作所は２４日、両社の協業体制を強化すると発表した。日立グループにおけるＳＡＰ関連ビジネスの０７年度の売上高を３００億円（０６年度は２６０億円）、ＳＡＰライセンスの売上高を１２億円（同５億５０００万円）に設定した共同事業目標を策定。実現に向けては共同でマーケティングや新商品開発、販売活動を行うほか、情報の共有化を推進する。協業強化にあたり従来の営業・エンジニアクラスだけでなく、今後はマネージャークラスも参加した会合を定期的に開く。また問題発生時の対応を迅速化するための体制も築く。日立グループは企業向けサービス志向アーキテクチャー（ＳＯＡ）の基盤となるＳＡＰのミドルウエア「ネットウィーバー」を中核にしたプロジェクトの提案を推進する。また日立グループ内に１０４５人いるＳＡＰ認定コンサルタントを０７年度中に２００人増強。日立製作所とグループ会社間でもＳＡＰ関連ビジネスについての情報共有化を進める。

△沖電線<5815>、毎秒３ギガの高速伝送可能なシールド構造のＦＰＣ開発
沖電線は毎秒３ギガビット（ギガは１０億）の高速通信が行える遮へい（シールド）構造のフレキシブルプリント基板（ＦＰＣ）を開発した。導線を全方位シールドし、伝送時の信号漏れなどを従来品比２分の１にした。デジタル電子機器の薄型化・高速化に伴い、データの高速伝送が可能なＦＰＣを求める声は高まっていた。車載機器や医療機器市場向けに６月１日に試作品の受注を始める。月間１万本の販売を目指す。開発したＦＰＣは厚さ約９０マイクロメートルで最長５００ミリメートル。これまで２００ミリメートル以上の高速伝送には同軸ケーブルを使用することが多かったが、軽量化やコネクターとの接続性に手間がかかるなどの課題があった。今回開発したＦＰＣは信号線を２本並べて高速・長距離伝送が可能になった。回路パターンの設計精度を向上させ、余計な抵抗を抑えて放熱性も高めた。シールド材として銀の薄膜を施して信号の反射や漏れを防ぎ、伝送損失を大幅に低減した。ギガビット伝送に対応したシールド構造のＦＰＣは珍しい。同社の０７年３月期のＦＰＣ事業は売上高１５億円。２０１１年３月期には３０億円に倍増する計画だ。

△凸版<7911>、埼玉・嵐山に電子マネー用ＩＣカードの専用ライン
凸版印刷は２４日、電子マネー用非接触ＩＣカードの専用生産ラインを稼働させたと発表した。嵐山工場（埼玉県嵐山町）に設備を導入、カードの製造から発行までできるようにして生産効率を高めた。セブン＆アイ・ホールディングス<3382>の電子マネー「ナナコ」のサービス開始をはじめとする需要拡大に対応する。投資額は明らかにしない。電子マネー用非接触ＩＣカードの発行枚数については０７年度２５００万枚（０６年度１５００万枚）を目指す。従来は嵐山工場でＩＣチップとアンテナをカードに組み入れ、朝霞工場（埼玉県新座市）で管理番号などのデータを入力（発行）。輸送などの時間がかかるのが課題だった。専用ライン導入で製造から発行までの生産効率が５０％上がるという。

△リコー<7752>、化学物質管理システムを上流仕入れ先に拡大
リコーは調達部品の有害物質管理を強化するため、１次仕入れ先（サプライヤー）と構築した化学物質管理システム（ＣＭＳ）を２次・３次サプライヤーなどの上流工程に拡大する。有害物質や使用禁止物質が混入しやすいハンダやメッキ作業を手がける企業を対象に、０８年度までに日本、米国、欧州、中国の全世界７００事業所とＣＭＳを構築する。これに先立ち、システム構築を支援するＣＭＳ審査員を併せて拡充した。

△日立<6501>など、メタボの生活習慣を携帯で改善指導－遠隔システム試作
日立製作所は２４日、内臓脂肪症候群（メタボリックシンドローム）の人の生活習慣を指導する遠隔システムを試作したと発表した。参加者の約６０％が“メタボ症状”を解消できた実績を持つ減量プログラム「はらすまダイエット」を効果的に進める環境作りを支援する。パソコンや携帯電話、携帯情報端末（ＰＤＡ）でインターネットを介して利用できる。日立が産業医科大学、損保ジャパンと共同で開発した「はらすまダイエット」は９０日間で体重の５％減量を目指すプログラム。これに基づいて参加者が体重などのデータを入力すると、遠隔地にいる保健師が随時確認して適切な指導を行う。日立は現在社内で実証実験を実施。この結果をもとにシステムを改善し、会社や病院などの保健指導向けにシステムの実用化を目指す。

△自部品<7233>、日産<7201>からプロペラシャフト受注－０９年量産のＳＵＶに搭載
自動車部品工業（自部品）は、日産自動車からプロペラシャフトを受注したことを明らかにした。０９年に量産を開始、日産が同年９月から月間３０００台規模で生産するスポーツ多目的車（ＳＵＶ）に搭載される見込み。日産向けは初めてで、売り上げ規模は年間数億円程度に達する見通しだ。自部品はいすゞ自動車<7202>系部品メーカー。いすゞ向け販売が大半を占めており、仕事量の平準化や売り上げ拡大を狙いに、乗用車メーカー向けの営業活動を展開している。プロペラシャフトはエンジンの回転を車輪に伝える重要部品。自部品は数年前から乗用車メーカーと技術交流を積極的に進め、プロペラシャフトを売り込んできた。これまでに乗用車メーカーでは、ダイハツ工業とスズキからプロペラシャフトを受注しており、日産向けは３件目となる。

△日本電子<6951>、液体窒素を使わず分析する蛍光Ｘ線装置を発売
日本電子は液体窒素を使用しない蛍光Ｘ線装置「ＪＳＸ―３１００ＲＩＩ形エネルギー分散形蛍光Ｘ線分析装置」を発売した。液体窒素温度と同等のマイナス１９６度を実現し、欧州特定有害物質規制（ＲｏＨＳ）の物質を高精度で検出できる。自動車、電機メーカー向け。価格は１２９１万５０００円。年間販売目標は３００台。

△高松機械<6155>、欧州の販売店網を拡大－トルコの機械商社と契約
高松機械工業は欧州の販売店網を拡大する。イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ハンガリーの既存の代理店に加え、新たにトルコの機械商社と契約した。チェコの現地企業とも契約締結に向けて詳細を交渉中。さらに、ロシア、スペインなどで契約先を探している。代理店網の強化で需要が旺盛な欧州市場での拡販を目指す。代理店契約を結んだトルコの機械商社はテズマック（イスタンブール市）。工作機械の販売とサービス・メンテナンスに関する契約を交わした。この契約によりトルコ国内で搬送装置付きの高機能旋盤を中心に初年度１２台の販売を見込む。高松機械工業は欧州各国それぞれの現地企業と販売代理店契約を結んでいる。欧州は主要先進国以外にも自動車産業などが成長している。販売網を広げることで、同社が得意とするシステム化した旋盤の需要を喚起する。

△山武<6845>、金門製作所の生産体制を再編－７工場に集約
山武は０５年末に産業再生機構から経営権を取得した金門製作所の生産体制を再編する方針を固めた。０８年度末までに金門製作所傘下の１１の工場を７程度に集約。さらに山武の生産ラインの一部を金門製作所の工場に移し、生産設備を増強する。また山武は金門製作所の従業員を一部受け入れ生産能力の拡大につなげる。金門製作所の生産効率の向上を図りつつ、従業員に配慮した体制を敷く。再編と設備増強に伴う投資額は約１０億円を見込む。山武は金門製作所に対し、生産設備の移管や工場の売却などを促して統廃合を進める意向だ。福島県内にある操業停止状態の工場などを売却の候補として挙げる。統廃合に伴う余剰人員は配置転換や山武への出向・転籍などで吸収し、金門製作所の従業員に極力、配慮する。０７年度は金門製作所の生産系の従業員ら約１００人を出向などで受け入れる方針だ。

△ファルテック<7215>、九州工場で外装樹脂部品の塗装ライン増強
ファルテックは九州工場（福岡県苅田町）で自動車外装樹脂部品の塗装ラインを増強する。主要取引先である日産自動車<7201>の完成車生産の九州シフトに対応し、約５０００万円を投じて０７年度上期中に設備を刷新、取引拡大に備える。０９年初に稼働予定の日産新工場のミニバン２車種向けの部品を受注した場合は、０７年度中に２億５０００万円を追加投資し、大型外装樹脂部品用の塗装設備を新設する。日産は九州工場内に日産車体の新工場を建設。日産車体湘南工場（神奈川県平塚市）の「エルグランド」と日産北米工場の「クエスト」の生産を新工場に移管し、車体の共用化などでコスト競争力を高める計画だ。ファルテックの九州工場はフロントグリル（前面網）などの外装樹脂部品を主に日産に供給する。新規ミニバン２車種の受注は決まっていないが、新工場の年産能力は１２万台規模と部品の大幅な供給増が見込めるため、新規投資には前向きな姿勢だ。

▼０６年度の住宅用太陽光発電、初の導入減－補助打ち切り響く
住宅用太陽光発電の導入実績が０６年度は６万２５４４件となり、初めて前年度を下回った。９４年度に始まった国の補助金制度により、０５年度までは一貫して伸びが続いたが、補助事業終了と同時に１万件ほど減少した。国は今後、フィールド事業や面的普及などで市場を伸長していく方針だが、これまで太陽光発電を先導してきた住宅用は、電池のコストが大きく下がらないと回復は難しいとの声もある。新エネルギー財団によると、０５年度は住宅用太陽光発電で最後の補助年度となり、１キロワット当たり２万円という補助金を途中で使いつくして３万９６４３件の申し込みで終了。さらに独自設置分を含めて７万２８２５件に達した。０４年度は補助対象だけで５万４４７５件だったように、９４年度から１２年間の補助事業中は太陽光発電は一貫して伸びてきていた。

△三菱レイヨン<3404>、拡散シート機能付き液晶用プリズムシート発売
三菱レイヨンは２４日、拡散シート機能を付加した液晶用プリズムシート「ダイヤアート」Ｃシリーズの販売を６月から開始すると発表した。本格販売に合わせ横浜事業所（横浜市鶴見区）内に年産１５００万枚（１５インチ換算）のオプトマテリアル工場を新設する。新工場は７月に完成し、９月から本格生産を開始する。設備投資額は２０億円。

△クラボウ<3106>、車シート用ウレタンフォーム増産－国内能力１．５倍に
クラボウは鴨方工場（岡山県浅口市）の敷地内に新設した「鴨方ウレタンモールド工場」を６月上旬に稼働する。生産能力は年間１８００トン。稼働に伴い、自動車シートに使うウレタンフォームの国内生産量を１・５倍に拡大する。国内では群馬と愛知の生産子会社に続く３拠点目、中国の広州を含めると４拠点目となる。西日本地域の自動車関連メーカーに供給していく。鴨方工場内に延べ床面積約３１５０平方メートルの建屋を新設、自動車用シートクッション材のモールド形成を行う。投資額７億円、従業員４０人でスタートする。０７年度下期にフル稼働を見込み、０９年度で売上高１５億円を目指す。現在、国内の年産能力はクラボウグループ全体で約３５００トン。自動車用シートクッション材で３％程度の国内シェアを持つとみられ、新工場の稼働により０９年度でシェア８・５％の獲得を目指す。

■総務省、ＮＴＴ<9432>３社に行政指導
総務省は２４日、ＮＴＴ東西地域会社、ＮＴＴ―ＭＥの３社を呼び、電気通信サービスの事故・障害対策の総点検を行うよう文書による行政指導を行った。３社でインターネット・プロトコル（ＩＰ）による電話やインターネット接続サービスで事故が頻発していることへの措置。
（日刊工業新聞）

△建設技術研究所<9621>　今第１四半期は大幅増益
建設コンサルタント大手の建設技術研究所の０７年１２月期第１四半期連結業績は、売上高６０億２１００万円（前年同期比２０．８％増）、経常利益２億１２００万円（同２．４１倍）、純利益１億１９００万円（同２．５９倍）と大幅増益となった。一昨年４月に「公共工事の品質確保の促進に関する法律」が施行されたことにより、国土交通省において技術力を重視したコンサルタントの選定が一層促進している。この結果、同社へのプロポーザル要請件数が前期に引き続き大幅に伸びているものと思われる。
今通期連結業績予想は、２月２２日に発表した予想通りで、売上高３００億円（前期比３．５％増）、経常利益１５億７０００万円（同１４．９％増）、純利益８億４０００万円（同２０．３％増）と増収増益を見込む。
（証券日刊新聞）

△ネクステック<3767>　中期経営計画　経常益、３年で倍増　海外展開も
製造業専門のコンサルティング会社、ネクステック（東京都港区）は、２００８年３月期から１０年３月期までの３カ年の中期経営計画を策定した。０７年３月期実績で４億３３００万円だった経常利益は０８年３月期で５億５０００万円、１０年３月期で１０億円と３年間で倍増させる計画だ。また、売上高では０７年３月期の３１億６７００万円に対し、０８年３月期で３５億円、１０年３月期で６０億円の達成を目指す。目標を達成するため、海外展開による開発リソースを確保すると同時に、新規顧客の獲得に努める。また、新規サービスも展開する。事業再生サービスや同社がノウハウを持つ部品管理手法をソフトウエア管理に応用させたサービスを新たに展開していく計画だ。

△サコス<9641>　中期経営計画　年２カ所以上出店　財務体質も強化
建設機械のレンタル、販売を手がけるサコス（東京都品川区）は、２０１０年９月期を最終年度とする３カ年の中期経営計画を策定した。１０年９月期業績は売上高が０６年９月期比２４・９％増の１７０億円、経常利益が４２・１％増の１７億円の達成を目指す。顧客のすそ野を拡大するため、０８年３月期以降、毎年２店舗以上の新規出店し、営業攻勢をかける。収益の第２の柱となる販売部門は、ネットオークションを今年２月に立ち上げており、中古建機の売り上げアップにつなげる考えだ。同時に、財務体質も強化する。０７年９月末の有利子負債残高見込みは約３５億円。これを１０年９月末までに１６億円にまで圧縮させる計画だ。実現すれば、現預金が有利子負債を上回る見込みで実質無借金経営となる。

△ソニー<6758>と英ＢＴ　ＰＳＰ通信開発で提携
ソニーと英通信大手のブリティッシュテレコム（ＢＴ）は２４日、ソニーの携帯ゲーム機「プレイステーション・ポータブル（ＰＳＰ）」向け広帯域（ブロードバンド）無線通信技術の開発で提携したと発表した。欧州ゲーム子会社のソニー・コンピュータエンタテインメント・ヨーロッパ（ＳＣＥＥ）とＢＴが４年間の協業契約を締結した。高速ブロードバンドの無線通信技術をＰＳＰに加え、高品質の通話・メール機能やテレビ電話、映像受配信端末としての利用ができるようにする見込み。新機能の実用化時期など開発契約の詳細は明らかにしていない。ＰＳＰでは、韓国で現地通信大手のコリアンテレコムと映像コンテンツ（情報の内容）配信サービスの協業をしているが、ブロードバンド無線技術分野での提携は初めて。

△阪急・阪神（阪急阪神HD<9042>）電鉄の運賃が無料　マンション購入者１年限定　阪急不動産
阪急阪神ホールディングス傘下の阪急不動産と、オリックス<8591>不動産は２４日、兵庫県宝塚市で建設中の分譲マンション「ジオタワー宝塚」の購入者に、阪急電鉄と阪神電気鉄道の全線の運賃を１年間無料にすると発表した。阪急創立１００周年プロジェクトの一環。両不動産会社が１戸購入につき１人分に限り、最大１００万円まで負担する。多機能ＩＣカードをマンションの鍵として登録することで、無料運賃カードとして使用できる。
（FujiSankei Business i）