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2010 02,06 08:00 |
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株式市場は下値模索、待機資金は欧州財政問題などの落ち着き待ち 来週の東京株式市場で日経平均は下値模索の展開になる見通し。欧州の財政問題などを懸念して世界の投資家がリスク回避姿勢を強めており買い戻しが入っても上値は限定的とみられている。 景気が回復基調にあるとの見方が崩れたわけではないが、円高がこれ以上進めば国内輸出企業の収益予想も見直しを余儀なくされるため警戒感が強い。ただ海外勢の日本株ウエートには余裕があり為替など外部環境が落ち着けば買いを再開するとの見方も出ている。 日経平均の予想レンジは9800円―1万0400円。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
世界的にリスク回避の動きが連鎖している。ギリシャからポルトガル、スペインへと欧州の財政問題が広がり、市場の疑心暗鬼が強まっているなかで、5日の1月米雇用統計発表でアク抜けとなるかは不透明だ。シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)は4日、20%超上昇し、米株式投資家の不安心理の度合いが高まっていることを示している。 市場では「米株は2009年3月以降、上昇基調が続いてきた後で10%程度の調整があってもおかしくないタイミングだ。利益確定売りが出やすいため、(雇用統計の)経済指標ひとつで流れが変わることはない」(大和証券投資信託委託投資調査部・シニア・ストラテジストの長野吉納氏)と慎重な声が出ている。 ボルカー経済再生諮問会議議長が2日に上院銀行委員会で行った新たな金融規制案についての証言では具体策まで踏み込まなかったが、世界からは「ボルカー元議長の提案は正しい方向への一歩だ。現在のわれわれは、報償制度の微調整ばかりに関わっているのだ」(4日付のドイツ紙ツァイトとのインタビューで英イングランド銀行のポーゼン金融政策委員)と賛意を示す声も挙がっている。規制の矛先が向かうヘッジファンドなどリスクマネーの担い手の警戒感がすぐに解消されるとの見方は少ない。 みずほ証券エクイティストラテジストの瀬川剛氏は「米国の新金融規制や新興国の金融引き締めを警戒しリスクマネーの最大の橋渡し役であるヘッジファンドが手元に資金を巻き戻している。中国が14日からの春節を前に一段の金融引き締めを行うとの観測も出ているほか、3月末から数えてファンド解約申し込み期限の45日前にあたる2月15日も接近してきた」と述べ、リスク回避の動きは続くとの見方を示している。
ただ日本株に対しての海外勢のポジティブな視線は変わっていないとの指摘もある。1月25日―1月29日の3市場投資主体別売買内容調査では、外国人が10週間ぶりに売り越しに転じたが、市場では「海外勢の日本株ウエートには余裕がある。株価の水準が低下すれば買ってくる可能性は大きい」(外資系証券トレーダー)との指摘は多い。 1月28日、ロイターのインタビューに答えたモルガン・スタンレー・アセット・マネジメント投信の代表取締役社長兼チーフ・インベストメント・オフィサー(CIO)のジョン R.アルカイヤ氏によると、海外投資家が保有する日本株のウエートは、対ベンチマークで平均4─5%アンダーウエートしているという。 米調査会社EPFRグローバルによると、世界の投資家は世界的な市場の混乱にもかかわらず日本株のファンドに投資を続けており、2月3日までの1週間で1億6560万ドルの純流入となった。6週連続の純流入となる。EPFRは「トヨタの大規模リコールや、デフレが日本経済に食い込んでいる状況、また国債の無秩序な増発に対する格付け機関の新たな警告を、投資家は気にしなかった」と説明した。日本を除くアジア株ファンドは5億1650万ドルの純流出だった。 ITCインベストメント・パートナーズ・シニアポートフォリオマネージャーの山田拓也氏は「米株安と円高で大幅安となった5日の東京市場でソニー(6758.T)が逆行高となったのは前日発表した決算が評価されたからだ。保守的な業績見通しが多いが10─12月期に利益を回復させている企業も多く、これまでのところ総じてみれば悪くない。これ以上に円高が進行すれば収益予想も見直しを迫られるが、外部環境が落ち着けば堅調な業績が評価されてこよう」と述べている。
海外指標では9日に12月米卸売在庫、10日に12月米貿易収支、11日に1月米小売売上高と12月米企業在庫などが発表される。また12日からバンクーバー冬季オリンピック(28日まで)が開催されるほか、14日は中国などで春節(旧正月)となり15日から19日まで休場となる。 国内企業決算では、8日に三井住友フィナンシャルグループ(8316.T)とスクウェア・エニックス・ホールディングス(9684.T)、9日に日産自動車(7201.T)と東京エレクトロン(8035.T)、10日にジーエス・ユアサ コーポレーション(6674.T)などが発表を予定している。 PR |
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