5/23 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

■日野自<7205>、トラック混流生産
日野自動車は中型、大型トラックの開発体制と生産ラインをそれぞれ統合する。部品共通化や生産体制の合理化でコスト競争力を高める。０７年度内に日野工場（東京都日野市）に数十億円を投じて中・大型トラックの混流ラインを構築する。トラックメーカー各社は内需減少に伴い、海外販売を強化中。異なる車種の開発統合や他社との連携で、効率的に各国排出ガス規制や安全基準に対応する世界標準トラックを開発する構えだ。日野自動車がトラックを混流生産するのは、これが初めて。ライン統合と合わせて工場内物流を再編成する。ライン統合後の余剰スペースを活用して、海外現地組み立て（ノックダウン）工場向けの部品輸出体制を増強する。一方、次期車から中型「日野レンジャー」と大型トラック「日野プロフィア」の開発体制を一元化。設計工数や部品調達コストを低減する。小型トラックについては、親会社のトヨタ自動車<7203>と共同開発を進めている。０７年度の国内大・中・小型トラック・バスの総需要は前年度比約２４％減の１８万１０００台程度に落ち込むとみられ、なかでも普通トラック（４トン超）は「２０１１年まで低水準が続く」（関係者）と見る向きがある。各社は海外展開が重点課題。日野の場合、売上高に占める海外比率は２割弱。台数ベースでは海外販売が５割弱に達するものの、売り上げ面で国内依存度は高い。日系トラックメーカーで最も海外進出が進んでいるいすゞ自動車<7202>は、先駆けて主力の小型トラック「エルフ」と中型トラック「フォワード」の開発を一体化。新型エルフは全面改良し、世界展開を始めた。販売量の多いエルフと部品を共有化し、全面改良を施した新型フォワードを２４日に発表する。いすゞは今後、大型トラックの部品共有も検討する。

△三洋電機<6764>、充電式ニッケル水素電池の販売網を５０カ国に拡大
三洋電機は０７年度中に充電式ニッケル水素電池「エネループ」の販売国を１２カ国増やして５０カ国にする。需要が見込める中国やブラジルといった新興国市場で販売に乗り出す。販売国を増やすことで、目標に掲げている累計出荷本数４０００万本（０７年３月末比１６００万本増）の早期達成に向け弾みをつける。同社は現在海外ではエネループを北米や欧州、インド、東南アジアを中心に販売している。現在の海外販売比率は約５０％。販売本数をさらに増やすには海外販売網の拡充が必要だと判断し、電池を使用する携帯型機器などの普及が期待できる中国などで販売する。エネループは放置時の自己放電を抑えたほか、充電で約１０００回繰り返し使えるのが特徴。０５年１１月に国内で、０６年夏に海外で販売を始めた。０７年３月末時点では累計２４００万本出荷、国内販売が伸びて計画を４００万本上回った。０７年秋にも累計出荷３０００万本を達成する見込み。

△オムロン<6645>、工場設備向け消費エネルギー計測センサー２種を発売
オムロンは２２日、工場設備の消費エネルギーを計測するセンサー２機種を２５日に発売すると発表した。電力量のほかガスや水道の使用状況のデータをとり、総合的なエネルギー管理ができる。価格は電流・電圧やパルス信号で入力する「ＥＷ６４０」が３万５０００円、パルス信号で入力する「ＥＷ６５０」が２万５０００円。それぞれ年間２０００台の販売を目指す。

■電線大手６社、０７年３月期－銅高騰を価格に転嫁、そろって大幅増収
電線大手６社の０７年３月期は原材料の銅の高騰を価格転嫁できたことでそろって大幅な増収となった。銅価が期中に一時１トン当たり１００万円まで上昇するなど高止まりし、その値上がり分が売り上げを押し上げた。一方で光ファイバーなどの情報通信事業では、住友電気工業<5802>と日立電線<5812>が国内通信事業者の設備需要を取り込みきれず減収となった。０８年３月期は銅価変動の影響が不透明で、各社は微増収や減収を予想するなど慎重だ。フジクラ<5803>の０７年３月期は、銅価上昇分５７４億円が増収に大きく貢献した。ケーブル関連事業では価格転嫁が比較的容易に進み営業利益が５０億円（前年度比２・０倍）となった。電子電装事業は製品価格の下落に加え銅価上昇を転嫁しきれず、増収ながら１２４億円（同４９・８％減）の営業減益だった。売上高と各利益で過去最高を更新した住友電工は、銅の使用量の多い電線・機材・エネルギー事業と自動車事業が大きく伸びた。電線事業は売上高５０１８億円（同３４・３％増）、営業利益１１８億円（同８・４倍）を計上。自動車事業は自動車メーカーの好調な業績を背景に、売上高１兆９５８億円（同２２・４％増）と高い伸びを示した。古河電気工業<5801>は銅価格スライド制の徹底が奏功した。銅箔などの金属部門は売上高１９３８億円（同４５・３％増）、営業利益７６億円（同５７・０％増）と大幅な増収増益。情報通信部門も増収で、米国の光ファイバー製造子会社の黒字化など海外事業が成長した。日立電線は電線・ケーブル事業の売上高が２８６５億円（同４０・３％増）、営業利益が１２７億円（同２・６倍）だった。昭和電線ホールディングス<5805>はエネルギーシステム事業が、銅価高騰だけでなく電線製造子会社を連結対象にしたことも寄与して売上高１５７１億円（同５９・７％増）、営業利益４７億円（同４・４倍）。デバイス事業の営業赤字を埋めた。三菱電線工業<5804>はケーブル部門が売上高５００億円（同３５・２％増）、営業利益も３０億円（同３・０倍）と好調だったが、他部門の営業赤字が響いた。

△山武<6845>、今秋にもセキュリティーシステム事業に本格参入
山武はセキュリティーシステム事業に本格的に乗り出す。今秋、高級マンションをターゲットにしたセキュリティーシステム事業に参入。集合住宅用監視システムを不動産会社などに提供する。また０７年度中に無線識別（ＲＦＩＤ）を使った動態管理システム、０８年度中に３次元の顔認証システムを市場投入する。０９年度に同事業の売り上げを現在の２倍となる５０億円に引き上げる。今秋、参入する高級マンション向けセキュリティーシステム事業の商品名は「アーバンセキュリエ」。山武はこのほど、監視カメラや通信機器、画像処理装置などで構成する監視システムを開発した。今秋にも試験的に顧客に導入し、０８年から事業を本格化する。これまで不動産会社は監視カメラや通信機器など、それぞれ個別のセキュリティー関連機器を仕入れて統合し、集合住宅に導入していたという。

△日産<7201>、０８年前半に「ティアナ」を全面改良－共通車台でコスト低減
日産自動車は０８年前半に中型セダン「ティアナ」を全面改良、新型「アルティマ」に採用した新しいＤプラットフォーム（Ｄセグメントの車台）に切り替える。新Ｄプラットフォームは、今年秋に発売する仏ルノーの「ラグーナ」や０９年に投入予定の新型「エルグランド」など中・大型の前輪駆動車に幅広く採用される見込みで、車台の共通化でコスト削減につなげる。新型ティアナは日本だけでなく、中国など新興国を中核に、世界戦略車の位置づけをより明確にする。

△エイチワン<5989>、語学力や文化に慣れさせる研修制度を開始
エイチワンは急速な海外生産の拡大に対応して、人材育成を強化する。０７年度中に技術者を海外に派遣し、語学力や現地の文化に慣れさせる「トレーニー（研修生）制度」を始める。日本人の海外マネジメント担当者を効率的に育成するのが狙い。併せて海外拠点の現地幹部を日本に受け入れ、技術などの管理監督のスキルを教育する「逆駐在」も本格化する。「現地人による現地人の教育」（今田靜雄社長）の体制構築を進めるとともに、日本からの技術者派遣の負担を低減させる。

△工作機械１３社、今３月期は合計売上高が４．５％増の見通し
上場工作機械メーカー主要１３社（事業部含む）の０８年３月期は、１３社合計の売上高見通しが前年度比４・５％増で、拡大基調が続く。ただし、各社の予想は固めの設定で伸び率は鈍化。自動車の設備投資の遅れや為替の影響で、中位メーカーには減収減益の予想も見られる。「輸出に勢いがあり、高水準の受注が続く」（牧野二郎牧野フライス製作所社長）傾向に変わりはないが、全社が業界の活況を享受できるとは限らないようだ。
０８年３月期は１３社中９社が増収、１１社中７社が営業増益を見込む。１２社が増収、１０社が増益を予想した０６年３月期に比べバラツキが出てきた。売り上げを伸ばすのはオークマ<6103>、森精機製作所<6141>、ソディック<6141>など。欧州を中心に海外の受注が高水準を維持している。

△渋谷工業<6340>、リニア駆動採用した炭酸ガスレーザー加工機の受注開始
渋谷工業は駆動部にリニアモーターを採用した炭酸ガスレーザー加工機「ファルコン―Ｓ」の受注をはじめた。価格は３９５０万円。板金加工やプレス加工業向けに初年度３０台の受注を見込む。炭酸ガスレーザー加工機にリニアモーター駆動を採用するのは業界でも珍しい。

△三菱自<7211>、今年度に７０億円投資し９１店舗改装－大規模店開設も
三菱自動車は０７年度、約７０億円を投じて、過去最大規模となる国内９１販売店舗の改装に踏み切る。また、広域エリアをカバーする約３３００平方メートル（１０００坪）級の大規模店舗を北海道を皮切りに順次開設。国内新車市場が縮小する中、効率的な販売体制を整える。再生計画最終年度となる０８年３月期の国内販売目標は前年度比１・２％増の２５万台。「デリカＤ：５」２輪駆動車や７年ぶりのセダン投入などで登録車比率を約１０％高め、平均新車売上単価を０６年度比約２０万円増の１３６万円に引き上げる。三菱自は０７年度に国内事業の営業赤字を２００億円（前年度４３８億円の赤字）まで改善する計画。７月に連結２４販社を４社に統合し、間接部門をスリム化。新車や中古車販売などに余剰人員を振り向ける。すでに連結販社の営業マン１人当たりの月間平均販売台数は２年前の２倍の約３台に回復。

□トラック部品６社、０７年３月期－需要堅調で全社が増収
トラック部品メーカー６社の０７年３月期はそろって増収。排出ガス規制に伴うトラックの買い替えや堅調な建設機械需要に支えられた。０８年３月期は規制特需が一服し、反動で国内トラック市場は２割以上縮小するとみられるが、取引先各社の海外展開などにより、おおむね増収基調は継続する見通し。ただ、原油高や資材高などが利益を圧迫し、５社が減益予想。一方、設備投資意欲は各社とも旺盛。産業用エンジンなどを生産する自動車部品工業<7233>と、鍛造部品のＴＤＦ<5641>は、それぞれいすゞ自動車<7202>などを割当先とする第三者割当増資により資金を調達し、生産能力を高める。プレス工業<7246>は建機向けキャブの増産投資を実施。ＴＢＫ<7277>は海外生産拠点を整備、アイメタルテクノロジー<5605>は鋳物部品の新ライン建設の検討に入った。

△住軽金<5738>、切りくず処理性を向上させた鉛フリーのアルミ合金を開発
住友軽金属工業は鉛を含まずに切りくず処理性を高めた鉛フリー快削アルミ合金「エコマシナロイ」を開発した。近年、ＲｏＨＳ（欧州特定有害物質規制）指令などを契機に、鉛の使用規制を求める鉛フリーの需要が拡大している。鉛を含む既存材料の代替材として、自動車や電機の部品向けに受注販売する。エコマシナロイは従来の鉛が入った２０１１合金と同等の切りくず処理性をもつ「ＣＢ１５６」、切削時の環境が１００度Ｃ以上でも切削加工割れの発生を抑える「ＣＢ２５６」を用意した。いずれも鉛の替わりにビスマスなどを添加した。また、在庫販売も行う丸棒形状については小ロットの要求に対応した。

△カワサキプラントシステムズ、木質バイオマスガス化発電の実証開始
川崎重工業<7012>グループのカワサキプラントシステムズは、高知県仁淀川町が行う木質バイオマスガス化発電事業の発電システムを完成、実証試験に入った。木質バイオマスを燃料にした小規模分散型の流動床ガス化・ガスタービン発電設備と、排熱利用のペレット製造設備からなる。仁淀川町ではこの実証を通じて地域での事業を具体化し、林業の構造転換を実現していく。林地残材などの有効利用のため、木質バイオマスを流動床ガス化炉で６５０度Ｃで分解・ガス化。タールを含む生成ガスをそのままガスタービンに導入して発電する。処理困難なタール成分を高温のままタービンへ導入し、燃料として高効率で利用する。直接、燃焼・発電するシステムと比べて３倍の高効率発電が可能という。

△エネルギーアドバンス、ガスエンジン排熱コジェネを既設建物に初導入
東京ガス<9531>グループのエネルギーアドバンスは、ソフトバンク<9984>テレコムのネットワークセンター向けに、既設の建物としては初のガスエンジンの排熱だけで空調するコジェネレーション（熱電併給）システム「高効率ガスエコパック」を導入。ＥＳＣＯ（省エネ支援サービス）事業としてスタートした。２台のガスエンジンで発電し、吸収式冷凍機を５０％の負荷（１台分）で運転しエンジンの排出ガスを最大限に使い切る。従来は電気でのターボ冷凍機を用いていたのをガス吸収式冷凍機に置き換え、省エネとＣＯ２削減の向上に大きく寄与するシステムとした。このコジェネシステムは東ガスが日立<6501>アプライアンス（東京都港区）と共同開発した。ガスエンジンと排出ガス排温水投入型ガス吸収冷温水器の組み合わせで、冷暖房のシステム効率で８４―９１％を実現した。

▼橋梁３社、０７年３月期－談合の影響で収益圧迫し２社当期赤字
橋梁大手３社の０７年３月期が２２日出そろった。０５年に公正取引委員会から刑事告発された橋梁談合事件の影響が強く残って収益を圧迫。受注競争の激化で単価が急激に下落したことに加え、罰金や違約金などの特別損失も負担となった。川田工業<5931>は売上高を伸ばしたものの、不採算工事の増加で経常、当期利益とも１億円未満で無配に転落。横河ブリッジ<5911>は４０億円の経常赤字。工事指名停止処分などが解除され、受注自体は回復傾向。０７年３月末の受注残高は前年度末に比べ川田工業が１９５億円増の１０３０億円（単体）、横河ブリッジが１６３億円増の６８４億円、駒井鉄工<5915>が９２億円増の４３５億円となっている。

▼飼料５社、０７年３月期－全社増収も経費減で差
飼料上場５社の０７年３月期が２２日出そろい、畜産・水産飼料の売上数量増加や製品価格の引き上げなどで全社増収となった。だが原料価格上昇が収益の圧迫要因となっており、原料高をコスト削減などで吸収できたかどうかで明暗が分かれた。主原料のトウモロコシは豪州の干ばつの影響やバイオ燃料需要の拡大による消費の拡大で穀物相場が上昇。水産飼料の原料の魚粉も中国の旺盛な需要などを背景に価格は高止まりしている。円安傾向や輸送料の上昇なども重なり、市場環境は依然として厳しい。こうした中、主力の飼料事業は期中に業界で実施した値上げと販売促進活動などが奏功、各社そろって２ケタ近い増収。一方で、経費削減効果が差となった。「コスト上昇分を吸収するには至らなかった」とする日本農産工業<2051>や、協同飼料<2052>は大幅な営業減益。

△三井物産<8031>、物流・金融融合に力－中小の在庫流動化を支援
三井物産は物流事業強化の一環として、物流と金融との融合分野に力を入れる。荷主となる中小企業の資金調達手段として、売掛債権・在庫の流動化事業開発や、物流施設を対象とした不動産投資信託（ＲＥＩＴ）の海外展開も進める。流動資産を対象とする動産担保融資は、中小企業の資金繰り改善策として注目されている。同社では物流での管理手法を使うことで、在庫などの流動化を支援。収益は動産を担保に貸し付けを行う金融機関からの情報サービス料でまかなう。物流施設を対象に同社が中心となって立ち上げた物流ＲＥＩＴは、０５年に東証ＲＥＩＴ市場に上場。今後はプライベートエクイティの形で中国の物流施設の買い付けに乗り出す。シンガポールや香港のＲＥＩＴ市場への上場も狙う。三井物産の０７年３月期の物流事業の当期利益は２９億円。３―４年後をめどとした中期経営展望では６０億円以上の目標を掲げる。

△近ツー<9726>、法人旅行を強化－営業４０人増員し高価格商品増やす
近畿日本ツーリストは、法人旅行などを取り扱うイベント・コンベンション・コングレス（ＥＣＣ）事業を強化する。０８年１２月期までに同事業の営業人員を現行比約４０人増の３００人に増やし、既存顧客の深耕を図る。また、２６日に東京・銀座に開業する高級志向店舗を拠点に、経営者らを対象とした高品質・高価格の法人旅行取り扱いを増やす。これらの取り組みを通じ、ＥＣＣ事業部の０８年１２月期の売り上げを０６年１２月期比１７％増の７７０億円まで高める考え。
（日刊工業新聞）

△国際計測器<7722>の前３月期は売上、利益とも過去最高
国際計測器の前０７年３月期連結決算は、売上高１０６億５００万円（前々期比１２．１％増）、経常利益２６億９７００万円（同２．５％増）、純利益１６億１１００万円（同３．２％減）と売上、経常利益ベースで過去最高を記録した。国内は、前年に引き続き中国を始めとするアジアのタイヤ業界向けの試験機を中心に、設備投資が活発な自動車関連業界への営業展開を強化し、売上高８１億２００万円（同７．８％増）となった。米国は、大手自動車メーカーや自動車部品メーカーからエンジン部品のバランサーやタイヤ関連試験機等の受注を獲得し、１３億８５００万円（同５１．９％増）となった。韓国については、現地ユーザーからの直接受注が増加したことや高収益率製品の売上が伸長し、２２億７１００万円（同５９．２％増）。タイヤ関連試験機等の大型製品の契約が本社経由となった中国は、４億６００万円（同４４．５％減）だった。また、前期には、大手自動車・タイヤメーカー等の要望により、独自の電気サーボ方式の加振システムを開発した。各種自動車部品・完成車両等の疲労・耐久試験及び製品評価試験機として、今期以降の売上拡大が期待される。
０８年３月期連結業績予想は、売上高１１５億円（前期比８．４％増）、経常利益３０億円（同１１．２％増）、純利益１８億円（同１１．７％増）と純利益ベースでも最高益更新の見通し。配当は、５円増配の年間５５円と連続増配を予定している。

△丸誠<2434>　今期は増収増益を見込む
丸誠の前０７年３月期連結業績は、売上高１１４億８００万円（前々期比１６．３％減）、経常利益４億８８００万円（同１０．４％減）、純利益２億５８００万円（同１１．４％減）と減収減益となった。ビルメンテナンス業界も価格競争が厳しくなっているが、首都圏を中心に積極的な営業展開を行った結果、環境エンジニアリング事業が増加した。しかし、マネジメント＆サービス事業において解約があったうえに、子会社を売却したことによりリフォーム事業がなくなったことで、２ケタ減収となった。利益面についても外注費・材料費の高騰や経費・管理費の増加があったことで減益となった。
今０８年３月期連結業績予想は、売上高１１６億８１００万円（前期比２．４％増）、経常利益５億３０００万円（同８．７％増）、純利益２億９２００万円（同１３．２％増）と増収増益を見込む。

△児玉化学工業<4222>　今期は１３期ぶりに過去最高純益更新へ
児玉化学工業の前０７年３月期連結業績は、売上高２１１億８５００万円（前々期比１２．０％増）、経常利益４億円（同９２．４％増）、純利益７９００万円（同２．７２倍）と２ケタ増収大幅増益を達成した。プラスチックス成形品関連事業は、国内自動車向けが登録台数の減少傾向にもかかわらず比較的好調な生産に支えられ、新規立ち上がり車種部品の受注増や高付加価値製品の受注等により、売上高１９６億６８００万円（同１４．８％増）、営業利益２億円（前々期は２５００万円の損失）となった。タイの子会社も好調だった。また、機械装置関連事業は、光学系及びＩＴ関連向けのＴダイ・リワークが好調だったものの、三次元トリミング機がモデルチェンジ減の影響で半減し、売上高１５億１７００万円（同１４．８％減）、営業利益２億４３００万円（同４２．４％減）となった。
０８年３月期連結業績予想は、売上高２２０億円（前期比３．８％増）、経常利益６億円（同４９．９％増）、純利益７億円（同８．８６倍）と９５年３月期以来１３期ぶりに過去最高純益を更新する見込み。予想１株利益は前期の２．６３円から２３．２９円に跳ね上がる。

△アルファグループ<3322>　今期も増収増益を見込む
アルファグループの前０７年３月期連結業績は、売上高２３３億１３００万円（前々期比６８．０％増）、経常利益２億５９００万円（前々期は３２００万円の損失）、純利益４０００万円（同９４００万円の損失）と黒字転換を達成した。事業別売上高は、モバイル事業１３８億３３００万円、オフィスサプライ事業５０億５９００万円、ＩＴ事業１億８６００万円、通信サービス事業２億５０００万円、人材事業３７億４３００万円、その他事業２億３８００万円となった。
今０８年３月期連結業績予想は、売上高２８６億９６００万円（前期比２３．１％増）、経常利益３億２５００万円（同２５．２％増）、純利益１億円（同２．５倍）と今期も増収増益を見込む。
（証券日刊新聞）

△ＶＳＮ<2135>　派遣技術者を積極採用　需要増、中途と合わせ９２０人
技術者の人材派遣会社、ＶＳＮ（東京都港区）は、エンジニアの積極採用に乗り出す。２００８年４月入社の新卒者の採用数を、０７年４月入社実績から１０６人増の６２０人に増やす。また、即戦力となる中途採用も増員する方針で、０７年３月期実績に比べ６６人増の３００人に増員する。派遣技術者に対する企業のニーズは年々強まっており、こうした旺盛な需要に対応するのが狙い。優秀な人材の確保に向け、ブランド力の強化に乗り出す。大学などのイベントに積極的に参加するなど関係を強化するとともに、就職や転職の合同企業説明会や技術系フォーラムといったイベントに積極的に参加する。また、ウェブ上のバナー広告やダイレクトメールなども活用し、知名度アップを目指す。優秀な人材を採用するため、採用方法も見直す。これまで東京本社による一括採用だった方法を見直し、全国５ブロックでの採用体制に切り替えた。ブロックごとの採用により、応募段階から入社までの研修や教育といったサービスを提供するため。質の高い人材を派遣することで、顧客とより強固な信頼関係を構築していく考えだ。人材派遣業の業績は、派遣人員数と比例するとされている。同社は、２０１０年３月期の連結売上高を０７年３月期実績比２・０倍増の３５５億３９００万円に設定しており、来期以降も積極的な採用が続きそうだ。

△大阪ガス<9532>グループのＫＲＩ　包装破らず細菌検査　チルド食品向け技術開発
受託研究などを請け負う大阪ガスグループのＫＲＩ（京都市下京区）は、これまで不可能だった包装食品の細菌汚染を、非破壊で検査できる基本技術を開発した。この技術を活用したトレーサビリティーシステム（生産流通履歴情報把握システム）を実用化すれば、チルド食品（要冷蔵食品）の細菌検査を流通過程や店頭でできるようになる。この技術は、食中毒の主因である大腸菌やサルモネラ菌が、栄養成分を分解して増殖する際に生成する成分が、包装容器から漏れ出すことに着目した。センサーを使ってこの成分を検知することで、包装容器を開封せずに細菌による汚染検査ができる。簡単に、短時間で検査できるうえ、出荷後、どの段階で汚染が発生したかなど、汚染の履歴も分かるという。チルド加工食品の細菌汚染検査は、製造後に製品サンプルの中身を抜き出して、培養法や遺伝子増殖法により検査している。しかし、製品が流通段階に入った以降は、温度管理や賞味期限を守るだけで、汚染検査まではしていない。開発した技術を応用して小型検査装置を実用化すれば、流通途中や店頭で、全製品に対して汚染検査をすることが可能になる。同社では検査機器メーカーや包装・容器メーカーと共同研究を進め、３年後の実用化を目指す。

△ホンダ<7267>が新型「ＣＢＲ６００ＲＲ」
ホンダは、高い運動性能を発揮するスポーツバイク「ＣＢＲ６００ＲＲ」をフルモデルチェンジした新型を２４日に発売する。ＣＢＲ６００ＲＲは、２００２年から０６年まで二輪車レースの最高峰「ＭｏｔｏＧＰ（ＦＩＭロードレース世界選手権）」で活躍したレース専用マシン「ＲＣ２１１Ｖ」で培われた技術とデザインを継承し、排気量５９９ｃｃエンジンを軽量アルミフレームに搭載した。国内では０３年に発売し、０５年の全面改良を経て、今回が三代目。

△三菱重工<7011>　自動車関連事業を強化　電動過給器開発へ
三菱重工業は２２日、カーエアコンやエンジン用過給器（ターボチャージャー）など自動車関連事業の強化方針を明らかにした。来月に中国の大手自動車メーカー、広州汽車グループ向けに個別の技術交流会を開催し新規顧客開拓を積極化する。また、主力の過給器分野で、自動車の電装化の進展に対応した電動式の次世代品を開発する。開発にあたっては今後、他社と技術提携する意向だ。同社は、２００６年度実績で約１７００億円の自動車関連事業の受注高を、０８年度に２０００億円に拡大する計画を打ち出している。急成長中の中国自動車市場の取り込みや次世代の新製品開発で、０８年度以降に一層の受注高の上積みを図る狙い。中国市場向けでは、すでに第一汽車、東風汽車、上海汽車の３大グループや北京汽車グループに対しても技術交流会を実施済み。現地では国産化技術の向上に向け、三菱重工の持つ車両試験用の風洞施設などの開発関連機器への関心が強いという。

△好調、薄型テレビ　繊維各社も部材の生産増強、ＣＰＰに２０億円投資／ペースト工場、本格稼働へ
繊維各社が、薄型テレビの部材として使用する樹脂フィルムやペーストなどの生産を相次いで増強している。薄型テレビの好調な需要に対応するもので、各社とも積極的な投資が目立っている。東洋紡<3101>は、子会社の敦賀フイルム（大阪市北区）が生産している無延伸ポリプロピレンフィルム（ＣＰＰ）の生産設備を増強する。薄型テレビのフラットパネルディスプレー用に使われる保護フィルムで、敦賀フイルムは東洋紡敦賀事業所（福井県敦賀市）で年１万８０００トン規模で生産している。ＣＰＰは今後、年率１０％以上の成長が見込まれていることから、２０億円を投じて生産ラインを増設し、２００８年夏をめどに２割増の同２万２０００トンに引き上げる。液晶パネルの偏光板に使用する素材「ポバールフィルム」の生産を増設するのはクラレ<3405>。同フィルムを倉敷事業所（岡山県倉敷市）で年３０００万平方メートル、西条事業所（愛媛県西条市）で同３１００万平方メートル生産している。まず、倉敷事業所の生産能力を０７年度末までに現行の３倍の年９０００万平方メートルに増やす。その後、０８年度中に西条事業所の増設も進め、０８年度末に約５割増の同４６００万平方メートルにする。これにより０８年度末に両事業所あわせて年産１億３６００万平方メートル体制を構築する。東レは、ＰＤＰ（プラズマ・ディスプレー・パネル）用の感光性ペーストを生産する滋賀事業場（滋賀県大津市）の設備増設を今月内に完了し、来月から本格稼働させる。ＰＤＰを生産する同社と松下電器産業<6752>の共同出資会社、松下プラズマディスプレイ（ＭＰＤＰ）（兵庫県尼崎市）の尼崎第２工場（同）が来月中に稼働するのに対応したもので、生産能力は現在の年２７００トンから５１６０トンに倍増する。家電業界では、松下電器産業が今年１１月に尼崎第３工場の建設をスタート。シャープ<6753>も世界最大の液晶工場を大阪府堺市に建設する方針で、各社とも薄型テレビの増産計画を相次いで打ち出している。今後、関連素材を手掛ける繊維メーカーの設備増強が続く見通しだ。

△ミズノ<8022>、年内に中国９００店体制
ミズノは、中国で展開している販売店「ミズノショップ」を現在の７９０店から年内に９００店に拡大する。２００８年８月の北京五輪をにらみ、需要開拓を進めるのが狙い。０７年度（２００７年１～１２月）の中国売上高は前年度比５８・８％増の１３５億円を目指す。同社は、スポーツシューズやゴルフ用品を中心に中国事業を展開している。これら商品を扱うミズノショップは北京市や上海市など大都市部にあり、今後の新店計画については「人口５０万クラスの中都市にも（店舗網を）広げていく」（水野社長）方針だ。また、北京五輪までには旗艦店となる大型直営店を北京市内に開設する計画で、中国でのミズノブランド定着を図る。

△富士通<6702>、２子会社を合併
富士通フロンテック<6945>は２２日、連結子会社の富士通フロンテックカストマサービス（東京都稲城市）とプロダクトサービスエンタープライズ（埼玉県熊谷市）の２社が７月１日付で合併すると発表した。存続会社となる富士通フロンテックカストマサービスは通信機器などの保守工事を担当。プロダクトサービスエンタープライズは富士通フロンテック製品の修理を行っている。新社長は富士通フロンテックカストマサービスの花谷清和社長が就任する。新株式の発行、金銭の交付は行わない。統合後の新会社は富士通フロンテックが受注した業務の運用や保守に特化する専門会社になる。コスト削減と事業効率の向上を図るのが狙い。

△スポーツ用品大手０７年３月期決算　３社とも営業増益　海外事業が好調
スポーツ用品大手３社の２００７年３月期決算が２２日、出そろった。海外事業が好調で営業利益は３社ともに増益だった。また、アシックス<7936>は売上高、営業利益、最終利益が過去最高を更新した。アシックスは、スポーツシューズ事業の売上高が前期比２０・０％増の１３５２億円となった。とくに、「海外でランニングシューズ販売が好調」（和田清美社長）で、米国は３９・４％増の３５０億円、欧州も２３・０％増の２６５億円と伸びた。ミズノ<8022>も米国を中心とした海外で「フットウエア＆アパレル事業」が伸長し、海外売上高は２１・０％増の５１２億円と増収に寄与した。国内は、イチロー選手や松井秀喜選手など日本人メジャーリーガーを起用したマーケティングが奏功し、硬式用グラブや野球スパイクの売り上げが増加した。デサント<8114>は、韓国、中国などアジアで業績を伸ばした。ゴルフブランド「マンシングウェア」が大幅に増えた韓国では、売上高が３８％増の１０８億円と１００億円の大台を突破した。ただ、スキー事業は暖冬の影響などで国内事業が伸び悩み、１・８％減の５５億円と低迷した。
０８年３月期は３社とも増収の見通しで、アシックスは２年連続で売上高が過去最高を更新する見通しだ。

■ソニー<6758>、液晶テレビ２位に後退　サムスン、１７・４％でトップ　１－３月出荷高
米調査会社ディスプレイサーチが２２日発表した統計によると、２００７年１～３月の世界の液晶テレビ出荷は売上高ベースで韓国サムスン電子が市場シェア１７・４％を占め、トップに返り咲いた。前期トップだったソニーは１７・１％にシェアを落とし、２位に後退した。

△日立建機<6305>が新トラクターショベル　省エネ１１トンダンプ対応
日立建機は、土砂や採掘物をダンプカーに積み込むトラクターショベル「ＺＷ１８０ホイールローダ」を子会社のＴＣＭと共同開発、２２日発売した。解体材や伐採材を現場で細かく破砕する自走式木材破砕機「ＺＲ２６０ＨＣ」「ＺＲ１２５ＨＣ」も６月１日に売り出す。いずれの機種もエンジンはオフロード法の排出ガス第３次基準値をクリアしている。
（FujiSankei Business i）