１月８日（穀日：こくじつ・穀の日）【季節の言葉４３】

　一月八日は穀物の日で、この日に穀を占って、
晴天ならば吉で幸があり、雨天ならば凶の兆しであるとされていました。

そして、昨日の「人日」を含め、

一月七日　人日
一月八日　穀日
一月九日　豆日
一月拾日　綿日

上記四日間が、天気晴朗なれば豊作であるとされてきました。

･･･って言っても、上記の事を知っている方は非常に稀で、
多分ネットでググッてみても「穀日」の項目以外は、
ドコにも無いかと思います。（現在の処は）

興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック！

[1回]

　元となったのは「荊楚歳時記」という古い書物で、正確には、

『荊楚歳時記（けいそさいじき）』１巻　梁の宗懍の著

　６世紀の中ごろには成立したと考えられています。
中国で最初に成立した歳時記で、著者の郷土の荊楚地方に行われていた
年中行事や習俗をありのままに記録しています。

杜公瞻（トコウセン）（「玉燭宝典」の著者・〔杜台卿の甥〕）が
注釈をつけて南北での風俗の差や年中行事の沿革まで記述を掘り下げ
優れた民俗学的史料としての価値を高めました。
日本へも早くに伝わり、五節句の年中行事の成立に影響を与えています。
原題は『荊楚記』です。

　正月八日の黄昏に、三ツ星（参星）を見て一年の旱（ひでり）を占います。
諺に「参星が三つ月の背の上にあり、鯉魚は跳ねてなべの蓋の上、
参星三つ月の口の中にあり、種田の種は石臼の内」と言うのがあります。

またこの日の参星の見え隠れによって上元の日の晴雨を占います。
諺に「上八参星見えず、月午華燈見えず」とい言うのがあります。

･･･で、参星とは、オリオン座の真ん中にある３つの星のことで、
天体用語でいう「オリオンのベルト」･･･っていうヤツです。
この「オリオンのベルト」というのは世界中の古文書・碑文等に出て来る
ポイントとなる星座で、エジプトのスフィンクスが建てられた当時は
スフィンクスが見据えている先が「オリオンのベルト」だったり･･･
色々と世界中で歴史的に出てくる星座です。

三ツ星が月の上に見えれば豊作。
月の口の中にあれば種もみも食べることになる不作。
蓋の上とは、上弦の月であるので蓋に見える。
口の中とは、上弦の月が口に見える。
上八とは八日のことです。
月午とは月の真ん中で十五日のことです。
華燈みえずとは、雨のために提灯がかけられないことを言います。

以上が「一月八日　穀日」についてです。