5/21 朝の『株価材料』

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■株価材料

△富士通<6701>、情報インフラ事業を拡充・一括提供で納期半減
富士通は企業向け情報インフラの構築事業を拡充する。パソコンやサーバーなど機器の導入から運用までの事業を子会社に集約し、一括提供する。顧客ごとに策定していたインフラ構築の工程を類型化する仕組みを確立、納期を最大で半減できるメドがたったのを機に、7月から開始する。2006年度に2500億円の関連売上高を3年で3000億円に増やす予定だ。21日付で富士通の技術者300人を、子会社の「富士通サポートアンドサービス」（東京・港）に移管する。出向扱いとする。

△ＨＯＹＡ<7741>とペンタックス<7750>、21日トップ会談
ＨＯＹＡの鈴木洋代表執行役とペンタックスの綿貫宜司社長は21日に会談する。ＨＯＹＡによるＴＯＢ（株式公開買い付け）後のペンタックスの経営体制などについて議論する。すでにペンタックスはＴＯＢを受け入れる方針を固めており、ＴＯＢ後の経営体制が焦点になっている。３回目となるトップ会談では、ペンタックス側が綿貫社長や、辞意を表明している5人の取締役の処遇について経営体制案を示し、ＨＯＹＡと議論する見込み。

□サッポロＨＤ<2501>、特別委員集め週内にも聴取
米系投資ファンドのスティール・パートナーズから買収提案を受けているサッポロホールディングスは今週中にも、防衛策発動の是非を諮問する特別委員会の外部識者を集めて意見を聞く。スティールから15日に届いた回答書について、内容が十分かどうかの参考とする。回答が十分なら買収提案の評価を開始し、不十分と判断した場合は再度、質問する。サッポロは自社の買収防衛策に沿い、スティールに買収後の経営計画などを尋ねる質問状を出していた。特別委員会は中谷巌多摩大学学長ら3人で構成する。回答書の内容が十分かどうかは最終的にサッポロの取締役会で決めるが、まず特別委員の意見を尊重すべきだと判断した。

△ＣＳやＣＡＴＶ向け放送局、スポーツ団体と連携強化
ＣＳ（通信衛星）やＣＡＴＶ（ケーブルテレビ）向けの放送局とスポーツ競技団体が相次いで連携強化に動いている。スカイパーフェクト・コミュニケーションズ（スカパーＪＳＡＴ<9412>）はサッカーのＪリーグ全試合を生放送、ジェイ・スポーツ・ブロードキャスティング（東京・江東）はラグビー普及に協力する。テレビ側は競技会場などで番組宣伝や加入促進活動を展開することで視聴者増加につなげ、団体側はテレビの影響力を使って競技人口の拡大を狙う。スカパーはＪリーグから2007年から5年間のリーグ戦放映権を取得した。06年までの5年と同様ＮＨＫ、ＴＢＳ<9401>との共同取得だが、スカパーが優先権を持つ契約に変更した。放映権料は前回契約の約二倍の30億円程度のもよう。今年はＪリーグ全試合を生放送する計画で、番組制作から営業まで社員50人が参加する全社プロジェクトを立ち上げた。

△高速ネット、割安電力とセット提供・ギガプライズ<3830>
インターネット接続サービスのギガプライズは、高速ネット接続と割安な電力供給をセットにしてマンションに提供するサービスを始める。マンション向けに割安電力を供給するアイピー・パワーシステムズ（ＩＰＰＳ、東京・港）と提携。両社のサービスを組み合わせてマンションの建設・開発会社に提案する。入居者のメリットを訴えることで受注拡大を目指す。週内にも協力して営業活動を始める。今後建設される新築マンション向けのほか、両社の顧客である既存マンションにも相互のサービスを紹介していく。ＩＰＰＳは電気使用量をネットで確認できるサービス、ギガプライズはマンションの共有スペースをネットで監視するサービスなども手掛けており、こうした周辺分野でのサービス開発でも協力する見通し。

△ＮＥＣ<6701>、データ処理企業向けに機器の導入支援
ＮＥＣは6月から、情報データ処理を代行する企業向けのコンサルティング事業を始める。本社に専門部隊を新設し、機器の導入支援などを手掛ける。同時に、消費電力を従来より6割抑制できる専用サーバーを米インテルと共同開発した。企業のデータ処理の増加に伴い、代行市場も年率10％以上の成長が続く見通しのため、関連事業を強化する。外部企業の情報データ処理を代行する事業は「データセンター」と呼ばれる。ＮＥＣはこの事業を手掛ける企業を対象としたコンサルティング部隊「ｉＤＣビジネスサポートセンター」を本社内に新設する。データセンター向け新サーバーは、心臓部のＣＰＵ（中央演算処理装置）をインテルと開発した。サポートセンターが販促する。

△企業ブランド価値、トヨタ<7203>が５回連続首位・一橋大と日経調査
一橋大学大学院商学研究科の伊藤邦雄教授と日本経済新聞社が共同開発した企業ブランドの総合力を示す「コーポレートブランド（ＣＢ）価値」の2007年版がまとまった。グローバル市場で存在感を高めているトヨタ自動車が5回連続でトップを守った。不良債権処理が一段落し、収益力が回復した三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>が前回（06年版）の12位から6位に順位を上げた。
（NIKKEI NET）

△ヤフー<4689>、広告手法を多様化――７月にテレビＣＭ検索サイト開設

△協立電機<6874>、基板検査装置、神奈川に工場、生産倍増に

△東芝<6502>・東北大、ＨＤの容量１０倍に、磁気ヘッド向け要素技術

△明治乳業<2261>、廃棄物管理を強化

△長瀬産業<8012>、ダイエット補助食品を発売
化学品商社の長瀬産業は子会社を通じてダイエットを助ける食品「トレリススマートダイエットシェイク」を発売した。理研ビタミンとの共同開発。カルシウムやビタミンなどの栄養素に加え、シトラスエキスや大豆ペプチドを配合。食事の代わりに摂取するとカロリーを抑えながら、脂肪の燃焼を促進する効果があるという。

△携帯向け学習漫画配信サイト・シーエーモバイル
東証マザーズ上場のサイバーエージェント<4751>子会社、シーエー・モバイルは21日、携帯電話向けの学習歴史漫画サイト「歴史まんが堂」を開設する。漫画を課金制で配信するほか、キーワード検索や年表の閲覧も可能。学習漫画配信は携帯各社の公式サイトでは初めて。主に中高生の利用を見込む。学習研究社から日本史や世界史の学習漫画の提供を受け、携帯で閲覧可能なファイルに細分して配信する。月額315円からの料金を支払って会員になると獲得できるポイントが、利用には必要。例えば10―20ページ相当の1ファイルにつき30ポイントを使う。

△電通<4324>、「セカンドライフ」内で都市開発・販促で企業間連携提案
電通はネット上の仮想都市ゲーム「セカンドライフ」内で、都市開発事業に乗り出す。7月上旬に仮想都市「バーチャル東京」を開設、企業を誘致して“土地・建物”を提供するほか、イベントを開催するなど都市の運営全般を手がける。異業種企業が販売促進で連携するなど、セカンドライフを生かした新たな広告・宣伝手法も提案する。セカンドライフ内に延べ面積約85万平方メートルに相当する13の島をすでに確保した。開設する「バーチャル東京」は企業の仮想店舗のほか、参加者が働いたり遊んだりできるスペースも設ける。街全体のデザイン・設計は、元セガのクリエーターで現在はゲーム開発ベンチャー、キューエンタテインメント（東京・目黒）の代表取締役を務める水口哲也氏が担当する。企業に提供する土地・店舗の価格は運営費を含め600万―6000万円程度にする予定。年内に30社程度の出店を見込む。

△ムダ取り進化、際立つ利益率・コーセル<6905>立山工場

△コマツ<6301>、製造現場の作業手順書をＤＶＤ化――アニメ入れ易しく

△パイオラックス<5988>、韓国で樹脂部品増産――現代自と取引増に対応
（日経産業新聞）

△ゼンショー<7550>：08年3月期営業益予想は44％増、Ｍ＆Ａ効果
ゼンショーは１８日、２００８年３月期連結営業利益は同４４．４％増の１８７億円の見通しと発表した。牛丼の「すき家」の収益が堅調に伸びており、今期も１６０店（純増）の新規出店を計画している。２００７年３月に株式公開買い付け（ＴＯＢ）を行い子会社としたファミリーレストランの「サンデーサン」の収益が加わるほか、カッパ・クリエイト<7421>やあきんどスシロー<2781>が持分法適用関連会社となることもあり、２ケタの増収増益予想となっている。今期の連結業績見通しは売上高は同４１．３％増の２８９０億円、経常利益は同３２．６％増の１７５億円、純利益は１３．２％増の７０億円。ゼンショーの１８日終値は前日比５９円安の１０３７円と連日の年初来安値更新となった。今期ベースの予想株価収益率（ＰＥＲ）は１７．４倍。

▼エイベックス<7860>：08年3月期は利益率低下で経常減益見通し
エイベックス・グループ・ホールディングスは１８日、２００８年３月期の連結業績予想を発表した。売上高は前期比１２．２％増の１１４０億円となるものの、経常利益は１３％減の６８億円と減益を見込んでいる。相対的に利益率の高い音楽関連収入が減り、利益率の低い映像関連収入が増加することなどにより、売上総利益率が２．７％低下するとみている。音楽配信事業など新事業分野の強化に伴う人件費や販促宣伝費が増加することも利益圧迫要因となる。

▼北沢産<9930>、07年3月期の業績予想を下方修正
北沢産業は１８日、２００７年３月期の連結業績予想を下方修正した。売上高がこれままでの１７６億円から１６９億５１００万円に、経常利益が５億円から３億３２００万円に、当期純利益が２億５０００万円から８３００万円にそれぞれ下方修正となった。同社では、業務用厨房機器の売り上げが伸び悩んだほか、損益面では仕入価格の上昇分を販売価格に転嫁できない状況が続いたためと説明している。
（ロイター）

△武田薬品工業<4502>：普通株式1000万株、750億円を上限に自己株式を取得する。
期間は５月21日から６月22日まで。発行済み株式に対する割合は 1.12％。

△伊藤園<2593>
19日付の日本経済新聞朝刊によると、同社の07年４月期の連結営業利益が前の期比９％増の230億円程度となり、過去最高益になったようだ。従来計画は227億円だった。清涼飲料の販売数量は計画を下回ったが、製品原価の低減や販促費の抑制が寄与し利益面では計画をやや上回ったという。
（ブルームバーグ）

△アサヒビール<2502>など３社、中国でＮＺ産乳牛導入し循環型農業
アサヒビールなど日本企業３社が経営する農業法人「山東朝日緑源農業高新技術有限公司」（山東省莱陽市）の農場に２０日、ニュージーランド産のホルスタイン４００頭が到着した。今後、同農場では酪農で得られる堆肥（たいひ）を活用するなど本格的な循環型農業を展開する。同公司は、中国の新しい農業経営モデルをめざして昨年５月に設立された。約１００ヘクタールの大規模な農場に、日本の農業技術を導入してレタスやトウモロコシ、イチゴなどを栽培し、中国の富裕層向けの高級品として出荷している。今回到着した乳牛には１頭ごとにＩＣタグを付け、最新システムで体調や牛乳の品質などを管理する。７月から原乳の生産を始め、地元牛乳メーカー向けに出荷する計画だ。牛ふんは肥料として野菜や果物の栽培に利用する一方、トウモロコシの茎は牛のエサに活用する。
（読売新聞）

■ホンダ<7267>、ＧＭへのエンジン供給終了
ホンダは、米ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）のスポーツ多目的車「サターン・ＶＵＥ（ビュー）」向けエンジンの供給を終了したことを明らかにした。０３年８月から３５００ｃｃＶ型６気筒エンジンを累計で約２０万台供給したが、ＧＭはこのほど投入した新型ＶＵＥでは自社開発のエンジン搭載に切り替えたため、契約を延長しなかった。２０００年に両社が幅広い技術協力で合意して業界を驚かせたが、今のところエンジン供給以外で大きな協業成果はない。ホンダとＧＭは００年７月に提携を発表。０４年モデルイヤーから年９万台のホンダ製エンジンを５年間供給することで合意。ＧＭは当時、米の新排出ガス規制をクリアするためホンダのクリーンエンジンを調達することにした。エンジンはホンダの米オハイオ工場で生産し、ＧＭの変速機と組み合わせパワートレーンの性能を向上。ＶＵＥの拡販に貢献した。ホンダでは今後も補修部品の供給は続けるという。ＧＭは昨年、次世代のエンジン戦略を発表するなど自社のエンジン開発に自信を深めている。またハイブリッド技術では独ダイムラークライスラー、同ＢＭＷと共同開発関係にある。日系メーカーでは、いすゞ自動車<7202>がＧＭとの合弁でディーゼルエンジンを供給中。ホンダはもともと技術開発・生産で独自志向が強い。８０―９０年代に資本関係のあった英ローバー（現ＭＧローバー）にエンジンを供給していたことがある。ＧＭとの契約終了でエンジンの外販ビジネスはなくなる。

△ＮＴＴデータ<9613>、ウェブシステムの連携を最適化するサービス開始
ＮＴＴデータはウェブシステムの連携を最適化するサービスを始めると発表した。企業内の各種システムの連携に必要なインターフェースを汎用的なインターネット通信形態（ＲＥＳＴ）を用いて統一することで、連携先システムの追加や保守にかかる費用を削減できる。初年度５システムへの導入を見込む。「システム連携導入支援サービス」は、ＮＴＴデータが開発したシステム連携の開発手順や参照アーキテクチャー（設計概念）を基にサービス化したもの。連携に最適なシステム構成の提案から再構築に向けた段階的な導入のガイドライン作成、システムの構築までを提供する。各種端末や外部システムを基幹システムなどと連携する際、従来は個別のインターフェースを用いるため、システムが複雑化。外部システムを新たに連携する場合にシステムの機能追加や改修費用などがかさんでいたが、同サービスの活用によりこうした課題を解決できる。

△富士通<6702>、フルＨＤ対応画像処理ＬＳＩ開発
富士通は解像度の高いフルハイビジョン（フルＨＤ、１９２０×１０８０画素）映像に対応する画像処理ＬＳＩを開発した。画像データの圧縮方式「Ｈ．２６４（エイチドットニーロクヨン）」に準拠したもの。フルＨＤを採用したカメラやモニターに対応し、画像サイズを変換せずデータを入出力できるため画像劣化を防げる。サンプル価格は３万円。７月にサンプル出荷を始める。新製品「ＭＢ８６Ｈ５１」は出荷中の高精細度テレビ対応ＬＳＩを基盤にした。一つのチップの中に２５６メガビットの高速で読み出し書き込みできるメモリー「ＦＣＲＡＭ」を二つ内蔵しながら、消費電力を７５０ミリワットまで低下した。画像劣化が気になる人の顔や移動物などの絵柄部分を常時追跡し、その部分の圧縮率を抑制することで該当部分を高画質化。一方、それ以外を強く圧縮することにより、従来の圧縮方式「ＭＰＥＧ－２」に比べてデータサイズを２分の１から３分の１に減らす。

△大阪市、ロボ開発で新組織－阪急電鉄など２７社参加
大阪市は近畿経済産業局などと共同で進めている次世代ロボット開発ネットワーク組織「ＲｏｏＢＯ（会員２８７人・社）」で、物流や警備保障などロボットのユーザー事業者からなる別組織を立ち上げた。メンバーは阪急電気鉄道や大丸<8234>、福山通運<9075>など合計２７社。ロボットメーカーや技術者が主体のＲｏｏＢＯに対し、ユーザーの立場でロボットに要求する性能などを伝えることで、新しいロボット開発や市場創造につなげる作戦だ。別組織の名称は「ＲｏｏＢＯパートナーズ」。阪急電鉄などの他、メンバーは関西電力<9503>の関係会社やテレビ局、病院も入った。今後さらに住宅会社やマンションディベロッパー、警備・サービス関連、住設機器メーカーなどにも参加を呼びかけ会員数を増やす。同時に、それぞれの立場からロボットに要求する性能、具体的な新ロボットのイメージなどを検証する。

△西川ゴム<5161>、量産ライン＋セル生産を全拠点に導入
西川ゴム工業は自動車用ゴムシール部品の生産を効率化するため、量産ラインとセル生産ラインを併用する「ハイアンドロー」方式を全社で採用する。大量生産するメーンラインに加え、仕事量を調整するセル生産のサブラインを設置するもので、生産量の平準化によるコストダウンや品質の安定が狙い。すでに仕上げ工程の一部モデルラインで試行している。今後、グループ会社を含めた国内外の全生産拠点で順次導入する。

△ヤマザキ<6147>、浜松で部品メーカーの工場買収
ヤマザキは主力の工作機械と２輪車部品の事業拡大に備え、本社工場（浜松市東区）近くの地元部品メーカーの工場を買収する契約を結んだ。土地、建物を年内に取得し、０８年度以降の活用を検討する。敷地面積は約２８００平方メートル、工場など建屋は約２４００平方メートル。同社は主力の省力化機器や専用工作機械の受注が好調。ヤマハ発動機<7272>向けの２輪車部品も増加しており、本社工場が手狭になっていた。

△機械工具商社大手５社、０７年３月期－営業益は全社が最高
機械工具商社大手５社の０７年３月期は、製造業の活発な設備投資を背景に工作機械や工具の販売が伸び業績は好調。ユアサ商事<8074>を除く４社は売上高で過去最高を更新し、営業、経常の各利益は全社が過去最高となった。工作機械販売は山善<8051>が前年度比２３％増、フルサト工業<8087>が同２８％増とそれぞれ伸長。工具販売も堅調が続き、杉本商事<9932>は測定工具の売上高が同４％増、トラスコ中山<9830>も切削工具で同５％伸びた。ユアサ商事も工作機械と工具を合わせた機電部門の売上高が同１４％増えた。荷動きの活発化で各社で在庫能力を強化する動きが強まっている。トラスコ中山は群馬県内に６月、物流センターを新設。フルサト工業も９月までに大阪府内の既存物流施設を増強する。杉本商事も今期中に４営業所で倉庫を広げる予定だ。０８年３月期は「自動車産業の国内設備投資再開に期待する」（古里龍平フルサト工業社長）見方もあるが、各社とも業績目標を堅めにみている。

▼日産<7201>系列、旧系列部品７社、０７年３月期－日産不振で５社減収
日産自動車系列、旧系列部品メーカー計７社の０７年３月期決算は、日産の不振が直撃するなか、他の自動車メーカーとの取引拡大や、リストラの進捗度合いで明暗が分かれた。０８年３月期も日産の回復が見込みにくく、不透明感が業績予想に反映されている。日産の国内生産縮小に伴う事業再構築を手がけつつ、他社拡販に向けて生産・開発体制を整備する難しい局面が続く。０７年３月期は日産の新型車の端境期で部品各社も当初から影響を織り込んでいたが、ふたを開ければ日産の国内生産は前年度比１２・７％減。下期に新型「アルティマ」などの投入で上向くとされていた北米も期待はずれ。日産が２月に業績を下方修正した後は、カルソニックカンセイ<7248>や鬼怒川ゴム工業<5196>もなだれを打った。増益となったユニプレス<5949>は日産向けの売上高が約８５％と高いが、車１台当たりの採用部品点数が増やした。ヨロズ<7294>は北米で、ホンダ<7267>とＧＭ向けの拡販に成功した。

△ＯＢＡＲＡ<6877>、タイと韓国に新工場－抵抗溶接を増強
ＯＢＡＲＡはタイと韓国で、抵抗溶接部門の新工場を建設する。現地での好調な自動車産業向け需要に応えるため、生産能力を拡大する。韓国では３カ所ある既存工場を集約し、コスト削減と作業効率化を図る。総投資額は未定だ。タイでは、バンコクから約５０キロメートルに位置する「ウェルグロー工業団地」（チャチェンサオ県）に建設。既存工場が手狭となり、日系車関連企業の進出も活発なため、生産能力を増強する。新工場の敷地面積は５２５０平方メートルで、延べ床面積は２４００平方メートル。６月に着工し０８年前半の完成予定。２０１１年度には、タイ現地法人の売上高を現行５億円（０６年９月期）の６０％増にあたる８億円を目指す考え。

△出光<5019>、中国・天津の潤滑油工場の年産能力を６万ｋｌに倍増
出光興産は全額出資子会社の天津出光潤滑油（中国・天津市）が運営する潤滑油工場の生産能力を０８年１０月をめどに倍増し、年産で約６万キロリットルへと引き上げる。ベースオイルと添加剤を混ぜるブレンド装置の容量を増やすもので、投資額は５億円強と見られる。同社では日系自動車メーカーの現地生産拡大に併せ、中国の潤滑油事業を拡大しており、販売量を０６年度実績の４万キロリットルから０８年度は７万キロリットルまで拡大する。出光の中国での潤滑油の生産拠点は、同社が２５％出資する國宏股分（台湾・台北市）の常州工場（江蘇省）と、今回増強に踏み切る天津出光の２カ所。天津出光は０４年１２月に年産２万８０００キロリットルで稼働を始めた。増産の大部分は、トヨタ自動車<7203>や日産自動車<7201>、ホンダ<7267>といった日系大手の合弁工場が集積する広州市へ供給することになる。

△沢井薬<4555>、設備投資を加速－後発医薬品の取扱品目拡大
沢井製薬は数年内をめどにジェネリック（後発医薬品）の取扱品目を拡大に向け設備投資を加速する。今後の循環器系医薬品の需要増を見込み、現在の生産量２８億錠を４０億錠に引き上げる。具体的には三田工場（兵庫県三田市）や子会社のメディサ新薬（大阪市旭区）の九州工場（福岡県飯塚市）の生産能力を引き上げ、医療費抑制の観点から国内で高まっているジェネリック需要に対応する。三田工場に２５億円を注ぎ込み、０７年度中に錠剤専用工場の延べ床面積を現在の２倍程度となる約１万８３００平方メートルに拡大する。メディサ新薬九州工場は３月に設備増強に着手しており、０８年３月ごろの生産開始を見込む。３０億円を投資し、延べ床面積を約９０００平方メートル増の約１万５４００平方メートルとし、錠剤年産量も７億錠から１５億錠に拡大する。

△戸田建設<1860>、経理システムを刷新し本稼働
戸田建設はＮＥＣ<6701>とＮＥＣソフトの協力により、経理システムを刷新し本稼働させたと発表した。ＮＥＣソフトが提供するパッケージのフレームワーク（枠組み）を活用したセミオーダーメード型のシステム開発手法を採用し、通常２―２年半かかる開発期間を１年半に短縮した。セミオーダーメード型は手組み開発によるカスタマイズ（個別対応）性と、パッケージ開発の利点である効率性が両立可能。また建設業界特有の法制度への対応を考慮し、各種パラメーターの設定で法改訂に伴うシステムの変更を迅速に処理できる仕組みを構築した。日本版ＳＯＸ法への対応として、ログ（履歴）管理や情報システムへのアクセスコントロール機能を装備。ユーザー認証はＵＳＢキーと暗号化技術を組み合わせ、強固な情報セキュリティー環境とした。

△住化<4005>、サウジの大型プロ「ラービグ計画」－基礎化学品の生産拡張検討
住友化学はサウジアラビアに建設中の石油精製・石油化学コンプレックス「ラービグ計画」における、基礎化学品の生産など拡張構想のケーススタディーに着手した。同計画は０８年１０月に本稼働する予定で、第１段階としてポリエチレン（ＰＥ）、ポリプロピレン（ＰＰ）、エチレンやプロピレン誘導品の販売を計画している。ケーススタディーはこれに続く拡張の可能性を検討する。原料のエタンガスの調達拡大、燃料として利用する予定のＣ４留分の原料化、芳香族製品の調達・利用などを柱に、０９年初めには構想を固める方針。ケーススタディーの骨格の一つであるエタンガスの調達量拡大は、低コスト原料の使用拡大で競争力をさらに強化するのが狙い。調達量の増加にともなうエタン分解炉の能力増強も視野に入りそうだ。
（日刊工業新聞）

△ヒビノ<2469>　今期は２ケタ増収増益を見込む
音響機器・イベント映像のヒビノの前０７年３月期連結業績は、売上高１５４億円（前々期比５．５％増）、経常利益７億７９００万円（同１０．３％減）、純利益４億１７００万円（同３９．８％減）と増収ながら２ケタ減益となった。特に最終利益が大幅に減少したのは、前の期にあった不動産売却益がなくなった反動による。事業部門別では、販売事業部門は８５億８８００万円（同２．０％増）の売上を達成した。内訳は、主力の音響機器５６億６９００万円（同３．６％減）と輸入ブランドの新商品発売がメーカー事情により延期されたことが響いた。一方、映像製品は、世界で初めて、フルハイビジョンの４倍の表示能力を持つ自社製ＬＥＤディスプレイ・システム「ＣｈａｒｏｍａＬＥＤ」の投入効果により２９億１８００万円（同１４．９％増）となった。サービス事業部門は６８億１１００万円（同１０．４％増）となった。イベント映像事業では前の期にあったモーターショーや万博特需がなくなったにもかかわらず、３２億５６００万円（同３．４％増）となったが、主な理由は自社製ＬＥＤディスプレイ・システムが好評で、コンサート、各種イベントに採用されたことと子会社メディア・テクニカルが好調であったことによる。コンサート音響事業は１８億１００万円（同０．７％減）であったが、プロデュースは１１億６９００万円（同８２．５％増）と大幅増であった。０８年３月期連結業績予想は、売上高１７０億４５００万円（前期比１０．７％増）、経常利益９億３００万円（同１５．９％増）、純利益４億８５００万円（同１６．３％増）と２ケタ増収増益を見込む。今期は「東京モーターショー」での受注拡大とＬＥＤディスプレイ・システムの国内および海外市場での拡販に努めるとしているが、注目される商品として、発売間もなく海外大手レンタル事業社から大量受注している世界初４Ｋ（１５ｂｉｔ）ＬＥＤディスプレイのＣｈｒｏｍａＬＥＤ、昼間と夜間でディスプレイの内容を変えることができる大型表示ディスプレイのＳｕｎ－Ｍｏｏｎ　ｄｉｓｐｌａｙ、米国企業から日本とアジアでの独占販売件を取得したシースルータイプのＬＥＤスクリーン「ＳＴＥＬＴＨ」などがある。どの商品もオンリーワンの機能を持つことから今後の売上が期待されている。また、中期経営計画「ビジョン２００」を発表しているが、０９年３月期連結業績で売上高２００億円（今期比１７．３％増）、経常利益１５億円（同１．６７倍）を目指すとしている。売上の内訳は、販売１１９億７７００万円（同２６．１％増）、サービス８０億２３００万円（同６．３％増）である。さらに、オンリーワン商品を開発するために、徳島大学、日亜化学工業との産学連携を強化している。

△ラヴィス<2465>　今期も最高益更新を見込む
ゲストハウスウェディングのパイオニアであるラヴィスの前０７年３月期業績は、売上高１６９億６９００万円（前々期比１１．９％増）、経常利益１９億２５００万円（同１９．４％増）、純利益８億６８００万円（同２１．２％増）と２ケタ増収増益を達成した。前期の新規出店数は神戸店、大阪店、立川店と３店。退店は旧立川店の１店で、０７年３月末の総店舗数は１０店となっている。会場数は３会場増え２６会場となり、施行組数は３８９組増の４３６９組と順調に増えた。また、平均組単価も７万６０００円増加し３８７万７０００円となった。今期の出店計画は、名古屋市と大阪府吹田市に出店する予定。また、今年１年間の施工組数計画に対して、３月末で既に６１．８％の予約が入っている。これは昨年より０．８ポイント増加している。０８年３月期業績予想は、売上高１９１億円（前期比１２．６％増）、経常利益１９億３０００万円（同０．２％増）、純利益９億６０００万円（同１０．６％増）と最高益更新を見込む。人材育成のために、入社して６ヶ月間の研修プログラムを組み、徹底した教育を受けてから、初めて各部署に配属される。その効果が表れているのが成約率であり、同業他社の４２．４％と比較し５３．５％と高い。また、衛生管理体制も全店に衛生管理担当者を選出し、外部衛生機関を含めた定期的な衛生検査、安全性の検査、保菌状況の検査を実施している。さらに、全店舗に滅菌機を設置し、調理スタッフだけでなく全スタッフでの衛生管理を心がけている。中期収益見通しとして、０９年３月期には売上高２３１億円（今期比２０．９％増）、経常利益２６億９０００万円（同３９．４％増）、純利益１３億４０００万円（同３９．６％増）と大幅増収増益を見込んでいる。

△アロン化成<7882>　今期は増収２ケタ増益へ
アロン化成の前０７年３月期連結業績は、売上高３２２億５２００万円（前々期比０．９％増）、経常利益２８億４０００万円（同１４．５％減）、純利益１５億６１００万円（同１７．８％減）と増収であったものの原料費の高騰により２ケタ減益となった。部門別売上高は、管工機材部門２１８億８１００万円（同１．１％増）と原料高に伴い価格改定を実施したことから売上が伸びた。しかし、下水道関連製品は、公共事業の減少により出荷量は減少している。ライフサポート部門は、７０億７６００万円（同０．７％増）と微増。これまで５期連続で２ケタ増益であった介護関連の売上が、介護法改正後の市場混乱により、４９億６６００万円（同０．３％増）とわずかな伸びに止まった。しかし、生活用品では野菜が豊作であったことから漬物用品が堅調で、１７億４４００万円（同２．２％増）と伸びた。成形部門は、３２億９４００万円（同０．２％増）であった。エラストマーコンパウンドは、新規ユーザー向け・飲料用途向けが堅調であったことから２２億３１００万円（同２．４％増）であった。しかし、直需・特品はＯＥＭが減少したことで、１０億６２００万円（同４．２％減）となった。今０８年３月期連結業績予想は、売上高３３５億円（前期比３．９％増）、経常利益３１億５０００万円（同１０．９％増）、純利益１８億円（同１５．３％増）と増収２ケタ増益を見込んでいる。また、今期年間配当は２円増配の１４円を予定している。部門別売上では、管工機材２２５億７３００万円（同３．２％増）、ライフサポート７６億２７００万円（同７．８％増）、成形材３３億円（同０．２％増）を計画している。また、新規事業として、中国マス事業とウッディペット事業を計画している。中国マス事業は、塩ビのノウハウを用いて、中国内での製造と販売を目的としたもので、ＦＳ（事業化調査）を完了し、具体的な詰めの段階に入っている。ウッディペット事業は、再生ＰＥＴに改質剤を加え、成形したもので環境に配慮した製品。木目調の特徴ある板材で主に標識・看板の用途を期待している。今年６月に事業推進部を設置し、事業化を促進する計画。
（証券日刊新聞）

△フルキャストテクノロジー<2458>　韓国人技術者派遣事業を買収
製造業に設計・開発エンジニアを派遣しているフルキャストテクノロジーは、クリエアナブキ<4336>の連結子会社であるＡＩＣＯＮ（東京都中央区）の技術者派遣事業部門を譲り受けることを決定した。フルキャストでは、製品開発の短納期化・高度化に伴って慢性的な技術者不足が続いている。外国人エンジニアの採用も進めているが依然として多数の引き合いがあり、ＡＩＣＯＮの韓国人ＩＴ（情報技術）エンジニアの派遣事業を譲り受ける。ＡＩＣＯＮには派遣労働者が３月末現在で６３人所属しており、これも引き継ぐ。資産・負債の状況については精査中で、譲り受け価額も協議中。譲り受けに伴って発生するのれん代は見積期間を算定した後に定額法で償却する。

△ピープルスタッフ<2324>　草津市に滋賀支店開設　
東海地区の人材派遣会社、ピープルスタッフ（名古屋市中区）は、６月１日に滋賀県草津市に滋賀支店を開設する。同社は現在、東海地区に２１拠点の支店を展開しているが、滋賀県内での支店開設は初めて。滋賀県の中核都市と位置づけられる草津市は大阪や名古屋といった巨大消費地に近い立地条件から、国内大手電機メーカーなどの生産拠点や事業所、事務所などが数多く点在している。このため、一般事務職をはじめ、販売職、営業職、軽作業など幅広い職種に対する求人が増えている。また、京阪神地区のベッドタウンとして人口が急増し、優秀な人材の確保も容易なことから、ビジネス機会の拡大が見込まれている。企業のニーズに迅速に応えるために、草津市内に支店を開設することにした。

△ジーダット<3841>　米タクミと資本提携
回路設計ソフトメーカーのジーダットは、昨年に参入したＤＦＭ（デザイン・フォー・マニュファクチャラビリティー＝製造を念頭にした設計）分野の製品ラインアップを強化するため、米タクミ・テクノロジー・コーポレーションと業務・資本提携することを決めた。タクミは、ＬＳＩ製造における歩留まり解析技術や歩留まり向上のためのレイアウト最適化技術を有し、大手半導体メーカーでも採用されている。今後、日本国内においてタクミの製品をジーダッドが販売およびサポートする。今後３年間の販売目標は５億～１０億円。ジーダットは今回、タクミ社の増資を引き受け、１００万ドル（約１億２０００万円）を出資。増資後のジーダットの出資比率は２・２３％。

△ネットプライス<3328>　京都名店とオリジナルケーキ
ネットプライスドットコムの子会社で、携帯電話やパソコン向けに食品をネット販売するネットプライス（東京都渋谷区）は、京都市中京区にある洋菓子店「ブランブリュン」と共同で、オリジナルスイーツ「ブランブリュン　マンゴーチーズケーキ」を開発し、数量限定で販売を開始した。ケーキ全体の４４％にマンゴーを使った。トッピングの果肉のほか、ピューレ、チーズムースに果汁を練り込んだ。同店名物のチョコレート入りスポンジを使い、仕上げに生クリームとピスタチオを飾った。１個（４５０グラム）３４４４円で、注文を受けてから作り始める。ブランブリュンは、京都府の優秀技能者表彰「現代の名工」や全国菓子博覧会の名誉総裁賞、大臣賞などを受賞している。

△ヒビノ<2469>　香港に現地法人設立　
高級音響機器の輸入販売や音響機器のレンタルサービスを手がけるヒビノ（東京都港区）は、香港に現地法人「ヒビノ　アジア　パシフィック　リミテッド」を設立する。経済発展著しい中国ではコンサートなどイベント開催の増加に伴い、映像機器の販売やレンタル需要も急増している。中国市場で拡販するためには、販売体制の拡充のほか、保守・点検などのアフターサービスを提供する体制が欠かせないと判断した。香港現地法人の資本金は２８００万香港ドル（約５億円）。代表にはヒビノの野牧幸雄常務が就く。主力商品のＬＥＤディスプレー・システムなどの販売からレンタルまでのサービスを提供。９月にも営業開始し、きめ細かいサービスの提供で新規顧客の獲得を目指す。

■タカラバイオ<4974>　特許侵害と米陪審評決
タカラバイオの米国子会社、クロンテックがインビトロジェンによって起こされていた特許侵害訴訟で、メリーランド地区連邦地裁の陪審がクロンテックはインビトロジェンが所有する米国特許を故意に侵害していたとの評決を下した。この特許は、突然変異によって高品質な遺伝子ライブラリーを作れるようにした逆転写酵素に関するもので、完全長ｃＤＮＡ（補ＤＮＡ）を作製する場合に有用な技術。この訴訟は１９９６年から続いているもので、クロンテックは今後、控訴を検討する。また、陪審の評決を尊重し、，６０８特許の権利が満了する２００８年１月まで、該当する「パワースクリプト」酵素製品と同酵素を含むキットの販売を停止する。
（FujiSankei Business i）