5/19『株価材料』

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■株価材料

■電事連会長、ウラン高騰「当面は影響ない」
電気事業連合会（電事連）の勝俣恒久会長（東京電力社長）は18日の記者会見で、原子力発電に使うウラン燃料の価格が急騰していることについて「電力各社の調達は長期契約が基本。原発は（発電コストに占める）燃料費の割合も数％と小さく、すぐに影響を受けることはない」と述べた。ウランのスポット価格は直近で1ポンド120ドルを突破。半年前に比べ２倍超の水準で、史上最高値を更新し続けている。今月からはニューヨーク商業取引所（ＮＹＭＥＸ）で先物取引が始まり、原油と同様に投機マネーがさらに価格を押し上げるリスクもある。勝俣会長は「価格の乱高下は好ましくない」としたうえで「趨勢（すうせい）は価格上昇だろうが、短期の乱高下に影響を受けないよう、長期契約の方針を改めて確認している」と説明した。電力業界ではＪパワー<9513>（電源開発）や中部電力<9502>が英投資ファンドから大幅増配を求められ、その他の各社も外国人株主比率は上昇傾向にある。勝俣会長は「短期的な投資採算を求めて動かれるのであれば問題。十分留意したい」と語った。

△マツモトキヨシ<9875>、経常益１％増の154億円・前期
マツモトキヨシが18日発表した2007年3月期連結決算は、経常利益が前の期比1％増の154億円だった。新規出店や連結子会社の増加に加え、自主企画（ＰＢ）商品の投入を増やし採算も改善した。薬剤師の確保に伴う人件費など販管費の増加を吸収し、微増益を確保した。売上高は3454億円と10％増えた。直営49店を始め、グループ全体で84店を出店。同業の「ぱぱす」や「マックス」を子会社化したことも連結売上高を押し上げた。スーパー事業からの撤退に伴う減収要因を補った。上期の販売不振を踏まえ、季節商品の投入時期を早めたことが奏功。ＰＢ商品の拡販も寄与し、粗利益率が26.9％と0.2ポイント改善。薬剤師の確保に伴う人件費や地代家賃の上昇など販管費の増加を吸収した。減損損失など特別損失を合計23億円計上したが、前の期より損失額が減り、純利益は79％増の41億円と大きく伸びた。

△マツモトキヨシ<9875>、持ち株会社制に10月移行
マツモトキヨシは18日、10月1日付で持ち株会社制に移行すると発表した。「マツモトキヨシホールディングス」を設立、株式移転方式でマツモトキヨシが持ち株会社の完全子会社となる。2008年1月にはマツモトキヨシを会社分割し、連結子会社の、ぱぱす（東京・墨田）やマックス（新潟市）などグループ企業が持ち株会社にぶら下がる形にする。

△明治乳業<2261>、流動食の生産設備を増強・85億円投資
明治乳業は18日、病院などへ販売する流動食を増産すると発表した。群馬県伊勢崎市の工場に新棟をつくる。2008年8月に操業を始める予定。投資額は85億円で、生産能力は現行比約３倍に高まる。同社は現在、全国約8000の病院・老人施設に流動食を供給しており、07年3月期の同分野売上高は90億円。新設備が稼働する09年3月期はこれを150億円に高める計画。食品業界によると流動食の市場はここ数年伸びており、06年は約400億円規模になったもよう。明治乳業は高齢化に伴って流動食市場は成長が続くと見て、設備を増強することにした。

△コーセー<4922>、中東で化粧品販売・現地に代理店
コーセーは18日、中東で化粧品を販売すると発表した。このほど地元小売業のシャルーグループ（ドバイ）と代理店契約を結んだ。まず今秋にアラブ首長国連邦（ＵＡＥ）に進出し、来年からほかの中東各国に広げる。3年で百貨店などを50店程度開拓することを目指す。中東は経済成長とともに欧米化が進んでおり、化粧品のニーズが高まると判断した。取り扱いブランドは「雪肌精」「ボーテ　ド　コーセー」などで、日本から完成品を輸出する。中東には日本の化粧品メーカーとして、すでに資生堂<4911>、カネボウ化粧品などが進出している。

△東映アニメ<4816>、テレビ朝日<9409>の持ち分法適用会社に
アニメ企画制作の東映アニメーションは18日、テレビ朝日の持ち分法適用関連会社になったと発表した。東映アニメ株を買い増したテレビ朝日の議決権比率は15.46％（従来は14.65％）になった。テレビ朝日は「東映アニメとの関係を強化し、コンテンツ制作力を強化していく」と説明している。また、東映アニメの第３位株主のフジテレビも同日、東映アニメ株の追加取得を発表。フジテレビの議決権比率は7.33％から10.33％になった。

□ダヴィンチ<4314>、テーオーシー<8841>に敵対的ＴＯＢ・１株1100円
不動産ファンド運営のダヴィンチ・アドバイザーズは18日、株式公開買い付け（ＴＯＢ）を提案しているビル賃貸のテーオーシーに対して、敵対的ＴＯＢを実施すると発表した。買い付け価格は４月25日付で提案した価格と同じで1株あたり1100円。買い付け期間は21日から７月18日まで。ダヴィンチはテーオーシーが４月６日付で発表した経営陣による企業買収（ＭＢＯ）の買い付け価格が低すぎるとして、経営陣の賛同を条件に対抗ＴＯＢを提案していた。ただ、テーオーシーのＭＢＯが不成立に終わり、その後も交渉が進ちょくしていないことから、敵対的ＴＯＢに戦略を切り替えた。テーオーシーの 18日終値は1051円。

▼４月の全国百貨店売上高、前年比1.3％減
日本百貨店協会が18日発表した４月の全国百貨店売上高は前年同月比1.3％減の5985億円となり、２カ月連続で前年実績を下回った。４月の東京地区百貨店は前年同月比1.5％減の1494億円となり、７カ月連続で前年実績を下回った。

▼エス・バイ・エル<1919>、決算訂正見通し
エス・バイ・エルは18日、完成前の住宅の売り上げを前倒し計上していた問題で、2003年3月期から四期分の決算訂正の見込み額を発表した。処理に問題があったのは32件で、連結売上高は06年3月期が1億7000万円の増加、05年3月期が1億200万円の減少などとなる。同日、大阪市内で会見した松川敏夫社長は「経営陣の減給などで、責任を明確にする」と述べた。さらに原因究明後には自身の進退も含めて処分を検討するとの考えも示した。
（NIKKEI NET）

△新日石<5001>と三菱商<8058>、1440億円で米油田の権益を取得
新日本石油と三菱商事は１８日、１２億ドル（約１４４０億円）で米国の油田の権益の一部を取得したと発表した。権益分の生産量は日量約９３００バレル。両社は、米国の独立系石油会社アナダルコがメキシコ湾に保有する「Ｋ２」油田の権益６５％のうち、１１．６％ずつを共同入札により取得した。同油田は現在、日量約４万バレルの原油・天然ガスを生産している。

△ベネッセ<9783>、東京個別指導学院<4745>株にＴＯＢ＝1株380円
ベネッセコーポレーションは１８日、東京個別指導学院に１株３８０円で株式公開買い付け（ＴＯＢ）を行うと発表した。東京個別指導学院は賛同している。東京個別指導学院を連結子会社化することを目的に、買い付け予定数は３３６１万０８００株（発行株数の５１．５０％）を上限とする一方、１９２８万７５００株（同２９．５５％）を下限に設定する。ＴＯＢ価格は１株３８０円で、５月１７日までの１カ月間の東証１部終値平均値２８６円に対し３２．８７％のプレミアムが乗っている。買い付け期間は５月２３日から６月１９日。買い付け代金は１２７億７２００万円の見込み。ＴＯＢ後も上場を維持する方針としている。ベネッセの通信教育と東京個別指導学院の個別指導学習を組み合わせることで相互に補完することが期待できるという。

△兼松<8020>、2010年3月期に経常利益250億円を目標
兼松は１８日、２０１０年３月期を最終年度とする新中期経営計画「ｔｅａｍＫＧ１２０」を策定したと発表した。それによると、１０年３月期に経常利益２５０億円（０７年３月期実績１７２億５５００万円）、連結当期純利益１２５億円（同７５億０７００万円）を目標にしている。さらに、最終年度までに復配を行うという。ネットの有利子負債は１６００億円（同２０４９億円）まで圧縮し、自己資本比率は１１．５％程度（同５．９％）を目指す。輸送機関連、ソリューション・モバイル、食資源、環境・新エネルギーの４分野の成長を、Ｍ＆Ａ、組織横断的なコラボレーションにより、スピード感を持って促進させるとしている。地域としては「北米や中国・東南アジアのほか、とりわけ力を入れたいのがベトナム、ブラジル、インド」（同社の三輪徳泰社長）を挙げていた。ブラジルのサンパウロに自動車部品供給の拠点を置くほか、インドのゴアに鉄鉱石関連で駐在所を開設するという。

■兼松<8020>が過年度決算訂正、子会社の石油取引一部売り上げを除外
兼松は１８日、連結子会社の「新東亜交易」の石油取引の一部の売り上げを除外し、２００６年３月期の第３・四半期以降の決算を訂正すると発表した。新東亜交易の担当者が、石油取引で特定先の資金融通のような取引を行った可能性が高いと判断したとしている。新東亜交易をめぐっては、４月１６日の一部報道で、実際には商品を動かさず伝票だけで売買する「循環取引」をしていたと伝えられた。これに対して兼松は、「具体的取引に基づき売り上げ計上しているもので、会計上の問題はない」との見解を示していた。ただ、新東亜の会計監査人が、石油取引の実在性の監査が実施不能であるとして意見表明を見送ったため、取引の確認を行ったところ、担当者による特定先の資金融通の取引の可能性が浮上したという。兼松は独立調査委員会を立ち上げ、事件性の有無を中心に調査を開始した。

△東芝<6502>と加ノーテル、次世代無線高速通信の基地局開発で提携
東芝とカナダのノーテル・ネットワークスは１８日、次世代高速無線通信「モバイルＷｉＭＡＸ（ワイマックス）」の基地局を共同開発することで提携すると発表した。東芝が得意とするアンプなどの高周波部の小型化技術と、ノーテルの高速無線通信技術を組み合わせ、２００８年初めから小型基地局を市場に投入する。モバイルＷｉＭＡＸは現行の第３．５世代（３．５Ｇ）携帯電話よりも高速大容量の無線通信方式。日本では今年秋にも総務省が通信事業者に免許を交付する。調査会社のヤンキー・グループによると、モバイルＷｉＭＡＸ装置の世界需要は２０１０年に４０億ドル。そのうち１０％ほどを日本が占めるとみられ、会見した東芝の木村俊一執行役常務は「（国内シェア）２５％は確保したい」と語った。

△三菱商<8058>、日食品<2892>・農産工<2051>・日東富士<2003>にＴＯＢ
三菱商事は１８日、日本食品化工、日本農産工業、日東富士製粉の３社に株式公開買い付け（ＴＯＢ）を行うと発表した。日食品株の買い付け予定数は６２８万６０００株。ＴＯＢ価格は１株３６０円で５月１７日までの１カ月間の終値平均値３１０円に対し１６．１３％のプレミアムが乗っている。買い付け期間は５月２１日から６月１５日。買い付け代金は２２億６３００万円の見込み。三菱商事は日食品株を３０．６３％（９８０万株）保有しているが、連結子会社化して関係を強化するという。ＴＯＢ後も日食品株の上場を維持する方針。農産工株の買い付け予定数は５１９４万２０００株。ＴＯＢ価格は１株３８０円で５月１７日までの１カ月間の終値平均値２９５円に対し２８．８１％のプレミアムが乗っている。買い付け期間は５月２１日から６月１５日。買い付け代金は１９７億３８００万円の見込み。三菱商事は農産工株を２０．８０％（２６９０万株）保有しているが、連結子会社化して関係を強化するという。ＴＯＢ後も農産工株の上場を維持する方針としている。日東富士株の買い付け予定数は１３４０万４０００株。ＴＯＢ価格は１株３９０円で５月１７日までの１カ月間の終値平均値３５１円に対し１１．１１％のプレミアムが乗っている。買い付け期間は５月２１日から６月１５日。買い付け代金は５２億２８００万円の見込み。三菱商事は日東富士株を３４．７２％（１６２９万株）保有しているが、連結子会社化して関係を強化するという。ＴＯＢ後も日東富士株の上場を維持する方針としている。また日食品・農産工・日東富士の３社もＴＯＢに賛同している。

▼自動車部品工業<7233>、いすゞ<7202>など3社に約24億円の第三者割当増資
自動車部品工業は１８日、いすゞなど３社を割当先とした約２４億円の第三者割当増資を行うと発表した。

▼ＴＤＦ<5641>、いすゞ自動車<7202>に9億8980万円の第三者割当増資
ＴＤＦは１８日、いすゞ自動車を割当先とする９億８９８０万円の第三者割当増資を実施すると発表した。
（ロイター）

△サコス<9641> 後場は急動意で一時332円まで。
中期計画が材料視されているようだ。先ほど中間決算を発表、中間期実績並びに07年9月期の見通しは11日に発表した上方修正に沿った数値となった。一方、併せて中期計画を発表しており、10年9月期に経常利益で17億円を目指すとしている。

△浜松ホト<6965>---しっかり、中間決算発表控えて期待感
しっかり。本日中間決算発表が予定されており、期待感が先行する展開となっているもようだ。第1四半期経常利益は50.7億円で前期比18％増益、中間期は減益見通しとなっており、業績上ブレへの期待感が高まる状況へ。新年度の慎重見通し発表といったリスクが少ない分、好業績への期待感は反映されやすい。
（フィスコ）

△任天堂<7974>が上場来高値更新、Ｗｉｉが４月据え置き型ゲーム機部門で全米販売数１位
任天堂が４万２０００円に上場来高値を切り上げた。大引けは利益確定売りに押され、７５０円安の４万１０５０円引け。ＮＰＤグループによれば、同社の「Ｗｉｉ」が４月の米国据え置き型ゲーム機部門で販売台数３６万台で１位になったほか、「ポケットモンスター　ダイヤモンド／パール」が発売２週間で１７５万本を超えるヒットとなるなどハード、ソフトとも絶好調が続いている。ソニー<6758>の「プレイステーション３」は約８万台、マイクロソフトの「ＸＢＯＸ３６０」は約１７万４４００台。任天堂側でも「『ポケットモンスター　ダイヤモンド／パール』の売れ行きには驚いている」（広報）としており、今後も快進撃が続きそうだ。

▼双葉電子<6986>がストップ安、今期の減益見通しで見切り売り
双葉電子工業が４００円ストップ安の２４０５円まで売られ、３月６日の年初来安値２６４０円を割り込んだ。１７日に今０８年３月期の連結業績予想を発表、経常利益４７億円（前期比２４．８％減）、純利益１４億円（同５９．５％減）と減益見通しとしたことで見切り売りが出ているもよう。株価はチャート上では底割れとなったが、ＰＢＲは０．６倍台まで低下している。ここからは０２年１２月の上場来安値２１５０円を前に踏みとどまれるかどうかが注目されそうだ。

△三機工<1961>が続伸、今期連結業績は黒字転換を想定、ＰＢＲも０．７倍台
三機工業が出来高を増大させて続伸、６１円高の９６４円まで買い進まれ、４月１７日の年初来高値９５５円を更新した。今０８年３月期連結業績は黒字転換を見込んでいるほか、ＰＢＲが０．７倍台にとどまっていたことが好感された。同社の前期連結決算は下半期に大型再開発物件の施工時期が重なったことで巨額の労務費などのコストアップ要因が発生したほか、繰越工事についても受注工事損失引当金を積み増したことで経常損益で８７億８２００万円の赤字（前々期３３億１９００万円の黒字）、最終損益も６５億３６００万円の赤字（同２３億５５００万円の黒字）を余儀なくされた。しかし、今期は営業利益２８億円、経常利益３０億円、最終利益１６億円と黒字転換を予想する。同社が依存する民間非住宅建築投資は堅調な推移が予想されることから、利益重視の方針を徹底させて採算が厳しい大型の新築物件よりも短納期の産業用空調、リニューアル、小口工事などにシフト。さらにコスト削減を徹底させることによって達成を目指す方針。

▼オーハシテク<7628>が新安値、今期の減益見通しに売り先行
オーハシテクニカが一時７５円安の８９９円と４日続落し、４月２４日の年初来安値９２５円を割り込んでいる。１７日に前０７年３月期連結決算を発表、今期の減益見通しに売りが先行している。今期は経常利益を前期比２．９％減の２６億１０００万円、純利益は同０．５％減の１５億４０００万円を見込んでいる。事業は堅調な推移が予想されるが、事業譲受によるのれん代などの発生を勘案すると、前期をわずかに下回るという。

△インテックＨ<3819>が３日ぶり反発、今期の増益見通しを好感
インテックホールディングスが３日ぶりに反発し、一時１１９円高の１５８４円まで買われた。ネットワーク構築サービスなどを展開する同社は１７日に今０８年３月期の連結業績予想を発表。経常利益８８億円（前期比４．９％増）、純利益５２億円（同４．８％増）と増益見通しを明らかにした。併せて今期の配当について、年間１８円（前期は８円、インテックが中間期に７円）とした点も好感されている。今期はインターネットを使った次世代の企業間取引のＢ２Ｂ―ｉｘ事業などに積極的に取り組む方針という。連結ＰＥＲは１５倍台と割安感があり、ここからは１月４日の上場来高値１７００円を目指す展開が期待される。

△ブルソス<2804>が急騰、スティールが１株１５８４円でＴＯＢ開始
ブルドックソースが急騰、一時、基準値比２４０円高の１７７６円まで買われた。１７日は２００円ストップ高の１５３６円カイ気配で取引を終了していた。スティール・パートナーズ・ジャパンは１８日、同社に対しＴＯＢ（株式公開買い付け）を開始。ＴＯＢ価格は１６日に発表した通り１株１５８４円で、株価はこれを上回っている。ブルソスは１８日正午前、スティール側のＴＯＢ開始を確認したとしたうえで、「現時点においてはＴＯＢに関する意見を決定しておらず、スティール側の意見を精緻に検討したうえで早急に発表したい」とコメント。他方、産経新聞は１８日朝、同社幹部が「スティール傘下入りを回避するため、株式を友好的に引き受けてもらうホワイトナイトの可能性を検討する。あれだけのことを突きつけられたのだから、いろいろな角度で検討するつもり」との発言をしたと報道。今後、候補企業の選定作業に着手するという。この報道を受け食品業界内では早くも相手先のうわさが飛び交っている。市場からは「ソースは香辛料を使うのでそのあたりでシナジー効果を得られるところではないか。ただ、資金力も考えると相手先は限定される。キユーピー <2809> 、ハウス食品 <2810> 、カゴメ <2811> なども考えられるが、ダントツの第１候補はキッコーマン <2801> 」（食品アナリスト）との声が出ている。なお、ブルソスは１８日前引け後、前０７年３月期連結決算を発表。今期予想を売上高１７０億円（前期比１．４％増）、経常利益１１億円（同１３．１％増）とした。

△アマダ<6113>が反発、連続最高益更新見通しと自社株買い決定を引き続き材料視
アマダが１４５４円は５９円高まで買われ、１７日に付けた年初来高値１４５６円に肉薄した。金属加工機械の大手で、１６日に会社側が前０７年３月期の連結業績と今期の見通しを発表。今期も連結純利益２９０億円（前期比５％増）と連続最高益更新の見通しにあること、市場では株主総会後とみられていた自社株買い実施を同時に発表したことが、引き続き材料視されている。市場では「決算発表日の１６日に前日比１２５円高と大幅高したことから、きのう１７日は利益確定売りに下押したが、押し幅は３６円と小さく、この下方硬直性の強さも見直されている」（準大手証券）としている。決算を受けての各証券会社の反応は、好決算と自社株買い発表を前向きに評価するも、投資判断は中立継続とするところが目立つ。
（株式新聞ダイジェスト）

△アシックス<7936>決算、営業益２３％増～今期８％増益予想
アシックスが１８日に発表した２００７年３月期連結決算は、売上高が１９４５億円（前の期に比べて１３．７％増）、営業利益が２０２億円（同２３．１％増）となった。営業利益は会社側予想の１９５億円をクリアしての着地。所在地別セグメントで欧州の営業利益が１０８億円（同２２％増）、米国が３５億円（同２９％増）と、海外でのランニングシューズの好調が収益を押し上げている。対ユーロ、対ドルともにその前の期に比べて円安で推移したことが追い風となったが、現地通貨ベースでも欧州で１２％、米国で２６％、売上を伸ばしている。海外では２０００年以降、ランニングシューズに集中して事業展開を行っており、選択と集中の効果が着実に表れているというのが会社側の見方。２００８年３月期は、売上高２１２５億円（前期比９．２％増）、営業利益２２０億円（同８．７％増）を見込む。今期も欧州、米国でいずれも１２－１３％程度の売上増を見込んでいる。ユーロは前期実績１４５円４６銭に対して、今期想定１５５円と円安効果を織り込んでいる。ドルは前期１１６円３１銭に対し、今期は１１５円で想定している。（

△池上通<6771>、今３月期は黒字転換見込む
池上通信機が１８日発表した０７年３月期連結決算は売上高が３４６億２６００万円（前の期比７．０％減）、経常損益が５４００万円の赤字（前の期は１億３２００万円の赤字）、当期純損益が１億２０００万円の赤字（同１億９９００万円の赤字）となった。国内での放送関連機器の売上は堅調に推移したものの、もう一方の収益柱であるセキュリティカメラシステムがパチンコ市場での需要低迷が響いて販売が大きく減少した。外注加工費などの抑制で原価低減を進めたが、放送システムのデジタル化に対応した研究開発費や販管費などの増加が収益を圧迫した。０８年３月期は売上高が３７５億円（前期比８．３％増）、経常利益３億円、当期純利益２億円と３期ぶりの黒字転換を見込んでいる。全国の放送局におけるデジタル化投資の継続を追い風に放送用カメラシステムなど放送関連機器の販売が着実に伸びる見通し。

□荏原<6361>、今期営業利２１％増「１年かけエンジ再構築」
荏原製作所が１８日午後１時に発表した前２００７年３月期の連結営業利益は２１．５％増加の１３２億円だった。セグメント別営業利益は、風水力事業が前の期の４４億円に対して６２％増加の１１５億円、精密事業が同じく４６億円に対して２倍以上に当たる１００億円と大きく伸びた。風水力事業では、カタールやサウジアラビアにおけるエネルギープラントに使われるポンプが伸びた。精密事業では、フラッシュメモリーに対する生産増強投資を背景に、半導体業界向けＣＭＰ（化学的機械研磨装置）の需要が好調に推移した。一方、風水力と精密事業と並ぶ事業の柱であるエンジニアリング事業の営業損益は、前の期の５億円の赤字に対して８３億円の赤字となった。国内の公共投資の縮小を受け、水処理・廃棄物処理プラントなどが低迷し、赤字が大幅に拡大した。今３月期の連結営業利益は２０．８％増加の１６０億円を計画する。風水力事業のビジネスは引き続き高水準として、同事業の営業利益は横ばいの１１５億円を見込む。半導体関連の活発な設備投資を受け、精密事業の営業利益は前期比１０億円上積みの１１０億円を見込む。エンジニアリング事業の営業損益は６５億円の赤字と、前期から１８億円縮小するものの、引き続き大幅な赤字となって全体の収益の足を引っ張る構図が続く。会社側では「今期１年かけてエンジニアリング事業の再構築をする。（公共工事のウエートが高い）水処理・廃棄物処理プラントの民間事業向けを拡大させるほか、内部ロスなどをなくし、２００９年３月期には“きちんとした形”にする」（神谷廣専務執行役員）としていた。前期の海外売上高比率は前の期の２６．７％に対して３１．０％に上昇した。今期も４－５％ポイントは上昇する見通し。

△神鋼電<6507>の今期、連結経常２６％増予想・１円増配方針
神鋼電機が１８日に発表した０７年３月期連結決算は、持ち分法適用会社の連結除外の影響などから、経常利益は前の期に比べて２９．５％減の３２億３９００万円だった。半導体ロボットなどが堅調で、売上高は同４．８％増の８３０億１２００万円だった。今期は売上高８９０億円（前期比７．２％増）、経常利益４１億円（２６．６％増）を見込んでいる。前期に投資有価証券売却益で最終利益が膨らんでいたが、今期は正常に戻り、１株利益は１５．８円の見通し。減価償却費計上の制度変更にかかる影響は２億円という。昨年１０月１日にシーメンスから譲渡を受けた病院やオフィス分野の搬送事業が通年寄与するほか、半導体ロボットが引き続き拡大する。配当は前期に比べ１円増配の６円とする方針。
（ラジオNIKKEI）

△駅至近の洗練されたマンション　販売登録受付開始　東急不動産<8815>
東急不動産は５月19日（土）から、横浜市栄区小菅ヶ谷に開発中の「ブランズ本郷台」（ http://www.branz-hongohdai.com/ 、地上７階建て、総戸数61戸）の第３期販売（先着順）の登録受付を開始する。

△３万戸達成記念の「はるひ野」販売を開始　扶桑レクセル<6386>
扶桑レクセルは、レクセルマンション３万戸達成記念物件「レクセルはるひ野フォレスタ」（総戸数144戸）のモデルルームを５月19日にオープンし、６月上旬から第１期登録受付を始める。建設地一帯は、「街と里山の共生」というコンセプトで、ＵＲ都市機構が開発した郊外型ニュータウン。徒歩３分の小田急多摩線「はるひ野」駅と、徒歩８分の京王相模原線「若葉台」駅の２駅・２路線が利用可能。ユニバーサルデザイン、オール電化システム、コンシェルジュサービス、セキュリティシステム等の採用・導入が特徴。

△「ＨＯＭＥ’Ｓ」トップページ等をリニューアル　ネクスト<2120>
住宅・不動産情報ポータルサイト「ＨＯＭＥ’Ｓ」を運営するネクストは５月17日、「ＨＯＭＥ’Ｓ」のトップページと、住み替えパートナー探しコンテンツ「ＨＯＭＥ’Ｓ不動産会社検索」のリニューアルを実施した。
（住宅新報）

△エア・ウォーター<4088>、注射針メーカー買収へ＝病院物品物流管理事業の収益力を強化
エア・ウォーターは18日、注射針の専門メーカー「斎藤医科工業」（本社栃木県大田原市）の全株式を取得し、子会社すると発表した。

□三井トラスト<8309>、中央三井トラストに商号変更へ＝資産運用会社も再編
三井トラスト・ホールディングスは18日、商号を「中央三井トラスト・ホールディングス」に変更すると発表した。6月28日開催予定の株主総会での決議を経て10月1日付で実施する。同社の個人向け分野は、傘下の中央三井信託銀行が担っている。知名度が高い「中央三井」の名称を前面に出すことで、グループのブランド力向上につなげる狙いがある。　

▼八十二銀行<8359>、連結最終利益は232億円＝07年3月期
連結経常利益は前期比3．8％減の398億0600万円、連結最終利益は15．9％減の232億3700万円。業務純益は474億1200万円。3月末時点の金融再生法開示基準の不良債権残高は1966億円、総与信額に占める比率は4．8％。連結自己資本比率は13．55％。

▼三井トラスト<8309>、最終利益は5．8％減＝08年3月期は24．6％減見込む
2007年3月期連結決算は、不動産や投資信託・個人年金の販売手数料のほか、財産管理などの信託報酬も好調だったものの、利ザヤ縮小による資金利益の減少や前期に計上した住宅ローン証券化益のはく落などから、傘下2信託銀行の実質業務純益は前期比3．3％減の1770億円となった。連結最終利益は繰り延べ税金資産の大幅取り崩しを主因として5．8％減の1127億円となった。08年3月期の連結業績予想は、経常収益が5．1％増の4700億円、経常利益が3．1％減の1550億円、最終利益が24．6％減の850億円を予想。人件費増加のほか、株式売却益など特別利益の減少を見込む。日銀の過去2度の利上げは、資金利益を50億円―100億円押し上げるとみている。

□富士火災<8763>、4期ぶり増収＝火災保険がけん引―07年3月期
富士火災海上保険が18日発表した2007年3月期決算は、売上高に相当する正味収入保険料が前年同期比0．2％増の2961億円と4期ぶりに増収に転じた。主に個人向けの火災保険が伸び、全体をけん引した。最終利益は、好調な運用を主因に10．8％増の84億円。株主配当は年7円50銭に据え置く。

△メニュー戦略で明暗＝牛丼チェーン大手3社の決算
牛丼チェーン大手3社の2006年度連結決算が18日出そろった。豪州産の牛丼が好調だったゼンショー<7550>、米国産牛丼の復活が寄与した吉野家ディー・アンド・シー<9861>に対し、豪州産への切り替えに伴い店舗運営の混乱に見舞われた松屋フーズ<9887>が赤字に転落。各社のメニュー戦略が明暗を分けた。　

△北京臨時便の就航に意欲＝アジア・ゲートウェイ構想で―全日空<9202>社長
全日本空輸の山元峯生社長は18日の記者会見で、政府のアジア・ゲートウェイ構想に盛り込まれた羽田空港の国際チャーター便の積極推進を踏まえ、「少しずつでも成長できるきっかけとなる」と述べ、既に日中両国首脳が開設で合意している上海便に加え、北京オリンピック期間中の北京臨時便の就航に意欲をみせた。　

■短期的な投資行動は問題＝外資の増配要求に不快感―電事連会長
電気事業連合会の勝俣恒久会長（東京電力社長）は18日の記者会見で、英投資ファンドが電源開発<9513>（Jパワー）などに対し大幅な増配を要求していることについて、「外資が電力会社の株を買うこと自体に問題はないが、短期的な投資採算で行動されるのは非常に問題」と述べた。長期的な電力供給を担う電力会社に対し、短期的な投資利益を求める外資系ファンドなどの行動に不快感を示した格好だ。　

△丸紅<8002>、豪石炭会社株を追加取得
丸紅は18日、オーストラリアの石炭炭鉱開発運営会社リソース・パシフィック（RP）が実施する第三者割当増資を引き受け、株式の10％を取得すると発表した。取得額は約50億円。丸紅は子会社を通じて昨年12月にRP株3％を取得しており、丸紅グループ全体で出資比率は13％となる。

△三井住友<8316>銀、外為レートを24時間提供＝ネットバンキングのサービスで
三井住友銀行は18日、個人向けインターネットバンキングの外貨預金サービスで、21日からメガバンクで初めて為替レートを24時間リアルタイムで提供すると発表した。従来は午前7時以降、日中に4回レートを更新し、外貨預金の取引レートとしていた。
（時事通信）

□「異物混入」とフジッコ<2908>に因縁、神戸の元組員に逮捕状
大手食品製造会社「フジッコ」（神戸市中央区）の関連会社製の昆布に異物が混入していたと、フジッコに言いがかりを付けるなどしたとして、兵庫県警は１８日、神戸市内の元山口組系暴力団組員金一成容疑者（５６）（別の暴行容疑で逮捕）について、会社法違反（利益供与要求）容疑で逮捕状を取り、取り調べを始めた
（読売新聞）

△イオン<8267>、電子マネー「ＷＡＯＮ（ワオン）」の利用店舗を拡大

△明治乳業<2261>、群馬工場敷地内に流動食生産設備増設で約８５億円投資

△マツモトキヨシ<9875>、１０月１日付で株式移転により持株会社を設立

△ＪＲ東海<9022>、７月から９月末までの夏の臨時列車概要を発表

△ディースリー<4311>子会社、ニンテンドーＤＳ用ゲーム「西遊記～金角・銀角の陰謀～」を発売

△住友商事<8053>、７月に国内ステンレス鋼板販売事業の一部を会社分割

△テレビ東京ブロードバンド<3786>など３社、協調スキームによるＦＭラジオ番組をプロデュース

△横浜ゴム<5101>、ＰＲＧＲブランドの女性用ゴルフグッズ「ＳＷＥＥＰ　ＧＯＯＤＳ」を発売、配合を見直し作業性を向上したポリウレタン系シーリング材を発売

△藤和不動産<8834>など３社、東京・足立区の総戸数８２０戸マンション「アクアテラ」のモデルルーム開設

△日産自<7201>、ビジネスアイテムなど「２００７　Ｓｐｒｉｎｇ－Ｓｕｍｍｅｒ　Ｗｅａｒ　＆　Ｇｏｏｄｓ」を発売

△カゴメ<2811>、高品質な原料の安定確保でポルトガルのトマト加工製造会社を買収

△ハーバー研究所<4925>、家庭用イオンケア美顔器「イオンマイエステ」を発売

△ＴＢＳ<9401>とスカパー<9412>、ワンセグデータ放送と携帯向け動画の連動実験を実施

△新日鉄<5401>、株式交換により日鐵ドラム<5908>を完全子会社化

△新日鉄<5401>、新日鐵化学の君津コークス事業を７月１日付けで継承

△新日鉄<5401>、株式交換により北海鋼機を完全子会社化

△新日本石油<5001>、米国メキシコ湾におけるアナダルコ社保有権益を買収

△国際航業<9231>、株式移転により持株会社「国際航業ホールディングス」を設立

△廣済堂<7868>、「廣済堂グループ企業価値向上戦略」を決定

△ティー・ワイ・オー<4358>、会社分割によりプロダクションズ事業部門を分社化

△長府製作所<5946>、株式交換によりサンポット<3428>を完全子会社化

△ＡＮＡ<9202>セールス、ＨＰに海外個人旅行の航空券・ホテルなどの一括予約・決済機能を追加

△ＡＮＡ<9202>インターコンチネンタルホテル東京、「世界食べ歩きディナーブッフェ」を開催

△ＭｏｎｏｔａＲＯ<3064>、全文検索システムを使用した「新商品検索エンジン」を導入

△ナチュラルローソン<2651>、オリジナルワイン２品を発売

△森永乳業<2264>、氷菓バーアイス「サンキスト　濃厚バレンシアオレンジバー」など発売、れん乳味のかき氷「森永　れん乳氷　宇治抹茶」を期間限定で発売

△ヘルスクリック（シミック<2309>）、無料で簡単に病院・診療所のＨＰを作成できるサービスを開始

△ＮＴＴデータ<9613>、「みやけエコネット」を使って三宅小学校の自然観察・情報教育を支援

△ＮＴＴデータ<9613>、Webシステムの連携を最適化する「システム連携導入支援サービス」を開始

△エノテカ<3049>、ブルゴーニュの名門「ドメーヌ・デ・コント・ラフォン」を発売

△帝人<3401>ファイバー、完全循環型リサイクル素材のエコバッグが百貨店のレジ袋に採用

△アクサ生命、スルガ銀行<8358>で変額個人年金保険「アクティブジェネレーション」を販売
（日経プレスリリース）

△日東工業<6651>、屋外機器類を収納する熱対策通信キャビネット発売
日東工業は、屋外に設置する防犯・監視システムや携帯電話通信基地局などの機器類の収納に最適な熱対策通信キャビネット「冷キャビ」を発売した。機器の発熱量や設置環境に応じて冷却方法を換気扇、熱交換器、電子クーラーから選べる。冷却装置は外箱の内側に取り付ける仕様ですっきりとしたデザイン。直射日光での内部温度上昇対策のため天面や側面には遮光板を付けた。前後両面が開くためメンテナンスしやすい。電柱やポールへの取り付け用の金具もオプションで用意した。

△レンゴー<3941>、京都工場に大規模太陽光発電システムを導入
レンゴーは、京都工場（京都府長岡京市）に国内段ボール工場としては初となる大規模太陽光発電システムを導入した。発電能力は３７万キロワット時で、工場の使用電力量の約１カ月分がまかなえる。二酸化炭素（ＣＯ２）の削減量は年間約１５０トン。工場の非稼働日には電力会社への売電もできる。投資額は２億７０００万円。新エネルギー・産業技術総合開発機構（ＮＥＤＯ）から半額補助を受けた。
（日刊工業新聞）

△タムロン<7740>が急伸、増額はやし高値追い
株式市場新聞１８日付け１面トップ推奨のタムロンが逆行高となり急伸。高値追いを続けている。デジタル一眼レフカメラ市場の拡大で、２月に発売した超高倍率レンズなど交換レンズが高い伸びを示していることが材料視されている。第１四半期の連結経常利益は１８億６５００万円（前年同期比６６％増）と中間期の計画２３億円の８割を達成するなど、増額観測が高まっている。
（株式市場新聞）

△伊藤ハム<2284>が今期大幅増益見込みを好感し急反発
伊藤ハムが、１３円高の５１０円と急反発している。本日午後立会い中に２００７年３月期の連結決算と併せて０８年３月期業績予想を発表、今期経常利益が前期比２９．０％増の５０億円と大幅増益見込みを好感している。９日に前期業績の上方修正を発表し１０日に５３２円まで買われたが、１７日に４９０円まで下落した。５００円割れを下値として戻り歩調となりそうだ。

△大和システム<8939>は本格的な水準訂正へ、連続増益増配を予定
大和システムは不動産事業、温浴事業を牽引役に業績拡大が続く。１５日に発表された２００７年３月期決算では連結純利益が前々期比６３・１％増の２５億４９００万円となり、今０８年３月期も同利益は前期比５６・９％増の４０億円を計画。また年間配当は前期に３０円へ５円増配したのに続き、今期も３５円へ連続増配を予定する。株価は２月５日の高値３０３０円を更新したが、ＰＥＲは約８倍とまだまだ割安。本格的な水準訂正へと向かいそうだ。

△前田建設工業<1824>が年初来高値更新、昨年９月高値抜けとなるか注目
前田建設工業が、２１円高の５４５円まで買われ１月１７日につけた５４０円を更新している。国内大手証券が不動産戦略、グループシナジー戦略に注目し投資判断を「３」→ 「２」に格上げしたことが買い手掛かり。０８年３月期を基準とした今後５年間の中期ＥＰＳ成長率は１９％と、我々がカバーする建設会社の３％程度に比べて高いことにも注目したとしている。昨年９月高値５５４円抜けとなれば、さらに騰勢を強める動きとなりそうだ。
（証券日刊新聞）